晩秋のソウルに迷い込む

2018/11/27 - 2018/11/29

仕事やら何やらで忙しかった日々にやっと一段落着いたので、思い切って今年2回目のソウルに行ってきました。今回は初めてのよもぎ蒸しを体験したほか、観光やお店の開拓もでき、充実した旅になったと思っています。よろしければご覧になってください。

エリア ソウル(韓国)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: 大韓航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: JTB

今回は初めて大韓航空を利用しました。フライトは定刻通り。機内食は前回のアシアナ航空に引き続き、事前にローベジタリアンミールをオーダーしておいたのですが、思っていたより充実した内容でした（帰りの便ではフルーツなし）。アシアナは野菜スティックだったので機内で食べやすかったですけどね。

金浦空港に到着すると、一般列車と地下鉄を乗り継いで乙支路３街にあるホテルにチェックインします。ちょうどセールをやっていて、ツインルームを予約してありました。一人には十分な広さです。

ナイン ツリー プレミア ホテル ミョンドン 2 ホテル

リクエスト通り、バスタブ付きの部屋にしてもらえてよかったです。

ホテルのエントランス。夜にはライトアップされていました。

ホテルに荷物を置いた時点で、時刻はすでに4時前でした。近くで何か食べようと思い、ホテルから徒歩圏内のこのお店にやって来ました。

トンウォンチッ 韓国料理

ここはカムジャタンで有名なお店ですが、私は一人だったのでカムジャクッ（豚の背肉を煮込んだスープ）を注文しました。すぐにこの豪快なスープが運ばれてきました。ちょうどお店のおばさん達のまかないが始まる直前のタイミングだったのでギリギリセーフでした。

すべてが揃ったところでいただきまーす。まず一口、スープを飲んでみました。出汁がよく出ていて本当にいいお味！キムチもおいしくて、大根キムチに使われていた大根がとても甘かったです。あと、見えにくいですが奥にある味噌もおいしすぎて、お箸とスプーンを持つ手が止まりませんでした。
…ごちそうさまでした。ソウルに到着して初めての食事に感激し、お店を後にします。

すっかり満足して次に向かったのは、世運商店街8Fにある展望台です。曇っていたのとPM2.5（？）の影響なのか、靄がかかっていました。

ぐるっと一周してみます。

ソウルタワーも見えました。

天候の条件によっては見晴らしが良かったことでしょう。

エレベーターで下まで降りると、世運商店街と大林商店街を結ぶ通路を歩いて行きました。この辺りはかつて電気街として賑わっていたようです。

大林商店街側から見た世運商店街。

これは大林商店街です。古い店舗のシャッターにはアートが。ソウル市の再生プロジェクトにより、若い人たちが集まるようになったのだとか。

商店街の反対側も見てみましょう。

歩いていると、若者で賑わうカフェを発見。人気店らしいです。中に入ってみます。コーヒーを飲むには遅い時間だったため、他のドリンクメニューがあるか店員さんに尋ねたところ、アメリカーノとラテしかないとのことでしたので、この日は断念しました。

それから、歩いて明洞へ。目的はよもぎ蒸しです。事前に予約はせず、飛び込みで入ってみました。30分少々後なら空きがあるということでしたので、しばらく街を散策してから戻ってきました。

SSOOK ヘルス・ビューティ

ガウンに着替えてよもぎ蒸し体験中のところを、親切なスタッフの方に撮影をお願いしました。フードまでかぶって、まるでねずみ男みたいです。
よもぎ蒸し中は思っていた以上に大量に汗をかき、柿の葉茶と水でたっぷり水分補給をしました。

体の芯からすっかり温まり、再び明洞の街をぶらぶら歩きます。イニスフリーのお店のデコレーションが可愛かったです。

よもぎ蒸しの前に食事をしたのが遅い時間だったのであまりお腹は空いていませんでしたが、屋台のオデンというものを食べてみることにしました。200ウォンを払い、紙コップに自分で出汁をすくって入れ、手前の辛くないほうの練り物（実はこれ、ものすごく大きいんです）と一緒に食べました。この出汁が絶妙の塩加減で私好みでした。また、薄い生地が折りたたまれた練り物もとーってもおいしかったです！

２日目の朝。まずは地下鉄で弘大まで行き、カフェでコーヒーを飲むことにします。

開店直後ということもあってか、私の他にお客は誰もいませんでした。小さな店内には日本の包装紙やショップカードなんかが張られていたり、日本の雑誌が置かれていたり、流れているBGMも日本のアーティストのようでした。

壁に、私の地元である京都の『イノダコーヒ』のおしぼりを見つけました。ここだけ見たらソウルにいることを忘れてしまいそうです。

オーダーしたのはフラットホワイト。ひょうたん型のココアビスケットが添えられています(*^^*)

おいしいコーヒーといい雰囲気でしばしまったり。
…と、そろそろお腹が空いてきたので弘大駅周辺でランチにしましょうか。

ここの定食屋さんでは、日替わりでランチを提供されています。

この日はタッカルビ、さわらの蒲焼、コロッケの三種類があり、さわらを選びました。テイクアウトも人気らしいです。

さわらの蒲焼に雑穀ご飯、干しダラのスープ、キムチetc...定食は色んなものが食べられて一人にはいいですね～(^^♪
お料理はどれもおいしくて、厨房の店員さん達もフレンドリーでいいお店でした。
さて、お店を後にすると、昨日見つけた大林商店街のカフェでアメリカーノをテイクアウトし、次の目的地へと向かいます。

