聖なる指輪

2017/07/29 - 2017/07/29

毎年７月２９日、３０日はペルージャのカテドラル、聖ロレンツォ（S.Lorenzo）所蔵の「聖なる指輪」が公開されます（現在はレプリカが展示されている）。
なかなか機会が合わなかったのですが、今年は念願かなって２９日の式典に参加することが出来ました。

あくまでも象徴としての「聖なる指輪」ですが、その神秘的な美しさと神々しさは素晴らしいものです。
秘宝の美しさをお裾分け。

エリア ペルージア(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5

普段はカテドラルの奥（噴水側から入った場合右手奥）のカッペッラ（聖なる指輪の礼拝堂）に安置されています。
２９日の式典日、普段は鉄格子で閉ざされたこのカッペッラも開錠されます。

赤いカーテンが開帳され、エレベーターでゆっくりと降ろされていきます。

S.LorenzoのHPより拝借。指輪のアップ画像。
普段は堅牢な箱に納められています。

取り出される様子を拝見した事はありませんが、このような堅牢な箱に収められ、厳重に管理されています。開錠するには14個ものカギを必要とされていたそうです。
2017年 7月 28日付 PerugiaToday　より拝借した写真です。

2016年の公開時の様子。これもPerugiaTodayより拝借。
今年も大勢の人が「聖なる指輪」を一目見ようと押しかけました。

ところでこの「聖なる指輪」は、1473年、キュージ（トスカーナ）にあるフランシスコ会の教会から修道士Ｗinterioによって盗まれました。そのままドイツへ持ち運ぶ予定がペルージャで発見され今に至ります。
聖遺物をペルージャにもたらしたとして、彼はペルージャではちょっとした英雄扱いだそうです…。

彼の胸像はカテドラル左横、S.Lorenzoの美術館窓口の中庭にあります。

ミラノのブレラ絵画館にあるラファエロの「聖母の結婚」

ラファエッロの師匠、ペルージャ出身ペルジーノによる「聖母の結婚」

両巨匠のこの絵画は「聖なる指輪」が描かれています。

まだまだ奥の深いペルージャのひとコマでした。