2024/02/17 - 2024/02/24
1位(同エリア282件中)
World TraveRunnerさん
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『氷河の中の大冒険』。大氷河の下に眠っている”氷の洞窟探検”がしたくてアイスランドに行ってきました。太陽光が厚い氷を透して照らす青い世界に足を踏み入れてみたい。果たして旅行ガイドブックの写真で憧れた絶景は見ることができたのか?お楽しみください。
私のブログ『World TraveRunner★世界一周★』でも紹介しています。
https://world-traverunner.com/archives/20402
ところが、出発日が間近になってきた2023年12月18日、アイスランドのレイキャネス半島で大噴火が発生。近隣のグリンダヴィークの街に迫る溶岩流が発生し、住民が避難するほどの大災害となりました。その後、1月14日にはスヴァルツエンギ地熱発電所の近くから再び大噴火、溶岩流がさらに住宅地まで到達してしまいました。2024年に入ると地震も頻発し、次の噴火がいつ発生してもおかしくない状況でした。
そんな中さらに、出発直前の2月14日、またもや大噴火です。テレビのニュースでは連日アイスランドの噴火状況が報道されていました。
もう旅行は無理かな?と諦めかけていましたが、よく調べると噴火は周期的に発生しているので、「逆にもうしばらくは噴火しないかな?」といいように解釈して、出発することにしました。その結果のアイスランド旅行はどうなったのか?
アイスランド2日目「クリスタル・ケイブ tour」へ出発。この探検のために冬のアイスランドにやってきました。息を呑むような絶景が広がる氷と火の国。今回、私はその中でも特に神秘的な場所、ブレイザメルクルヨークトル氷河のクリスタル・ケイブを訪れるのです。
アイスランドの大自然が作り出す驚異の一つ、クリスタル・ケイブ。ヴァトナヨークトル氷河の南端に位置するブレイザメルクルヨークトル氷河に形成される氷の洞窟です。毎年冬になると氷河の一部が溶け、その水が氷河の下に流れ込むことで、空洞が生まれます。そして、冬の寒さで再び凍りつくことで、幻想的な氷の洞窟が姿を現すのです。その名の通り水晶のように輝く氷の世界が広がっています。冒険心と好奇心をくすぐるクリスタル・ケイブの魅力を、余すところなく紹介します。
私のブログ『World TraveRunner★世界一周★』でも紹介しています。
https://world-traverunner.com/archives/20402
インスタグラム: @worldtraverunner
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩 飛行機
- 利用旅行会社
- エイチ・アイ・エス
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(またまた遅れての投稿ですみません)アイスランドに行ってきました。
コロナパンデミックが落ち着いてきて、海外旅行が復活しても、個人旅行ではいろいろとトラブルが起きることも多く…久しぶりに添乗員同行のツアーに行くようになっていました。
今回のアイスランドも「HIS社の添乗員同行ツアー」でした。
アイスランド旅行の目的は『氷河の中の大冒険』。大氷河の下に眠っている”氷の洞窟探検”です。太陽光が厚い氷を透して照らす青い世界に足を踏み入れてみたい。果たして旅行ガイドブックの写真で憧れた絶景は見ることができたのか?お楽しみください。
本当にこんな絶景に出会えるのだろうか?©Christian Wiebel:Unsplash -
ところが、出発日(2024年2月18日)が間近になってきた2023年12月18日、アイスランドのレイキャネス半島で大噴火が発生。近隣のグリンダヴィークの街に迫る溶岩流が発生し、住民が避難するほどの大災害となりました。その後、1月14日にはスヴァルツエンギ地熱発電所の近くから再び大噴火、溶岩流がさらに住宅地まで到達してしまいました。2024年に入ると地震も頻発し、次の噴火がいつ発生してもおかしくない状況でした。
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過去にも2010年のエイヤフィヤトラヨークトル火山の大噴火は有名ですね。この噴火では、大量の火山灰が大気中に放出され、ヨーロッパの広範囲で航空機の運航が停止したほどでした。
そんな中さらに、出発直前の2月14日、またもや大噴火です。テレビのニュースでは連日アイスランドの噴火状況が報道されていました。
もう旅行は無理かな?と諦めかけていましたが、よく調べると噴火は周期的に発生しているので、「逆にもうしばらくは噴火しないかな?」といいように解釈して、出発することにしました。その結果のアイスランド旅行はどうなったのか? -
いよいよ出発、アイスランドへはヘルシンキ乗り換えのフィンエアーです。この時期からフィンエアーでは、新しいプレミアムエコノミークラスを導入していたので、是非乗ってみたかったのです。
プレミアムエコノミーの座席が一新され、エコノミークラスよりシートピッチが17.5cm長い96.5cm(38インチ)で、ゆったりと過ごせるようになりました。リクライニングもレッグレストも改善されたので、さらに快適な座り心地(寝心地)になりました。
日本の女性客に人気なのは、マリメッコのデザインを採用したブランケットや枕、ノイズキャンセリングヘッドホンなどアメニティが充実したことでしょう。紙ナプキンまでマリメッコ柄です。 -
コロナパンデミックも落ち着いてきて、飛行便も復活してきました。フィンランドは一番近いヨーロッパ。最近はウクライナ紛争の影響で北回りが多く、この便(JALとも共同運航)よく使います。
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HISの添乗員同行ツアーだったけど、プレエコ席に振り替えてもらいました。余裕のピッチ幅!
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アメニティやネックピロー等もmarimekkoで統一されていて、女性客には大人気ですね。
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乗り継ぎのヘルシンキ・ヴァンター国際空港で渡り廊下からムーミンカフェを眺める。早朝なのでまだ開店前。
