2021/07/31 - 2021/08/01
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Joshuatreeさん
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セコイア国立公園のロッジポールでキャンプをしてきました。
ここはこの公園の中でも特に人気が高いキャンプ場です。標高が高く川沿いにあり、立地からも見た目からしても涼しい夏の夜を過ごせそうな場所なのです。すぐ近くにビジターセンターやマーケットがあって、キャンプ道具や食材などもある程度現地でそろえることができます。人気の理由は忘れ物を不安に思うことなく安心して出かけられるキャンプ場というところのようですね。知らんけど。とにかくそんないい立地にも関わらず、一泊22ドルと良心的な値段設定。
普段は予約が取りにくいのですが、どこかでキャンプをしようと思いいろいろな場所の空き状況を検索していてここに空きがあるのを偶然見つけたのです。
キャンプをしようと考えていたのは読めずにたまっていく漫画や本をゆっくり読む場所を探していて。今回は妻がお薦めの『のだめカンタービレ』13~17巻あたりを持っていきました。
予約の時に使ったアプリのRecreation.govにはキャンプ場のチェックイン時間が出てきませんでした。近くのキャンプ場と同じような感じで、サイトが利用できるようになる時間は正午くらいかなと思い準備を進めていきました。
公式Webのロッジポールキャンプ場のページ
https://www.nps.gov/seki/planyourvisit/lodgepole.htm
公式Webの天気のページ
https://www.nps.gov/seki/planyourvisit/weather.htm
これによると現地の8月の平均最高気温は24度、最低気温は10度程度です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
-
予定を2時間ほど早めて現地へ。この日の私は、思いだし笑いならぬ思い出し怒りをしながら現地に向かっていました。どうしてスターウォーズ9はあんなストーリーに変更になったんだ・・。
予定を早めたのは、急にハイキングもしたくなったためです。動物、特にナキウサギやマーモットを見たくなって。キャンプ場のすぐ横から出発するツインレイクトレイルがあるのに気づいてここに行ってみることにしました。湖の横だと動物も見れそうだし。
午前10時半ごろハイキングスタート。気温は20度くらい。散策にちょうどいい気温です。汗をかかない程度の速さで歩いていきます。 -
トレイルの入口には付近の地図が掲げてあります。すぐ横にはトコパフォールへのハイキングコース入口も。トコパフォールへは今まで数え切れないほど行きました。マーモットやナキウサギとの遭遇率も高くて楽しいところ。数年前はハイキング中に熊の親子も見れましたし。なんといっても、ここは短くて手軽なコースなのです。
一方ツインレイクへのコースは少し距離があって時間がかかるため、今回のように泊まりの時に行くのがいいかなと前日くらいに思い付き、急きょ行ってみることに決めたのです。 -
はじめは倒木がたくさんあるところを抜けていきます。
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ツインレイクまで行く場合は往復20キロ、高低差1000メートル弱ほどでしょうか。
今回の旅行ではキャンプ場でゆっくりしたいというのが第一の目標で、次に動物をみたい、その次に湖まで行ってみようという感じの順の優先順位なので、絶対にトレイルを最後まで歩こうという決意はありません。むしろ、何かあったらすぐに引き返そうというくらいの気持ちでいます。
あ、リスがいた。 -
歩いている人は他に誰もいません。静かなトレイルです。たまにリスを見かけるくらい。
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この時もまだ私はスターウォーズ9に対しての不満が収まらない状況でした。この日私がなぜこんなにもディズニーに対してやりきれない思いを持っていたかというと、前日に公開された映画ジャングルクルーズの影響もありました。うちの近くに大きな宣伝の看板が出ていてそれまで何度もその宣伝文句を眺めていたのです。それによると見ることができるのは劇場またはネットのDisney+のどちらか。うちは今、Disney+の会員になっているのです。なのでうちでネットで見ようと妻と話し楽しみにしていたのですが、当日になってただDisney+の会員になっていれば見れるのではなく、追加で$29.99の料金を払わないと駄目ということがわかったのです。それならそうと事前に行ってくれれば迷わず映画館に行く準備をしたのに。広告看板にはそんなこと何も書いていませんでした。
向こうからしてみれば家族分の映画館のチケット代と何度も鑑賞できる権利を適度な値段で販売してお客にお得なはずと考えたのかもしれませんが。私は普段気にいった映画やドラマしかDVDを買ったりダウンロードせず、気にいらない映画がうちやPCの中にあるとむしろ邪魔に感じます。そのような人は他にもいるだろうし、視聴者の気持ちを考えていないのではということを思ったのです。それがこじれてディズニーが制作したスターウォーズ新三部作の不満につながっていったのでした。それにしてもあの3部作は昔からのファンの多くが納得していないはず。作品の中では帝国の圧政に不満をもった民衆が決起して立ち向かうという様子が描かれていますが、同じようにファンたちも声をあげて力を合わせれば納得できる別の本編を作れるんじゃないかという思いでいっぱいでした。 -
