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ふくちゃんラーメン 田隈本店

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ふくちゃんラーメン 田隈本店 施設情報・クチコミに戻る

(料理の鉄人・鹿賀丈史 風で) わぁたしの記憶が確かならば・・・、

  • 3.5
  • 旅行時期:2014/04(約12年前)
ヤブレイヌさん

by ヤブレイヌさん(男性)

博多 クチコミ:31件

昔々、百道小学校の正門前に『双葉ラーメン』というラーメン店が有りました。
御夫婦で経営されている店舗でしたが、結構な繁盛店で、特に土曜や日曜の昼過ぎは、百道小学校の生徒、先生、百道中学の生徒、先生、福岡西警察署の警察官で大混雑、店舗に入りきらない事も多く、行列が長くなった時は、店舗裏の御自宅が臨時店舗として利用されていました。

百道小学校や百道中学の校則では、帰宅途中での寄り道や買い食いは厳しく禁じられていましたが、この店に限っては先生方も『見て見ぬふり』をされていました。
(何せ、土曜や日曜のクラブ活動の昼には、生徒と先生が並んでラーメンを食べているのが日常の風景でした。)
同じ様なラーメン店は、西新にも有りました。それが、西新の『しばらく』です。
西新小学校に通っていた子供達は、『しばらく』のラーメンを食べて育ち、小学校を卒業して百道中学へ進学してからは(西新小学校からは殆どが百道中学への進学でした。)『双葉ラーメン』を覚え、それぞれが好みのラーメン店を贔屓にしていた様です。
ちなみに、『双葉ラーメン』御令嬢と御令息は百道小学校、『しばらく』の御令息達は西新小学校から百道中学へ通学されていました。

僕は小学生の頃、母親がラーメン嫌いでしたので、『しばらく』の話は友達から聞いていましたが行った事は無く、百道中学へ入学してから友達に誘われて『双葉ラーメン』へ初めて行き、その後、『しばらく』にも友達と行く様になりました。
その様な事で、当時の西新小学校・百道小学校・百道中学の生徒達・先生方にとって、『双葉ラーメン』・『しばらく』は、ラーメンの基準でした。

僕が高校を卒業し札幌へ行ってからは、先輩方に連れられて札幌のラーメンを食べに行っていましたが、『同じラーメンでも違うものだ。』と、思っていました。
札幌の先輩方の中には、福岡のラーメンを御存知の方も居て、『福岡のラーメンの麺は細くてソウメンみたい、スープは臭いがキツくてなぁ。』と言われていました。

僕は、福岡へ帰る度、僕の中での福岡のラーメン基準である『双葉ラーメン』か『しばらく』のラーメンが食べたかったのですが、僕が福岡へ帰るのは盆か正月でしたので、残念ながら両店とも休みでした。

そして、僕が仕事の都合で札幌から福岡へ戻った時、友人の一人から、『お前、知らんやったろうけど、双葉ラーメンは無くなったとぜ。何でか理由は分からんけど、突然無くなったとぜ。その跡は、福ちゃんラーメンという店になっとる。』と、聞かされました。

その後、僕は『福ちゃんラーメン』へ行きました。
しかし、『双葉ラーメン』の常連だった人達の評価は厳しく、友人達や顔見知りの警察官、学校の先生方の意見は、『ああ、双葉ラーメンのラーメンが懐かしかぁ!』でした。
更に2~3年が過ぎ、友人たちの評価は『だいぶん、双葉ラーメンに近こうなってきた。』へ変わっていましたので、『福ちゃんラーメン』の御主人たちの努力が実を結んだのでしょう。

僕は結婚し、その後は何回かカミサンを連れて『福ちゃんラーメン』へ行きました。
その頃には、もう『双葉ラーメン』には勝るとも劣らぬ繁盛ぶりで、昼食時間帯に麺やスープが無くなる事も珍しくなかった様です。
当時、入退院を繰り返しながら養生に努めていた高校時代の友人と偶然に再会したのも、カミサンと『福ちゃんラーメン』へラーメンを食べに行った店内でした。