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シェンゲン乗り継ぎの用のゲート。
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保安検査を抜けると、中では木彫りの熊が迎えてくれます。
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そしてこの部屋の壁面には給水器が設置されています。物価の高い北欧ではありがたい。早速給水
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ヘルシンキ・ヴァンター空港はヨーロッパの玄関口として、近年発展しているハブ空港です。
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朝早いのに、ロビーには乗り継ぎ客が溢れています。
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待ち時間は、いつもお世話になる「Aspire Lounge 」Priority Pass適用。27番ゲートにあります。
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アルコールもあり、朝5時から利用できるので便利です。食事だったらPlaza Premium Loungeの方がおすすめ。
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徐々にショップが開いてきました。
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やっぱりムーミンショップは大人気。
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いよいよ搭乗です。
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夜も明けてきました。
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出発前に特殊車両が近づいてきます。
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飛行機の翼に向かって、スチームを噴射!!これが「防除雪氷作業」。
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60度以上に加熱した除雪氷液を勢いよく機体に散布し、積もった雪や、張り付いた氷を取り除いてます。
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液剤が残っているようですが、コーティングされているのでしょう。
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朝日とともに飛び立ちます。
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アイスランドが見えてきました。
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アイスランドの人気観光スポットは南側エリアに集中してます。今回はこちらを重点的に横断します。
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ケプラヴィーク国際空港が見えてきました。
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アイスランド到着です。
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国際空港ですがコンパクトな施設です。
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出口付近で免税店を通過します。アイスランドは物価が高いので、この店で滞在中のミネラルウォーターや食べ物を買いだめする観光客が多いようです。
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北欧のようにガラスの天井で採光を重視した空港ロビー。
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このオブジェは以前は室内ロビーにあったような…
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観光客が多いので、到着口にバス乗り場も直結。次々に運ばれていきます。
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バスで市内に向かいます。荒れた天気が続いたせいか窓ガラスも曇りがちです。
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2月なのに雪が少なく、地肌が見えてます。
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その原因がこれかな?レイキャネス半島の大噴火地点が煙と水蒸気を上げて、すぐそこに見えます。きっと噴火の地熱で半島の地面も温まって、雪が解けているようです。
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出発3日前に大噴火があった時の報道。
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レイキャビクの街。この日は通過だけでした。
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アイスランド旅前半は、ヘトリスヘイジ地熱発電所、シングヴェトリル国立公園では地球の割れ目ギャウを経て、念願の”青の氷河洞窟”ヴァトナヨークトル氷河を目指します。
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極寒のアイスランドを芯から温める『ヘトリスヘイジ地熱発電所 Hellisheiði Power Station』
