美術館と名乗るテーマパーク

2.5
旅行時期：2012/03（約14年前）

仙石原クチコミ：1件

長時間のバス移動に慣れる練習をする為の行き先として、都内から日帰り旅行しました。新宿から片道2時間程度のバスで往復するのは結構ハードでしたが、高速バスの停留所が併設されていたので、悪天候の日でもそう不便を感じませんでした。
2つの美術館と、庭園、レストランとで、小規模なテーマパークという趣です。
美術館と称していますし、収蔵品もなかなか見ごたえがあると思いますが、「ヴェネチア・グラスの素晴らしさを本気で伝えたい！」という気合は感じません。本格派美術展示を期待して出掛けたので、その点は物足りない気がしました。ヴェネチアのガラス工芸の多様性と歴史に比して、あるべき解説が足りていない印象です。ただ、現代ガラス美術館という建物や庭園に、デイル・チフーリという現代のガラス作家の作品が多くあり、ファンの人には箱根に来たついでに立ち寄って観る価値はあると思います。
庭園は自慢の施設のようですが、貴族の邸宅風の建物の向かいに水車小屋があったりガラスのオブジェがあったりして、かなりシュールな空間でした。客に喜ばれそうなものを割と無造作に（無節操に？）詰め込んだ印象です。本格的な洋風庭園を夢見て行くと、呆然とすると思います。庭園の奥にある階段を下りると、早川を見下ろせる場所があって、そこが園内で一番落ち着く雰囲気でした。
最初からテーマパークだと思って出掛ければ、楽しめなくもなさそうな施設でした。