大きめの湿原がありました。
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花がたくさん咲いています。いい時期に来たようです。
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黄色の花も。
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紫のも。
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トレイルの大半はものすごく分かりやすい道でしたが、一ヵ所だけこの川を渡るところで少し迷いました。変なことを妄想していて注意がおろそかになっていたのです。
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人も大型動物も全然いないので油断しまくって歩いていたら、突然目の前の道を大きな影が横切りました。なんだあれは。
すぐに反対側の茂みの中に消えてしまい、正体はわかりません。
大きさや少しだけ見えた毛の色からして、鹿か熊かな。鹿だったらいいのに。危険な動物である熊に、こっちからは見えない場所からこっちを見られているかもと思うのは気分よくありません。
もやもやしながら再度歩き始めましたが、そこから100メートルくらい行ったところに鹿を一匹見つけました。さっきのはこの子の仲間だと思うことにしよう。 -
このあたりを歩いている時に後ろから二人組が速足で抜き去っていきました。その時、二人組があれ、雨が降ってきたねと言ったのです。確かに空から何粒か落ちてきたのを感じました。
山の中で土砂降りに降られるのは好きではありません。このあたりで引き返すことにしました。入口から9キロくらい歩いたところかな。あと1キロちょっとで湖なのであともう少しのところ。正直、ここまでの道では感激するような景色も特にありませんでした。普通の林の中の道。 -
帰りは雨が本格的に降る前に帰りたいと少し速足で、でもリスを観察しつつ戻ります。
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ジリスよりもシマリスが多いトレイルです。
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戻ってきました。5時間半くらいのハイキング。結局雨はほとんど降りませんでした。
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ハイキングコースの入口にはリスがたくさん。
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リスを見るだけならこのあたりの散策だけで充分そうです。
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今回のキャンプ場は川沿いに沿ってキャンプサイトが続くところです。私が予約しているのは一番奥に近い場所。橋のところから1キロくらい運転してサイトにいきました。運転中、川で水遊びをしていたらしい水着のお姉さんたちが何十人も道を横切っていきました。光景だけからすると、ここがとても標高2千メートルを超える涼しい山の中とは思えません。
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今回のサイト。せまいです。各サイトにはテーブル、炉、熊よけの食料保管場所があります。テントを張る場所が整地されていたのは私にとって最高の点でした。斜めの場所にテントやタープを設置するのは苦手なので。
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視界に8~9張くらいのテントが目に入ります。他のキャンプ場に比べると密度がかなり高め。そのせいか、人のサイトを横切って歩いていく人たちがたくさんでした。
半分くらいのサイトにはハンモックを設置されているのが見えました。ハンモックが使えるのもこのキャンプ場が人気の理由のようですね。知らんけど。 -
今回持って来たお菓子など。本を読みながら簡単につまめるように、手を汚さずに食べやすいものをたくさん持ってきました。
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飲み物。
アルコールはシェリーで。味も嫌いではありませんが、特に名前が好きなので買ってきました。
気温は20度くらいで風もなく、快適に過ごしやすい環境でした。 -
サイトにリスが遊びにきてくれました。
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手が届きそうな距離まで。
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可愛いけど、こんなに近くしかも頻繁に来てくれたら読書に集中できなくなるという贅沢な悩みができました。