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アイスランドに到着して、最初の訪問は「ヘトリスヘイジ地熱発電所」です。レイキャビクからバスで約40分、活火山ヘインギットルの麓に位置するこの発電所は、アイスランドのクリーンエネルギー供給を支える重要な拠点。303メガワットの発電能力を誇り、その規模はアイスランド国内最大です。発電だけでなく、発電過程で生まれた温水をここから市内に張り巡らされた水道管を通じて循環させ、地域暖房システムの要ともなっています。
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エントランスのガイドカウンター。館内マップをもらいましょう。
ガイドツアーに参加すれば、普段は立ち入ることのできない発電所の内部を見学できます。2,000メートル地下から汲み上げられた熱水や蒸気が、巨大なタービンを回し、電気を生み出す様子は圧巻ですよ。 -
アイスランドには、大西洋中央海嶺上に位置する火山帯があり、多くの火山や間欠泉が分布しています。
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パイプを地中深く埋めて地層を切り取った年代模型。断層の年代がわかります。
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火力発電所の全体模型。
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施設の概要を観た後、入り口をくぐると映像ルームです。
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アイスランドの火山帯や地勢についてスライドで解説してくれます。
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発電施設がガラス張りで見学できます。
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実際に発電所に設置された模型のバルブを回して、電気の発生と冷却等に利用される地下水の流れの仕組みを体験できます。
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アイスランドを分断してしまうような火山の数々。
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展示されているモニュメントは実際の水道管の輪切り。発電所で温められた水は、都市に送られ住宅の地域暖房システムへと使われます。そのため断熱材を厚く巻いたパイプとなっています。
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雪原の中に構える黒褐色の発電所は迫力を感じますね。
とても楽しく興味深い施設見学ができました。観光気分で訪問した施設ですが、アイスランドの自然と共存する地熱発電の姿は、環境問題を考えるきっかけを与えてくれました。 -
次の目的地はアイスランドらしい大自然を目指します。バスは北に向かって走ります。
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山岳部に入り、雪景色が広がります。
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発電所でアイスランドの雄大な自然の入り口に踏み入れた後、さらに奥地に進むと、シンクヴェトリル国立公園が広がってきます。アイスランド南西部に位置するこの国立公園は、雄大な自然と歴史的意義が融合した、まさに「必見」の観光スポットです。ここは、930年に世界初の民主議会「アルシング」が開催された地であり、アイスランドの歴史と文化の象徴として、2004年に登録されたユネスコ世界遺産です。
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この公園地帯は、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界線上に位置しているので、この二つのプレートが生まれる場所「ギャウ(Gjá)」と呼ばれる大地の裂け目は、地球のダイナミックな活動を目の当たりにできる貴重な場所です。
公園内には、アイスランド最大の湖であるシンクヴァトラヴァトン湖が広がり、その透明度の高い湖水は、訪れる人々を魅了します。湖畔には、多様な植物が生息し、夏場にはハイキングや乗馬を楽しむことができるのですが、訪れたのは冬なので、過酷な大地が広がっていました。氷原を渡ってくる風は強烈です。是非、万全な防寒具で防備して訪れましょう。 -
公園マップで全体像を確認し、地面の割れ目を辿っていきます。
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展望台からの眺めは壮観です。
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東側には平原が広がります。
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南側はシンクヴァトラヴァトン湖。アイスランド最大の湖で、広さは84平方km 東京ドーム約1800個分に相当。水深は平均34m、最大114mです。透明度が非常に高く、水深100m先まで見通せることもあるそうです。これは、湖水が氷河から溶け出した水で、ろ過されているためです。
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展望台からは南北を縦断する地球の割れ目が俯瞰できます。
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ギャウ(Gjá)とはアイスランド語で「地面の割れ目」を意味し、シンクヴェトリル国立公園では北アメリカプレートとユーラシアプレートが生まれる場所、まさに「地球の裂け目」、地球のダイナミックな活動を目の当たりにできる貴重な場所です。公園全体を見渡せる展望台を降りると、雪の間から地球の割れ目がパックリと顔を出しています。
