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田中酒店

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戸畑は大正二年創業の銘酒屋

  • 4.5
  • 旅行時期:2013/04(約13年前)
pengmaさん

by pengmaさん(男性)

戸畑・八幡・黒崎 クチコミ:1件

門司港を後にし、当初より計画してた「田中酒店」へ向かうべくJR鈍行に乗り20分、戸田駅到着、日鉄住金八幡工場は目と鼻の先。大正二年創業の風格ある老舗酒屋、夢にまで見た角打ちの聖地に立つ♪
八幡製鉄所(戸畑構内)時代は多くの酒屋が犇き、角打ちには溢れんばかりの工員が詰めたと言う。映画のロケにも使われたそうだが、映画名が下品なのでココでは伏せておこう・・・まるでオープンセットの様、しかしコノ古さは歴史が作ったモノ、セットでコノ味は出せないだろうなぁ。高い天井、剥き出しの電線配線、ココの角打ちカウンターは広い。メインはL字カウンター、客が増えれば向いのストレートカウンターで女将が相手をする。
午後五時、三月の日差しは高く店内には地元のノンベが二人カウンターに停まってた♪
「こんにちは〜、一杯飲ませてもらえるかな?」
「どうぞぉ、お客さん仕事かね?どっから来なすった」
八幡製作所内で打合せを終え、ココを目指した事を伝えれば
「そんな大層な店じゃないよ」と言いながらも嬉しそうな親父、
先ずは赤星の大瓶、午後五時の日差しは強く、駅からココまで歩けば少し汗ばむ。
二杯目からは焼酎の湯割りを戴こう♪
酒屋の湯割りは前割り(前日に焼酎と水を6:4で割っておく)を燗してくれる。なので円やかで美味い。
隣で飲んでたSさんと話が弾む、定年を間近に迎えるSさんは50年間を製鉄に捧げたボイラーマン
赤銅色の肌は火焔焼けか酒焼けか???(苦笑)
その頃から酒屋の親父とも打ち解け、Sさんのつつくエビフライが気になった
「なんだ、アテが欲しいの?言ってくんなきゃ解んないよ、牡蠣フライでも作ろうか?」
後から来た女将さんが小生のカメラ見付け
「写真はダメだよ〜、私は撮らないでね」と・・・すると大将
「コノ人ぁ端からちゃんと断わってるよ」
「奥さん化粧の乗りイイじゃん、被写体になってよ」
「あらやだ、お客さん女泣かせだね〜」
何のキッカケだろうか、大将とゴルフ談義に火が付いた。
ゴルフ歴20年の大将がレジに仕舞った?スコアカードには燦然と輝く「?」の文字!
ショートホールでのエース達成の証しであった、凄いネェ嬉しいよねぇ♪
それから湯割りを何杯追加したろうか・・・
「アジフライでも揚げようか?」
こりゃ益々酒が進んじゃうねぇ♪
ゴルフ談義と田中酒店の歴史に華が咲く、大将の前の物入れ、実は燗付け器だったのだ。製鉄の火が盛んに燃え、昼夜を問わず酒好きが訪れてた頃、湯煎の燗付けでは間に合わず大将が家具屋に特別に誂えた物だった。納戸の裏側は石綿ボードが張り巡らされ、真ん中に練炭火鉢を置き、回りに一升瓶を入れて燗付けた代物、今は物入れとして使われてる。
多分だが、ビール一本湯割りを三杯、アテは牡蠣フライにアジフライ、払ったのは1310円だったと記憶する(汗)
駅までの道程をSさんと共に歩く、別れ際に
「吉良の御仁、今日は楽しかった、俺はココに居るから又来いよ!」と握手を交わす
泣けそうになるほど楽しい夜を過ごした・・・来て良かったなぁ。

施設の満足度

4.5

利用した際の同行者:
一人旅
一人当たり予算:
1,500円未満
アクセス:
3.0
コストパフォーマンス:
5.0
サービス:
3.0
雰囲気:
5.0
料理・味:
3.0
観光客向け度:
3.0

クチコミ投稿日:2013/04/09

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