今回のスリランカ訪問のもう一つの目的地は、コロンボから約120km南に走った所にある世界遺産の街、ゴール市である。人口は約10万人、スリランカ南部の主要都市で、コロンボから海岸線を走る鉄道でも移動は可能である。鉄道ファンとしては当然使わない手はないが、ホテルのインフォメーションで聞くと、なんとストライキのため運休中だと言う。止むなくホテルのタクシーを予約して出掛けることにした。行きは2年ほど前に開通したという高速道路で約2時間、快適なドライブだが海岸の景色は全く見えない。それで戻りには海に沈む太陽が眺められるよう海岸の一般道を約4時間かけて走ることにした。<br /><br />ゴールは、ヨーロッパ列強がアジア地区に建設した城塞都市の典型である。1411年に明の鄭和の来訪が記録されている。その後1505年にポルトガル船が初めてこの土地にやって来て、武力でこの地を支配した。しかし1640年にはゴールを支配していたポルトガル軍はオランダ東インド会社に破れ、ゴールはオランダの支配を受けるようになる。現在も残る要塞が建設されたのは1663年ごろで、ゴールはオランダの支配下の18世紀に大きく発展した。そして世は大英帝国の時代となり、1796年にイギリスがオランダからこの島の支配権を奪う。イギリスはこの要塞には手を加えず保存し、かつ要塞をゴールの行政の中心として使用、現存する旧市街はこの時代のものである。<br /><br />午後3時ごろゴールに到着、英語もできるこのドライバーが案内してくれるというので、彼に従うことにした。入り口横の時計台を撮影し、コブラショーを少し見て堤防上の歩行路を散策した。海水の透明度は高く、魚が泳いでいるのも目視できる。まさにアジア各地にポルトガル、オランダが築いた要塞都市だ。堤防上を約半周して灯台を過ぎたところで旧市街に入った。見所は教会群で、オール・セインツ教会、メソジスト教会、オランダ教会など規模は大きくないが、この時代を反映した建築様式が街並みによくマッチして美しい。またスリランカ特産の宝石類も見逃せない。もちろん素人に価値判断ができるはずがないので買うことはしないが、磨かれた宝石を見るよりも、磨かれる前の原石を見ることには殊の外興味をそそられる。<br /><br />約2時間で散策を終え帰途についた。途中の名もない街で日没となり、沈み行く太陽を拝んで、その姿をカメラに収めた。コロンボに近づくにつれ渋滞がひどくなり、ホテル帰着は予想通り9時過ぎとなった。このドライバーは親切にもレストランやらコンビニに連れて行ってくれる、と言うが、暑い国での散策で非常に体力を消耗した。まっすぐにホテルに向かって、シャワーを浴びて早めにベッドにもぐりこんだ。

スリランカの世界遺産No.6：ゴール旧市街とその要塞群を散策する

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2017/12/09 - 2017/12/11

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#散歩・散策

ハンクさん

今回のスリランカ訪問のもう一つの目的地は、コロンボから約120km南に走った所にある世界遺産の街、ゴール市である。人口は約10万人、スリランカ南部の主要都市で、コロンボから海岸線を走る鉄道でも移動は可能である。鉄道ファンとしては当然使わない手はないが、ホテルのインフォメーションで聞くと、なんとストライキのため運休中だと言う。止むなくホテルのタクシーを予約して出掛けることにした。行きは2年ほど前に開通したという高速道路で約2時間、快適なドライブだが海岸の景色は全く見えない。それで戻りには海に沈む太陽が眺められるよう海岸の一般道を約4時間かけて走ることにした。

ゴールは、ヨーロッパ列強がアジア地区に建設した城塞都市の典型である。1411年に明の鄭和の来訪が記録されている。その後1505年にポルトガル船が初めてこの土地にやって来て、武力でこの地を支配した。しかし1640年にはゴールを支配していたポルトガル軍はオランダ東インド会社に破れ、ゴールはオランダの支配を受けるようになる。現在も残る要塞が建設されたのは1663年ごろで、ゴールはオランダの支配下の18世紀に大きく発展した。そして世は大英帝国の時代となり、1796年にイギリスがオランダからこの島の支配権を奪う。イギリスはこの要塞には手を加えず保存し、かつ要塞をゴールの行政の中心として使用、現存する旧市街はこの時代のものである。

午後3時ごろゴールに到着、英語もできるこのドライバーが案内してくれるというので、彼に従うことにした。入り口横の時計台を撮影し、コブラショーを少し見て堤防上の歩行路を散策した。海水の透明度は高く、魚が泳いでいるのも目視できる。まさにアジア各地にポルトガル、オランダが築いた要塞都市だ。堤防上を約半周して灯台を過ぎたところで旧市街に入った。見所は教会群で、オール・セインツ教会、メソジスト教会、オランダ教会など規模は大きくないが、この時代を反映した建築様式が街並みによくマッチして美しい。またスリランカ特産の宝石類も見逃せない。もちろん素人に価値判断ができるはずがないので買うことはしないが、磨かれた宝石を見るよりも、磨かれる前の原石を見ることには殊の外興味をそそられる。

約2時間で散策を終え帰途についた。途中の名もない街で日没となり、沈み行く太陽を拝んで、その姿をカメラに収めた。コロンボに近づくにつれ渋滞がひどくなり、ホテル帰着は予想通り9時過ぎとなった。このドライバーは親切にもレストランやらコンビニに連れて行ってくれる、と言うが、暑い国での散策で非常に体力を消耗した。まっすぐにホテルに向かって、シャワーを浴びて早めにベッドにもぐりこんだ。