音響悪すぎ「キューブホール」

1.0
旅行時期：2018/02（約8年前）

by OE-343さん（非公開）

所沢クチコミ：2件

使い物にならない「キューブホール」。今日、こちらで、バロックヴァイオリンの巨匠、サイモン・スタンデイジの演奏会があり、早速行ってきました。日本の若手演奏家によるオーケストラとの共演でしたが、会場が悪すぎて話になりませんでした。ネットに出ている写真を見ていただくと分かるのですが、http://www.muse-tokorozawa.or.jp/facility/cube.php 、舞台を見ると言う観点ではよくできているものの音と言う観点では全く良くなく、にもかかわらず演劇等には一切対応していない音楽ホールと言う極めて矛盾した設計のホールです。今回、あまりにも悪いホールなので、最初に陣取ったC列9番では、 1番近くで演奏しているスタンデイジの音と、ちょうど対角線上にあり、楽器の正面が座席を向いているチェロとコントラバスの音ばかりが聞こえる、と言う感じでした。もちろん、メンバーの中ではスタンデイジが飛び抜けて上手ですから、音の質も全然違うので通りが良い、と言うこともあるのですが、それにしても、音をホールがミックスしてくれる環境にはありませんでした。コンサートホールと言うよりも、体育館に近い音響で、ナマゴエ、生音でのコンサートになりました。

空調設備も極めて質が悪く、かすかではありますが空調の音が聞こえてきます。これは問題になるかと思います。そして、演奏中にヴァイオリンの弦が切れました。古楽器オーケストラですので裸ガット弦を使用していますが、最近の裸ガット弦は音を損なわない範囲で塗装などもなされており、質も良くなり切れにくいので、切れる事は滅多にありません。もしかしたら、空調による湿度の調節などがうまくいっていないのではないでしょうか?と思ったところです。もちろん、偶然の可能性もありますが。

そして、音も悪く、また演奏が始まってみると思ったよりも会場のすぐ左脇と言うことで角度がきつく体も痛くなってきましたので、弦を張り替えている最中に移動し、1番後ろの列でビデオ撮影係りの人と一緒に、次の曲を立って聞きました。そうしましたところ、残響的な音の響きは全くないのですが、とりあえず安定したバランスでパーセルの組曲を聞くことができました。

休憩の後は、中央ブロックで聞いたのですが、やはりホールの響きと言うものはなく、各楽器の音が直接聞こえる範囲で聞こえてくる音が主な音源となったコンサートとなりました。各奏者のあら探しをするには便利かもしれませんが、楽しく音楽を聞きたい、と言うコンサートと言う目的には少々向かないホールではと思ったところです。

なお、写真に写っているチェンバロはホールにあるものではなく、演奏者が持ち込んだ楽器です