しかし、その時の僕達はラーメンと焼飯を食べたのですが、どういう訳かその日は塩気が強く、後でノドの渇きが止まりませんでしたので、それきり僕は『福ちゃんラーメン』へ行く事が無くなりました。
それから数か月後、その友人が再び入院した事を知った僕は友人を病院に見舞い、病室で『また元気になったら、福ちゃんラーメンでビールを飲もうや。』と話しましたが、まことに残念ながら、友人は薬石の効無く二週間ほどの後に32歳になったばかりで夭折しました。


その後、『福ちゃんラーメン』は百道小学校正門前から、現在地の田隈へ移転しました。
勿論、僕に移転の理由など分かる筈も有りませんが、恐らくは余りの繁盛に対して駐車場が無く、警察の取り締まりや近所型の苦情が多かったのではないでしょうか。


ここ何年か、僕は仕事の都合で『福ちゃんラーメン』の前の道路を通るのですが、『福ちゃんラーメン』の店舗には十数台の駐車場が設けられ、百道時代以上の繁盛の様で食事時間帯には長い行列が出来ています。

友人が夭折し、僕が『福ちゃんラーメン』のラーメンと焼飯を食べてから『塩辛い』と感じた日から二十数年が経った或る日の昼食時、僕が車で『福ちゃんラーメン』の前を通り掛かりますと、珍しい事に駐車場に空きが有り、行列も出来ていませんでした。

久しぶりに僕は、『福ちゃんラーメンを食べてみよう。』と思い、『福ちゃんラーメン』の駐車場へ車を入れて、店内に入りました。
駐車場には数台の空きが有りましたが、店内は満席に近い状態でした。

やはり二十数年が経っていますので当然ですが、調理人や店員の女性は当時に人達とは違う顔ぶれの替え玉状態、しかし調理師は最近のラーメン店とは違って、キチンとした襟無しの白い調理服と白い調理帽を着用し、女性店員も昔ながらのエプロン姿で、店内も昔ながらのラーメン店の雰囲気でした。

僕は、『これこれ、こんな雰囲気が僕のラーメン基準。』と思いながら、壁の献立表を見ると、昔は無かった、ワンタンメンの文字が有りましたので、僕がワンタンメンを注文しますと、麺の茹で具合を尋ねられましたので、硬めでお願いしました。

調理師は、かなり真面目で律儀な人らしく、注文された一杯一杯の種類と麺の茹で具合を指差し確認しながら調理し、数分後に僕のワンタンメンが運ばれて来ました。

初めて食べる、『福ちゃんラーメン』のワンタンメンは丼にスープが一杯に張られており、僕は『昔は、こんなにスープは入っていなかったが、きっと替え玉をする人が多いので、こんなにスープを張るのだろう。』と思い、麺を啜り込みました。

『あれ、麺の太さも昔とは違う!』僕の記憶に有る麺の太さよりも、√2倍くらいの太さでした。

『しかし、これが今の調理師が考えているベストな麺なのだろう。』と、僕は考え直して食べました。
僕が食べ終わる頃、店内は増々混んできて行列が出来る一歩手前でしたので、僕は席を立ち、御勘定の750円を払い、店を出ました。
そうですそうなんです、僕は食券制度のラーメン店も好きではありません…。

『福ちゃんラーメン』の増々の御繁盛をお祈りしながら、これまた駐車待ちの行列が出来そうな駐車場から車を出しました。

施設の満足度

3.5

利用した際の同行者:
一人旅
一人当たり予算:
1,000円未満
利用形態:
ランチ
アクセス:
2.5
コストパフォーマンス:
3.5
サービス:
4.0
雰囲気:
5.0
料理・味:
4.0
バリアフリー:
3.0
観光客向け度:
4.0

クチコミ投稿日:2014/04/01

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