寄席でお馴染み、関東のおいなりさんならココ

5.0
旅行時期：2019/11（約6年前）

神田・神保町クチコミ：3件

大手町駅から出て、だだだだ内神田を真っ直ぐに北にあがると、達筆のノレンが見えてきます。
おいなりさんと干瓢巻の折詰、押し寿司各種。お待たせ、お土産、お持ち帰りに便利なお寿司屋さんです。関西の押し寿司がルーツですが、それを東京オリジナルの味に押し上げているのが関東風の甘じょっぱいおいなりさん。独特の中毒性のある甘み。癖になるおいしさです。
店内にサザエさんの波平さんがもってる寿司折にふさわしいお店として特集された週刊朝日が置いてありましたが、あの酔っ払いのぶら下げている折詰の中身がお寿司なのは周知で、私も知っています。でも、そこに手で握った握り寿司を持ち帰らせる寿司屋と、簀を使う揚巻玉子を入れる寿司屋。子供の待つ家庭にとってどちらが気の利いたお土産を持たせている寿司屋なのかとなると……どうでしょう。
より安全で甘い、いわば寿司のスイーツ！が詰められている寿司屋の方が、より気が利いているとも言えるのではないでしょうか？酔っ払いお父さんのお土産の中身は、マグロやサーモンではなくこういうお寿司と愛情だったに違いない……雑誌の表紙を見ていてハタと気がつかされました。
そうしてみると黄色い独特の包紙もまた学芸大のマッターホーンさんでもお馴染み鈴木信太郎さんのイラストがあしらわれたほんわりするかわいらしさ。大人から子供まで、なるほどみんなの愛が詰まった老舗の折詰屋さんです。ごちそうさまでした。美味しかったです。