漁師町の人情と歴史と高足蟹

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　戸田と書いてあるのを見るとついつい「とだ」と読んでしまいますが、こちらの地名は「へだ」と聞いてまずカルチャーショックを受けました。到着して、まず目に入ったのは海に浮かぶ富士山です。「まるで浮世絵！」と感動していましたが、
漁師町だけあって、釣り客の多いこと、家族連れから、カップルから、一人孤高に釣りを楽しむ男の方から、船着き場にずらりと並んでいます。ふらふら観光していると、高足蟹の専門店が何軒か並んでいました。食欲をそそる巨大な蟹のイラストに誘われて入ってみましたが、生きている蟹の値段の高額さに驚いたのと、蟹と目が合ってしまい、「お前俺を食べる気か」と言われている気がして出てしまいました。高足蟹のなんと大きいこと、さすが世界最大級！しかも甲羅が恨めしそうな人の顔に見えます。お店には甲羅にアンパンマンやら妖怪ウォッチのジバニャンやら今時のキャラクターの絵が描かれて、お面として売られていたり。蟹さんもこうやって生きた証を残しているんだなと、シュールな気分に浸っていました。
沼津戸田造船郷土資料博物館にもよってみました。歴史に名高いロシア軍艦ディアナ号沈没の地元漁師の救出劇のことを展示してありました。戸田の人たちの人情の暖かさはこんな昔かな受け継がれてきたんだなとしみじみ胸を熱くしながら観覧しました。
観光しているときも、地元の漁師のおじいさんに、「どこから来たんだ、えらい遠くから来たんだな、」と温かく話しかけていただき、こういう暖かな気候の人は人情も暖かなんだなと、ほろりとさせられました。