デモ渦中の香港　迫力ある【ストリートアート】を見物

2019/09/21 - 2019/09/23

6月から毎週のようにデモの行われる香港へ。直接デモには遭遇しなかったが、歩道橋やトンネル、道路の壁、いたるところが迫力のある【ストリートアート】（抗議のビラや落書き）で溢れている。

エリア 香港(香港)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: エクスペディア

「没有暴徒 只有暴政」（暴徒はいない、あるのは暴政だ！）
街中はこんな感じのものがいっぱいです。

柯士甸駅 駅

【スローガンがお出迎え】
「五大訴求　缺一不可」（五大要求、ひとつも欠いてはならない！）。
空港から中心部の九龍駅に移動し、歩道橋の階段を降りると、地面にはスプレーで大胆にスローガンの落書きが！
この後すぐに中国本土の深センに行くので、とりあえず写真は消去して後で復元。

九龍駅 駅

【深センへ】
中国本土の深センに向かう。国境ではスマホの中身を検閲されるという噂もあり、警戒していたが、特に何もなく通過。
国境付近のスタジアムには中国の武装警察が集結しているらしいが、残念ながらどこかわからず。
結局、特に面白いものはなく、急速に発展している街を観光し香港に戻る。

羅湖駅 駅

【前日の事件を伝える「明報」】
22日、対岸には高層ビル群を望む、尖沙咀のビクトリア・ハーバーで香港紙を読む優雅な朝。「明報」は香港で信頼されている中道リベラル系新聞。これによると、21日の屯門駅と元朗駅の抗議活動でも衝突があったらしい。13歳の子供が中国国旗を燃やして逮捕されたなど。
ちなみに、前日にはそのデモの情報があったので、行ってみようとも考えていたが、地下鉄が閉鎖されたので断念。

尖沙咀駅 駅

【太子駅での事件への献花台】
旺角警察署の向かいにある地下鉄太子駅、8月31日に抗議活動者と警察の大規模衝突が起き、負傷者が出た。負傷者の発表人数の食い違いから、市民は、警察が死者を隠しているのではないかと疑い、真相解明を求めている（死者はいないという説が有力）。太子駅前には献花台が設けられている。
見に行った日の夜にもここでいざこざがあったらしい。献花台は翌日きれいに撤去されていた。

太子駅 駅

【歩道橋に集まる人々】
警察署のある太子駅の隣の旺角駅歩道橋。抗議のビラ等が多数貼られている。両脇には多数の人がびっしりと座って食べたり歌ったり。抗議なのか、単に遊んでいるのかは良く分からない。
そばで警察がデジカメで人々の写真を撮っていたりもする。その警察の写真を撮ろうと試みたが、躊躇。

旺角駅 駅

【空港アクセス妨害デモ？】
空港アクセス妨害デモが予告されていたので、当局も警戒に当たる。空港と中心部を結ぶ機場快綫はそれに備えて、空港と終点の香港駅のみの停車となり、その後、通過駅は閉鎖された。もっとも、大規模な妨害活動は行われなかったようである。
ちょうど通りかかった機場快綫の香港駅への通路。警察がものものしく警備しているが、抗議活動が起こる様子はない。少しびびって写真がぶれている。

中環駅 駅

【完成度が高いデモ隊の像＠香港大学】
「自由」な場所といえば大学。香港大学には抗議活動の後が保存状態よく残っている。
例えば・・・
デモ隊の像。右手には民主化運動のシンボルの雨傘を持ち、左手には「光復香港　時代革命」というスローガンが書かれた旗を持つ。かなり大きい。誰が造ったのか学生に聞いてみたが、知らないそうだ。

香港大学 文化・芸術・歴史

【レノンの壁（連儂牆）＠香港大学】
もともとは、冷戦時代に共産主義批判や平和、民主化へのメッセージを壁に書いたのが始まりである。2014年の雨傘運動の際に香港でも出現し、今年の運動でもまた香港各地に出現している。
ちなみに、前日の21日には、親中派がレノンの壁の一斉清掃を呼びかけ、多くのレノンの壁が撤去されたらしいが、香港大学のものは無事！
「香港加油」（香港がんばれ）などのメッセージが書かれている。

