2018/03/02 - 2018/03/02
23位(同エリア304件中)
かっちんさん
瀬戸市は、名古屋市の北東約20kmに位置し、周囲を標高100~300mの小高い山々に囲まれ、気候も温暖なまちです。
良質で豊富な陶土に恵まれた「瀬戸物の町」は、陶器と磁器が共存する稀有な産地であり、ノベルティ(陶磁器製の置物・装飾品)、ファインセラミックスなども生産され、新しいものづくりが続けられています。
洞町(ほらまち)は「やきもの」の主力生産地として栄え、隆盛を極めたころは山の斜面にいくつもの登り窯が築かれていました。
「窯垣(かまがき)」は、窯道具を積み上げて作った塀や石垣の呼称で、全国でも瀬戸でしか見られない景色。窯垣をつないだ約400mの細く曲がりくねった坂の多い路地が「窯垣の小径」です。
その昔は陶磁器を運ぶメインストリートとなり、現在でも窯屋さんの邸宅が建ち並びます。
明治期半ばには瀬戸川の洪水を契機に大廻戸(おおまると)地区の水田が埋め立てられて末広町商店街が誕生し、洞町と町の中心地が結ばれるようになりました。
末広町商店街には昭和38年(1963)にアーケードが建設され、今でも当時の姿が残されています。
旧旅館「松千代館」1階のひさしには、名古屋で見られる「屋根神様」が祀られています。
今日は早朝に川崎を出発し、東海道本線、名古屋市営地下鉄、名鉄を利用して尾張瀬戸駅へ向かいます。
最初に末広町商店街を通り「窯垣の小径」を散策します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・瀬戸市「日本遺産のまち瀬戸市」「瀬戸市のロゴマーク・キャッチコピー」
・せと・まるっとミュージアム「洞町窯垣の小径」
・瀬戸の空き店舗を探そう「せと末広町商店街」
・瀬戸市歴史文化基本構想「第2章 瀬戸市の歴史文化の特性」
・川村屋賀栄「瀬戸川饅頭の歴史」
・突撃!瀬戸のげんき商店「手打ち蕎麦「志庵」」「川村屋賀栄」
・イプロス製造業「川藤電陶 碍子」
・瀬戸染付工芸館HP
・瀬戸市新世紀工芸館パンフレット
・瀬戸市景観重要建造物「葵窯」「洞本業窯」
・せと末広亭HP
・80s岩手県のバス”その頃”「車両ギャラリー、ボンネットバス(いすゞ)」
・瀬戸市まるっとミュージアム課「よぅきてちょーた瀬戸!、セト・ノベルティ特集」
・愛知県法務文書課県史編さん室「屋根の上の神様」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
相模湾から顔を出す朝日(車窓)
早朝に乗った東海道本線の電車は根府川付近を通過中。 -
雪の積もる富士山(車窓)
丹那トンネルを抜け、東田子の浦付近です。 -
浜名湖を渡る新幹線(車窓)
浜松を過ぎ浜名湖を渡っている最中に東海道新幹線とすれ違い。 -
名鉄瀬戸線(大曽根駅)
名古屋駅手前の金山駅で名古屋市営地下鉄に乗り換え、大曽根駅から名鉄瀬戸線に乗ります。 -
名鉄線ドアステッカー(車内)
ドアに手をひきこまれて泣いているイルカ。手ではなくヒレかな。 -
名鉄 尾張瀬戸駅に到着。
岡山県の山陽本線にあるのが瀬戸駅。
ここは名鉄線の尾張瀬戸駅です。 -
日本遺産のまち瀬戸市(ポスター)
瀬戸焼、常滑焼、信楽焼、丹波焼、備前焼、越前焼の日本六古窯の産地が提唱する「きっと恋する六古窯-日本生まれ日本育ちのやきもの産地-」のストーリーが、平成29年(2017)4月28日に日本遺産として認定されました。 -
崎陽軒ひょうちゃんは瀬戸生まれ(観光案内所)
尾張瀬戸駅前にある「パルティせと」内の観光案内所に来ています。
横浜名物シウマイはよく買うので、醤油入れの「ひょうちゃん」が瀬戸で生産されている聞き、親近感がわきました。 -
瀬戸散策絵図
観光案内所でまち歩きコースを聞きます。
最初に「せと末広商店街」を通り、約2km離れた洞町(ほらまち)の「窯垣の小径(かまがきのこみち)」へ向かいます。
「窯垣の小径」は窯道具で作った塀や石垣の総称で。洞町には新旧合わせてたくさんの窯垣が残っています。
では、散策開始。 -
陶器店「丸一国府商店」
記念橋へ向かう中央通商店街に陶器の販売店があります。 -
のぼり旗「いいもん、せともん」(中央通)
瀬戸市のロゴマークとキャッチコピーです。
ロゴマークは瀬戸の魅力である「自然とやきものづくりの里山」をイメージしたコンテンツ(狛犬、椿、オオサンショウウオ、里山、瀬戸川、瀬戸焼、登り窯、窯垣)を六角形に配置。