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このようなギャウは、アイスランド全体を縦断していますが、この公園周辺の「アルマンナギャウ Almannagja」が一番壮観です。ここを起点に高さ30~40mの岩壁が、全長約9kmも続く巨大な裂け目です。遊歩道が整備されているので、地球のダイナミックな活動が生み出した景観を間近で観察できます。
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ここが北アメリカプレートとユーラシアプレートの裂け目なんですね。
アメリカとユーラシアの両プレートを跨いで記念写真。 -
割れ目に沿って遊歩道が続きます。
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滑りやすいので気をつけましょう。
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夏場に雪がなくなると、こんなに崖深くまで覗けるんですね。
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延々と数キロも続く遊歩道。
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アイスランドは天候も変わりやすいので、防寒具や雨具の準備は忘れずに。
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遊歩道の底まで下りてくると視界が広がってきます。
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アイスランド国旗が掲げられたこの場所(丘)は、世界最古の民主議会「アルシング」発祥の地です。アイスランドの民主政治の象徴であり、アイスランドの歴史を感じることができます。
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930年、アイスランドのヴァイキングたちがシンクヴェトリルに集まり、アルシングと呼ばれる議会を設立しました。法律の制定、紛争の解決、政治的な決定を行う場として開催されていました。その後1798年レイキャビクに移されるまで、国の中心として機能していました。
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1944年のアイスランド共和国の独立時には、アルシングで宣言が行われた程の、国の起源を象徴するとも言える場所です。
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シングヴェトリル大地は南側のシンクヴァトラヴァトン湖につながる手前で、平地になって広がります。ここは北側から流れてきたオクスアルアゥ川が、アルマンナギャゥの割れ目に落ち、地下水流へとカタチが変わったエリアです。この地下に流れているのがシルフラ(Silfra)です。
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「シルフラ」と呼ばれる泉は、2つのプレートの境目に湧き出す水で、驚くほど透明で、神秘的な雰囲気を漂わせています。世界中のダイバー憧れのダイビングスポットとしても知られています。
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シルフラの魅力は、なんといってもその驚異的な透明度です。ラングヨークトル氷河の雪解け水が、地下の溶岩層でろ過されて湧き出ているため、100m先まで見通せるほど透き通っています。水温は年間を通して2℃ほどと冷たく、まさに”氷の世界”を体感できます。
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地下水は地上に現れては沈んでいきます。
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とにかく透明度が抜群です。
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案内板を見るとOxararfossの名前と”滝”らしいマーク。
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シングヴェトリル大地を流れるオクスアルアゥ川の終点、流れ落ちる所にあるのが「オクスアルアゥルフォスの滝」です。水流はアルマンナギャゥの割れ目に落ち、シンクヴァトラヴァトン湖へと注ぎます。その間の地下に流れているのがシルフラ(Silfra)です。
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比較的小さな滝ですが、意外と滝壺は深く、落差約20mの滝です。轟轟と流れ落ちる水の音は迫力満点です。冬には滝が凍りつき、周囲の岩壁とのコントラストが美しく、幻想的な風景を作り出していました。
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1日目は途中のヴィークの街で泊った「ホテル ヴィク アー ミルダル Hotel Vík í Mýrdal」。
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目の前に小さなショッピングセンターがあって便利です。
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キーテナントとしてスーパーマーケット「Krónan Vík」があります。
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意外と食料品や飲み物が充実してます。
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やっぱり値段は北欧価格で高めですが、アイスランド国内ではお手頃価格かな。
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乳製品がたくさんありました。
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226アイスランドクローナなら約250円、ばらまき土産によさそうです。
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ショッピングセンターの奥にはフードコーナーも充実。