地下鉄に乗り、やって来たのは独立門駅。

西大門独立公園 広場・公園

向こうに見えるのが独立門です。

独立門 モニュメント・記念碑

近づいてみると上の方に「獨立門」の文字がありました。これは日清戦争後、日本植民地時代に清からの独立を記念して建てられたものだそうです。

反対側から見た独立門。どこかで見たような気がすると思ったら、パリの凱旋門を模して設計されたのだということです。

これは公園全体のマップです。独立門は図の左端に位置しています。

中央にある刑務所跡は、壁と柵でぐるりを囲まれています。かつて多くの独立運動家がここに入れられていたのですね。

まず、壁の周りをぐるっと一周してみました。市民と思われる方たちが散歩をしていらっしゃいました。また、壁の外には運動器具のある小さな公園もありました。

それでは、受付で入館料を支払い、内部を見学してみましょう。

西大門刑務所歴史館 博物館・美術館・ギャラリー

上の地図にあった順路に従い、ここからスタートです。中では朝鮮半島を中心とした東アジアの歴史的な出来事や刑務所の変遷など、時代を追って資料とともにわかりやすく展示されていました。

館内に入って少し行ったところにこのような模型があり、刑務所の全体像を把握できるようになっていました。その後、実際に刑務所跡を回って見学しました。独立運動家の収監所や炊事場の他、取り調べや拷問の様子を人形を使って再現したもの、それに死刑場といった生々しいものもありました。すべて回ったわけではありませんが、大体の主要な所は見ておきました。

実は私、ちょうど金子ふみ子著『何が私をこうさせたか』を読みかけていたんです。無政府主義者であった著者が、パートナーで独立運動家の朴烈とともに関東大震災後に検挙され、獄中で手記を残して自殺するというものなのですが、日本に帰って続きを読んでみたら印象が変わっているかも知れません。

それから、公園のすぐ近くにあった霊泉市場へ。

地元の人たちが買い物に来るローカルな市場です。入ってすぐのところでドーナツ屋さんがあり、何だか疲れていたのであんドーナツでも買おうかと迷いながらずっと歩き…

商店街の反対側までやって来て引き返すと、あんドーナツは目の前でちょうど売り切れてしまいました(-_-)しょうがないです。それでは、明洞で両替してからホテルに戻ることにしましょう。

夕方になり、ホテルに戻って休憩しているとお腹が空いてきました。この日はとてもよく歩いて疲れていたため、近くの食堂で夕飯を食べることにしました。チゲの他、もう一つの看板メニューであるというジャージャー麺をいただくことにしました。
私にとって人生初となるジャージャー麺でしたが、とーってもおいしかったです！麺はもっちりしていて、いつだったか口コミで読んだ通り、餡はまるでハヤシライスのルーといった印象を受けました。ただ一つ残念だったのは、熱々で出てこなかったことです。そのためすぐに冷めてしまいましたが、それ以外は言うことなしでした。

オモリチゲ <乙支路店> 韓国料理

それから夜の明洞を散策し、買い物を済ませて帰りました。

翌朝。帰国前にここでしか食べられないものを食べようと思い、干しダラのスープをいただくことにしました。8時頃に伺ったのですが、タイミングよくすぐに席に案内されました。人気店というだけあって、とてもおいしいスープでした。中の卵はふわふわというより、ちょっと湯葉みたいでした。それからここ、キムチもすごくおいしくて気に入ってしまいました。

武橋洞ブゴグッチッ (プゴクッチプ) 韓国料理

それから空港で食べる用にキンパをテイクアウトしようと思い、明洞までやって来ました。

ミョンファダン 韓国料理

老舗だという店内は昭和っぽくて個人的にツボでした(^^)
キンパを注文すると、席に座って出来上がるのを待ちます。厨房の様子がうかがえる席から、こっそりキンパ作りを見学しました。

ホテルに戻る途中、綺麗に色づく樹々を見つけました。寒いソウルでは紅葉はとっくに終わっているだろうと思っていたので、ちょっと嬉しかったです。
その後、ホテルをチェックアウトして地下鉄でソウル駅に向かいます。

ソウル駅に到着するとまず、ロッテマートで大根キムチを買いました。それから駅でチェックインを済ませて身軽になると、お土産にお餅を買って空港鉄道で仁川空港まで移動します。

ビジュン (ビズン) （ソウル駅店） スイーツ

空港に着くと、手荷物検査の前にベンチに腰かけてキンパをいただきました（写真はホテルで撮影したものです）。

ここのキンパ、珍しく酢飯でできているんですよ。ご飯は少々固くなっていたものの、癖になるお味で是非また食べたいと思いました(^^♪たぶんお酢の他に醤油や砂糖も入っていると思うんですが、調味料のバランスが絶妙なんだと思います。はぁー、今回食べたものはどれもレベル高かったなあ。

空港もすっかりクリスマス仕様になっていました。近くでピアノとクラリネットの演奏が聴こえてきます。
…仕事やら何やらで忙しい中、思い切って計画した今回の旅行でしたが、来ることができて本当によかったと思っています。旅行中にご縁のあったすべての出会いに感謝です。
それから旅行記を読んでくださった方々にも感謝です(^^)/ありがとうございました。