“旅人の喜び”　～クレマチスの丘へ～

2022/05/28 - 2022/05/29

コロナ禍で思うように旅行に行けない日が続き、ベランダで植物でも育ててみようかと考えていたところ、クレマチスの花言葉に「旅人の喜び」というものがあることを知り、旅行に行けない憂さ晴らしには丁度いいと思って育てているうちに、すっかり夢中になってしまいました。ある程度は旅行もできるようになった今、せっかくなので本格的にクレマチスを育てているような場所にも行ってみたいと思い、静岡県の「クレマチスの丘」を訪問してみました。

エリア 裾野・長泉(静岡)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

クレマチスの丘は、静岡県の沼津や三島の近く、長泉町にあります。到着すると、まだ入場する前から、周辺に沢山のクレマチスが植えられているのが見られます。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

「クレマチスの丘」というのは、いくつかの美術館などが集まったエリアの総称で、クレマチスが植えられている「クレマチスガーデン」は、イタリアの彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの作品を展示する「ヴァンジ彫刻庭園美術館」の一部という形になっています。入場すると早速、巨大な美術作品が視界に飛び込んで来ます。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

いくつもの美術作品が展示された庭園を取り囲むように、クレマチスが植栽されています。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

美術作品は、我々素人には難解ではありますが、とりあえずインパクトの強いものが多いです。こちらが一番有名な作品のようです。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

こちらの作品のタイトルは「くつろぐ男」だそうです。邪道な見方かもしれませんが、こうして作品とタイトルを見比べながら見ていくと、何となく面白みが出てきます。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

こんな所にも作品が展示されています。おそらくこの場所に展示することを前提に作られた作品だと思われます。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

もちろん美術館の棟内にも多数の作品が展示されており、さらにはこんな誰もたどり着けないような場所にもさりげなく展示があり、まったく油断なりません。

ヴァンジ彫刻庭園美術館 美術館・博物館

美術館の建物を入口と反対側の出口から出たところにある庭園が、クレマチスのメインの展示場所になっています。円筒状の支柱が何本も立てられ、そこにクレマチスの蔓を巻きつかせています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

クレマチスの開花時期は品種によって多少変わりますが、最盛期を迎えている品種では、このように見事な花の柱が出来上がります。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

こちらは赤とピンクのカラフルな品種です。そして、それぞれの支柱には根元にもクレマチス以外の背の低い草花が植えられ、さらに彩りを添えています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

支柱の傍らにはこのように品種名などの書かれたプレートが掲げられ、気に入った品種のチェックもしっかりできるようになっています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

クレマチスは、花の大きさや色・形まで、品種によって様々なバリエーションがあります。こちらの品種は小さくてかわいらしい形です。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

１本の支柱には２～３品種のクレマチスが合わせて植えられ、さらに下草も加えて、その組み合わせ方が製作者の腕の見せ所となっています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

こちらはベル型のクレマチス同士の組み合わせで、形は似ていますが、色の違いはもちろん咲き方にも上向きと下向きの違いがあり、それぞれの品種の個性が出ています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

少し離れた場所にはバラも植えられています。バラとクレマチスはセットで植えられることが多いようですが、どうしてもクレマチスが脇役に回ってしまいがちなので、こうして少し場所を離しているのかもしれません。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

こうして傷みも少なく見事に咲いているバラを見ていると、バラもクレマチスと同様に愛情を込めて育てられているというのが伝わってきます。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

こちらの一角では、巨大な壁面をクレマチスとバラが埋め尽くしており、大規模施設ならではの迫力ある展示になっています。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

出口付近に至るまでしっかりとクレマチスが植えられ、まさに最後までクレマチス尽くしという感じでした。クレマチスという花は、園芸に興味のない人にとってはあまり馴染みのない花なのかもしれませんが、クレマチスをメインで育てている自分にとっては、あちこちで当たり前のようにクレマチスが植えられているこの場所は、まるでホームグラウンドという感じの、不思議な安心感が感じられる、とても居心地の良い場所でした。

