もてなしの気持ちが感じられない

６日間の北海道旅行の最後に１泊させてもらいました。
パックツアーでプラス5000円も追加料金を払って予約したホテルだったので期待していたのですが、正直言って期待はずれでした。
一言で言えば、もてなしの気持ちが感じられないホテルです。
旅の最後に泊まったホテルだっただけに、がっくりとしました。

レンタカーでホテルに着くと、従業員の方が車を誘導してくれました。
しかし、誘導の仕方が、まるでスーパーの駐車場の誘導員のようで、「ガラが悪い」という印象を受けました。
壁にぶつかりそうというわけでもないのに、「ストップストップ」と大声で怒鳴られ、びっくりしてしまいました。

ホテルの中は、ホームページなどで見たより、だいぶ古いという印象でした。
お部屋も、古びた旅館といった風情です。

荷物を部屋まで運んでくれた方は、愛煙家なのか、胸のポケットにタバコを入れていました。
とても客を迎え入れるときの態度とは思えませんでした。

料理を運んでくれた仲居さんは、「いらっしゃいませ」の挨拶もなく、事務的な感じでした。
たくさんの客がいるので大変なのはわかりますが、こちらはたくさんのホテルの中から、あえてこのホテルを選んだのだということをわかってほしいです。
料理の説明も中途半端で、正体がわからない料理もいくつかあり、いまいちおいしく食べることができませんでした。
料理自体も、しばらく作り置きをしていたのか、冷えているものや風味が損なわれているものが多く、不満が残りました。
特に刺身は、他のいろいろな場所でおいしい刺身を食べてきたこともあって、とても食べられるものではありませんでした。

新人と思われる従業員も何人かいましたが、ホテルマンとしての教育をきちんと受けていないのだろうという印象でした。
態度が悪いわけではないのですが、おどおどしていて、気が利かないのです。
タバコを胸ポケットに入れて接客をするような上司のもとでは、新人がまともに育たないのも当然のなりゆきです。

きわめつけは、見送りです。
ホテルを出るとき、外はどしゃぶりの雨でした。
傘を持っていなかった私たちは、外の駐車場にある車を玄関まで回していただくことを期待していたのですが、フロントの方は当然のごとく「車は外の駐車場に止めてありますので」と言い捨てました。
車は、向こうが駐車場にまわしたので、私たちはどのあたりに止めてあるかも知りませんでした。
玄関前で車を渡したのですから、玄関前に車を持ってくるのが普通です。
ましてや、どしゃぶりの雨が降っているのに。
出入口の近くにいた従業員の方も、「ありがとうございました」とコンビニのように事務的な挨拶をするだけで、傘の１本さえ貸してくれませんでした。
「言ってくれればやったのに」というかもしれませんが、それを言わせないのが、あなた方の仕事です。
もてなしの気持ちがあれば、どしゃぶりの雨の中、客を駐車場まで走らせることなどできないはずです。
少なくとも私は、これまでに泊まったホテルで（カプセルホテルを除いては）、一度たりとも、このようなみじめな思いをしたことはありません。
旅の最後の思い出を作ろうと思ったのに、結果的にはわびしい気持ちでホテルをあとにすることになりました。

もしかすると、私たちの年齢が若かったために、このような接客を受けたのかもしれません。
でも、ビジネスホテルじゃないんですから、どんな属性の客でも、もてなしの気持ちを持って対応してください。
よっぽど、ビジネスホテル的な札幌のホテルの方が上質で気持ちの良いサービスを提供してくれました。

ホテルのような「そつのないサービス」もなければ、旅館のような「あたたかい気遣い」もない。
立地のよさだけでもっている３流ホテルです。

１つ救いだったのはお風呂です。
新しくはありませんが広い浴場で、いろいろな種類の温泉に入ることができました。
旅行中に足をねんざしていた彼女も、少し症状が和らぎました。
さすがは登別温泉といったところでしょうか。
このホテルにはもう泊まりませんが、登別温泉にはまた行くことがあるかもしれません。

クチコミ投稿日：2008/09/23