旧白洲邸武相荘

「葬式無用、戒名不要」の遺言に共感して町田の「武相荘」へ

3.5
旅行時期：2017/03（約7年前）

by 実結樹さん（女性）

町田クチコミ：1件

小田急線鶴川の駅から徒歩20分。
スマホに案内させると住宅街の中を通る道が最短だと指示されますが、それは凄い高低差がある坂道なので、少し遠回りでも大通り経由で行くのが賢明です。

埼玉から電車を乗り継いで行ったら、開館前の9：30に着いてしまい、30分待って一番乗りで母屋（ミュージアム）に入れました。
入館料はチョッと高めの1,050円。
靴は不織布のバッグに入れて持って上がります。
カシャカシャと音のするレジ袋でないのも白洲家流の美学でしょうか。

白州夫妻が全てに拘って生活した様子が伺える住まいです。
春の特別展示ということで豪華なお雛様も飾られていました。
私が白州次郎に関心を持ったきっかけともなった例の遺書も、本当にシンプルに目にすることができました。
書斎の棚の本の背表紙を見て、彼のその人となりにも思いを馳せました。
亡くなる一週間前に正子と行った京都旅行の写真というのを発見したのですが、旅立つ時でさえダンディだったのだ！と、私もあやかりたいと思いました。
館内は写真撮影ＮＧです。
ゆっくり見たつもりですが30分も有れば十分見終ってしまう空間でした。

併設されている“カフェ＆レストラン武相荘”で、白洲家流の「海老カレー」を頂きました。
８食限定の「松花堂弁当」も勧められましたが、ここはやはり「白洲家伝統の海老カレー」しかありません！
次郎がこれなら食べる野菜だとしてせん切りキャベツが添えられたカレーです。
スープはハーブを利かせた具沢山なボルシチ。
薬味も4種添えられています。
2,100円（税別）はコスパ的にはチョッと厳しいかも知れません…が。
11：00～開店だったので、少し待ってここも一番乗りで窓際の席をゲットできました。

日帰りバスツアーでよく見かける「武相荘」。
クラツリのツアーで、武相荘→横浜のホテルでバイキング→大磯の旧吉田茂邸跡というコースを見ました。
ツアーで行ってしまうと、武相荘の白州次郎・正子夫妻ゆかりのレストランにはキャパの関係で立ち寄れないのですよね。
武相荘に行ったら、兎に角は夫妻が食したであろうお料理を頂きたいと思い、個人で電車で行きましたが正解だったと思います。
ツアーも便利で効率的ですが、旅行の真髄はやはり個人旅行だと思います。

10：30くらいに静岡からのバスツアー御一行様20人程がなだれ込みました。
殆どが60代以上の女性です。
皆、私と同じく白洲次郎という人物の男気に惚れたおばさま達です。
さして広くもないミュージアムの中は団体様で占領されてしまい、一変して騒然としてしまいす。
ここは是非、個人で行かれてみて下さい。
2017/3/18（土）