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一番賑わっていたのがアイスランドでも人気のファッション店「ICEWEAR」。
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アイスランドウールを使用した高品質な衣料品で品揃えも豊富です。現在国内に13店舗展開。
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やっぱり寒冷地仕様のグッズが揃っています。
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お土産にも使えそうなグッズも揃っています。
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ここはお土産コーナーです。チェーン店なのでレイキャビク市内の店舗と値段は同じでした。
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防寒具はダウン系を中心に極寒対応のようでした。
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防寒インナーが充実。日本から持ってきたウェアに物足りなさを感じたら、ここで買い足しましょう。
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ホテルに戻って夕食です。
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ホテルの設備はシンプルだけど、清潔でとても快適でした。
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やっぱりポテト料理が多いです。焼いたパンの上にマッシュポテト、セルバチコ炒めだったかな。
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こちらもポテトに豚肉の煮込みマスタードソース添え、ボリュームあります。
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寒い冬には甘いスイーツに温かいコーヒーが一番ですね。
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朝食はコンチネンタルブレックファースト。
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1泊お世話になりました。ホテル建築はコンクリート、玄武岩、木材、ガラスの組み合わせがモダンなデザインで、周りの自然環境を反映した現代的な雰囲気を生み出していました。
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2日目バスは東へ東へ。目指すはヴァトナヨークトル国立公園です。
アイスランド南東部に位置するヴァトナヨークトル国立公園は、ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河を擁する、まさに「氷と火の国」アイスランドの象徴とも言える場所です。
国立公園内には、雄大な氷河はもちろん、火山、峡谷、滝、氷河湖など、多様な自然景観を楽しむことができ、アイスランドの人気№1観光スポットです。 -
ヴィークの街を出発して約2時間(レイキャビクからだと約5時間)、急に海岸線が広がります。「ダイヤモンドビーチ demantsströnd」に到着です。
名前の通り、黒い砂浜に無数の氷塊が散りばめられた、まるでダイヤモンドのような輝きを放つ絶景スポットです。ヨークルスアゥルロゥン氷河湖から流れ出た氷塊が、大西洋の荒波に揉まれながら海岸に打ち上げられ、太陽の光に照らされて宝石のように煌めく光景は、まさに自然が生み出した芸術作品と言えるでしょう。 -
海岸に出ると、真っ黒な砂浜に氷河から流れ着いた氷塊が散らばっています。
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ダイヤモンドビーチの魅力は、何と言ってもそのコントラストにあります。真っ黒な砂浜に、大小様々な形の氷塊が点在し、その間を縫うように打ち寄せる波しぶきが、まるで白と黒のモノクロームの世界に生命を吹き込むかのようです。氷塊は、太陽の位置や天候によって、青、白、透明など、様々な色合いを見せてくれます。私の到着した午前中は、朝日に照らされた氷塊が輝いて、言葉では言い表せないほどの美しさでした。
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氷の透明度が高くて、海の色も映して、さらに青く見えます。
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この日はちょっと曇り空でしたが、打ち上げられた氷塊がキラキラ光っています。
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氷の厚さや日差しの当たり方で色が変化します。プロの撮影 ©v2osk:Unsplash
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せっかくだから一緒に記念写真。
景色の美しさに見とれないように要注意、波打ち際は危険なので、近づきすぎないように注意してください。 -
ダイヤモンドビーチでひと遊びした後、山側を振り返ると鉄橋が見えて、その先に青い氷山の群れが見えました。ここが「ヨークルスアゥルロン氷河湖 Jökulsárlón」です。ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河から崩れ落ちた氷山が、静かに湖面に浮かぶ光景は、まさに自然の芸術。
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駐車場隣の鉄橋の先に氷山が見えます。
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アイスランドの氷山は、何故あんなに鮮やかな青色なの?
画像生成AIで作ってみました。間違ってないかな?
