江戸の歴史理解が深まる秀逸な施設
- 4.5
- 旅行時期:2019/05(約7年前)
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by norisaさん(非公開)
両国 クチコミ:5件
江戸東京博物館は失われていく江戸、東京の歴史と文化に関わる資料を収集、保存、展示することを目的に1993年開館したそうです。
今回は企画展(江戸の街道)付きのチケットにしました。
しかし、やはり内部は撮影禁止なのでお伝えできません。
(大体こういう企画展、特別展は禁止が多いうえにたいした展示はありません(苦笑))
この博物館は地上7階、地下1階の鉄骨造構造で、地上部分の高さは約62mで、戸城の天守閣とほぼ同じだそうです。
隣接する国技館との調和を考え、高床式のユニークな構造の建物になったそうですが景観を壊すという批判もあるそうです。
さて展示のひとつには江戸時代でも悲惨な災害だった明暦の大火の延焼状況を示した図があります。
急激に膨張した大都会は火災には非常に弱いものでした。
しかし、大火の経験からその後の街づくりは防火ゾーンを設けたり町火消しの充実などで防災都市へと変貌していきます。
一方、江戸の典型的庶民と現代の平均的サラリーマン世帯の年間収支を比較したものもあります。
江戸時代は本当にエンゲル係数が高かったことが分かる一方、食料の大部分を輸入に頼る現代人は高額な税金や社会保険を政府に、そして携帯などの通信費をN社はじめとした大会社に搾取されていることが分かります。
(某官房長官の受け売りではありません(笑))
興味深いのは貸本屋の分布図です。
江戸市内には200件前後の本の問屋があり、650軒以上の貸本問屋があったということで、寺子屋の普及も寄与していることでしょうが、江戸庶民の識字率、知的好奇心レベルの高さがわかります。
開国をせまった西欧列強諸国も、この庶民の知的レベルと各藩の武士の数を見て、日本の植民地化をあきらめたという説があるのもうなずけます。
この他にも興味深い展示が多く、また明治時代の施設や展示も多数ありますので、重文に一日を過ごせます。
歴史好きにも、そうでない方にも必見の施設です!
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 4.5
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 2.0
- 展示内容:
- 4.0
- バリアフリー:
- 5.0
クチコミ投稿日:2019/06/04
いいね!:35票
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