能勢と箕面で両生類を撮影する。

2017/09/09 - 2017/09/09

ついこの間までは"日本国内では夏場は生き物観察には不向きだ"という固定観念を持っていたように思います。
国内で身近に野生生物を観察しようとすると、情報入手のしやすさ・手軽さなども手伝って哺乳類や野鳥がメインになっていたため、どうしても木々の葉が落ちて見通しがよくなり、しかも渡り鳥がやってくる秋?冬がベストシーズンだと思いがちでした。

しかし春?夏は里山等の比較的身近な場所から南西諸島等の固有種が豊富な"聖地"まで、両性・爬虫類を大いに楽しめるということがわかったきたで、自分の中ではもはや夏場が野生生物観察のベストシーズンになりつつあります。

今年は奄美大島や石垣島でたくさんの両性・爬虫類を観察、そして大阪でもオオサンショウウオを目撃したりと一気に駆け抜けた感があります（2017年の旅行記参照）。
が、自分としてはやり残した感があった（所謂、宿題）"両生類の基本中の基本"、アマガエルとアハカライモリを集中的に観察してみました。

エリア 能勢・豊能(大阪)

まずはずっと"宿題"になっていたアカハライモリ（イモリ）。

小学生のころ家で飼っていたことがありますが、まさか30年ほどの時を経て夢中になるとは思いませんでした。

アカハライモリというだけあって腹側が美しい朱色なのですが。。。

陸上で"アカハラ感"を表現するのはなかなか至難の業。

今年になって急に両生類熱が高まってきたため、まだ良い生息場所を見つけられていませんが来年の春こそは本腰を入れて生息地の探索に臨みたいと思います。

大きく成長したイモリは警戒心が強くなっているせいかなかなか目にする機会がないですね。

歩くイモリ。

なかなか珍しい光景かもしれません・・・

繁殖期には婚姻色で紫色っぽくなる個体も出現するとかで、目が離せません。引き続きイモリはターゲットにしていこうと思います。

今年も共同で借りている能勢の棚田が収穫時期を迎えました。お世話になっているこの農家の周辺はカエルの宝庫なのでいつも訪問が楽しみです。

早速、石垣で3cmほどのアマガエルを発見。

じっと動きません。金色の眼が印象的。

アマガエルは意外とメタリックな質感をもっていることがわかりました。

レンズは解放で撮影していますが、カエルの全体像をクリアに撮影するなら図鑑写真のようにもっと絞ってもよいかもしれません。

自分の腕が足りないこともあり、絞るとぼやっとした写真になることが多いので解放にして撮影してます。前足の透明感をもっと表現できたらよかったです。

それにしてもこの苔むした石垣は最高だなあ。

一時期、花のうえにのっているアマガエルの写真が流行っていたような気がしましたが今はどうなんでしょうね。

4cmほどの立派な個体も発見しました！

今まで見たアマガエルのなかで一番の美個体。

大きさからしておそらくメスかと。

かわいい表情を見せてくれました。

これほど身近な存在にも関わらず、観察・撮影意欲を駆り立てる生き物もなかなかいません。

カエルらしいお行儀のよいポーズ。

カエル撮るならこんな背景が好きです。良い場所に居てくれました。

サトイモの葉のうえで。雨上がりなのでしずくが。

サトイモの葉の上は撮影しやすくていいですね・・・

葉の上は広いのでいろいろと動き回ってくれました。

それにしても絵にかいたようなアマガエルらしいアマガエルです。

簡易マクロ機能がついたレンズに交換したので観察・撮影の幅が広がりました。

手足の透明感を表現できるよう修業が必要です。

個体差もあると思いますがあまり動かないのでじっくり撮影できる反面、カメラの腕が試されますね・・・

とりあえずアマガエルをたっぷり観察・撮影できてよかったです。

おまけで、近所に少しだけある田んぼにたくさん生息しているヌマガエル。夜間撮影の練習として撮影したものです。

関東ではあまり見たけたことがないですが、関西では一般的なカエルなのだそうです。