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暗くなるまで本を読んで、暗くなった後は暖かい寝袋の中でぐっすり眠りました。
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次の日の朝は早起きして朝ごはんを簡単に済ませ、ぱぱっと撤収作業をしてクレセントミドウにやってきました。
7時半頃からハイキング開始。 -
リスがいます。昨日キャンプサイトなどで見たのとは別の種類。
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昨日見た湿原と同じで、ここにも花がたくさん咲いています。
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他に誰もいない静かなコースを歩きます。朝早いけど、涼しすぎるということもありません。昨日も雨は持ちこたえたし、今回は天気運が悪くなかったです。
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オレンジと白の花。
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タープログ。あと半分くらいで駐車場に戻れます。
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もう少しで駐車場に着くというところ。
あれ?木に何か止まってる!? -
フクロウでした。早起きしてよかった。
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フクロウを見れて気分がよくなり、調子に乗ってラウンドミドウのほうにもやってきました。
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マーモット発見。
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今日は動物運がいいです。
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ここにもマーモット。
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先導してくれます。
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頭隠して尻隠さず。しばらく眺めさせてもらいました。
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小さめのもいました。
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最後にリスも。なかなかいいキャンプ旅行でした。
ところで前日の5時間のハイキング中は暇だったので以下のようなことを考えながら歩いていました。文字にしたら原稿用紙16ページ分くらいにもなってしまったので暇すぎて仕方がないという方のみ下にお進みください・・。ネタバレになってしまうのでスターウォーズ7~9を見ていない方にもよくないことを書いています。
~妄想エピソード10~
パルパティーンの再興
ズドーン。銀河のある場所で星一つを飲み込むほどの巨大な爆発が起きた。2つのグループが攻撃をしあったのだ。偶然にも近いタイミングで発見された2つの遺物、隠されていた密輸船の大量の武器を見つけたものたちと、過去の帝国軍のクローン軍を悪用しようとしたものたちとが。ただ、銀河の大半の住民はその爆発を超新星の爆発か何かだと思いすぐに普段の生活に戻った。戦争に近いものが起こるところだったとは夢にも思わずに。それくらい争い事とは無縁の平穏な時代だったのだ。
帝国が滅びてからすでに800年の時が過ぎていた。その間銀河は平和が続いていたのだ。ときおり起こるハット族などの小さな反乱などを除いて。ただ反乱の回数は最近数を増やし、その間隔は次第に短くなっていったのであった。
銀河歴〇〇年。辺境の星ジャクーにある博物館のそばに二人の少年が住んでいた。一人はオーム・ガンガー。黒髪で細身の14歳で二年前からアカデミーに通っている。アカデミーは戦闘機の操縦や機械の扱い方を教える場所で、特別な才能のある生徒にはフォースの使い方も教えている。もう一人はアデス・スカイウォーカー。金髪で長身の18歳。年齢はオームより4歳年上だが彼はまだアカデミーには通い始めていない。昔は訓練の開始は年齢が低ければ低いほどよいと考えられていたが、伝説に登場する数名のスカイウォーカー達はそれなりの年になってから訓練を始めたということにあやかり、スカイウォーカー姓を持つものはアカデミーに入学する年齢を他のものより遅くすることが多いのだ。この二人は幼なじみであり、同時にいたずら仲間でもあった。二人して危険なポッドレースに参加してお小遣い稼ぎをしたり、砂漠でネズミの尻尾を撃ったりして遊ぶのが日常だった。どちらも乗り物の操縦や射撃は近年見ないほどの才能があり、機械にも詳しかった。二人の住まいの近くには大昔に墜落した宇宙船の残骸があったのだが、その中の主要な備品は長い年月の間に盗掘されてしまっていた。残されているものは何の役にも立たなそうなものだけだったが、二人はそれらからいろいろなものを作り出すことができたほどメカの知識があったのだ。