川沿いの遊歩道を進むと、氷山の青さがどんどん際立ってきます。何故こんなに美しい青色なのか、ちょっと調べてみました。
氷河の氷が青く見えるのは、主に光の吸収と散乱による現象です。
太陽光は、虹で見られるように、様々な色の光を含んでいます。氷は、赤い光の成分を吸収し、青い光の成分を散乱させる性質があります。そのため、氷河の内部を進む光は、赤い光が吸収され、青い光だけが残り、私たちの目に届くため、青く見えるのです。 -
より詳しく説明すると
?光の吸収:氷は、赤い光の波長を吸収しやすく、青い光の波長を吸収しにくい性質があります。そのため、氷の中を進むにつれて、赤い光は吸収され、青い光が残ります。
?光の散乱:氷の中の微細な結晶や気泡によって、光は散乱されます。青い光は、赤い光よりも散乱されやすい性質があるため、氷の中で散乱を繰り返すうちに、青い光がより多く私たちの目に届きます。 -
奥左手に見えるのがヴァトナヨークトル氷河。ヨーロッパ最大の氷河で、アイスランドの国土の8%を占めています。
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氷河が青く見える理由はわかりましたか?でも、ヨークルスアゥルロン氷河湖を埋め尽くす氷山は、期待以上に青く美しいんです。それは何故でしょう?
これは、ヴァトナヨークトル氷河が長い年月をかけて圧縮された雪と氷でできているからです。
ヴァトナヨークトル氷河の基盤となる氷床は、7万年から1万年前の最終氷期に形成され始めました。その後は雪は自重で圧縮され、長い年月をかけて氷へと変化していきました。現在のヴァトナヨークトル氷河の形になったのは、約2500年前とされていますが、形成される過程で中の空気が押し出された結果、気泡の少ない、透明度の高い氷が太陽光に照らされると、青い光だけを反射するため、このような深く濃い青色に見えるようです。
それに加えて、火山活動による火山灰や堆積物が取り込まれた時期もあり、白や黒の縞模様と青色が織りなす、独特なコントラストの美しい氷山が出来上がったとのことです。 -
温暖化による気候変動でこの地域の氷河がどのように変化したかの解説です。現在アイスランドでは年間43km?の氷河が溶け出し後退し、過去10年間では西部のオク氷河等いくつかの氷河が消失しているそうです。
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湖に浮かんでいる氷河の場合、水によって氷河の表面が滑らかになり、光がより多く透過するようになります。そのため、氷河の内部で青い光が散乱され、それが私たちの目に届くことで、さら青く見えるのです。
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ちょっと曇ってきましたが、丘の上から見ると水中の青さも反射して、より青さが増しました。
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近づいてみると、氷山は結構深く水中に沈んでいます。
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火山灰や堆積物が取り込まれた氷山は、白や黒の縞模様と青色が織りなす、独特なコントラストの発色です。
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気泡の少ない、透明度の高い氷が太陽光に照らされると、青い光だけを反射するため、このような深く濃い青色に見えるようです。
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ちなみに、氷河のクレバス(氷の割れ目)の中では、光が何度も反射を繰り返すため、より深い青色に見えるらしいです。
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アザラシを見つけました。一時期は乱獲の影響で激減したものの、現在は保護されのんびり日向ぼっこしてます。
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氷山の青さと雪山の白、黒い岩肌のコントラストに写真映えの1枚が撮れますね。
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晴れてくると空も反射してまた変化します。
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中国からの観光客は写真撮影が大好きです。(私もですが笑)
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いろんなポーズでモデルさんのように撮ってました。
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アイスランドの大自然が作り出す驚異の一つ、クリスタル・ケイブ。ヴァトナヨークトル氷河の南端に位置するブレイザメルクルヨークトル氷河に形成される氷の洞窟です。毎年冬になると氷河の一部が溶け、その水が氷河の下に流れ込むことで、空洞が生まれます。そして、冬の寒さで再び凍りつくことで、幻想的な氷の洞窟が姿を現すのです。その名の通り水晶のように輝く氷の世界が広がっています。冒険心と好奇心をくすぐるクリスタル・ケイブの魅力を、余すところなく紹介します。
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私達を氷河探検ツアーに連れて行ってくれた「Local Guide of Vatnajökull社」
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青い氷山群で絶景のヨークルスアゥルロン氷河湖の観光を終えると、駐車場の一角にある Local Guide of Vatnajökull社の受付デスクに向かいました。いよいよ待望の「クリスタル・ケイブ tour」へ出発。
この探検のために冬のアイスランドにやってきました。息を呑むような絶景が広がる氷と火の国。今回、私はその中でも特に神秘的な場所、ブレイザメルクルヨークトル氷河のクリスタル・ケイブを訪れるのです。
ガイドさんと合流し行程の確認をすると、巨大なタイヤを装着したスーパージープに乗り込みます。車は轟音を立てて氷河へと向かい、車窓からは雄大なヴァトナヨークトル氷河のパノラマが広がります。 -
最後は駐車場にあるトイレで最終準備。
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私たちが乗る巨大なタイヤを装着したスーパージープ。
