2025/12/07 - 2025/12/07
514位(同エリア1266件中)
地球の迷い方さん
- 地球の迷い方さんTOP
- 旅行記703冊
- クチコミ17件
- Q&A回答29件
- 457,240アクセス
- フォロワー79人
ご訪問ありがとうございます!!
2025年12月7日、鳥取砂丘に隣接する砂の美術館を訪問。
2006年に誕生したこの美術館は、砂と水だけで造られた砂像を、毎年テーマを変えて展示する世界でも珍しい存在です。会期ごとに作品は解体され、一期一会の美を体現しています。
今年のテーマは「日本」。
神話や武士、仏教、城郭、祭りなど、日本の歴史と精神文化が、繊細かつ迫力ある砂像で表現されています。
-
鳥取砂丘の風に導かれるように訪れた「砂の美術館」で、私は「日本」を新しい角度から見つめ直す機会を得た。
-
今年で16期目となる展示テーマは「日本」。国産み神話の世界から現代まで、悠久の歴史を砂像でたどる意欲的な企画である。
-
館内に足を踏み入れると、まず古代の神話が壮大なスケールで立ち上がり、砂がこれほど重厚な物語を表現できるのかと驚かされる。
-
展示は全19作品。富士山や姫路城といった世界遺産、日本の自然や浮世絵、平等院鳳凰堂の荘厳な姿まで力強く再現されている。
-
私にとって特に印象深かったのは、元寇(蒙古襲来)を描いた砂像だ。福岡勤務時代に実際の元寇防塁を歩いた記憶がよみがえり、歴史が砂の造形を通して再び動き出すように感じられた。
-
戦国時代や江戸の幕藩体制、黒船来航と開国、日本文学の源流をなす女流文学など、多彩な時代が滑らかな砂の線で立体的に語られていく。
-
第二次大戦や高度経済成長を象徴する作品も配され、近現代の息遣いまで伝えてくれる。
-
この美術館の魅力は規模や技術だけでない。世界トップレベルの砂像彫刻家たちが、鳥取砂丘の砂と水だけで作り上げ、会期が終われば崩して砂に戻す消えてゆく芸術である点だ。
-
儚さゆえに美しいという日本的な無常観を、ここほど体感できる場所はない。
-
世界をテーマにしてきた「砂で世界旅行」シリーズが、あらためて日本へ目を向けた今年。
-
変わり続ける時代の中で、自国の歴史や文化の価値を見直す契機を与えてくれる展示でもあった。
-
見終えたとき、私は「日本」を鑑賞しただけでなく、砂粒の物語の中を「旅した」のだと気づいた。
-
砂が語る日本の姿を、多くの方にもぜひ体験してほしい。
-
-
-
-
-
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
鳥取市(鳥取) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
18