特にオームは武器を作りだすのがうまく、一方のアデスはロボットを作る技術があった。またオームは口が達者な子供で、年齢制限や体重制限、種族のあるポットレースへの参加交渉を巧みにおこない、受付のものを説得してレースに参加させてもらうのが得意だった。アデスの操縦技術は変わっていて、きりもみ回転しながら進むのだ。本人曰くこうすることで空気の流れを操って機体を安定させることができると。それがうまくいっているのかどうかは分からないが、とにかく彼はレースで強かった。もっとも、そんな方法を他のものが真似しても乗り物酔いをしてしまうだけだ。この二人が最近特に熱をあげていたのが、堅く閉ざされている博物館の保管庫の入口を開けようとする試みだった。言い伝えによると、この入口は500年間ほどしまったままらしい。当時の担当者が誤って鍵をなくしててしまったという噂だ。それ以来、中にあるものは誰の目にも触れない時が過ぎていたのだ。保管庫の入口付近は日陰になっており、暑さを避けるという意味でも二人に時間をつぶさせるのによい役割を果たしていたのだった。
惑星ジャクーにあるこの博物館は、近所のものたちだけでなく周りの星の人々にも退屈な施設としてその悪名をとどろかせていた。ここにはあの伝説のスカイウォーカー・サーガ時代の遺物の数々があるということなのだが、人々が目にすることができるのは巨大な宇宙船の外壁の残骸だけ。なんでも、精密な構造物や製品、コンピュータなどは外気や雨に長期間さらされていると劣化する恐れがあるということで屋内の展示室や保管庫に格納されたようなのだが、展示室はいつの間にかなくなり、保管庫も前記のように閉鎖されたままで中にはどのようなものがあるのか、博物館で働くものたちも近所の年寄りたちも把握していない状況だったのだ。もしかしたら、ポットレースのマシンに何か役に立つものが置かれているかもしれない。その期待が、この二人を最近保管庫の入口の鍵開けに没頭させているのだった。
保管庫の入口にたつ二人。日光を浴びる二人の顔から汗が流れ、すぐに消えていく。乾燥しているのだ。砂漠の国であるここは、暑くそしてひどく乾燥している。
「ところでお前はどのくらいあの伝承を信じているんだ?」
アデスがオームに聞いた。
「全然さ」オームが答える。
「だってあの話はだいぶ昔の話だっていうのに、今よりもずっと科学が発達していてフォースも今のものより桁違いの威力じゃないか。あんなのありえないよ。」
そうなのだ。アデスとオームが住んでいる集落の周りでは、昔話に出てくるように〇〇間を12パーセルで飛ぶことのできる宇宙船なんかないし、高速を越えて飛ぶ戦闘機を追跡するすべなど考えられない。フォースにいたっても銀河の果てから念派を飛ばし大群に対峙する能力などは存在していない。この村で一番フォースが強い者ができることといったら、せいぜい小石を浮かしたり他人の口を動かして好きだよと無理やり言わせることくらいなのだ。簡単なマジックのように感じる程度の。
今まで何度も挑んでも保管庫の入口の解錠には全く成功していない二人だが、今日は一つアイデアがあった。オームがアカデミーで習った鍵の開錠方法の一つに、〇〇を使うというものがあったのだ。オームのうちのガレージを探ってみたところそうするのに一つよさそうなものが見つかったので、これを試してみようと二人はやってきたのだ。
「中にはどんなものが入っていると思う?」アデスがオームに尋ねた。
「伝承を証明するものが一つは入ってたりするんだろうか。レイア姫のビキニとか?」オームが茶化して答える。
「ところであのビキニはなんで金色なんだろうな。ジャバの趣味かな?俺なら赤がいいのに。ジャバはナメクジの生き物だろ?ナメクジは色が識別できない。たぶん部下の趣味だよ。金色のビキニと伝えたのは。それをいうならナメクジは雌雄同体のはずだから、もしかしたらビキニを来ていたのはレイアじゃなくてハンになっていたかもしれないな。」
「変なこと言うなよ。」しかめっ面をしながらアデスが言う。なぜだかわからないが、想像をしてみて少し嫌な気分になったのだ。
アデスがむっとしたのはオームの発言のこともあるが、彼への嫉妬もあったのかもしれない。アデスはオームと同じようにもっと早くからアカデミーに通いたいと常々思っていたのだ。ただ、彼が入学願書を出そうとすると決まって近所の大人たちが何人かやってきて彼にそうしないよう説得していたのだった。過去の偉大なスカイウォーカー達の経験に学びなさいと。彼の両親も、周りの大人たちが彼に口うるさく言ってくるのは彼が伝説の人物と同じように偉大になることを固く信じてくれていると感じ、悪くないと思い、特にその大人たちに反対するようなこともしてくれなかったのだ。というわけで、彼がアカデミーに通える日はまだやってきていないのだった。
一方、アデスほどではないがオームにも小さな悩みというか不満に思っていることがあった。彼がアカデミーで師事しているマスターは、彼に対して他の先生方が他の生徒達にしているのに比べて彼には明らかに厳しく接してくるのだ。こんなの公平じゃない。そんな不満を口にするたびに彼のマスターは、耐えることも人生では必要だと口うるさく説教をしてくるのだった。まあ、アカデミーにまだ行けていないアデスのもやもやに比べたら、こんなのちっぽけなことだよな・・。オームは心の中で、そういつも自分に言い聞かせているのだった。
