【アメリカ★グランドサークル】スケールの大きいアメリカを1泊2日ツアーで体験 !

2018/05/18 - 2018/05/22

アメリカ・グランドサークルに行こうと思ったのは、フロリダのウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)の人気アトラクション「ソアリン」を体験したことがきっかけだった。巨大スクリーンに映し出されたモニュメントバレーの映像を見て興味を持ち、「実物」を見る為、ラスベガス発着のグランドサークル1泊2日ツアーに参加した。このツアーで回ったのは、ルート66の町セリグマン、グランドキャニオン、モニュメントバレー、ホースシューベンド、アンテロープキャニオン(アッパー・ローワー)。観光バスでのツアーで、運転手以外、ガイド・参加者共、全員日本人。2日間で1,500km走行。有名な見どころを効率よく回れた。また、ラスベガスで夜の街歩きにも出掛けた。ここでも、短い日程ながら充実した旅が出来た。

※表紙写真は、モニュメントバレーのザ・ビューホテル(The View Hotel)付近にある有名な3つのビュート。WDWのアトラクション「ソアリン」でこの景色を見たことが、今回の旅行のきっかけとなった。

エリア グランドキャニオン周辺(アメリカ)

成田から出発後、ロサンゼルスで乗り継ぎの際、ラスベガス行きの飛行機に乗り遅れてしまった。乗り継ぎ時間は1時間半くらいだったが、入国審査に大変時間が掛かった。入国者一人一人に掛かる時間が長く、その割には審査官が少ない。荷物の受け取り・再預け入れ・再チェックインが必要な上に、巨大空港で構造が複雑・案内表示が分かりづらいなど移動にも時間が掛かった。この空港で乗り継ぐには、もう少し時間がないと無理のようだ。当日中にラスベガスに着かないと、翌日早朝に出発のグランドサークルツアーに参加出来なくなる。少しパニックになりながら、航空会社と交渉。何とか次の便に乗ることが出来た。ただ、この時の航空会社、アメリカン航空の職員の対応が最悪。私の語学力がない為、チェックインカウンターの電話越しに、日本人女性の職員が対応。その際、「次の便の予約を取り直すのは乗客の役目で、こちらの仕事ではない」的な言い方をされ、それもキツイ口調。こちらも仕方なく乗り遅れてしまったわけだが、下手に出るしかなかった。以前、アメリカン航空でカンクンに行った時も、帰りの便の飛行機で、日本人女性(年配)のCAの接客態度に不快な思いをしたことがある。今後、出来ればアメリカン航空は使いたくないと思ってしまう。何とか無事にラスベガスに着いたのが、せめてもの救い。

写真はラスベガスで宿泊したサーカス・サーカス・ホテル & リゾート(Circus Circus Hotel & Resort)。

ホテル内のカジノ・エリア。

宿泊した部屋。ホテルチェックイン後、ベラージオホテルの噴水ショーを見る為、タクシーで移動。

ベラージオホテル側から撮影。パリス・ラスベガスホテルの手前にあるエッフェル塔は、パリにある本物のエッフェル塔の2分の1サイズで高さ150m。写真内左端に世界最大の観覧車「ハイローラー」(高さ170m)が見える。

エッフェル塔の横には凱旋門も。本物より少し小さい。

写真内左上にあるのは、エッフェル塔・凱旋門と共にパリス・ラスベガスのシンボルである青い気球ネオン。写真内中央のプラネット・ハリウッドホテルの1Fにはショッピングモール「ミラクル・マイル・ショップス」がある。

ベラージオホテル前の人造湖(イタリア・コモ湖がモデル)で行われている噴水ショー。BGMとライトアップによる5分程のショーで、無料で見られる。

最後の方ではベラージオホテルが完全に見えなくなるくらい噴水が高く上がる。

斜め向かい側のプラネット・ハリウッド(ミラクル・マイル・ショップス)の前から見ると、噴水の迫力が分かる。

翌日早朝、ツアーバスでホテルを出発。砂漠地帯を3時間以上走り、ルート66の町として有名なアリゾナ州「セリグマン」に到着。ハイウェイの建設により、廃線となったルート66を復活させる為に尽力したエンジェル・デルガディーロさんのお店を見学。ここはエンジェルさんが営む理髪店、及びギフトショップとビジターインフォメーションでもある。

お店の入口に置かれたエンジェルさんの等身大写真パネル。

店内では、懐かしいグッズやカジュアルな衣料品が売られている。お店の一角に理髪店がある。

エンジェルさんは1927年生まれ。90歳を過ぎているが、ツアーバス・ガイドさんの話では、体調のいい時は理髪店に顔を出すこともあるのだとか。

エンジェルさんの店からバスで2時間程走る。午前10時過ぎ、アリゾナ州グランドキャニオン国立公園内ブライトエンジェルロッジに到着。

ブライトエンジェルロッジ前から見たグランドキャニオン(サウスリム) の絶景。

左手の断崖絶壁の上に建つ石造りの建物は「ルックアウトスタジオ」だが、周囲の岩肌と同化したように見える。昔は写真スタジオだったが、今は土産物を販売するショップになっている。

