2011/07/22 - 2011/07/23
197位(同エリア984件中)
がおちんさん
雲南省と四川省を旅行しました。
今回の主な目的は、「21年ぶりに瀘沽湖に住む蒙古族に会いに行くこと」です。
11日間という日程のため、やや急ぎ足となりましたが、
彝族の祭りや金沙江トレッキングも楽しめました。
まずは火把節(たいまつ祭り)でにぎやかな石林から、旅の幕開けです。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー ヒッチハイク 徒歩 バイク 飛行機
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空 キャセイドラゴン航空 中国東方航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
予定を立てず、行き当たりばったりの行程なので、
結果的にこうなったという、おおまかな旅のルート図です。
離島に住んでいるため、15日間の旅行期間のうち、
往復で4日間が移動に費やされてしまい、中国滞在は11日間のみ。
今回も過ぎ行く時間を惜しみながらの旅となりました。
旅のデータ
2011/7/22 新上五島町→博多
2011/7/23 福岡→昆明→石林
2011/7/24 石林
2011/7/25 石林→昆明→麗江→白沙→麗江→攀枝花
2011/7/26 攀枝花→塩源→瀘沽湖
2011/7/27 瀘沽湖
2011/7/28 瀘沽湖→永寧→埡口→荘子
2011/7/29 荘子→拉伯村→奉科→柳青
2011/7/30 柳青→太子関→石頭城
2011/7/31 石頭城→麗江→大理
2011/8/1 大理→昆明
2011/8/2 昆明→石林→昆明
2011/8/3 昆明→香港
2011/8/4 香港→福岡→博多港→(船中泊)
2011/8/5 →新上五島 -
2011年7月23日(土)
福岡10:50発のキャセイ便で香港へ15:00到着。
17:10発の中国東方航空に乗り換えて、昆明には18:55に着く予定だったのだが、いつまで経っても昆明行きの案内が無い。
やっぱり民航系のチケットなんて買うんじゃなかった。
日本から当日中に昆明に行けるからと、安易に手を出したのが間違い。この会社は、遅れちゃ困るときに限って遅れるのだ。
仕方ないので、着陸する飛行機など撮ってヒマをつぶす。 -
「いつ飛ぶのか、私だってわかりません」と息巻いた、東方航空の小姐。
イライラする乗客たちを尻目に、自分はのんびりと撮影タイム。
中華民族は世界を制するだろうと予感した、香港の午後。 -
待たされている間、食事券(99港幣相当)が出された。ゲート付近の店はスタバが一軒あるのみ。
私はサンドイッチとコーヒーを頼んだが、中国人乗客は全額分ドーナツを購入し、食べずにお土産にしていた。
そうか、その手があったか。あとで機内食が出るもんな。
さすが! -
結局、飛行機には4時間半遅れで、ようやく搭乗できた。
昆明到着は23時を過ぎてしまう。
やばい。やばいのだ。
今回はサニ族の友人が空港に迎えに来てくれている。
石林で一緒に夕食を食べる予定になっているはずだ。
みんな待ちくたびれているだろう。
国際線とはいえ、東方航空なんかにするんじゃなかった。
トホホ。 -
昆明空港に着いたのは23時半。
ゲートを出た途端、「おーい、遅かったな!」と石林の友人たち。4人で迎えに来てくれていた。
なんと、14時頃から待っていたという。
「早く着くかもしれない」と、気を回してくれたのだ。
9時間半も待っていたのか・・・。
もう、面子丸つぶれ。 -
深夜の高速を飛ばして石林へ。
サニ族の村に着いたのは1時近く。
旧友のSさんも起きて待ってくれていた。
せっかく牛肉を煮てくれていたのだが、
時間も遅いので、宿に行って就寝することになった。
悪いことをした。
ちょっと落ち込む。 -
2011年7月24日(日)
今回の旅は今日からが本番。
2年ぶりに雲南に来たせいか気持ちが高ぶり、
昨夜はあまり眠れなかった。
写真は世話になったサニ族のSさんと夫。
夫が着ているのは、サニ族のチョッキだ。 -
Sさんの家に行くと、人が大勢集まっていた。
赤ちゃんから婆ちゃんまで、すべて身内の人たちだ。
にぎやかだなー。
日本の手土産とは別に、空港でタバコを買っておいて正解だった。2カートンが、あっという間にさばけてしまった。 -
みんなでワイワイと食事を楽しむ。
今日から3日間は火把節、朝から酒も飲んでいる。
農暦の6月24日は、彝族のたいまつ祭りなのだ。 -
ごちそうがいっぱい。
食べて、飲んで、楽しむ。 -
食後、私は友人の弟に鍼灸治療をする。
彼は難病に苦しんでいるけど、表情は明るい。
みんなの理解と協力があるからだ。 -
