2020/01/21 - 2020/01/21
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empenguinさん
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ダ・ヴィンチの絵画は16点のみと少数で,しかもそのうち完成作品は4点のみで,他は未完成作品です.東京造形大学のプロジェクトで復元された全作品の展示があるとのことなので,是非観たいと思い出かけました.
昨年はエミルタージュ美術館で「ブノアの聖母」と「リタの聖母」の本物を観ていることからも,全作品があるのは魅力でした(「リタの聖母」については意外なことになった).やはり本物の質には及ばないものの,本物がこんなに揃うことはあり得ないので,満足でした.ラッキーなことに丁度時間が合い,監修者の池上英洋教授の解説を拝聴しながら鑑賞出来ました.池上教授とは若干話もしました.
ダ・ヴィンチはマルチな天才で,新しい兵器や機械も多数創案しました.その展示もありました.
近くにあるエジプト大使館にも行ってみました(私はエジプトに3年滞在したことあり馴染みの国です).
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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東横線代官山駅. 付近はお洒落な一帯です.
代官山駅 駅
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ポスター.
場所は代官山の東京造形大学・代官山ヒルサイドフォーラムF棟(蔦屋書店隣です). -
これもポスターですが,書いてあるように無料です.
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無料ですが立派なパンフレットを貰えました.
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一巡した後に受付に戻ると,ラッキーなことに間もなく監修者の池上英洋教授の解説があると云うので,再度同行して巡りました.
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2巡目は池上英洋教授の解説を拝聴しながら回りました.
絵はジネヴラ・デ・ベンチ. -
「ジネヴラ・デ・ベンチ」.
髪は1本1本描いている.他の絵も同じく細かい.こだわりが強く完成に時間が掛かり,作品数は極めて少ない.
この絵でどこを修復したかと云うと,過去に損傷を受けた下部の手の部分は切断されて無くなっている.これを習作などを元に修復. -
ダ・ヴィンチの制作年表(前半部)
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ダ・ヴィンチの制作年表(後半部)
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「サルバトール・ムンディ」.
2017年に絵画史上最高額の508億円(手数料込)で落札された.ダ・ヴィンチ着彩絵画で唯一の個人所有.所有者は誰かと云うと,サウジのムハンマド皇太子(今は自分のヨットに置いているが,アブダビのルーブル美術館に寄託展示予定とのこと).
実は,下絵と右手と毛髪の一部はダ・ヴィンチの手によるが,あとは弟子による部分が多いよう. -
ダ・ヴィンチ単独の処女作になる「受胎告知」―左の大天使ガブリエル.
ガブリエルの翼は,それまでの画家のものと異なり,リアリティあり. -
「受胎告知」―右のマリア.
アトリエで描いたとのことだが,背景の景色は処女作ですでに空気遠近法を取り入れている(普通の画家なら出来ないとのこと).色彩を復元しているようなので,色が強くなってますね(他の復元絵画でも同様).
大分前にフィレンツェ・ウフィツィ美術館で見たことを,わずかに覚えてます. -
「カーネーションの聖母」.
初期の作品で受胎告知とほぼ同時期.ヴェロッキオの工房の同僚の手も入っているらしい. -
「ブノアの聖母」.
本物をエミルタージュで観ました.復元画は色が強く出過ぎ,コントラストが強くなっている感がしますね(制作時の色彩の復元とのことでしょうが). -
[番外] エミルタージュ美術館での本物の「ブノアの聖母」
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エミルタージュでは「ブノアの聖母」と共に「リタの聖母」も観たのですが,展示の16点に含まれていませんでした.池上先生に聞いたら,何とここでは「リタの聖母」はダ・ヴィンチ作とは認めてないとのこと(エミルタージュ美術館ではダ・ヴィンチ作としており,魅力的で疑いないように思えたのでしたが).
[番外] エミルタージュ美術館での本物の「リタの聖母」.
エミルタージュではこれをダ・ヴィンチ作と強く主張しているが,東京造形大を含めそうではないと判断しているところがある.どうも絵自体からの判断と云うより,残された制作記録ノートなどからの判断のようである.私は絵から判断してダ・ヴィンチと思うが(窓外は空気遠近法による山並みの風景であるなど).ただし,ダ・ヴィンチ画の多くは工房で制作されているので,弟子との共作は多い. -
「聖ヒエロニムス」. 彩色の復元.
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「聖ヒロエニムス」の説明. 本物は着色なしで放置されている.
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「白貂を抱く貴婦人」. 表面が磨滅していた.また左手は未完成だった.
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「ラ・ベル・フェロニエール」.(「ミラノの貴婦人の肖像」とも称される.)
後の「モナ・リザ」の雛型になっている.服の模様など実に細かい. -
「聖アンナと聖母子」.
ダ・ヴィンチが描く女性は,官能性より母性が目立つとのこと(ダ・ヴィンチは同性愛者だったこともその理由の一つとのこと). -
「糸巻の聖母」. X線カメラで得た下絵を元に修復とのこと.
絵画の分析にはX線カメラで下絵を映し出すことが行われるが,このカメラは決して一般に売り出されることないとのこと.何故だが分かりますか?(ヒント:海水浴場で使うとどうなるか.) -
ご存知「モナ・リザ」. 復元で明るくなりクスミが取れている.
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「モナ・リザ」の説明. 「ラ・ジョコンダ」とも云うらしい.
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「モナ・リザ」の肌に生じたひび割れを修復した顔.なめらかです.
池上氏によると,ダ・ヴィンチの母の面影が反映しているとのこと(両親は正式に結婚しておらず,ダ・ヴィンチは婚外子だった).当初はモデルがいたが,ダ・ヴィンチは長く手元に置き手を入れ続けたので,次第に理想の女性像(母)になってきたとのこと. -
[参考:Webよりの借用] 顔にひび割れが入っているモナ・リザ.
