2023/09/16 - 2023/09/17
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gyachung kangさん
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日本が誇る3つのアルプス。
北アルプス、中央アルプス、南アルプス。いずれもエリアの持ち味があってどの山域も魅力に溢れていると思う。岩の難所や高度感を求めるならば北アルプスが宝庫でありそうだが、長い山歩きを楽しむのなら南アルプスも引けを取らないのではないかと思う。
一泊ニ日、天然水が飲める山小屋に泊まり痺れる稜線歩きを満喫できる山、鳳凰三山へ。地蔵、観音、薬師、いっぺんに3つのピークを踏むことができるちょっと贅沢な山登り旅の巻。秋の気配?いやあ微塵もなく、これもご愛嬌。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
アクセスは新宿→韮崎駅になる。
韮崎から私を含めた登山客4人を乗せたバスは山の中に着いた。御座石温泉で降車したのは私のみ。他の3人は青木鉱泉からの登山のようである。そしてこのバス停周辺、人の気配が無いと言っていい。 -
なんせ登山口がこれですから!
まっくら、お化け屋敷か。
なんだか嫌な予感がするな~
先行き不安感に覆われまくられながら登山開始。ちょっとした川口浩気分を味わえる。比喩が昭和的過ぎたらお詫びする。 -
道標も中途半端に年季が入っている。
今回選択したこのルート、実は鳳凰三山の頂上を目指すメインルートではない。第二かと言うとそうでもなく第三のルートになる。従って山登りのお仲間が歩いている気配がしないのである。心ぼそ。まあ慣れとるけどなあ。 -
取り付きから約1時間、初めて開けた場所に出た。ここが西ノ平か。
このルート、とにかく樹林帯オンリー。眺望はなく人はすれ違わず急登一辺倒で励まされる要素がない。暑さもあり近年にない絶不調振りでもうお家に帰りたい~と投げ出したくなる体たらくであった。 -
旭岳
ルート上にある通りすがりのピークだが、自らの調子の悪さもピークに達し1ミリも嬉しさが湧かない。 -
続いてこのお山に到着した。
燕頭山???
つばくろあたまやま???
たいがいの人は読めんで、フツー。平仮名、振って欲しいなあああ。違う意味でストレスが増えた笑 -
この時期、可憐な高山植物も不在。そんな中で苔の景色だけには恵まれた。緑の天然カーペット。南アルプスらしさ全開である。いや、何の根拠もないんですけど。私の独断ですので気にせずに。
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高度が上がるにつれルート道中にも違った表情が現れてきた。
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短いとは言え両サイドが切れ落ちた痩せ尾根現る。
この日カラダが重たく謎の絶不調のまま騙し騙し耐えてきた私、ここで気を引き締めた。ぼうっと踏み出せばフラフラっと谷に引き込まれかねない。 -
痩せ尾根をクリアしたあとに木の幹に群生したこのキノコ。なかなかお見事。南アルプスらしさ全開。根拠はありません。ツッコミは無用であります。
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なんだかアスレチックになってきた。
本日の目的地、鳳凰小屋まであと20分くらいか。
射程圏だよ、それ行け。 -
そんなこんなあんなで遂に到着しました鳳凰小屋
時間は午後3時半過ぎ。暑さと疲労で手持ちの水を飲みまくりそれが全て汗に変わり全身ベトベトでヘロヘロの体。事故を起こさず初日を完了した自分の粘りを褒めてあげてもよかでしょう?そんな気分。 -
小屋のスタッフに案内されてまずは今宵の割り当てスペースを確認。もちろん大部屋、だがラッキーなことに2階のさらにアッパーフロア、その窓側であった。ここなら他の宿泊者の通行に気を使わないで済む。
窓から下を覗くと早々に到着して着替え夕飯までの時間をリラックスして楽しんでいる多くのゲストで賑わっていた。 -
ほぼ真夏の強烈な暑さもやんわりと和らぐ夕方、山小屋の外でぼんやりしながら寛ぐこの時間、私は大好きであります。
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山小屋特製水出しアイスコーヒー
もちろん南アルプスの天然水使用。
そしてここ鳳凰小屋は天然水取り放題、制限なし。
そのくらい水に恵まれております。明日に向けて私もペットボトルに遠慮なく天然水フル補給。 -
夕食は午後6時。食堂に集合してカレーを食べる。
山小屋で出されるカレーは圧倒的に味甘めが多いような気がするのは私だけ? おかわりは全く同じ盛りで。この日の体力消耗をカレーで補給し明日に備える。夜7時に就寝! -
鳳凰小屋に朝が来た。
昨日の夕飯前、小屋のスタッフから明日は朝から天気良くなりますよ、と天気予測があり一同がドッと湧いた。
雲海の上の空を見ると、たぶんその通りになりそうで。 -
朝食を食べ終わったら即行動、鳳凰小屋から三山へアタック開始。昨日の疲労困憊は完全に吹っ飛んでいた。
まずは一座目の地蔵岳へ。 -
樹林帯が突然プツンと切れて
ベージュサンドの砂地帯が現れる。 -
ザレ場、ではなくて完全に砂地
ソールの反発が無い沈み込み。荷物が重い分だけ余計に足を取られる感覚、皆さんわかりますよね~泣
このゾーンで私の前後のアタッカーは皆悪戦苦闘。ここ踏ん張りどころデス。 -
少しずつ、前方に見えてきましたよ
地蔵岳の頂上が -
砂地をクリアして地蔵岳の足元に到達