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出発!最初は公道を走り、氷原入り口まで。
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奥に見えるのがブレイザメルクルヨークトル氷河。目的地はあの奥です。(スモークガラスのせいで写真が少し青みがかってます)
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途中、左手にFjallsárlón湖が広がります。
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鏡のような水面ですが、今日は少し風が強い。
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夏には、のどかなハイキングコースのようなのですが…。
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帰りのジープとすれ違い。広い雪原ですが、走れるエリアは限られているようで、細い道になっています。
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お世話になりました、途中何度も難所を越えて到着。四輪駆動の威力です。
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やがてジープは氷河の麓に停車。ヘルメットとアイゼンを装着し、いよいよクリスタル・ケイブへと足を踏み入れます。洞窟の入り口は狭く、少し不安を感じましたが、一歩足を踏み入れると、そこは別世界でした。
頭上に広がるのは、息を呑むほど美しい青い氷の世界。太陽の光が氷河に透過し、洞窟内は神秘的な青色に輝いています。氷の壁はまるでクリスタルの彫刻のよう。自然が作り出した造形美に、ただただ圧倒されます。
ガイドさんの説明によると、この氷河は長い年月をかけて形成されたもので、毎年その姿を変えているとのこと。氷の層には火山灰が閉じ込められており、黒や茶色の模様を作り出しています。自然の力強さ、そして儚さを同時に感じ、深い感動を覚えました。 -
ガイドの先導で「氷河洞窟の入り口」を目指します。
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ガイドの説明だと「温暖化で氷河が溶けて、毎年数10mずつ後退しているので、奥地まで探しに行きます。」
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途中で氷河の成り立ちなど地勢についても解説。
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氷河は毎年溶けて形状を変えてしまうので、冬になると氷河を歩き、安全で美しい氷河洞窟をみつけ、新しいその年のルートにするようです。
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氷河の洞窟の入り口は、毎年どんどん奥地へと後退しているようです。
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近づいてきました。足元に透明な氷があるということは、この下に洞窟があるということです。
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着きました!この透明な氷が青い氷河洞窟の天井部分です。
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今日のトンネルの入り口です。暖かい日が続くと内部が溶けて危険になるので、また奥地に新しい洞窟の入り口を見つけ設けるようです。
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さあ、入ります。ただの木の枠でそれほど期待感が持てませんね。
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ところが入った途端に、美しい青い光に包まれたトンネルが現れます。感動です!!
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さあ、降りましょう。
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この下の穴の中を目指します。
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上を見上げると、まだ数メートル。
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一段降りて、振り返ると先程下ってきた階段です。両壁は氷河のトンネル、外の光が透き通っています。
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早速、記念写真。
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グループのメンバーが続いて降りてきます。
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ロープが張られているので比較的安全です。
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もうこの時点で、旅行ガイドブックで憧れた青い氷河洞窟の世界です。
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天井を見上げると…氷の薄さの加減でグラデーションの青の世界。左上のヒビ部分が天井、その先のピントが合っていない部分が地上です。カメラではこれが限界。本物の情景は自分の眼で確かめてください。とにかく幻想的な美しさ。
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この氷の天井が透過した雰囲気を撮影するのが難しいんです。そこでプロの1枚。©Local Guide of Vatnajökull
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洞窟の途中で、突然ぽっかり天井が吹き抜けになったりします。
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氷のブリッジ。透明度がわかりやすいです。
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上の丸い部分は自然の造形?それとも以前に入り口として使っていたところなのか?