クレマチスガーデン 美術館・博物館

庭園の散策を終えて少し休憩したいと思ったのですが、庭園内のカフェや隣接するレストランも混雑しているようだったので、同じクレマチスの丘エリアにある「ビュフェ美術館」のカフェにでも行ってみようかと思い、案内表示に従って歩いて行ったところ、どういうわけか、いつの間にかこんな山道を歩いていました。

さらにはこんな吊り橋まで渡ることになっていました。もう完全にハイキング気分です。

吊り橋を２本渡り、ようやく美術館併設のカフェに到着しました。（なお、普通に舗装された道もあり、車で来ることもできるようです。）

カフェで何やらしゃれたドリンクでも飲みながら、ようやく一休みです。

せっかくここまで来たので、美術館にも入ってみることにしました。こちらはフランスの画家ベルナール・ビュフェの作品を集めた美術館で、先程のヴァンジほどではないにしても難解な作品も多いのですが、各作品に添えられた解説が簡潔に分かりやすくまとめられていて、意外と興味がわいて飽きずに楽しむことができました。

ベルナール ビュフェ美術館 美術館・博物館

今回宿泊するホテルは、クレマチスの丘の近く、というかクレマチスの丘ぐらいしか近くにない場所になぜこんな大きなホテルがあるのか、という感じの、「ウィンダムガーデン長泉」です。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

部屋はコンドミニアムタイプで、かなり広めです。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

部屋のバスルームもかなり広く、洗い場もあり、何より眺めが良いです。ホテルには立派な大浴場もあるのですが、部屋とは別の棟にあるということもあり、これだけ部屋の風呂が快適だと、もうこっちだけでいいか、という気にもなります。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

部屋からの眺望です。深い緑の向こうには沼津の町並み、さらにその向こうには駿河湾まで見えます。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

夜には沼津の夜景が見えます。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

夕食は和洋織り交ぜた感じのメニューで、この日のメインディッシュは贅沢感の味わえる牛フィレ肉の赤ワイン煮込みでした。

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

翌朝、チェックアウトを済ませて玄関を出た時、玄関脇にクレマチスが飾られていることに気付きました。クレマチスの花言葉「旅人の喜び」は、昔ヨーロッパの宿屋で、旅人が快適に過ごせることを願って玄関にクレマチスを飾る習慣があったことに由来しているそうですが、まさにそのとおりの情景が再現されていました。その古き願掛けのおかげで、というより、そういう細やかな気配りをしてくださる皆さんのおかげということなのだと思いますが、今回の旅は、とても快適で心地良い時間を過ごすことができました。

クレマチスの写真は何点かインスタグラムにも投稿していますので、ご興味がありましたら御覧いただけますと幸いです。
https://www.instagram.com/mick_traveler_2021/

ウィンダムガーデン長泉 宿・ホテル

この旅行記へのコメント （2）

• オレンジママレードさん 2022/05/31 10:29:49

  綺麗なクレマチス(*^-^*)

  おはようございます！
  クレマチスに惹かれてお邪魔しました(^^♪
  花言葉が「旅人の喜び」　そして花言葉の由来の素敵なエピソード☆彡
  初めて聞きました‼　朝から得した気分です!(^^)!
  さりげなく玄関脇に飾っているホテル、そんな心配りのあるホテル
  泊まってみたいですね～
  美術館も開放感があって面白そう！
  紫色のクレマチスしか知らない私なので、お散歩の楽しみが増えました(^^♪
  ベル型のクレマチスもあるんですね☆可愛い☆
  インスタの方も拝見させて頂きます。　これからも楽しみにしています♪
  　　　　　　　　　　　　　　　　オレンジママレード
  
  
  
  

  mickさん からの返信 2022/05/31 22:00:03

  RE: 綺麗なクレマチス(*^-^*)

  書き込みをいただき、ありがとうございました！
  
  今回の旅行記は、完全に個人的な趣味に偏ったものでしたので、
  あまり注目はしてもらえないだろうと思っていたのですが、
  こうして共感してくださる方がいらっしゃって、コメントまで
  寄せていただけたことを、本当に嬉しく思っております。
  
  自宅のクレマチスの写真は、気まぐれにではありますが、
  またインスタに載せていきたいと思っておりますので、
  御覧いただけますと幸いです。