刀剣女子な末娘と岩出山めぐり〜日本刀展示の中鉢美術館と有備館を訪ねる

2018/05/13 - 2018/05/13

刀剣女子な末娘．高校受験の真っ最中の頃から，岩出山にある日本刀専門の中鉢美術館を観たい！行きたい！と言われて早4ヶ月...
5月連休も過ぎ去り，そろそろ観光地の人出も落ち着く頃だと思い，末娘と嫁さんと3人で岩出山へ車で出かけた．
自宅を10時過ぎに出発，天候は時々，思い出したように雨がポツポツと降る曇天，あまり良いとは言えないが，本格的にざーっと降ることはなかった．
末娘が念願の中鉢美術館の日本刀展示を堪能した後，隣にある有備館と日本庭園などを訪ね歩いた．
歩いた後，遅めのランチは地元の方からグルメ情報をゲット，美味しいピザでランチタイム♪
親子3人でゆったりした休日を過ごすことができた．

エリア 古川・大崎・加美(宮城)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 自家用車

やってきました岩出山！　
嫁さんと末娘を載せてみぱさぱぱが運転する車は，東北道の仙台南ICから北上，大和ICで一般道へ降り，県道と国道457をひたすら走り岩出山の街へ向かいました．
目的地の中鉢美術館は旧有備館の近くにあるので，旧有備館を目指し街中を通り，旧有備館に隣接する「有備館の森公園」駐車場に車を駐めました．
お昼前(11:40)に到着です．
ちなみに岩出山は若かりし頃の伊達政宗の居城があった場所で，現在は城跡が公園になっています．

そして，この「ようこそ岩出山へ」の裏には...

岩出山の街のマップが書かれていました．

まずは目的地と周辺の位置関係を街のマップ確認します。

旧有備館に隣接する 有備館の森公園 です．
向こう側に見える山が城跡（岩手沢城）のある 城山公園 です．

有備館の森公園にあるお手洗いは，最近できたばかりなのか，ものすごく立派でした．

入口から中に入ると，男女別に分かれています．
出入り口もお洒落！こちらは男性用トイレ，自動ドアです．

男子トイレの中の様子，清潔に掃除されており，最新の設備が導入されています．

こちらは女性用トイレ，こちらも自動ドアでした．
もちろん中には入りませんでしたので中の様子は不明です (^^;)

公園の名称「有備館の森公園」を刻んだ石標です．
歴史を感じる趣です．

この城跡公園の道路を挟んで向かい側に日本刀専門の中鉢美術館（個人経営のプライベート美術館）です．
展示物は日本刀およびそれに付随するものだけ，ここは刀剣女子に人気のスポットと聞きました．
ちなみに末娘も刀剣女子です♪

ちなみに中鉢美術館の駐車場は敷地内に3台分しかありませんので，隣接する有備館の森公園の駐車場に駐めます．

東北の鉄文化を研究されていた佐藤矩康さん夫妻の像がありました．
なんでもこのご夫妻の功績で，東北地方の鉄文化が明らかになったようです．
現在の美術館を創設するきっかけになったのかと思われます．

入場チケットは自動券売機で購入，大人500円，高校生300円です．
美術館は平屋で展示室は一つだけです．
展示されている日本刀は20作品ほどで、一部屋全てが日本刀の展示なので，数の割には圧巻です．
ちなみに館内撮影可でした．
写真は入口から入り手前の展示です．

美術館の館内の様子，入口から入り奧の方の展示です．

日本刀はこのように展示してあります．
写真は宮城県を代表する刀匠 法華三郎信房(ほっけ さぶろう のぶふさ) の作品です．

展示されている日本刀は，このように説明されています．

末娘が好きな 加洲清光 という日本刀（奥の長い刀）です．
私は良く分かりませんが，末娘は食い入るように見ていました (^^;)
写真撮影可ですが，ガラスケースに写り込むので，上手く撮るのは難しいです．

東北の鍛冶集団の分布について説明です．
山形の月山(がっさん)系，岩手平井泉の舞草(もうくさ)系，宮城の玉造(たまつくり)系の三つがあるとのことです．

日本刀の成り立ちに関する説明．
日本刀は今から1000年前，平安時代中期に完成したと説明があり，もともとは蝦夷(えみし)の蕨手刀(わらびてとう)から発展してきたようです．

30分ほどで見学を終え，美術館を出て歩き散策してみます．
中鉢美術館の近くにJR陸羽東線の有備館駅があります。

有備館駅 駅

無人駅なのでホームに上がってみます．
有備館駅のホームから鳴子・新庄方面です．

有備館駅 駅

有備館駅のホームから古川・小牛田方面です．
線路は続く～よ♪　どーこまでも～♪

有備館駅 駅

有備館駅の時刻表です．概ね1時間～1時間半に1本でしょうか...
列車はワンマンで2両編成ディーゼルカーです．
1日上り下り1本快速「リゾートみのり」(全席指定席)が運行されています．
仙台からだと直通運行している「リゾートみのり」で往復するのが良いのかも...