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透き通る氷の色の変化が美しい。
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何メートルもの厚さの氷を、光が通り抜けてきます。
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洞窟内を歩いていると、時折、氷河が融けて水が滴り落ちる音が聞こえてきます。その音は、まるで氷河が生きている証のよう。自然の中にいると、自分がちっぽけな存在に思えてきます。
洞窟内はどこを切り撮っても写真映えする絵になります。氷の壁、天井から垂れ下がる氷柱、氷の床に反射する光など、写真愛好家にとってはまさに楽園です。でも一言!よっぽどのプロカメラマンでないと、この美しさは切り撮ることはできません。私達のような素人写真では表現できない世界です。(実際に私の撮った写真もピンボケばかり、暗いので露出が難しい)お薦めは、自分の眼でしっかりと見ること、その時の感動も含めて脳裏に焼き付けてください。 -
ここの氷は分厚いので、青色も深いですね。
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数千年もの長い年月で圧縮されできた氷河は、何層もの時代を乗り越えてきたことを教えてくれます。
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ここからが一番深い洞窟でした。
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探検らしく かっこつけたポーズで1枚。
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深いです。射し込むわずかな光が、さらに幻想的な世界を作ってくれます。
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私のような素人写真では本当の美しさが表現できないので、プロの写真を1枚。©antonio gimenezk:Unsplash
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一番深い所で撮った1枚。地上に空いたわずかな穴から射し込む光が、紫色に映えていました。
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さあ、そろそろ戻ります。©mael balland:unsplash
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ちなみにもう少しシーズンが暖かくなるとこんな空間も生まれます。©Local Guide of Vatnajökull
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もう1枚、記念写真。
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さあ 帰りの出口です。
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帰路の階段を登ります。上の天井はもちろん透き通った氷河の氷です。
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出口の木の枠が見えました。地上です。
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地上に顔を出します。
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振り返って…大満足。
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さっき歩いたあたりを点検…この穴から光が差し込んでたのかな?と勝手に想像。
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とにかく楽しくて、感動的で、大満足です。
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同じツアーの参加で別々の2人組でしたが、帰っていた頃には大の仲良しに。一緒に記念写真。
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最後に全員で記念写真。ピンボケでした。でも顔がわからないのが好都合で、修正せずにここに掲載。
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また、延々帰ります。
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でも帰りはみんな和やかで、さっきまでの洞窟探検ツアーを振り返って賑わってました。
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途中でこれから洞窟に向かうグループとすれ違い。この時点で4時頃だったので、暗くなったらさっきみたいに、綺麗に見られないかな?と心配…。
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帰路も高低差のある荒地を乗り越えていきます。
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ガイドさんと最後に記念写真?大満足の笑顔?ありがとうございました。
クリスタル・ケイブ探検は、私にとって忘れられない体験となりました。氷河の美しさ、雄大さ、そして自然の力強さを肌で感じることができ、心が洗われるようでした。クリスタル・ケイブは、毎年冬になると、氷河の融解と凍結によって形作られる、自然の芸術作品と言えるでしょう。
最後にもう一度…氷の洞窟の中の写真撮影はとても難しい。私の投稿した写真では、本当の美しさの半分も表現できていません。是非、アイスランドを実際に訪れ、自分の眼で感動的な美しさを体験してください。 -
アイスランド旅では後半に「ロイヴァルホゥルスヘットリル(Raufarhólshellir)溶岩洞窟トンネル」にも行ってきました。
こちらも絶景です。アイスランドらしく、火山噴火で流れ出した溶岩の表面が冷えて固まり、内部の溶岩が流れ出して空洞になったものです。 -
様々な色の鉱物が溶け固まった洞内の壁は、酸化鉄の含有量によって、鮮やかな赤色で包まれていて、とても幻想的な空間です。後日、投稿を予定しています。
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