都心にあって、縄文時代の遺跡の発掘された庭園です、いにしえの古代人の生活が偲ばれます

3.5
旅行時期：2014/11（約11年前）

大森・大井町クチコミ：39件

大森貝塚史跡公園は、東京都のＪＲ大森駅から歩いて約7分の池上通りからJRの線路に下った位置にあります。ビルと鉄道の線路に挟まれた場所にあり、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、池上通りの案内板に沿って行くと分かります。
この史跡公園は、大森貝塚周辺を整備して作られたものです。庭園はそれほど広くはありませんが、庭園の中にはモース広場と呼ばれる広場があります。この広場には、大森貝塚を発見したエドワード・モース博士の胸像，モース生誕地のアメリカのポートランド市と品川区の姉妹都市提携記念碑などが建てられています。モース広場を囲むように縄文の広場，貝塚学習広場，貝塚体験広場などがあります。　　
この大森貝塚は、明治１０年日本初の官立大学東京大学で教壇に立つために、アメリカから来日した動物学者エドワード・シルヴェスター・モースが、横浜から東京に向かう途中、東海道線の車窓の景色を眺めていて発見したものです。日本の先史考古学研究の発祥となった遺跡であることから、大森貝塚は「日本考古学発祥の地」と呼ばれています。なお、この庭園は国の史跡に指定されています。　
大森貝塚で発掘されたものは、縄文後期・晩期に属するものです。遺跡周辺一帯からは、東京湾産貝類の殻・人骨・骨器・土器・獣骨など多数が発掘されまして、国の重要文化財に指定されています。低いレンガ積み植栽帯が特徴的で、都心にこのような古代人が住んでおり、この庭園付近は海岸であったことが偲ばれます。