昭和史の大事件の首謀者が、軍人の墓が多い墓地にひっそりと祀られている。
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- 旅行時期:2019/04(約7年前)
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by ワンダラーさん(男性)
麻布 クチコミ:39件
麻布の賢崇寺の墓地は、広くて戦前の軍人さんのお墓が多い。その一角の目立たない場所に、平らな石に「二十二士の墓」と記されたお墓があります。これだけでは何のことか分からないが、卒塔婆には2.26事件関係の記載があるものが多く立てられています。
1936年2月26日未明に2・26事件が勃発して、青年将校達のクーデターが2日間で未遂に終わったのは余りに有名です。反乱軍の首謀者は陸軍・皇道派で、うち2人の大尉は自決、残りの将校たち19人は軍法会議で死刑が宣告されて処刑されました。
この墓は、21人に、事件には直接関係なく皇道派に属し、前年8月に統制派の永田鉄山軍務局長を殺害して同時期に死刑が執行された相澤三郎中佐を加えた二十二士に由来するとされます。
ここ賢崇寺にお墓があるのは、首謀者の一人栗原安秀中尉の父親が佐賀県出身で供養する寺がないので困り鍋島藩の賢崇寺に入門、得度して二十二士の合同慰霊祭が行われことに由来し、戦後になって十七回忌法要でこの「二十二士之墓」が建立されたそうです。
昭和史の大事件の碑を目の前に見ると、クーデターの怖さがひしひしと感じられます。
事件の犠牲になられた方々はもちろん、(マインドコントロールをされて)実行犯とされて処刑された将校たちも、気の毒な気がします。
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- 広い墓地の南西側で案内板などない
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- 見ごたえ:
- 4.5
- 昭和史の大事件を体感する碑
クチコミ投稿日:2019/05/07
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