有備館駅 駅

有備館駅前の広場です．右側に伊達政宗の騎馬像があり，左側に地元特産物の展示スペースがありました．道路の向こう側の正面が旧有備館の入口です．

有備館駅 駅

伊達政宗公の騎馬像がありました．

有備館駅 駅

植え込みの側に青銅製のトカゲのオブジェがありました．
何でここにあるのかな？という気もしますが... (^^;)

有備館駅 駅

同じく青銅製のオブジェ，これは犬ですかね？

有備館駅 駅

有備館駅を出て左へ曲がり，100mほど歩くと右手に造り酒屋の建物が見えてきます．

森民酒造店 専門店

森民酒造店で「森泉」の看板が掲げられていました．日本酒「森泉」の蔵元です．

森民酒造店 専門店

トタン板？製の昭和レトロな看板です．
なんとなく懐かしさを覚えます．

森民酒造店 専門店

日本酒の銘柄「森泉」の板看板です．
建物の壁に年季を感じますね．

森民酒造店 専門店

写真で分かり難いのですが，門の側に球状の飾りがぶら下がっていました．
どういう意味があるのか？不勉強で分かりません．

森民酒造店 専門店

酒屋を後に有備館へ向かおうとしら，丁度，近くにある踏切を列車（ディーゼルカー）が通過していきました．

酒屋と有備館の間に，昭和レトロ館という施設がありました．
時間の都合で中には入りませんでしたけど，森民酒造の酒蔵が利用されているようです．

昭和レトロ館 名所・史跡

さて有備館を見学します．（12:40頃）
写真は有備館の入り口にある案内図です．
正式な施設名称は「旧有備館および庭園」ということで，国指定史跡名勝になっており，大崎市教育委員会文化財課が管理運営しています．

旧有備館および庭園 公園・植物園

有備館の入場チケット売場兼管理棟です．
職員の方が数名いらっしゃいました．

旧有備館および庭園 公園・植物園

入場料は大人\300，高校生\200です．
折り込みパンフレットには有備館の歴史，伊達政宗との関わり，建物（御改所と付属屋）の説明などが記載されていました．

旧有備館および庭園 公園・植物園

茅葺き屋根の建物が二棟ありました．
手前が付属屋，奥が御改所(おあらためどころ)（主屋 おもや）です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

建物付近にある井戸です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

池には小さな島があり，御中島というそうです．
手前右の池中のよどみは鯉の群れです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

島には茶庭があるようですが工事中で渡れませんでした．
また島には大きな枝を持つ松があり，枝を支えなければならないほどの年輪を重ねているんだね～と感じます．

旧有備館および庭園 公園・植物園

東側から望む御改所（主屋），茅葺き屋根が美しいです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

御改所の北四帖の部屋から下の間，中の間，お上の間を覗きます．
天井が高いのが分かります．

旧有備館および庭園 公園・植物園

お上の間の窓から屋敷の奥の奥を覗く，ちょっと不思議な感覚な風景です．
お気に入りの1枚です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

昔の人は，お上の間からこのような感じで外の景色を楽しんでいたのでしょうね．

古い日本家屋独特の束石の並びが美しいです．

この構造がおもしろい．
束の下側に左右から板が貫入しているようにみえるけど，実際はそれぞれ1枚の板を左右から組み合わせています．
ところで，この束石は赤っぽいガラス質の石でした．何の石だろう？

御改所の縁側から池を望むと，向こう側に西の出先が見え，その右側に小さな水の流れが見えました．
閑静な雰囲気で良いですね．

旧有備館および庭園 公園・植物園

池の鯉の群れです．
チケット売場で鯉の餌が販売されています．
観光客が餌をやり始めると，無数の鯉が大きな口をぱくぱく開けて餌をねだってきます (^^;)

池には体長30cmを越える鯉がたくさん泳いでいました．
人が池の縁に近寄ると，エサを求めて鯉がたくさん寄り集まってきます．
鯉が大きな口をあんぐりを開けて，集団でエサを求める姿は，ちょっとグロテスクでもあります．

旧有備館および庭園 公園・植物園

古木が池の縁にあり，日本庭園っぽさを演出しています．池の周囲をぐるっと回ってみます．

旧有備館および庭園 公園・植物園

年季の入った大木です．樹齢はどのくらいでしょうか？

旧有備館および庭園 公園・植物園

庭園内の散策路は歩きやすかったです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

庭園にある木々や散策路はよく整備されていました．
竹をそらしてアーチ状に並べる柵がアクセントになっています．
垂直・水平構造の柵は，絶対に進入を拒否するという意思を感じますが，この竹のアーチ状の柵は，入らないでねという優しい感じを受けます．

旧有備館および庭園 公園・植物園

池の水は近くを流れている向川から引水しているようです．
この向川は岩出山の街を流れる疎水と呼ばれる人工的に作られた水路で，疎水百選にも選ばれているそうです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