二人がこの博物館の中に仕舞われているものに興味を持ち始めたのはいつからだっただろうか。おそらく、それぞれが6歳の時に参加した合宿の時からだったはずだ。二人の住む集落を含め、近年このあたりの銀河に住むものたちは6歳になった年に10泊の合宿に参加することになっていた。そこでは毎日1話づつ、全9話の昔話を聞かされるのがいわゆる大人になる儀式の一つとして伝統行事が出来ていたのだ。なぜ9話の話を聞くのに9泊ではなく10泊の合宿になっているかというと、8話目を聞いて体調を崩す子が多くいるためなのだ。8話目を聞いても体調に異変が出なかった子は9日間続けて話を聞き、試練を終える。体調を崩してしまった子は9日目は休養を取り、次の日に最後の話を聞く。そのような流れだ。子供たちはその問題の8日目に出てくる癖の強い話を、呪いのキスの回として恐れていたのだ。合宿がおこなわれるようになった理由はもう忘れられてしまったが、とにかく多くの子たちはこの経験を通して早くアカデミーにいって勉強したいという向上心を得ることができているのだ。そして偉人に対する敬意も。同時に、多くの子がはじめて大人たちへの理不尽な感情を抱くことも覚えていた。8話目はなぜ聞く必要があるんだろう。二人も同じように感じた子たちの中だ。
二人とも過去の伝説に興味を持った出来事を思い出しながら鍵開けに取り組んでいたところ、この日はついに待ち望んでいた時が来た。鍵が開いたのだ。
沸きあがる興奮を抑えながら中に入る二人。そんな二人を迎えたのは、もう一つのドアがあるだけの部屋だった。あっちにも鍵がかかっているのだろうか。
少し気落ちした二人だが、気を取り直してドアに近づいてみるとまるでライトセーバーの柄のような形のドアノブがあった。オームが何気なく触ってみるとノブが光りなんとドアが開くではないか。よかった。こちらのドアには鍵がかかっていないようだ。
「嫌な予感がするな」アデスが言った。
次に入った部屋もまた同じような作りだった。中には何もなく、向かいにまたドアがあるだけだ。そのドアに二人が近寄ってみたところ、今度はドアの横に文字が書いてあった。
『人を殺したいほど憎んだことはあるか』
これはどういう意味なのだろう。一度も怒ったことのない、聖人しかこの奥には進めないのか。アデスが疑問を口にする前にオームが言った。「前の部屋と同じで鍵がかかってないかもよ。試しに開けてみよう」
言い終わるかどうかという頃合いでオームがドアノブに触ると、はたして先ほどの部屋と同じようにこちらのほうも光り、ドアが開いた。どうやら鍵は壊れているか以前の担当者がかけるのを忘れているようだ。これは運がいい。
もう一つ先の部屋に二人は進む。また同じだ。向かいにドアがある。今度のドアの横には、振り返るなと書かれている。どうせ鍵は壊れているんだろう。オームがドアノブに手を伸ばしたとき、後ろから同時に手を出してきたアデスの手のひらとぶつかった。痛っ。どうやら突き指をしてしまったようだ。アデスも次の部屋に早く進みたくて仕方がなかったんだろう。気持ちは分かるが、タイミングが悪かった。手をさすりながら、オームは振り返りアデスの顔をちょっとにらんでみせた。今までの二つの部屋は俺が先に入ったし、今度はアデスに先に入らせてやるか。
どうせ次も同じような部屋だろう。そう思いながら進んだ二人を出迎えたのは広大な空間だった。やった。ついに保管庫に入れたぞ。
心の準備が十分に整っていなかった二人の目に飛び込んできたのは大量に転がる機械群だった。中でも一番目をひいたのは巨大な宇宙船。昔聞いた伝承に出てきたものと形がそっくりな気がする。あれはもしかして。駆け寄ろうとした二人は、足元に転がっていた金属の塊につい足を撮られそうになった。あれ。これも知っているもののような気がするけど。
人型で金色をしたロボット。これは確かC-3POという人間とロボットの通訳器だ。目の前に広がる多くの機器に目を奪われていた二人は、その時部屋から抜け出した円筒状の白、銀、青色の三色カラーの物体に気づかぬままだった。
気になるものは多いが、まずは一番目の前にあるものから取り掛かろう。自然な動機で二人はまずこのC-3POと思われるロボットの調査を始めた。長い期間放置されていたため、充電が切れてしまっているようだ。電源を入れるには充電をしなければ。
電源につなごうとした二人は、一つの違和感に気づいた。機械に詳しい二人でなければ気づかなかっただろう。この機械、一部の機能がロックされているようだ。
どうせなら制限を解除して電源を入れてみよう。そんなことは毎日機械をいじくって遊んでいる二人にとっては朝飯前のことだった。
『はじめまして、私の名前はC-3PO。』
昔合宿で聞いて覚えているのと全く同じセリフを話し始めたロボット。長い期間が立っているのにも関わらず、不具合なく動くようだ。
覚えている限りだと、このロボットは昔話をするのが得意のはず。二人は昔から気になっている、伝承の話を聞いてみることにした。そのうちこのロボットは外で多くの人の目に触れることになり、話もすることになるだろうがその前に先に話を聞いておきたい。まだ誰も知らない話を聞くのは楽しいものだ。
長い話が始まった。伝統行事と同じなら、ぶっ続けで聞いてもたっぷり半日はかかる長さだ。幸い食べ物は多く持ちこんである。二人はそれぞれ楽な姿勢を取り、話に耳を傾けた。
「・・・彼女は実は姫の実の娘だったのです。」
二人の耳に、突然予期しない言葉が飛び込んできた。あれ、伝説と違うぞ。どういいうことだ?