ルックアウトスタジオの中は通り抜け出来る。お店の奥のドアからテラスに出て、景色を眺めることが出来る。

マーサポイントに移動。サウスリム観光の中心的なビューポイント。初代アメリカ国立公園局長ステファン・マーサの名前を冠したポイント。写真に写っているのは彼の石碑。

展望台への通路を下りて行くと、グランドキャニオンの中でも特に有名な絶景が広がっている。

グランドキャニオンの数あるビューポイントの中でも1～2を争う人気の絶景ビューポイント。観光用パンフレットに載っているグランドキャニオンの写真の多くは、このマーサポイントからのもの。

グランドキャニオンを訪れる際には必ず立ち寄るべき観光ポイントと言われているのも納得。ここから対峙する16km先のノースリムまで見渡すことが出来る。

デザートビューポイントに移動。サウスリムの東端にある。写真に写っているのは、ネイティブアメリカンの見張り塔を再現して造られたウォッチタワー。

ウォッチタワーのところからの眺め。コロラド川の蛇行や支流と合流している地点も望める。

グランドキャニオンは、ロッキー山脈を源流とするコロラド川が、数百万年の長い歳月をかけて大地を削って作り上げた大峡谷。そのスケールの大きさには驚嘆するばかり。

午後4時過ぎ、モニュメントバレーにやって来た。平らな砂漠地帯に独特の形の巨大な岩山が見える。写真はバスの車窓越しに撮ったもの。

[モニュメントバレー]
モニュメントバレーとはユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域一帯のこと。メサといわれるテーブル形の台地や、さらに浸食が進んだ岩山ビュートが点在している。(縦の長さより横の方が長い岩山をメサ、横の長さより縦の方が長い岩山をビュートと呼んでいる)　人口約100万人のナバホ族居住地域で、居留地となった現在では連邦政府から自治を認められ、「ナバホ・ネーション」として自治政府もある。モニュメントバレーもアメリカ合衆国の国立公園ではなく、「モニュメントバレー・ナバホ・トライバル・パーク」という名称でナバホ族によって管理運営されている。モニュメントバレーはナバホ族の聖地と呼ばれている。(ウィキペディアより)

「ザ・ビューホテル」(The View Hotel)に到着。ナバホ族が建て、運営しているホテル。写真は宿泊した部屋。

バスルームに浴槽も付いている。

部屋からの眺め。モニュメントバレーを代表するミトンビュート(写真内左側に写っている2つのミトンの形のビュート)とメリックビュート(写真内中央の台形のビュート)が見える。 いずれも高さ約300m。ほぼ平らで何もない砂漠地帯に東京タワー程の高さの岩山が立っていると遠近感・距離感が無くなる。

ナバホ族のガイドさんの運転でジープツアーに出掛ける。バレードライブという1周30km程の未舗装の道を、人気のビューポイントに立ち寄りながら回るツアー。前の車が巻き上げた砂煙で視界がなくなることも。

有名な「ジョンフォード・ポイント」を見学。　

映画「駅馬車」の撮影が行われた時に、ジョン・フォード監督が好んで使ったスポット。

「スリー・シスターズ」と呼ばれるビュートも見える。(写真内中央)

「トーテムポール」と呼ばれるビュートが見えるポイントに移動。砂漠越しに高さ250ｍ程の細い支柱のような岩が何本も重なって立っている。

「トーテムポール」を拡大。

右端が浮いているように見える「キューブ」(The Cube)という立方体の大きな岩。面白いトリック写真も撮れる。

ナバホ族のガイドさんも高さ300mのビュートと並んでポーズ !

1時間半程のバレードライブを終えてホテルに戻って来た。

ホテルに隣接しているビジターセンター付近から見た3つのビュート。旅行記概要にも記載したが、WDW(ウォルト・ディズニー・ワールド)のアトラクション「ソアリン」で、この景色を巨大パノラマ映像で体験したことがここへ来るきっかけとなった。

翌朝、ホースシューベンドへ向けてホテルを出発。2時間程で到着。写真は駐車場でバスを降りた後、歩いてホースシューベンドへ向かうところ。

[ホースシューベンド]
アリゾナ州ページという小さな町の南側にある峡谷。ホースシューとは「馬の靴」という意味。岩の形が馬の蹄鉄(ていてつ)に似ていることからそう呼ばれている。コロラド川により長い時間をかけて浸食され、自然に作り出された絶景ポイント。

駐車場から炎天下を15分程歩いて、ホースシューベンドに着いた。深さ300m以上の谷間を望む崖の周りには、転落防止用の柵が全くない。素晴らしい景色だが危険でもある。

