十和田湖「乙女の像」によせた高村光太郎の想い
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- 旅行時期:2013/08(約12年前)
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by 373さん(男性)
奥入瀬・十和田湖 クチコミ:2件
この像の作者は、詩人としても有名な高村光太郎です。
光太郎は、どのような気持ちでこの像を創作したのか。
それに想いを馳せるとこの像の見方が変わってきます。
手懸かりは、この詩です。
十和田湖畔の裸像に与ふ
高村光太郎
銅とスズとの合金が立ってゐる。
どんな造型が行はれようと
無機質の図形にはちがひない。
はらわたや粘液や脂や汗や生きものの
きたならしさはここにない。
すさまじい十和田湖の円錐空間にはまりこんで
天然四元の平手打をまともにうける
銅とスズとの合金で出来た
女の裸像が二人
影と形のように立ってゐる
いさぎよい非情の金属が青くさびて
地上に割れてくづれるまで
この原始林の圧力に堪えて
立つなら幾千年でも黙って立ってろ。
「乙女の像」は、昭和28年秋、十和田国立公園労者顕彰記念として建立されたものです。
光太郎はこの裸像に亡き妻智恵子への追慕をこめ、死ぬ前の「宿題」のような 気持ちで取り組んだようです。ちなみに、この裸像が高村光太郎最後の彫刻となりました。
この像は、青森県十和田湖畔の休屋御前浜という地点に今でも立っています。
- 施設の満足度
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3.0
- 利用した際の同行者:
- 社員・団体旅行
- アクセス:
- 3.0
- 人混みの少なさ:
- 2.5
- 見ごたえ:
- 2.5
クチコミ投稿日:2013/08/20
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