午後になり、Sさん夫妻らと祭りを見に行く。
毎年、渋滞がひどいそうなので、会場までは歩いて行くことにする。 -
げっ! 本当にすごい渋滞。
排気ガスが充満して、かつてのバンコクを歩いているみたいだ。 -
毎年、祭りの時期に咲くという、火把果。
-
30分ほどでイベント会場に着いた。
すでにお祭りムード満点。 -
人が集まって何かやっているぞ。
見に行ってみよう。 -
熱い攻防が繰り広げられているのは、要するに賭けトランプなのだ。
ディーラーのおばさん、札束にぎって余裕の笑顔。
って、ここは中国だよな? -
亀とか虎とか象の絵が描かれた、動物系の賭博。
ルールはわからないが、服を脱いだおじさんのタトゥーは狼だった。 -
こちらはミニサイズの、やっぱり賭博。
-
ここも動物系の賭博だ。
もう、あっちこっちで熱戦が交わされている。 -
卓上サイズの、中国系スマートボール。
シンプルそうに見えるほど、難しいのだ。
おそらくは。 -
こちらはお化け屋敷。
スピーカーから大音量で「ギャー」っと叫び声がうるさい。 -
若者に人気があるのは投げ輪。
地面の草が絶妙なトラップとなり、案外と難しい。 -
闘牛の出番を待つ、水牛。
目を閉じて集中力を高める。 -
こちらも強そうな牛だ。
後ろじゃ、飼い主がトランプ中。 -
踊りや闘牛を見に集まった人で、会場は大混雑。
-
「うーん、混んでるなあ」とSさん。
ここは政府が主催の無料会場のため、来客が多いのだという。 -
ステージ前ではサニ族の踊りが始まった。
けど、遠すぎてよく見えない。 -
前に行きたくても、この混雑では無理。
-
木に登って踊りを観る、少年。
-
岩に登っている奴もいる。
-
次つぎと演舞が行われるが、肉眼では人が小さすぎる。
写真ではわからないけど、ステージ上には幹部席が設けてあり、演者はそっちを向いて踊っている。
一般参加者は蚊帳の外だ。
昔の祭りのような情緒は何も感じられなくなっていた。 -
それでも民族舞踊に熱い視線を送る、
イギーポップ似のサニ族おじさん。 -
見えないイベントなんかよりも、
一服するかと、大きな水パイプをジョロロロー。 -
こちらはハンモックを張って睡眠中。
悠々自適、さすが中国人。 -
とうもろこしを食べながら談笑する、サニ族の女性。
もはや日常的に民族衣装を着る人は、とても少なくなってしまった。
これも時代とはいえ、残念でたまらない。 -
「こんなに混んでちゃ、見えないよ」と、闘牛を待たずに会場を後にする。
墓場を通って近道するも、スネに棘草が刺さってイテテ。
なんで俺だけに刺さるのか? -
通りに出ると、交通マヒの状態になっていた。
駐車場は足りないし、路上駐車だらけで身動きが取れなくなっているのだ。
イベント会場にも行けないし、帰ることもできない。
いったい、どうするのだろう? -
家まで帰り、今度は車で有料の闘牛会場へ向かう。
午後の石林は日差しが強くて暑い。 -
ここにもまた、様々な出店があった。
ここは射的屋。ピストルではなく、手で投げる。 -
青空タトゥー屋では、兄ちゃんが胸に狼を彫っていた。
-
またもや、お化け屋敷が。
東京鬼城とは、なんとも皮肉めいている。 -
30元のチケットを買って入場。
会場が大きいので、席に行くまで一苦労だ。 -
そのため、会場には自転車ペダルを利用した綿飴屋や、
トラジのエンジンを改造したポップコーン屋などが出店している。 -
「ママ、わたあめ買ってー」とサニ族の娘。
どの国でも、子供のハートをキャッチするものは同じ。 -
シューシュー(おじさん)も食べる?と、Sさんの姪っ子。
彼女らはきれいな普通語を話す。 -
こちらの会場は眺めが抜群だ。
すでに闘牛は始まっていた。
☆興奮に包まれる会場の様子を録音しました。
http://www.voiceblog.jp/gaochin/1502386.html -
勝負が始まり、にらみ合いが続く。
徐々に気分が高まり・・・ -
ゴツーンと頭をぶつける音が響く。
実況中継の女性のアナウンスがキーキーうるさくて耳障りだが、会場は大興奮。
面白いのは、フィールドにいる審判部長のような人が、
対決前に牛の紹介をすること。
路南訛りで、何をしゃべっているのか全く不明だった。 -
昔は少数民族の祭りで、こういう光景は見なかった。
時代は変わったなと実感。
牛がぶつかる度に、太ももを触る男の手にも力が入る。
熱い心は、やはり彝族の証か。 -
大歓声に包まれて登場したのは、ゼッケン5番の水牛。
この数年間は負け知らずだという。
確かに、王者の風格を持っている。 -
なんと、リングインした途端に走り始めた。
やる気満々だ。
鼻輪を押さえていたおじさん、あわてて紐をとく。 -
砂ぼこりをあげて、走る、走る。
相手はすでにビビリ気味か? -
すごい勢いで、頭をガツーン!