ホースシューベンドから同じページの町近郊にあるアンテロープキャニオンに移動。アッパー・アンテロープキャニオンとローワー・アンテロープキャニオン、両方を見学する。最初はアッパーの方。写真中央の、縦に長くぽっかり開いた入口から入って行く。

中に入ると、狭い通路と少し広くなっている場所の両方がある。ツアーガイドさんにカメラの設定方法を教わる。通常の設定のままでは写真が暗くなってしまうらしい。

ハートが横になったような形に見えるポイント。ナバホ族のガイドさんが教えてくれた。アンテロープキャニオンはナバホ族の管轄地域。

キャニオンの頂上(約36ｍ)の開口部から、日の光が狭い渓谷内に差し込む「ハイビーム」現象。4月から9月頃までの、太陽が頭上に来る正午前後の時間しか見られないとのこと。

アッパー・アンテロープキャニオンで1時間程の見学の後、昼食を挟み、ローワー・アンテロープキャニオンに移動。アッパーとローワーは車で10分程の距離。写真はローワー・アンテロープキャニオンに入って行くところ。地面に開いた穴のような所から急な階段(ハシゴ)で地下洞窟に下りて行く。

入口から地下までずっと下りて来て、振り返って撮った1枚。傾斜の急な階段が続き、最後の所はほとんど垂直になっている。

有名ポイント「Lion’s Den」だそうだが、この写真を撮った時点ではそういうことは全く知らず、何となく撮ったので位置もずれている。「ライオンキング」のシンバのシルエットにそっくりな形なのだとか。そう言われれば、右側の岩のシルエットがライオンの横顔に見えるかも。入口からの階段を下りて、少し進んだ所にある。

「Lion’s Den」の後、上に登る階段が見える。ローワー・アンテロープキャニオンは底の部分から地上まで約40mの深さだが、内部は高低差が大きい。

階段を上っているところ。階段の左横の複数の穴は人工的に開けたもの。昔は階段がなく、ロープを使ってこの穴に足を掛けて登っていたとのこと。

美しいマーブル模様に心魅かれる。TVや他の方の旅行記で目にしていて、いつかここに来られたら…と思っていたので、実際に見られて嬉しい。岩の色が光によって鮮やかに変化するのは、ナバホサンドストーンに含まれている石英の結晶が光に反射して色を変えているからだとか。

「Lady In The Wind」ポイント。これも全然知らなくて偶然撮った写真。風を受けて女性の髪が舞い上がったような形をした岩なのだとか。事前に予習をして行かなかったので、旅行記を書きながら調べて初めて分かった。

最後、地上への出口に続く階段のところから、上の方を見上げて撮った「タツノオトシゴ」 これもナバホ族のガイドさんに教えてもらった。この後、ハシゴのような階段を登り、地表の裂け目から1時間振りに地上へ戻った。

アンテロープキャニオンの観光後、ツアーバスはラスベガスへ向かった。午後8時半過ぎ、ラスベガスに到着。1泊2日のグランドサークルツアーは無事終了した。明日はもう帰国だが、その前にラスベガスのダウンタウン地区にある「フリーモント・ストリート・エクスペリエンス」を見に行くことにした。タクシーで移動。車の中から高さ350mのストラトスフィアタワーが見える(写真)。

「フリーモント・ストリート・エクスペリエンス」は、フリーモントストリートの24時間歩行者天国の広大なモールと、かまぼこ型アーケードの天井をスクリーン代わりにしたきらびやかな映像ショーで有名。

アーケード上部に張られたワイヤーを滑車で滑り下りる「ジップライン」と呼ばれるアトラクションが盛んに行われていた。

ハーネスを装着、滑車でワイヤーに吊るされた何人もの人が、高さ27mのアーケードの屋根のすぐ下を、最高速度60km以上で滑り下りて行く。その度に何度か写真を撮ったが、スピードが早すぎてブレてしまった。

白人の若い女性がたくさん飛んでいた。(滑り下りるというより、飛んでいるように見えた)

長さ約450メートルのアーケードの屋根一面に1250万個のLEDライトが組み込まれ、日没後の午後8時から午前1時まで1時間おきに約6分間、音楽と映像のショーが流れる。この映像ショーが目当てでここに来たので、夜10時・11時と2回見た。内容は上映時間ごとに違う。

大音響と共に流れる映像ショー(写真)。このショーの間は、アーケード街のネオンが全て消える。

動画も撮ってみた。
https://www.youtube.com/watch?v=CzbIRyjJKHc

アーケード内は人が溢れ、大道芸人のような人もたくさんいて、いろいろなパフォーマンスを繰り広げていた。

ラスベガスなので、カジノ場もたくさんある。

アーティスト達によるコンサートもあり、私もしばらく聞き入っていた。

ラスベガスの人工的できらびやかな世界とグランドサークルのスケールの大きな自然。真逆な2つの世界を両方体験出来た。弾丸旅行ともいうべき日程だったが、かなり充実した旅になった。(終)