香港大学 文化・芸術・歴史

【抗議ビラ＠香港大学】

香港大学 文化・芸術・歴史

【抗議ビラ＠香港大学】

香港大学 文化・芸術・歴史

【抗議ビラ＠香港大学】

香港大学 文化・芸術・歴史

【抗議ビラ＠香港大学】
ちなみに貼り紙禁止でした！

香港大学 文化・芸術・歴史

【立法会　緊張感ゼロ】
香港の国会に当たる立法会、7月には激闘が繰り広げられた場所でもある。ものものしい様子を期待していたが、この日の立法会前の広場は観光客の憩いの場となっていた。
写真の広場、向かって右が立法会、左が行政長官弁公室という最重要施設だが、特に警備もなし。日本の国会議事堂や首相官邸の方が厳重そうだ。

立法會大樓/和平紀念碑 建造物

【暴徒が国旗を踏みにじった！ vs 警察の私的制裁だ！】
9月23日、親中派の「東方日報」は「暴徒」が中国国旗を踏みにじったことを報道。一方、反中共で民主派の急先鋒「蘋果日報」（Apple Daily）は警察が違法な私的制裁を加えたことを報道。香港紙でも立場がいろいろある。

【表現の不自由展 in香港】
9月21日には親中派の立法会議員の何君堯氏がレノンの壁の一斉清掃を呼びかけた。実際にはそこまで大規模ではなかったらしいが、22日には壁やトンネルの貼り紙などが剥がされた形跡が見られた。

剥がされた抗議ビラ

尖沙咀駅 駅

【表現の不自由展 in香港】
剥がされてもまた貼る

尖沙咀駅 駅

【表現の不自由展 in香港】
黙々と剥がす人

MTR銅羅湾駅 駅

【表現の不自由展 in香港】
隣で剥がしているそばからまた貼る！

MTR銅羅湾駅 駅

【献花台も撤去中】
太子駅に前日まであった献花台もまさに撤去中。

太子駅 駅

【貼り紙 COLLECTION】
ボイコット地図

「紅色資本」（大陸系資本）と「深藍店舗」（青色は警察支持や親中派などを表す）を地図にしてボイコットを呼びかけている。

旺角駅 駅

【貼り紙 COLLECTION】
踏み絵

地面に貼られているのは習近平主席、林鄭月娥長官、そして親中派の何君堯議員の顔。通る人が踏んでいってボロボロになっていく。

旺角駅 駅

【貼り紙 COLLECTION】
警察支持かと思いきや、、

「撐警阮兆牆」（警察を支持する俳優・阮兆祥さんの壁）。
レノンの壁の進化版。「まさか警察が暴力を振るうわけがない」、「独立調査委員会を設置して潔白を示そう」などと、わざとらしく警察を褒めて、五大要求の一つのである警察の暴力に対する独立調査委員会の設置を主張。
上の方には、「唔罷課、星期六日都要出嚟呀?」（授業ボイコットはダメよ、土日も学校に行かなきゃ?）という文字もある。

香港大学 文化・芸術・歴史

【貼り紙 COLLECTION】
ガラスを守って学生を見捨てるのか！

「擁護玻璃　摒棄學生」の貼り紙。7月に立法会にデモ隊が立法会に突入し、ガラスなどを破壊した際に、香港大学の張翔学長は破壊的な行動と非難した。それに対して学生よりガラスを守ったと皮肉る。

香港大学 文化・芸術・歴史

【貼り紙 COLLECTION】
LINEのキャラクターも応援？

LINEキャラクターの毛並みをよく見ると、「願榮光歸香港」。これは抗議運動のテーマソングの名前。しかし戻ってもう一度見ると消されていた。

MTR銅羅湾駅 駅

【貼り紙 COLLECTION】
中国国旗を愛する香港警察

香港警察が食べているのは美味しそうな肉、ではなく中国国旗。

柯士甸駅 駅

【貼り紙 COLLECTION】
五つやろ、一つやないわ！

「五・唔係一」と広東語で書かれている。五大要求のうちまだ一つしか認められていないことに対して、五本の指のうち一本を立てて抗議。

柯士甸駅 駅

もちろん、観光もしました！

ビクトリア湾 海岸・海

本当のストリートアート！

香港、いいところでした！！

太平山街 散歩・街歩き