世界的に見ても老舗、高頻度、快速運転、異例ずくめの空港アクセス交通。
- 4.0
- 旅行時期:2012/10(約13年前)
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by fmi(ふみ)さん(男性)
浜松町・竹芝 クチコミ:3件
羽田空港への軌道交通アクセスとして、すっかりおなじみの「モノレール」。モノレールという単語を聞けば、多くの人はこの羽田空港へ行く軽快なこの乗り物を連想し、同時に、利用した人は、浜松町という駅の煩雑さを連想するだろう。
東京モノレールというのは実に不思議な乗り物である。同時に、これほど馴染んだ「軽軌道交通」というのも世界的に珍しい。
東京モノレール羽田空港線の開業は、東京オリンピックを控えた1964年である。モノレール発展の歴史は羽田空港の歴史でもある。現在の国際線ターミナルのある位置にあった旧ターミナルが整備され、旧C滑走路が完成し、首都高速道路が開業し、日本国民の海外旅行が自由化されたのも1964年だ。空港アクセス鉄道としては世界的にも古い。
現在の東京モノレールは、JR東日本の資本傘下にある。JRが経営参加したのは、京急が空港乗り入れを果たした後の2001年であり、これ以降、積極的な経営投資が続いている。
その最たるものが、2007年から本格的に始まった快速運転である。世界を見ると、都市モノレールやトラム、新交通システムといったいわゆる「ライトレール」は多いが、「快速運転」をしており、途中で先行列車を追い抜かす運転をしてるのはここだけだ。また、JR東日本のフリー切符、企画乗車券の多くは、この路線を使用することも可能になっている。
JR傘下に入り、起点の浜松町駅は改良工事が行われ、だいぶ乗換をしやすくなったが、未だこの駅の構造はバリアフルな存在で、輸送上のネックだ。この駅の配線構造のおかげで、増発が難しい。国際ターミナル駅が、出発ロビーに直結してるなど、空港側の駅がよくできてるので尚惜しい。天王洲アイルでのりんかい線乗り換えも不便だ。
ラッシュ時3分30秒間隔運転、日中でも4分間隔運転(うち3分の2は快速系統)と、モノレールとしても、空港アクセスとしても破格の高頻度運転である。また快速の表定速度は60km/hに近く、これはモノレールとしては国内最速で、他の都市モノレールと比較して際立って速い。昭和島駅には、快速運転のための待避線が設けられている。もともと車庫があったのでその用地を使ったものだが、こういう設備はモノレールとしては極めて異例。京急と競争状態にあるが故の設備である。
空港アクセスというのは、運賃が高いというのが相場だが、開業当初は高かったという東京モノレールの現在の運賃は、都市モノレールとしては安い部類に入る。また、羽田空港アクセスは、バス、京急ともに各種割引乗車券を設定しており、モノレールも対抗上、様々な割引乗車券や企画切符を販売している。特に、JRの東京都内路線と一体化した1日フリー乗車券があるのが強みだ。
- 施設の満足度
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4.0
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- 軽軌道交通や新交通システムの中では安い方になってしまった。JRの各種企画乗車券が使える。
- 人混みの少なさ:
- 2.0
- 荷物の多い空港利用者は終日大量に乗降するうえ、朝夕はさらに途中駅の乗降で混む。
- バリアフリー:
- 3.0
- 国際ターミナル駅は最高のロケーション、浜松町は最悪のロケーション。
- 乗り場へのアクセス:
- 3.5
- 高架の割に乗降しやすいが浜松町駅というターミナルが実は最大のネック。
- 車窓:
- 5.0
- 路線の大半が高架、高速道路が沿い、運河の上を走るうえ、モノレールの特性として、景色は極めて良い。
クチコミ投稿日:2012/11/23
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