2007/04/20 - 2007/04/23
5位(同エリア7件中)
旅人けいさん
ミクロネシア連邦ヤップ島から、さらにビーチクラフト機で飛ぶこと1時間の沖合いにユリシー環礁(ウルシー環礁)があります。
ユリシー環礁の島のひとつ(ファラロップ島)には、ホテル(Ulithi Adventure Resort)があり宿泊することができます。今回、この島を拠点にユリシー環礁の島を回りました。
今回日本からヤップ島までの往復は、かれこれ10年くらい前にアメリカを旅行したときから積算してきたDELTAのマイレージをつかいコンチネンタルの特典航空券をもらって旅行しました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 航空会社
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-
ユリシー環礁ファラロップ島に行ってきました。
この島には、約300人ほどの人が、暮らしています。そして、ヤップ州の離島としては、唯一しっかりした建物のリゾートがあり、外部からの宿泊客を受け入れることができます。
とはいえ、現地でのアクティビティーはフィッシング、シュノーケリングなどがありますが、殆ど観光客はこないため、観光業というものは成立していません。本当の離島です。以前3年ほど前まではダイビングショップがホテルに併設されていたようですが、現在はクローズしています。1999年に日本人がこのリゾートにダイビングに来た形跡がありましたが、それ以降日本人は観光客としては入っていない様子です。リゾートには常勤の職員はおらず、観光客が宿泊するときだけ、島の誰かが食事などの世話をしてくれる形です。
この島には、日本語を話すことができる高齢のご老人はいますが、実質的に日本語は通じません。(滞在には、英語で意思疎通をする能力が必要です。)2年ほど前まで、JICAのボランティア(青年海外協力隊)の人が、この島にある学校に教員として来ていたようですが、現在は日本人はすんでいません。また、すんでいる外国人としては、Peace corpsのアメリカ人と、この地に在住しているアメリカ人が1人いるくらいのようです。
リゾートでは、水が出ますが、当然直接は飲めません。飲用水は、別に煮沸した水を提供してくれます。シャワーがあり、お湯が出るようになっているらしいですが、実際には水しか出ませんでした。
と書いてきましたが、離島なのに発電装置があり島全体に地下に埋設されたケーブルを用いて電気画供給され、街灯がありますし、システムの調子がよければ携帯電話が通じます。(私が行ったときは携帯電話は普通になっていて、唯一の外部との通信手段は、短波をつかった無線電話でした。)住民の家には、DVDが普及しています。 -
リゾートで出された食事は、パンの実を焼いたり蒸したもの、煮魚、ライス、パンケーキ、インスタントラーメンを茹でて焼きそば状にしたもの、やしの実(採りたて)などです。これらは、現地の人が食べている食事と同じものです。運がよければヤシガニがでるかもしれません。お口に合うかどうかは、その人しだい。決して日本の雑誌でリゾートとして紹介されるような豪華な食事を想像してはいけません。
宿泊費は、一泊130ドル、食事代は1日30ドルと、僻地のリゾートとしては高額と言ってもいい価格設定です。この島への物資輸送が、月1回程度の船便と、週2回の航空便(私が乗ったもの)だけと考えると、さまざまなものにお金が掛かるのは理解できますが、それでも、高額と考えていいかとおもいます。
医療ですが、dispensaryという診療所がありますが、常駐しているのは医師ではないようです。ですから、病気になった場合や怪我をした場合の実質的な医療は、ヤップ島へ行くこととなります。島には、有害な動物などはいないようです。島の人に聞いたら、「林の中を歩いていて牛か何かにどつかれるくらいだな。」と笑われました。 -
ヤップ州の離島に行くためには、Council of Tamolという離島の自治体が構成する協議会から許可を得る必要がありますが、宿泊先としてしっかりしているこのUlithi Adventure Resortを宿泊先とする場合には、往復の飛行機による交通の予約が取れていれば、COTの許可を得ることは容易です。
とはいえ、COTの許可を得るためには事前に申請して審査を受けることになりますので、現地の旅行手配業者などを通じて手配をするのが普通かとおもいます。また、自分で事前に手配することも可能ですが、この場合はCOTパーミットを受け取るために離島に渡る前にヤップ島で滞在する必要があります。
そのほか、このような離島ですごすためには、いくつかの気をつける点がありますので、普通の旅行者の方は、事前に現地が良く分かるヤップの旅行業者などと相談し、準備を進めてから現地に入るようにしたほうが無難だとおもいます。
ビーチリゾート、アイランドリゾートといえばそうですが、
「何も無い」ところです。月に1組〜2組程度、アメリカやヨーロッパから人がやってくるようです。
したがって、島の人の暮らしの中に、突然旅行者が入り込むことになります。しいて言えば、日本の山奥の集落に民宿の離れにとまるようなものです。川や山はあるけれど、他は何もないというような状況が、海の真ん中にあるような感じです。
ですから、すごし方としては、次のようなものがあるとおもいます。(☆はお勧め)
島の外周の散歩☆
⇒1周1時間くらい
シュノーケル☆
⇒リゾートから少し離れた場所が良い。リゾートの人に相談をしてください
フィッシング
⇒私はしませんでしたが、ボートはたいしたことはなく、ガソリン代はとても高いことを覚悟してください。
星空を見る☆☆☆
⇒無数の星が空を埋め尽くしています。
それでも行ってみたい、という人、ゆったりと予定を組んでいってみてみてはいかがですか?
