2017/05/31 - 2017/05/31
12位(同エリア305件中)
かっちんさん
六本木・麻布は淀橋台地の端にあたり、台地と低地の両方で成り立っています。
台地の端は複数の岬が突き出たような形となり、それらに挟まれた谷部分(低地)を「すり鉢地形」と呼んでいます。
今日は「すり鉢地形」の六本木三丁目の「丹波谷」と、麻布台一丁目の「我善坊谷(がぜんぼうだに)」を歩きます。
その前に、煙突屋根のラーメン屋、龍土町の路地、富士フィルム写真展「走れ、小海線」などを訪れます。
旅行記は皆川典久著『凸凹を楽しむ東京「スリバチ」地形散歩』を参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
イチオシ
煙突屋根のラーメン屋
青山霊園下の南青山にある「かおたんラーメンえんとつ屋」です。
西麻布と六本木に近く、11:30の開店時から人が押し寄せる地元に人気のお店です。
六本木にあやかり、煙突が六本かと数えてみると5本。1本足りません! -
昔ながらの電気配線(えんとつ屋)
これから熱いラーメンをすするのですが、ちゃんと冷房が効いています。 -
こじんまりした店内(えんとつ屋)
6人掛けテーブルが2つあり、木製ベンチに3人づつ仲良く座ります。
学生時代の学食がこんな感じだったような・・・
手際よく注文をとり、隣の厨房で作り始めています。
ランチタイムは麺大盛りまたは半ライスが無料。
値段はラーメンを大盛りにして750円。 -
サイドメニュー(えんとつ屋)
特製ギョーザ、豚バラ角煮など。
ビールやチューハイは缶のままで合理的。 -
かおたんラーメン(えんとつ屋)
甘みのある醤油スープに焦がし玉ねぎがアクセントになり、中細麺とよくあいます。 -
星条旗通りの街路樹
では、六本木陸橋へ向かいます。
星条旗通りの街路樹に、花梨(カリン)の実がなっています。 -
龍土町の探検
外苑東通りと六本木通りに囲まれた六本木7丁目が、旧「麻布龍土町(あざぶりゅうどちょう)」で、低い窪地になっています。
繁華街「六本木」の裏にあたり、古い住宅地が残っています。
では、龍土町を探検します。 -
お洒落な「ホテルいろは」(龍土町)
隠れ家のような所にあります。 -
今も残る細い路地(龍土町)
六本木西公園の近くです。 -
古いアパート(龍土町)
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路地からつながるビル(龍土町)
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社長室トイレ(龍土町ビル)
無断で使用すると一生、外に出られなくなる注意書き。 -
ビル通路を通り抜けると繁華街の入口(龍土町ビル)
東京ミッドタウンの前に出てきました。
何だかタイムスリップした感じです。 -
東京ミッドタウンにある「富士フィルムフォトサロン」
高橋修悦氏の写真展「走れ、小海線」を鑑賞します。
小海線は信州の「小淵沢」と「小諸」を結び、日本の最高地点「野辺山」を通るローカル線です。
高橋さんは小海線沿線に住む「町の写真屋さん」。仕事の合間に四季折々の写真を撮り続けた作品を発表しています。
では、印象に残った写真を紹介します。 -
「帰省」と「春の音色」(写真展)
左が八千穂駅に帰ってくる親子、右が佐久穂町高岩の崖下を走る列車です。
桜と鉄道の景色が素晴らしいです。 -
「豊かな大地」(写真展)
川上村のレタス畑を走るハイブリッド・トレイン。
青空に浮かぶ大きな雲が八ヶ岳の高原らしさを引き立てています。 -
「季(とき)めぐる」(写真展)
佐久市勝間の田園風景を定点観測し、季節の変化をうまく表現しています。 -
イチオシ
「江戸富士」(ミッドタウン・ガーデン)
東京ミッドタウン10周年記念イベントで展示された西畠清順氏制作のモニュメントです。
東京の緑化に一役を終えた枝葉たちが形を変えて形成されています。イベント終了後は堆肥として再利用します。 -
カシワバアジサイ(ミッドタウン・ガーデン)
緑の公園になっています。 -
いよいよ「すり鉢地形の探検!」
六本木・麻布は淀橋台地の端にあたり、台地と低地の両方で成り立っています。
台地の端は複数の岬が突き出たような形となり、それらに挟まれた谷部分(低地)を「すり鉢地形」と呼んでいます。
これから「すり鉢地形」の六本木三丁目と麻布台一丁目を歩きます。
六本木三丁目は外苑東通りと六本木通りに囲まれた「丹波谷」、麻布台一丁目は外苑東通りと麻布通り(東京メトロ南北線)に囲まれた「我善坊谷(がぜんぼうだに)」と呼ばれています。 -
六本木交差点
交差点を渡り、外苑東通りを少し進みます。 -
閻魔坂(えんまざか)
外苑東通りを左に曲がり、緩やかな坂を丹波谷へ下ります。
寺院にまつわる坂の名前です。 -
