生活の中の美がコンセプト
- 4.0
- 旅行時期:2017/11(約8年前)
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by jmleedoさん(男性)
六本木 クチコミ:1件
サントリー美術館のコンセプトは「生活の中の美」を愉しむ、とのことです。家で使うちょっとお洒落な食器、普段歩く街並みで見付けた内装のこだわった店等、美しい、とまでは行かなくても自分がいいと思った物を目にすると、心が豊かになった気持ちがします。それが「愉しむ」ことなのかも知れません。愉しむことから「本物」を求める思いが高まり、価値ある美術品に惹き付けられて行くのでしょうか。
11月初め、最終日間近に「天下を治めた絵師 狩野元信」展を訪れました。元信(1477?~1559)は日本画の一大画派である狩野派の2代目ですが、父正信が基調とした中国風の「漢画」の要素に、土佐派が主流であった大和絵の画法を加え、石山本願寺障壁画、妙心寺障壁画などを手掛けました。
元信の時に、「画体」を真行草の三つに単純整理したということを知りました。そして、彼は、最初は幕府、管領細川氏、次いで宮廷、公家、寺院とその時代に勢力を誇った様々なグループに躊躇せずパトロンを乗り換えて行ったそうです(というと刺激的な言い方になってしまいますが)。
自ら分かり易いコンセプトを売り出し他と差別化した上で、力のある集団に取り入って行ったことが、後代の狩野派発展の基礎を築いたのではないかと思いました。そう考えると、やり手ビジネスマンみたいです。
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 1.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 1.5
- 展示内容:
- 4.5
- バリアフリー:
- 3.0
クチコミ投稿日:2017/11/26
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