で、私は何をしに行ったか?離島に行きたかったのでした。 -
リゾート前のビーチです。
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海亀が陸に打ち上げられていました。
この付近には海亀が沢山いるそうで、産卵も見られるとのことです。 -
長老の方は、日本語を話すことができます。
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パーティーに招いていただきました。
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白い飲み物は「やし酒」(テゥバ)です。瓶に4本ほど用意されていましたが、これを順番に回しのみしてなくなるまで宴は続きます。
おつまみの肉は、海亀の肉。わさび醤油でいただきます。 -
ゆっくりと時間は過ぎていきます。
「日本の歌をなにか歌って。」「日本の唄をうたうぞ!」などと... 私の知らない戦前・戦中の唄を歌ってくれました。
他にも、ちょっと絡まれたりしながら(笑)。 -
亀の肉、おいしい!
これからは、ダイビングでアオウミガメとであっても、アオウミガメ君は殺気を感じて逃げていってしまうだろう。
海亀は、こちらでも特別な時にだされる特別な食べ物で、Falalop島では海亀はChief(酋長)に属してChiefから分け与えられるものなのだそうです。
今回は、旅の準備の段階から、多くのヤップやユリシーの方にご配慮いただき、そして多くの好意と偶然の出会いとに支えられて、とても良いときをすごすことができました。 -
女の子が、花飾をくれました。それも、たくさん。
「ありがとう!」
とてもよい香りです。 -
お礼に、女の子に花飾りを全部あげました。
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リゾートの全景
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客室は清潔で、落ち着いたつくりです。
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洗面台などもしっかりとしていて、リネンもきちんと交換されます。
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Falalop島の教会の前には聖母マリア像が、青い空からの光を受けて立っています。日曜日には、島中から人々がミサに集まってきます。ミサは、ユリシー語です。
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沖合いを、定期連絡船が通っていきます。これは、中国から寄贈された新しい船の処女航海でした。
なんと、この船には日本人が乗っていて、後日ヤップ島でお会いすることになるのでした。手を振ったんだけれど、気がつかなかったみたい。 -
Falalop島には、ヤップの公立高校のひとつがあります。(離島高校)
数年前まで、JICAのボランティアが先生をしていました。googleで検索すると、blogが見つかるとおもいますよ。 -
そばのマンジョン島(マガヤン島)には、米軍の戦没者慰霊碑があります。このユリシーは、日本軍と米軍の戦いの地でした。
この碑は、回天(人間魚雷)によって沈められたオイルタンカー(ミシシネワ)で亡くなった米兵の慰霊碑です。2000年になるまで、その正確な場所はしられていず、場所が分かって後も米軍も遺骨収集はしていないそうです。 -
マンジョン島でお昼ごはんの飲み物として、木に登って「やしのみ」を取ってくれました。
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マンジョン島に住んでいる方が、ご飯とヤシガニを分けてくださいました。とてもおいしかった。
(お礼を申し上げて、ささやかなお礼の品を置いてきました。) -
また、別な島(アソール島)には、米軍が墓地を作っていました。この場には、「銀河」により特攻で亡くなった米兵とともに、日本兵も米軍により埋葬されたと言われています。米兵は、戦後ハワイに改装されましたが、日本兵についてははっきりしたことはわかりません。
(今回の旅で私が抱えていた課題のひとつがこの場所を確認し、現況を記録することでした。) -
海はどこまでも澄んでいます。
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帰りのビーチクラフト機
ヤップとの間を週2便飛んでいます。人ともに郵便や生活物資を運ぶ重要な連絡手段です。 -
こんなに荷物をどこに積み込むのかというほど、積み込みます。
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この旅行記へのコメント (6)
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- wakabunさん 2015/01/03 23:02:26
- これはすごいですね
- 旅人けいさん、こんばんは。
私の旅行記をご覧いただきましてありがとうございました。
ウルシー環礁初めて聞きました。これはかなりの離島ですね。そんなところへマイルでいけたのはうらやましいです。でもそうでもしないとなかなか行かなそうなところですね。海は文句なしにきれいだし、人々の生活がいろいろと面白そうだけど、あまりにアクセスが悪く、物価も高いですね。
そんな中びっくりしたのは、お皿の写真です。ノルウェーの義両親の家で使っているものにそっくりだったからです。何か有名なメーカーなんですかね?普段使いのお皿だったのでまさかそうとは思わなかったのですが、こんなところで同じお皿を見るなんて本当にびっくりしました。
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=36815464
Wakabun
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- paris15eさん 2007/11/14 20:22:12
- 銀河
- はじめまして ウルシー環礁で検索してたどり着きました。
銀河特攻隊員の埋葬場所は特定出来たのでしょうか?
