多賀城～創建より１３０１年

2025/05/23 - 2025/05/23

蔵王の帰り道は仙台経由としました。
以前から行ってみたかった多賀城跡に立ち寄り。
724年、北を守る口として、陸奥国の国府が置かれ、中心地として栄えました。
これより以北は、外国のようなもの。先住民族である蝦夷との闘いもありました。

広い敷地内はかなり発掘も進み。政庁跡の礎石なども見られます。
平城京、大宰府、国府多賀城は、日本三大史跡といわれています。
昨年が創建1300年ということで多くのイベントが行われたそうです。
爽やかな風にふかれ、古代東北を思い描きました。

エリア 仙台(宮城)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: JALグループ JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

JR仙台駅から東北本線を15分ほど北上したところに、国府多賀城駅があります。
多賀城跡は、駅から歩いて10分くらい。
敷地内は、広い公園のようになっています。小高い丘の先に、多賀城南門が再建されました。令和7年4月に一般公開がはじまりました。たった1か月前！

左はしにある建物は、多賀城の解説をしてくれる小さなミュージアムです。写真やビデオを見て事前学習しました。

多賀城跡の内部案内。
駅は、右下。駅の反対側は、東北歴史博物館です。（今回は時間が足りず行けませんでした。）
赤い線が南北大路。一番奥が政庁です。
地図の番号は、1?ミュージアム・南門・多賀城碑、3?官庁建物群、4?政庁正殿です。

ミュージアム入り口に展示してある都人風の衣裳。
歴史については、奥の大画面のビデオを見るとよくわかります。

ミュージアムを出て、少し丘に上がると、公開されたばかりの南門（正門）です。
その先にまっすぐに続く南大路が見えます。

南門をくぐった右手。この左下に、多賀城碑があります。

多賀城碑。覆屋の中に保管されています。
多賀城碑は、令和6年8月27日国宝に指定されました。
江戸時代初期に草の中から発見されたといわれ、その碑文から重要なものと認められ、1694年水戸光圀がで仙台藩主に保存のために覆屋を造り、後世まで伝えてほしいと手紙を送ったそうです。

多賀城碑の右に見える石碑は、松尾芭蕉の「芭蕉翁礼賛碑」です。

松尾芭蕉は、1689年奥の細道の旅の途中に立ち寄り、長年存在し古代の人の心を示した碑に感動したと記しています。

覆屋のすき間から碑を見ます。文字はあまり読めないのですが、近くの解説板を読むと碑の内容がわかります。
最初の5行は、京、蝦夷の国、常陸の国、下野の国、靺鞨国（現在の中国東北部）と、多賀城からの距離を記しています。多賀城とひんぱんに交流していた拠点。
靺鞨国とはどんな交流をしていたのか。馬、毛皮、、、想像がふくらみます。
次の5行が本文で、724年大野朝臣東人が多賀城を設置し、762年藤原恵美朝臣朝獦（藤原仲麻呂四男）が多賀城を修造したことが記されています。
中国では石碑に権力者の功績を記すことは当たり前ですが、日本では当時類を見ないものだったそうです。朝獦の後世に伝えたい意気込みや性格まで推測されます。

多賀城碑を見て、さらに南大路を政庁に向かいます。
緩い登りで、発掘の結果、石でふいた階段状の道があり、側溝もみつかりました。

一番奥が政庁跡。

政庁に行く手前にある役所の執務エリア。

政庁南門跡。
政庁に行く途中の直線道の途中にあります。

政庁跡。
当時の礎石もいくつか残っているとのこと。

今度は、政庁側から南門方面をみてみます。

史跡敷地内のあやめ園。
まだ1種類しか咲いていませんでした。来月はもっと多種類が咲くでしょう。

時間の制約上、南門、多賀城碑、政庁跡くらいしか見られませんでしたが、周囲には別の遺跡、神社、資料館、廃寺跡、など見どころがたくさんあります。もう一度時間をかけて歩いてみたいです。