-
一撃で相手はひっくり返る。
秒殺。 -
「こりゃ、たまらん」と逃げ出す相手の牛。
顔が真剣だ。 -
「逃がすか」とばかり、追い討ちをかけるゼッケン5番。
腹をつきあげて、ゴロゴロ転がす。
実力差は歴然、ちょっと危ない。 -
「止めー、止めー」と飛び出す、彝族(サニ族)の男たち。
ところが5番は止まらない。 -
会場を半周しても、まだ止まらない。
相手の牛は必死に逃げる。
尻尾を握ったおじさんも、引きずられていく。
牛の力って桁違いだなー。 -
10人がかりで押さえて、ようやく5番を止めた。
牛を止める彝族の男たちもカッコイイ。
観客を満足させた牛に、会場から拍手が起きる。 -
興奮冷めやらぬ彝族の男は、服を脱いで会場を去る。
-
石林は紫外線が強い。
暑さと寝不足で頭がボーっとするため、
私は宿に帰って一休みする。 -
ベッドテーブルに貼られた、サニ族の刺繍。
手作業のため、今では縫う人も少なくなった。
昔はおみやげだったが、今では貴重な美術品。 -
2時間眠って、体調は復活。
20時ごろ、羊肉を食べにSさんの親戚の家に車で向かう。
渋滞に巻き込まれないよう、地元民のみ知る裏道を使用。
☆車内でサニ族の会話を録音しました。
彝族の言葉は力強くて魅力的です。
http://www.voiceblog.jp/gaochin/1502170.html -
20分ほどで到着。
ここはSさんの夫の一番上の姉の家。
彼らはいつも、大勢集まって食事をするのだ。
「みんなで食べたほうが美味しいからね」と、Sさんの夫が言う。
そのとおりだ。 -
サニ族は親戚が多いので、人を覚えるのが大変。
写真を見せてもらい、家族関係の把握に努めた。
一家族で、これだけの人数になるのだ。 -
若いころのSさんと瓜二つな娘さんと、
さっき綿飴をくれたSさんの姪っ子の写真。
サニ族の民族衣装がばっちり決まっている。
昔のように着なくなってしまったのが、本当に残念だ。 -
「さあ、飲んで、飲んで」とSさんの夫。
感傷的になっている場合ではなかった。
彼らの白酒は強力無比。
気合を入れて飲むのも2年ぶりだ。
この羊肉は臭みがなくて食べやすい。
熱いうちに食べるのがコツだそうだ。
爽やかな辛しだれにつけて食べると、さらに美味。 -
中央の赤いのが、大姐の手製によるラファマ(豆腐乳)。
ここの家のが最も美味いという。
確かに美味かったけど、辛すぎるー!
明日の下痢は確定的となった。 -
おお、チビちゃんはサニ族の衣装を着ているぞ。
はい、ポーズ! -
大勢で食事をするのは、にぎやかで楽しい。
ワイワイと話が途切れることはない。
こんな環境で育った子供は、きっと素直に成長するだろうな。
彼らが羨ましい。 -
食後は大姐から豚のレクチャーを受ける。
あれ、石林の豚は黒かったはずだけど・・・。
曰く、今は育ちの良い四川の豚を飼っているとのこと。 -
★これは1989年に撮った、石林の豚。
耳が大きくて、いつも昼寝をしている姿が可愛かった。 -
食事を終え、22:30ごろ風景区に戻る。
あららー、まだ渋滞しているぞ。中国も本当に変わったんだな。
明日は瀘沽湖を目指して出発だ。
2011年雲南・四川の旅 【その2】 に続く
http://4travel.jp/travelogue/10593529
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 鯨の味噌汁さん 2011/08/23 10:26:27
- ディープ・サウス・チャイナ
- がおちんさん、
ご無沙汰しております、鯨の味噌汁です。
行ってらしたのですね、ディープ・サウス・チャイナの旅。
定点観測のがおちんさんにとって、変わったところ・変わらないところを確かめるようにして歩く旅なのですね。
民族衣装が少なくなり、お祭りが大規模になり、クルマだらけになり。
けれども大家族で、みんながいっしょになってゴハンを食べるところは変わっていないんですね。
大家族が遠い昔の話になってしまった日本人にとっては、懐かしく感じる光景ですね。
- がおちんさん からの返信 2011/08/23 17:21:13
- RE: ディープ・サウス・チャイナ
- 鯨の味噌汁さん
こんにちは、コメントをありがとうございます。
> 行ってらしたのですね、ディープ・サウス・チャイナの旅。
昔の旅行記を書いてたら懐かしくなり、今年は瀘沽湖を再訪することにしたのですが、サニ族の友人が「雲南に来るなら石林に寄れ」と言ってくれたので、今回は石林から旅を始めることにしました。
> 定点観測のがおちんさんにとって、変わったところ・変わらないところを確かめるようにして歩く旅なのですね。
さすが鯨の味噌汁さん、次回からは定点観測が沢山出てきます(笑)。
若いときに交流した少数民族の人たちの印象が強烈だったことや、この20年間で彼らの生活環境が激変したことなどが、いろいろ絡み合っての想いになっていると自覚しています。雲南以外の地域や他の国を旅行しても、あまり思い入れが無いんです。
何十年しかない人生の間で、20年ぶりに会いに行きたくなる人や地域って、私の場合は雲南がダントツに多いです。
がおちん
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