2023/09/19 - 2023/09/20
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ばねおさん
フェルメールを訪ねる旅の2日目。
午前中はハーグ(オランダ語ではデン・ハーグ)のマウリッツハイス美術館、午後はフェルメールの故郷デルフトへ向かった。
この日の旅行記を一本にまとめきれず、午前中のハーグを(2)として記してみた。
フェルエールを訪ねる旅と題しながらも、ハーグのマウリッツハイス美術館では新たな作品との出会いもあり、17世紀を中心とするオランダ絵画の多様さ、面白さに引き込まれた。
近代絵画に慣れ親しんだ眼からみると、少しピント調整を要するが、謎解きのような発見をする喜びもあって、実に濃厚な時間となった。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
この日の朝、ホテルをチェックアウトした際に記念のプレゼントを渡された。
小さな包みの割には重みが感じられ、何だろうと帰宅して開けてみたら、木靴を形どった親指大の可愛らしいデルフト焼きが出てきた。 -
ハーグ(オランダ語ではデン・ハーグ)に向かう前に手荷物をアムステルダム中央駅構内のコインロッカーに預けてきた。改札に入り、bagguge と表示された奥には大小のロッカーがあって、係員も常駐しているので安心だ。
キャリーバッグをロッカーに入れ、操作の手順を確認していたら、係員のおじさんが近くまで来てニコニコしている。利用の仕方が分からないようであれば教えてあげようと待ち構えている様子だ。
いやいや、パリとは雲泥の差だ。
パリではそもそも係員が見つからないし、ようやくつかまえても「オレは運が悪い」などとぼやきながら来るのがおちだ。
コインロッカーとは言ったが、料金はカードタッチで決済。
QRコードの印刷された領収書が出てきて、開ける時にはこれをかざすことになる。 -
電車を待つ間に昨日と今日のメトロ利用分を銀行アプリでチェックしてみた。
クレジット/デビット機能なので時間をおかずに利用記録が反映されていた。
1.54ユーロづつの引き落としなので、パリのメトロよりも1割程度安い。
ハーグまでの車両は空いていた。
ちょうど通勤通学時間帯だと思うのだが、アムステルダムと反対方向に向かうためだろう。 -
車内も綺麗で、座席も汚れていない。
パリではとてもこんな汚れのない車両にはお目にかかれない。
一つひとつをパリと比較するのもおかしいが、どうしても比べてしまう。 -
ライデンあたりであっただろうか、途中の車窓から風車が2か所で見えた。
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デン・ハーグ中央駅。
改札を出てから構内のKIOSKでコーヒーを一杯飲みながら周囲をしばらく眺めていた。
駅の利用客も多く、近代的で活発な街の様子が窺える。 -
オランダの首都はアムステルダムだけど、国の政治行政機能はハーグにあるという。
国会議事堂も、中央官庁も、各国大使館も、首都であるアムステルダムではなくハーグにあるというのも面白い。 -
ハーグのトラム。
すでにアムステルダムで体験済みであるが、ここでも自転車道と歩道の境目が分かりにくく、左右後方に目を配っていないと危ない思いをしそうだ。 -
運河もあるが、アムステルダムで見たような趣のある景観は見られない。
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デン・ハーグ中央駅から歩いて10分もかからずにマウリッツハイス美術館に到着。
圧倒するような巨大さもなく、宮殿のような麗々しさもなく、品よく整えられた建物だ。 -
元々はオランダ領ブラジルの総督を務め、オランダ西インド会社で奴隷制を利用してサトウキビ畑などの砂糖産業で莫大な財を築き上げたヨハン・マウリッツJohan Mauritsという人物の私邸だ。
歴史を知ると少々複雑な思いもあるが、この美術館の看板娘が表のポスターで出迎えてくれた。 -
美術館の受付は一旦地階に下りたところにあって、ロッカーやトイレ、売店なども同じフロアーにある。
入場者はそれほど多くはなさそうだ。 -
フェルメールの作品は最上階の2F(日本式には3階)にあるので、まずはそこから見学をスタートすることにした。
写真は途中の階段広間。 -
いよいよご対面。
『真珠の耳飾りの少女』は、あっけないほど無防備な状態で展示されていた。
ただ、ここだけは半円形の金属パイプが作品の前に張り出されていたが、いたって簡単なものだ。
あまり顔をくっつけないでね、といった注意喚起程度でしかない。 -
とても360年前の作品とは思えないほどの鮮やかな色彩だ。
もちろん綿密な補修を加えた成果ではあろうが、話題性ということだけではなく、やはりわざわざ足を運んで見る価値はある。
最近の研究では、絵が制作された1665年当時の状態をデジタル技術を用いて再現し、現在の状態と比較した画像が発表されるなどしている。