僕は関係者では有りませんが ぜひ訪れてみたい場所です
ウルシーの詳しい事はわからなかったので このような旅行記を書いて頂き感謝します。
- 旅人けいさん からの返信 2008/03/24 14:02:45
- RE: 銀河
- 書き込みに気づくのが遅くなりすみません。
仮に埋葬された方が、回天で亡くなられた方なのか、銀河で
なくなられた方なのか、現地では記憶されている方はいらっ
しゃいませんでした。各種の記録から、確認をして行く必要
があると思います。
また、埋葬された墓地は特定できましたが、改葬されハワイに
うつされたとのことです。その際、埋葬された日本人のご遺体
がどのように取り扱われたかについても、現地では上記のような
状況ですので、わかりませんでした。
-
- haraboさん 2007/09/17 19:54:07
- ウルルンのような旅ですね
- 旅人けいさん、こんばんは!
早速、お邪魔させていただきました。
今回、僕が行ったマジュロも
充分素朴でのんびりした島だと思っていましたが、
上には上はあるんですね。
ヤップから、さらに飛んでいくんですか〜
ファラロップ島こそ、マジュロ以上に素朴ですね。
でも、こんなに素朴な島に、こんな立派なホテルがあるのも不思議です。
ちょっと値段は高いですが、
ある程度快適な宿泊をしながら、素朴な島を満喫するのもいいですね。
ところで、日本人滞在の痕跡があったのはどうして分かったのですか?
島の人々とのふれあいたり、海亀にあったり、
島の人と同じものを食べたり。。。まるでウルルンのよう。
なかなか他では体験できないですよね。
いい場所を教えてもらいました。
いつか行ってみたいと思ってしまいました。
その際は、詳しい行き方や手配の仕方を教えてくださいね。
よろしくお願いいたします。
harabo
- 旅人けいさん からの返信 2007/09/17 20:58:16
- RE: ウルルンのような旅ですね
- ご訪問とメッセージありがとうございます。
ウルシー・ファロラップの旅は、自分でも本当に多くの偶然が重なった旅立ったなぁと思います。
日本人が泊まった形跡というのは、リゾートに残されていた「諸君」という雑誌です。他に本もなく、なぜか1冊だけ棚におかれていました。島の人に尋ねても、日本人は、JICAのボランティアが来ただけといっていましたが、YAPに戻ってたずねてみると、一度だけヤップのダイビングショップが日本人をこのリゾートにダイビングでエスコートしたことがあることがわかり、裏が取れました。(裏をとってどうするという突っ込みを自分でいれたくなりましたが。)
マーシャル諸島の方が、ミクロネシア連邦より離島に行くのは容易かもしれませんよ。ヤルート環礁には、ホテルがあります。
ダイビングに特化していますが、あのビキニ環礁にも宿泊することができます。
おいでになるようでしたら、わかることはお教えしたいと思いますので、いつでも、ご連絡ください。
- haraboさん からの返信 2007/09/17 22:33:42
- RE: ウルルンのような旅ですね
- 「諸君」が残されていたんですね。
それにしても、裏まで取っているのがいいですよ!
その気持ち、僕もよくわかります。
ということは、そのリゾートに泊まった3人目ってことですよね。
今度行ったら4人目かな?
今回、コンチに機内で会った日本の方が
よく、マーシャルへ行っていて
ビキニやロングラップがいいと言っていました。
あの周辺には、いい島いっぱいありそうですね。
そういえば、先週金曜日に
兼高かおるさんにお会いする機会があり
マーシャルから帰国したばかりと話したら
その辺に彼女が所有する島もあると言われていました。
あらためていろいろな島へ行ってみたいと思いますね。
harabo
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