おや？
タケノコが見えますね．

旧有備館および庭園 公園・植物園

こういうことらしいので，温かく見守りたいと思います．
でも進入して掘って採る人がいるのかしら？？

旧有備館および庭園 公園・植物園

竹林にはタケノコがいっぱい生えていました．
この竹林の右側に向川の流れがあります．

旧有備館および庭園 公園・植物園

アヤメの群生の向こう側には小さな島が...兜島というそうです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

そして地面には良い感じに緑いっぱいの苔がありました．
雑草も少なく良く手入れされています．

旧有備館および庭園 公園・植物園

嫁さんと末娘が閑静なたたずまいを味わっています．

池の反対側（出先）から見た御改所です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

築山の手前，松林の隙間から池の向こうにある御改所を覗きます．

散策中の二人♪

南側の位置にある池の最奥の縁にツツジが咲いていました．

池の最奥付近の様子です．

土壁の向こう側は隣接する造り酒屋 森民酒造 です．
地面にはタケノコがたくさん生えていました．

大きくなりすぎてしまった？タケノコです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

あれ？アヤメの花が一輪だけポツンと咲いていました．

庭園の中のあちらこちらでツツジが咲いていました．

旧有備館および庭園 公園・植物園

大ぶりの枝の途中からぽつんと花が咲いていました．

旧有備館および庭園 公園・植物園

池の水面とツツジのコントラストが絶妙ですね．綺麗です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

ツツジと池，この時季の日本庭園ではよく観られる風景ですネ．

旧有備館および庭園 公園・植物園

青空だったらコントラストが映えて綺麗だったことでしょう．
曇天でちょっと残念です．

旧有備館および庭園 公園・植物園

あれ？ツツジ？
黄色の花は珍しくないですか？

旧有備館および庭園 公園・植物園

管理棟の壁に2011年3月の東日本大震災で建物が倒壊，その後，復旧工事で立て直すまでの様子がパネルで展示してありました．
一番左上が震災前の建物，その右隣が倒壊した建物...という感じで復旧までのプロセスが紹介されています．
災害復旧工事は2013年11月から始まり，2016年3月に完了したようです．

旧有備館および庭園 公園・植物園

有備館の森公園の駐車場を出て，教えてもらったピザ屋さんを探しに出ます．

さて，お腹も空いてきたので，有備館の入場チケット窓口の職員さんに，グルメ情報を尋ねてみたところ，古民家風の建物の美味しいピザ屋があるとのことで探してみました．
有備館の森公園の駐車場を出て，陸羽東線の踏切を渡り，岩出山大橋を通り，国道47号線を左折，しばらく走ると右側に見えてきました．
ちょっと道路からのアプローチが分かり難かったのですが，どうやらここみたいです．（13:40頃に到着）

PIZZA&coffee rengaba 煉瓦場 というお店です．

煉瓦場 グルメ・レストラン

お店の庭に「おさんぽみち」があります．
あれ，トロロもいるようです．

煉瓦場 グルメ・レストラン

店舗の玄関にオススメメニューがボードに書いてありました
ふむふむ...ランチセットがあるのね．

煉瓦場 グルメ・レストラン

店内は玄関で靴を脱いであがり，畳敷きには座卓，板張り床には椅子がセットしてあります．写真の左側奥に玄関があります．

煉瓦場 グルメ・レストラン

私たちは板張り床のテーブルに陣取りました．

煉瓦場 グルメ・レストラン

メニューも何となく昔っぽい感じです．
まだランチを提供できるとのことでしたので，3人ともランチセットで，3種類のピザを注文しました．

煉瓦場 グルメ・レストラン

ランチセット，普通の野菜サラダです．

煉瓦場 グルメ・レストラン

ランチセット，私のドリンクは珈琲，嫁さんは梅ジュース，末娘はアイスココアを頼みました．珈琲のお味は，まぁ普通ですね．
ただし食器は凝っています．
今時珍しいイブサンローランの珈琲カップでした．

煉瓦場 グルメ・レストラン

ランチセット，メインのピザが運ばれてきました．
左から，きのこ，おまかせ，野菜の各ピザです．
もちろんそれぞれ4等分して3種類のピザを味見しましたよ．
中厚で表面がパリッと内側もっちりの食感のピザで美味かったです．

煉瓦場 グルメ・レストラン

ランチセット，最後にデザートは枝豆（ずんだ？）のプリンです．
これ，美味しかったです．

煉瓦場 グルメ・レストラン

店内には古風な段々があるタンスに5月人形が飾ってありました．
仙台箪笥みたいな感じです．
（写真の中央右奧のテーブル席に私達が陣取りました）

煉瓦場 グルメ・レストラン

オブジェか飾りか...と思いきや本当に動作する本物の公衆電話でした．

煉瓦場 グルメ・レストラン

14時半過ぎにピザ屋さんを後にし，帰宅の途につきます．
帰り道，橋の欄干にカッパの石像がありました．
カッパが色麻町のシンボルのようで，カッパの湯という温泉があるみたいです．
運転しながらとっさに撮影したので，ちょっと下手くそな写真に (^^;)
このあと，往路と同じルートで帰り，16時半前，無事に仙台の自宅に戻りました．