それでみると、青や黄色はもっと艶やかで、肉眼では見えにくかった細部も浮かび上がってきている。意外だったのは、顔の色がデジタル再現画像ではもっと色濃くなっていて、現在ほど白くはない印象を受ける。 -
看板娘の左右に配されていたのは、いずれも Gerard ter Borch ジェラール・テル・ボルヒ(1617-1681) の作品。
左手にあったのは、『Woman Sewing beside a Cradle』 (1655~1656年頃)
〔美術館の表記はオランダ語と英語のみのため、ここでは英語表記を引用した。以下同様〕 -
右手にあったのは、『Woman Writing a Letter』(1655年頃)
-
フェルメールの作品はあと2点。
その中の『デルフト眺望』(1660~1661年)
「世界一美しい風景画」などと書かれているものもあるけれど、世界一かどうかはともかくとして美しく深みのある作品だ。 -
ここでもレンブラント作品は数多い。
『テュルプ博士の解剖学講義』(1632年) -
レンブラント
『The Laughing Man 』(1629~1630年頃) -
レンブラント
『Tronie`of a Man with a Feathered Beret』 (1635~1640)
(写真では照明などが映り込んでいる) -
レンブラント
『Andromeda』(1630 年頃) -
レンブラント
『Susanna 』(1636年) -
前日にアムステルダム国立美術館で見てきたヤン・ステーン Jan Steen (1625/26-1679) の作品がいくつもあった。
『牡蠣を食する少女 Girl Eating Oysters』 (1658~1660頃)
こちらをまっすぐに見ながら牡蠣に塩を振っている少女の表情をどのように受け止めればよいのか。あれこれと解釈が噴出する作品だ。
ユーモアとシニカルさがスパイスとして効いている。 -
同じくヤン・ステーン 。
『Portrait of Jacoba Maria van Wassenaer(1654-1683).known as ' The Poulty Yard 』(1660)
「養鶏場」を描いているのだが、おそらく何か深い意味が隠されているはず。 -
作品の右下部分を拡大してみた。
-
ヤン・ステーン 。
『The doctor's Visit.』(1660~1662)
こうしてみると、ヤン・ステーンはユーモアと皮肉や寓話だけでなく、随分と幅の広い世界を持っていることが分かる。 -
ヤン・ステーン 。
『Woman Playing the Cittern』(1662年頃)
素朴感が感じられる一作だ。 -
やはり前日にアムステルダム国立美術館で作品を見てきた、ジュディス・レスター Judith Leyster (1609-1660)の作品。
『Man offering Money to a Young Woman』(1631年)
実に巧みな表現だ。 -
ルーベンス Peter Paul Rubens (1577-1640) の一作があった。
『Old Woman and Boy with Candles』 (1616~1617頃)
日本では「フランダースの犬」で、主人公のネロ少年が憧れた画家として親しみのある存在かも知れない。
解説によると、この作品は、ルーベンスがイタリアで見たカラヴァッジョのスタイルで描かれていて生涯手元に置いていたという。
恐らく生徒や弟子たちの、いわば学習教材として用いたと考えられている。 -
美術館の窓から眺める風景。
まるで17世紀オランダ絵画の続きであるかのように見えてしまう。 -
記録を残しておきたいので、この場を借りて興味を持った作品の一部を並べてみた。もちろん初めて知る作者も多い。
ハンス・ホルバイン Hans Holbein Ⅱ (1497/98-1543)
バイエルン出身の画家。
『Portrait of a Woman from Southern Germany 』(1520~1525年頃) -
同じくハンス・ホルバイン
『Portrait of Jane Seymour』 (1509~1537) -
フランス・ハルス Frans Hals (1582/83-1666)
『Laughing Boy 』(1625年頃)
デカルトの肖像画で馴染みがある。
ハーレム Haarlem にはフランス・ハルス 美術館があるという。 -
ゲリット・ヴァン・ホントホルスト Gerrit van Honthorst (1592-1656)
『Woman Playing the Violin』 (1626) -
ウィレム・ファン・ヘヒト Willem van Hacche (1593-1637)
『Apelles Painting Campaspe』の一部 (1630年頃) -
呆れるほど丹念に描きこんでいる。
どこまででが人物で作品中の作品なのか、混乱しそうだ。 -
シモン・デ・ヴィエーガー Simon de Vlieger (1601年頃-1653)
『Beach view 』 (1643) -
アドリアン・ファン・オスタード Andriaen van Ostade (1610-1685)