キャッチコピー「いいもん、せともん」は、「せともん」=「瀬戸物」が陶磁器の代名詞として全国的に定着している言葉であり、「もん」=モノだけでなく、ヒト、コトなど、瀬戸の多様な物事を言い表しています。 -
生活に密着した瀬戸物(中央通)
手ごろな値段で並んでいます。 -
イチオシ
瀬戸川饅頭の川村屋(中央通)
創業以来150年以上にわたり和菓子一筋のお店です。
江戸末期に初代加藤栄三郎が考案した瀬戸川饅頭(酒饅頭)は、今も変わらぬ製法で引き継がれています。 -
猫饅頭「たま」(川村屋)
猫の肉球をイメージした焼き菓子です。中身はこし餡がたっぷり。
瀬戸川饅頭は無添加・防腐剤不使用で賞味期限が1日、昼前には売り切れだったので、「たま」をおやつに買います。 -
落雁の花(川村屋)
店内の飾りになっています。 -
手打ち蕎麦「志庵」(中央通)
昼食は「志庵(しあん)」。
創業94年の老舗うどん店「朝竹」の4代目店主中條博則さんが7年半前、全面改築しそば専門店としてオープン。
黒い鬼皮の残る玄そばを1~2割入れ、石臼での粗挽き、細打ちにこだわる蕎麦。
人気の店で、30分ほど待ちました。 -
桜海老かき揚げざる(志庵)
一番人気のおすすめと聞き注文。
静岡の由比から取り寄せた桜えびのかき揚げ、喉越しのいい二八蕎麦に満足。 -
風情のある建物「川村屋」(中央通)
瀬戸川沿いに佇む大正時代に建てられた川村屋です。
記念橋を渡り、「瀬戸蔵ミュージアム」前から眺めています。
このミュージアムは帰りに見学することにします。 -
末広町商店街
瀬戸川と離れ、洞町へ通じる末広町商店街を歩きます。
東西270mのアーケード街に店が並ぶ市内最大規模の商店街です。 -
大きな招き猫(末広町商店街)
-
これは本物の猫(末広町商店街)
アーケードが途切れ、宮川モール(公園)という幅広い通りに出ました。 -
瀬戸市新世紀工芸館
宮川モール沿いにある「瀬戸新世紀工芸館」に立ち寄ります。
建物は大正3年(1914)に建てられた「旧瀬戸陶磁器陳列館」を移築し、改装・復元した木造2階建です。
3つの展示ギャラリーを設け。陶芸とガラス工芸の企画展示があり、今の時期、雛祭り展を開催しています。 -
懐かしい!東芝「高速エスパー」(末広町商店街)
末広町商店街に戻り、宮川モールを越えると再びアーケードが続きます。
東芝のマスコットキャラクター「高速エスパー」です。
東芝の傘マークも懐かしい・・・ -
せと末広亭(末広町商店街)
商店街に活気を呼びたいと、商店街の店主達により平成18年(2006)に空き店舗を活用して完成しました。
落語はもちろん、お笑いパフォーマンスや大道芸、マジックショーだけでなく、地域の交流の場として広く活用されています。
今の時期はお雛様の展示です。 -
イチオシ
レトロなボンネットバス
東海ボンネットバス同好会の所有する元京阪バスのいすゞ製ボンネットバス。
現在は名古屋市交通局のかつてのカラーが塗られています。
商店街の脇道から見える「招き猫ミュージアム」近くの駐車場にとまっていたので近くで見学しました。 -
モンローとプレスリーのノベルティー(末広町商店街)
瀬戸ノベルティ倶楽部という店に入ると、陶磁器製の置物や装飾品を総称する「セト・ノベルティ」が展示されています。
ノベルティはもともとドイツが主要生産国で、北米を中心に輸出されていました。
第一次世界大戦でドイツからの供給が途絶えたことにより、瀬戸でのノベルティ生産が盛んになっていきました。
良質の陶土と、やきものづくりのノウハウにより、戦後は技術が飛躍的に進歩し輸出向けとして世界でも高い評価を得るようになりました。 -
イチオシ
「屋根神様」のある古民家(末広町商店街)
レトロな旅館「松千代館」は、現在古民家ギャラリーとして活用されています。
今の時期、お雛様が飾られています。
一階部分のひさしに祠があり、名古屋特有の「屋根神様」が祀られています。 -
陶器店「丸喜竹内商店」
末広町商店街を抜け、さらに洞町に通じる洞街道を歩いています。
大きな土瓶、欲しいです。 -
陶磁器製造工場「川藤電陶」
ここでは電線を支柱などに絶縁固定する陶磁器「碍子」、特殊セラミックスをつくっています。
最近の焼成窯は、かつての登り窯、石炭窯から、電気窯やガス窯へと変遷しました。 -
青空に映える紅梅
もう春です。 -
ジグザグに積み上げた石垣