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「モナ・リザ」の未完成だった指の爪を復元.
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「洗礼者ヨハネ」.
最後の絵画作品になる.通常は男性として描かれるヨハネを,両性具有として描いている.それを理想としたようだ(ダ・ヴィンチは同性愛者だった).十字架が鮮明になっている. -
「東方三博士の礼拝」.下絵で彩色が無かったのを,リッピの同種の絵画を参照して彩色.
無彩色の本物はフィレンツェ・ウフィツィ美術館で見たはずだが,印象が薄い.
ボッティチェリも「東方三博士の礼拝」を描いてます(2016に上野で本物を観ました).ダ・ヴィンチの「東方三博士の礼拝」は彩色せずに未完成でしたが,構図はボッティチェリの影響が見られますね. -
「岩窟の聖母(ルーブル版)」.
リアリストのダ・ヴィンチは,こちらでは光輪やヨハネの細長い十字架を描いていない. -
「岩窟の聖母(ロンドン・ナショナル・ギャラリ版)」.
こちらは弟子との共作で,弟子の割合が多い. -
「最後の晩餐」はプロジェクタで壁に投影されていたが,西日が差し込んでおり,このような状況.残念.
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「最後の晩餐」修復説明.通路設置で削られてしまったキリストの足元を復元.その他,剥離部分を,弟子が描いた模写が3枚あり,それを元に復元.
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「最後の晩餐」修復説明の下部拡大.
これで複製・復元画だが,ダ・ヴィンチ全16絵画作品を観たことになります.貴重な機会でした. -
[番外:絵はWebより借用] 師匠ヴェロッキオの「キリストの礼拝」の左の天使はダ・ヴィンチが描いた(20歳頃).この素晴らしさを見て,師であるヴェロッキオは筆を折り,その後2度と絵を描くことはなかったと伝えられている(間違えとの説もある).
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「スフォルツァ騎馬像」.
ダ・ヴィンチの師匠のヴォロッキオは彫刻家でもあったので,ダ・ヴィンチも彫刻のデザインをしたとのことです.これはスケッチから縮小復元したブロンズ像.両前脚を上げるポーズは世界初だったとのこと(このポーズでの大型像は支えるのが難しかった). -
「最後の晩餐」は残念だったが,このVRがあった.
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「最後の晩餐」があるミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラーツィエ修道院の食堂がVRで再現されてました.
私もHead Mount Displayを装着し,体験すること出来ました.最後の晩餐の食卓が目の前に存在するように見え,足元も現実とは異なるVRなので,動くのが怖かったです. -
修復は勿論ディジタル画像で行うのですが,GUIは用いるものの,手作業が多いようでした.
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幾分専門的な,復元や彩色に必要となる色彩分析の詳しい説明.
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「アンギアーリの戦い」の像.
元はフィレンツェ政庁舎(ヴェッキオ宮殿)大会議室に,ダ・ヴィンチによって描かれた壁画.失われているが模写がある.それに基づく復元像のようでした. -
建築にも才能を発揮した. これはデザインした集中式聖堂.
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これはデザインした大墳墓.
もし造られていれば,ピラミッドのような建築物になった. -
ダ・ヴィンチは絵画だけでなく,新しい機械の創案にも才能を発揮し,多くの新しいデザインも残している.その展示もありました.
その背景として,ダ・ヴィンチはこだわりが強く作品はいつまでも完成しないので,フィレンツェでは必ずしも認められず,30歳の時にミラノに移ることになります.この時,経験もないのに軍事技術を売り込み,ミラノ公の軍事技師になったことがあります.それまで経験がなかったのに,新しい兵器や機械を産み出した天才でしたが,大変な勉強家でもありました.
これは投石器. -
投石器の模型.
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二頭立て戦車スケッチ
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太鼓自動演奏車スケッチ
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太鼓自動演奏車 ― 音楽用というよりも戦場で敵の馬を驚かせて無力化するためのものだった.
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太鼓自動演奏車の模型
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距離計測車
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距離計測車の模型 ― これは実際に造られ使用された.都市の計測が行われ正確な地図が作られた.
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大型掘削機
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大型掘削機の模型
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凹面鏡研磨器
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凹面鏡研磨器の模型
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自動ロースト器 ― 熱機関の発明.
熱の上昇気流で上部のプロベラが回り,力が発生する. -
熱機関の発明の模型
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スラスト・ベアリング.
永久機関も考えていたようで,それには摩擦をなくすことが必要なので,ベアリングを創案したとのこと. -
裸眼立体視の展示物
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音楽の創作も行ったとのことでした. 万能の天才だった.
これでダ・ヴィンチ展を出ました. -
ダ・ヴィンチ没後500年・夢の実現展の会場だった,代官山ヒルサイドテラスF棟.
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隣の蔦屋書店
代官山 蔦屋書店 専門店
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付近のマップ
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近くのデンマーク大使館
デンマーク大使館 名所・史跡
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デンマーク大使館
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デンマーク大使館は Geen Denmark をアピールしていた.
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近くのエジプト大使館プレート ― 大変エジプト感がする大使館だった.
エジプト アラブ共和国大使館 名所・史跡
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エジプト国旗
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ツタンカーメンの黄金のマスク
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2体の石像(ラムセス2世かな).
閉館しているようで中には入らず,外からの見学でした. -
小型スフィンクス2体
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豪華なスカベラとKing Tuta(ツタンカーメンを指すのか?)とあり.
スカベラは日本語にするとフンコロガシ(あるいはタマオシコガネ)ですが,エジプトでは聖なる甲虫です. -
大使館入口の像
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大使館通用口の像.
おしまいです.
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