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見上げたその先には地蔵岳の象徴オベリスクがニョキっとそそり立っていた。
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岩の合間からは甲斐駒ヶ岳が目の前に
ピラミッドのような山容が天晴れとしか言いようがない。南アルプスを代表する名峰であります。 -
東方向は海原のような雲海と富士山
逆光で山体が真っ黒に浮かび上がる富士山、丹沢から見える姿とはまた違い私は好きであります。 -
賽ノ河原と呼ばれるコルにはお地蔵様が30体以上並んでいた。
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賽ノ河原から10分のポイントが赤抜沢ノ頭
ここから拝むオベリスク
間違いなくオベリスクを望む絶好のビューテラスになっている。 -
引いて見ると地蔵岳自体が要塞のように映える。
雲海のボリュームが効いとるなあー
このレベルの景色はなかなかないぞ。背景には八ヶ岳連峰。
もうこれだけで前日の不調が帳消しになる成果なんですけど。真打ちはこの後だった。 -
北岳がすぐそこ、目の前に。
鳳凰三山とは野呂川を流れる谷を挟んで対面に位置する北岳。千丈や甲斐駒からのアングルよりも圧倒的に上ではなかろうか。この山はいい山だなあ。私好み。惚れる。 -
赤抜沢ノ頭から南北に繋がる尾根は薬師岳までほぼ切れ目なく北岳を至近に眺めながら歩くことができる。爺ヶ岳から鹿島槍を目指す道は剱岳と立山をパンし続ける垂涎の登山道であるが山腹に巻かれたトラバースであり尾根ではない。ここは尾根歩き、稜線の上。天候に恵まれた夏季の稜線歩きに惹かれない登山者なんていないでしょう。みんな集まれ、と号令したくなる道。このルートには何らかの呼び名があっていい。名無しなんて勿体無さ過ぎであります。
んで最高の気分の中、次なるピーク観音岳が目の前に。 -
白い岩に白い砂
南アルプスらしさ全開。いや根拠無いんですけど。スミマセン。 -
ニ座目、観音岳に登頂!
三山で最高峰2841メートルナリ。 -
観音岳のピークは狭かった。でも私を含めて居合わせた登山者はみんないい表情。薬師岳の先に聳える富士山が少しだけ近くなった気がするよね。
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この雲上の楽園コースも残るはラスト30分
薬師岳へゆったり行こう -
着いてしまったよ
三座目の薬師岳 -
薬師岳から拝む北岳!
遮ぎるもの何もなし、より正対に近いかも。
扇形の裾野とあの有名な東壁、北岳バットレスが丸見え状態。私が今からクライミング技術の習得に励んでも生きているうちにバットレスに挑戦することはない。断言する。なぜならば間違いなく生きて帰れないから、である。
登山を楽しむ極意は自らの力量に従うこと by私
それでいーのだ by バカボンパパ -
北岳に目を奪われてしまうが薬師岳からのパノラマは嬉しくなるくらい良かった。奥に間ノ岳、そのまた奥に農鳥岳と並ぶ白峰三山。さらにそのまた奥に見えるのが南アルプス屈指の高峰悪沢岳らしい。残念ながらどっしりした塩見岳は間ノ岳あたりの後方に入って見えないようだ。今年のパノラマでは焼岳テッペンから見たジャンダルム擁する穂高と槍ヶ岳と堂々とした笠ヶ岳の大パノラマは極上であったが、いずれ甲乙はつけ難い。
我ながらいいものを見た。 -
記憶にも記録にも残すとしましょう。
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おっと、忘れてはならない我らが至宝
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薬師岳の頂上は素晴らしく広く1時間ほど空間を楽しんだ。名残りは惜しいが下山する。
青木さん家、ではなく青木鉱泉に下る。 -
高度2700メートルの場所で大きな実が真っ赤に色づいていた。ナナカマド?違うかな。
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長い長い下降ルート。中道を行く。
道中の名物、御座石。
この巨岩はインパクト大。 -
この木の枝が巨岩のバランスを絶妙に支えている。南アルプス最大の奇跡。いちいち本気にしたらダメですよ。
御座石の脇で休憩を取っていたらオゴジョが現れた。えらく可愛いらしい。動きが早すぎてレンズでは追えなかった。またね。 -
青木鉱泉まだ2時間45分
良いものをたっぷり見たんでカラダはまだまだ動く。
でも長いなあ。 -
ガスが巻いてきた。ガスが出ると山って一転し恐ろしくなる。ソロ登山、ここは耐えどころ。
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下降開始から約3時間、目印になっている廃屋に辿り着いた。青木鉱泉までまだ40分ある。
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そして午後2時前にようやくゴール!
青木鉱泉にある宿。水場にトイレ、駐車場にバス停があり宿の前庭でやっとザックから解放された。バーナーを取り出してお湯を沸かしてコーヒーを飲む。本日の登山の反省会をしたが反省は無し。あるのは満足感だけ、ということで。
今年の山行は本当に天候の幸運に恵まれている。感謝です。ただし暑さだけはもう打ち止めにして下さいね~ 秋らしい秋が待ち遠しいわあ。
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