瀬戸染付工芸館の駐車場です。 -
瀬戸染付工芸館
やきものの伝統技法である「瀬戸染付」をテーマにした施設です。
「瀬戸染付」を始めとするやきもの文化やロクロや絵付などの作業風景の公開、瀬戸染付の名品の展示を行っています。 -
瀬戸染付の飾り物「うさぎのお雛様」(工芸館)
染付(そめつけ)とは、呉須(ごす)と呼ばれる顔料で絵を描いたやきもののことです。 -
陶器のまち独特の門柱(工芸館の近く)
お皿や茶碗を柱に埋め込み、花瓶を頭に載せた民家の門柱。
門番が立っているようにも見えます。 -
「洞町 窯垣の小径」の案内図
「窯垣の小径」駐車場に到着。
散策は洞街道をさらに進み、洞本業窯(ほらほんぎょうがま)で一旦山道に入り、「窯垣の小径」を通って宝泉寺まで周遊します。 -
無造作に積まれる石垣(駐車場)
駐車場を囲む塀に、窯道具で不要になったタナイタ(エブタ)とツクが使われています。
登窯(のぼりがま)の焼成室には、製品を置く棚がいくつもあり、四角いタナイタに円柱のツクを立てて多段棚にしていました。
よく見ると、タナイタに窯元の屋号が刻印されていますね。 -
置物の展示?(駐車場)
これは、窯道具で不要になったエンゴロ。
エンゴロは焼成中に製品に灰が被らないように、エンゴロの中に製品を入れて焼く入れ物です。 -
葵窯(洞街道)
葵窯の蔵と母屋は瀬戸市景観重要建造物に指定されています。 -
洞本業窯(ほらほんぎょうがま)に到着
この建物は絵付けなどの作業がしやすくなるように、採光のため南に向いた面にはほぼガラスが入る「モロ」と呼ばれる作業場です。
建築当時のままの姿をとどめています。
現在の会社名は「瀬戸本業窯」。 -
本業窯(瀬戸本業窯)
本業窯(ほんぎょうがま)は登窯の一種で、陶器を焼成する窯として、江戸時代後期から使用されています。
この窯は昭和24年(1949)に再構築された連房式登窯(れんぼうしきのぼりがま)です。
3つの焚口、製品を焼成する4つの部屋と煙道からなり、全長14m、最大幅7m。 -
黒光りする焼成室(瀬戸本業窯)
昭和54年(1979)まで、水甕、水鉢、こね鉢、紅鉢などを年数回焼成していました。
窯の外には、タナイタとツクが残されています。 -
美しい彩りの石垣
瀬戸本業窯の裏山から「窯垣の小径」に入ります。
使い終えたタナイタを右斜め左斜めに積み上げ、石垣にしています。 -
太い筒がアクセントになる石垣(窯垣の小径)
太い筒はエンゴロ(焼成中に製品を保護する入れ物)。平板のタナイタと組合せています。 -
窯垣の続く坂道(窯垣の小径)
窯屋さんの邸宅が建ち並びます。
ここは加藤清作邸。 -
イチオシ
幾何学模様の石垣(加藤清作邸)
タナイタとツクを巧妙に積み上げ、素晴らしい幾何学模様を作り出しています。
窯の焼成室の過酷な環境に置かれていたので、独特の色合いを醸し出しています。 -
貝殻のような陶器(加藤清作邸)
-
やきもので飾られた塀(加藤清作邸)
-
ツクをいくつも挟みこんだ塀
美味しそうなサンドクッキーみたい・・・
横道に入ると加藤寛治郎邸です。 -
イチオシ
木陰に佇む窯垣(窯垣の小径)
-
邸宅の塀(窯垣の小径)
タナイタを平張りした土台に、タナイタを水平に積み重ねてレンガ塀のようにしています。
加藤沖右工門邸です。 -
窯垣の小径ギャラリー
江戸時代の建物と言われており、以前は窯元の屋敷で当時の雰囲気を残しています。 -
ムクノキの大木
ムクノキは折れにくく、割れにくいため、その昔、陶磁器製品を運ぶ天秤棒として利用するために植えられたといわれています。
ムクノキのそばには必ずといってよいほど古窯があったとされます。 -
窯の道具を使った石垣(窯垣の小径)
エンゴロとタナイタの石垣。 -
皿の展示会(窯垣の小径)
エンゴロの中に皿が飾られています。 -
数珠玉のような石垣(窯垣の小径)
エンゴロを積み重ねています。 -
竹藪のような石垣(窯垣の小径)
ツクを斜めに積み重ねています。 -
イチオシ
鬼板の土留
家屋などの基礎部分によく見られる鬼板を積み重ねた土台(土留)です。 -
宝泉寺
竜宮造の山門で、江戸時代の絵地図にあらわされるほど特徴的で印象的な建造物です。 -
十六羅漢(宝泉寺)
光を当てると話しかけてくるような陶器の十六羅漢です。
瀬戸の町歩きは後編へ続きます。
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