何度も聞いて覚えている話だと、あの子は皇帝の子供。しかし、目の前のロボットは彼女は皇帝の子供ではなく、悪の皇帝を倒した騎士の孫だという話をすすめているのだ。二人は即座に気づいた。これはもう少し真剣に聞く必要がありそうだ。
アデスは話に聞き入っていた。まるでこの数百年誰も知らなかった秘密の情報を手に入れた感動に身を震わせるように。
オームも同じような喜びを感じていた。ただ同時にある違和感にも浸食されてきたのだ。もし今聞いている話が正しいとするのなら、今まで聞いてきた話はなんだったんだ。今回の話が真実とするならば、オームの祖先や家族は悪の皇帝の子孫ということになるではないか。どうしてこんなことが。こっちの話が本当ならば、誰がどうしてそれを隠していたのか。
オームの頭の中でいろいろな仮説が飛び交っていた。昔の話。彼の身におこってきたこれまでの体験。それに彼の親族から聞いた指示の数々などを元にした仮説等が。それらが少しづつ繋がってきたのを感じた。
もし過去に英雄であるスカイウォーカーが悪の皇帝を倒したという単純な話なら、悪の皇帝の子孫や仲間は、とっくにスカイウォーカーおよびその一族を支持する正義の勢力によって滅ぼされていたかもしれない。二度と暗黒の時代が戻らないように。それを避けようとした何者かの手によって、悪の皇帝を倒したのは悪の皇帝側の関係者という話に変更されたのかもしれない。そうすることによって、悪の皇帝側が完全な悪ばかりだという話になるのを避けられ、攻撃対象から外れ、滅亡を防ぐことができたのでは。
話を変えた勢力。すなわち悪の皇帝側が守りたかったものとは。守ったことによって生き延びたものたちとは誰なのか。ふと、彼の脳裏に昔彼の母親が言っていたことが思いだされた。「あなたの本当の名前はオーム・パロ・ウル・パルパティーン。ただしこの名前は絶対に口に出しては駄目。嫉妬に狂う人たちから攻撃されるから」というものを。それを聞いた彼は当時、なぜ伝承で英雄とされているものと同じ名前をいうことができないのかと不満に思ったものだ。
これで分かった。すべてが繋がった。あの伝承は皇帝側のものの陰謀により改変されて今に伝えられていたのだ。
名前をいうことができなかったのは彼が実際は英雄ではなく、悪の皇帝の血をひいているからだ。それがばれたらやられていた可能性があるから。伝承の真実が何かのきっかけで世間に伝わったとしても、誰が悪の皇帝の子孫かが特定されなければそのものが攻撃対象にあげられることはないだろう。
過去の歴史の真実が分かった時、オームはこのあとにやらなければならないことにも気づいた。俺たちの勢力に向かってくるものたちを根絶やしにしなければ。
母親からの話や近所の人たちの行動を思い返してみると、この集落には彼の同士となりそうなものが3人はいるだろう。そのようなやつらが銀河の中に同じ比率で広がっているとすると、邪魔な勢力を倒すのに十分な数がそろってきているように思える。長期間続いた苦しい時期、徐々にではあるがパルパティーンの一族は数をふやしてきたのだ。まだまだスカイウォーカーの血をひくものに比べると数は少ないが、パルパティーン一族のほうが個々の能力が高い。彼自身の能力からすると、今目の前にある機械を使って大量の兵器が作れるはずだ。
今なら世界を制することができる。機はついに熟したのだ。
オームの目が赤く光った。武器を取り出した彼の視線の先に写ったのは、いまだ何も気づかず目の前の機械に夢中になっているアデスの姿だった・・。
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