『バイオリン弾き The Fiddler』 (1673) -
同じくアドリアン・ファン・オスタード
『The Fiddler 』(1673年) -
アドリアン・ファン・オスタード
『宿屋の農民 Peasants at an Inn 』(1662) -
ゴッドフリード シャルケン Godfried Schalcken (1643-1706)
『A Useless Moral Lesson』(1680~1685頃) -
カスパー・ネッチャー Caspar Netscher (1635-1684)
『A Boy Blowing Bubbles』 (1670年)
肖像画に秀でた画家。 -
アドリアン・コルテ Adriaen Corte (1683-1707)
『Still Life with Wild Strawberries』 (1705年)
こちらは静物画を得意にした画家。 -
数は多くないが、宗教画も展示されていた。
カトリックのスペインから独立したオランダは、改革派プロテスタントの勢いが強かったものの、現在は国民の大半が宗教とは無縁のようだ。
Quinten Massys (1465/66-1530)
『 Madonna and Child』 (1525~1530頃)
- アムステルダム国立美術館からの貸与作品 - -
Jan Provoost (1464-1529頃)
『Triptych』(1520~1525頃)
聖母子とヨハネとマグダラのマリアを描いた三連祭壇画 -
Catharina van Hemessen (1528-1567)
『Rest on the Flight into Egypt 』(1550年頃) -
Jan Gossaert (1478年頃-1533/36)
『Madonna and Child』(1520年頃) -
Albert Eckhout (1610頃-1666)
『Study of Two Brazilian Tortoises』
アルバート・エクハウトはヨハン・マウリッツの側近の一人で、ブラジルの人々や動植物を絵で記録したという。 -
Frans Post (1612頃-1680)
『View of Itamaraca Island in Brazil』 (1637)
解説によると、フランス・ポストもヨハン・マウリッツ に同行してブラジル各地を旅した画家で、この「ブラジルのイタマラカ島の眺め」と題した作品はヨーロッパの画家がブラジルで描いた最初の絵であるという。
水辺に立っているのはポルトガル人2人と奴隷のアフリカ人2人で、白い半ズボンの黒人の色彩の対比が特徴的だ。 -
鑑賞に費やした時間は2時間ほどであったが、多くの作品と出会うことができて、あらためて17世紀を中心としたオランダ絵画の面白さに触れることが出来た。
近代絵画に親しんだ眼には、「慣れる」時間が必要だが、世間的に評価された名品をチョイスして展示する美術館とは全く違った感動がある。 -
美術館の窓から眺めた、国会や官庁などの建物の一部。
豪華な門を潜ると国会議事堂や官庁の建物があるというので行ってみた。 -
門をくぐると赤煉瓦の重厚な建物が続いていたが、人の往来はほとんどない。
-
行手の正面にはフェンスが張られていて進めないようになっていた。
-
横手の国会の建物も修復中のようで、作業フェンスが設けられていて近くまで行くことが出来なかった。
どうやら目下のところ、立ち入れる範囲はごく限られているようなので、それ以上の見学は諦めることにした。 -
デルフトに移動する前に昼食を取ることにした。
BARLOWという名の店で、ビヤホールのような雰囲気があった。
これといって特色のないと言われるオランダ料理は(そもそも「オランダ料理」なるものが存在するのか知らないが)どんなメニューがあるのか、ここに入る前に2店ほど立ち寄って品書きを見てきたが、やはりこれといったものがない。
すぐ隣のベルギーには美味しいものがたくさんあるのになぜだろう。
結局、頼んだのはコロッケの一品と、細切り肉と温野菜の一品。
どちらも下にパンが二切れ敷かれていた。
本当はナイフフォークで食べるらしいが、面倒なのでこちらはコロッケパンのようにして食べた。
揚げたてのコロッケは具沢山でボリュームがあり美味かった。 -
こちらは鶏肉と豚肉を細くして温野菜を加えたもの。
これもそれなりに美味しい。
どちらも11~12ユーロだったと思うので、パリと比べれば安い。 -
昼食を済ませ、デン・ハーグからデルフトへ移動。
ピカピカの車両だ。 -
新車の香りがするような、どうやらまだおろしたてのようだ。
座ってから気づいたのだがあちらこちらに独特のデザイン模様が見える。 -
これってモンドリアンに似ているな、と思っていたら、やはりその通りだった。
モンドリアン(Piet Mondrian)はオランダの出身だった。
こちらは車内のWCなのだが、しっかりとモンドリアン柄でまとめられていた。
せっかくの機会なので内部はどんな様子なのか入って見ればよかった、と後で悔やんだ。
次はデルフトへ。
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