2023/02/21 - 2023/02/22
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mashaさん
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クネクネ道をバスは走る、暫くすると杉木立に囲まれた茅葺屋根の古民家“甘酒茶屋”、江戸時代にタイムスリップである。中央に囲炉裏、13代続いた甘酒はさぞかし多くの旅人、大名行列の武士たちの心と身体を和ませたに違いない。ガラガラガラ、突如、インバウンドの外国人が二組入ってきて、現代に引き戻される。またバスに乗って芦ノ湖畔の「元箱根港」へ、此処には平和がある、湖畔のパン屋さんで昼食。
次に「三島スカイウォーク」という全長400mの日本一長い歩行者専用吊橋へ、駿河湾、伊豆が眼下に、雲に頂上を隠した富士山を拝むことができた。霊峰富士にはいつも自然と頭が下がる、「生かされている」と感じるのである、いつの日か登りたい。
今度は北進、標高1,000m程の「大涌谷」へ。ここは箱根火山最後の噴火によって出来た爆裂火口の跡、現在でも地表から噴出する硫化水素を含む噴気が上がっていて、樹木は立ち枯れ、岩石は粘土化して赤茶けた山肌が見えている“地球の胎動”だ。温泉に含まれる鉄分とガスに含まれる硫化水素を反応させて作る黒卵、2個食べたから寿命が14年延びたかもしれない。
「大涌谷」からロープウェイやケーブルカーを使わずにバスで「早雲山」の先にある「上強羅」で下車した。ここから保養所が沢山並ぶ下り坂を歩くこと約一時間、歩数計は15,000歩超えである。どうやらケーブルカーの駅を4つほど歩いて下ったようだ。
お宿の“強羅環翠楼”は標高540mにあり、強羅温泉第一号、翠に囲まれた老舗旅館である。1955年には昭和天皇、また多くの文豪が泊まった宿、14部屋の内、源泉掛け流し風呂付きの“離れ”の部屋がいくつかあり、以前はそこに備え付けの台所で料理を温めたりしてサッと出していたそうな、素朴な雰囲気に惹かれる。常緑樹が茂る緑の庭園(1万坪)は静寂の極み、小さな池有り、朝の散歩で心身を清める。本館で会席料理を頂く、ふと斜め後ろを見ると、スイスアルプスの雰囲気を持つ2人のソバカス外国人女性がすき焼きを美味しそうにつまんでいる。翌朝にかけて本館風呂、露天風呂、部屋の温泉と静寂を楽しむ。すぐに横になれる部屋の温泉が一番うれしい、何か腰の痛みも和らいだ。
翌朝、「強羅」から箱根登山鉄道で湯本まで、7駅を40分で走行する。斜度80パーミル(1000メートル走って80メートル登る)、距離8.9kmを一部スイッチバック方式で登る山岳鉄道。100年ほど前、スイスの鉄道を手本にして敷設されている。今度は、秋に行ってみたい、それまでには戦争が終わっていることを念じながら。
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