急な階段(丹波谷)
六本木通り側から閻魔坂に下りる階段です。 -
谷底は六本木墓苑(丹波谷)
いくつかの寺院の共同墓地です。 -
丹波谷坂
丹波谷から、高台の六本木3丁目東地区へ上がります。
坂の説明(標識)
「元和年間、旗本岡部丹波守の屋敷ができ、坂下を丹波谷といった。明治初年、この坂を開き、谷の名から坂の名称とした。」 -
石垣から芽を出す草花(丹波谷坂)
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なだれ坂
再開発された「六本木3丁目東地区」に到着。
この坂は谷町ジャンクション方面へ下りられます。
坂の説明(標識)
「流垂・奈太礼・長垂などと書いた。土崩れがあったためか。幸国(寺)坂、市兵衛坂の別名もあった。」 -
イチオシ
六本木グランドタワー(六本木3丁目東地区)
なだれ坂と並行し、平成28年(2016)に高低差を生かして建てられた「六本木グランドタワー」。
左がガラスデザインの素晴らしい43階のオフィス棟、右が27階のレジデンス棟です。
隣接する「泉ガーデン」との調和を図った新たなランドマークです。 -
お洒落な水栓
マンションの屋外水栓です。 -
行合坂(ゆきあいざか)
麻布通りを渡り、麻布台一丁目にやって来ました。
行合坂は右側に見える麻布通り沿いにあるのですが、坂道は一旦下がり、再び上がっています。
上がったところには麻布小学校があり、ちょうど下校中の小学生が坂を下りてまた上がってきました。
坂の説明(標識)
「双方から行合う道の坂であるため行合坂と呼んだと推定されるが、市兵衛町と飯倉町の間であるためか、さだかではない。」 -
落合坂(おちあいざか)
行合坂の下ったところを左に曲がると落合坂があります。
我善坊谷(がぜんぼうだに)と呼ばれる周囲を崖で囲まれた細長い窪地は住宅地になっており、落合坂が緩やかに下ります。
坂の説明(標識)
「我善坊谷へ下る坂で、赤坂方面から往来する人が、行きあう位置にあるので、落合坂と呼んだ。位置に別の説もある。」 -
古いアパート(我善坊谷)
落合坂から左に入る路地です。突き当りは崖にぶつかります。
崖の上には高層マンション「パークコート六本木ヒルトップ」が建っています。 -
崖の中腹に建つ家(我善坊谷)
我善坊谷の名の由来は、火葬の際のがん善堂(荼毘所)がこの地にあったためとする説や、座禅する僧すなわち「座禅坊」を語源とする説などがあります。 -
右に入る路地(我善坊谷)
突き当りの切り立った崖の上には麻布郵便局があります。 -
イチオシ
昭和の面影の残る木造住宅(我善坊谷)
左側の崖の上に通じる唯一の道「我善坊谷坂」を上がります。
高層マンション「六本木ファーストプラザ」が見えています。 -
高台は仙石山(せんごくやま)
仙石山の地名は江戸時代、但馬国出石仙石家の屋敷があったことに由来します。 -
綺麗な花(仙石山)
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蔦に覆われた家と東京タワー(仙石山)
東京タワーが近くです。 -
崖と並行する路地(我善坊谷)
我善坊谷に戻り、別の路地を見つけました。 -
三年坂(我善坊谷)
右側の崖の上に通じる階段です。
坂の説明(麻布土木事務所)
「いつのころよりこの坂がそう呼ばれたのか、誰に名づけられたのか定かではありません。
しかし、東京が江戸と呼ばれていた時代には無名ではあります。すでにこの坂がありのちに石段になったようです。
また、三年坂は別名三念坂などとも呼ばれ同じ名前の坂がほかにも数箇所あります。
京都清水のそばに同名の坂があります。昔の人が遠くふるさと京都をしのぶ気持ちを坂の名前にこめたとしたらロマンでしょうか。」 -
イチオシ
煙突の似合う町(我善坊谷)
-
イチオシ
三年坂からの眺望
高層ビルに囲まれた「我善坊谷」の住宅地が見渡せます。 -
雁木坂(がんぎざか)
飯倉交差点方面へ下りる階段です。
坂の説明(標識)
「階段になった坂を一般に雁木坂というが、敷石が直角(じぐざぐの形)に組まれていたから等ともいい、当て字で岩岐坂とも書く。」 -
間近に見える「東京タワー」
-
麻布郵便局
昭和5年(1930)に竣工した旧逓信省貯金局庁舎の建物が麻布郵便局として使用されています。 -
狸穴坂(まみあなざか)
麻布郵便局からロシア大使館の脇を通り、麻布十番へ下りる坂です。
坂の説明(標識)
「まみとは雌タヌキ・ムササビまたはアナグマの類で、昔その穴が坂下にあったという。採鉱の穴であったという説もある。」 -
いました、タヌキ(狸穴坂)
よく見ればネコでしたが・・・ -
いたち坂
狸穴坂の近くにある坂です。
イタチもいたのでしょうか?? -
植木坂(うえきざか)
いたち坂から横に上る坂です。
坂の説明(標識)
「この付近に植木屋があり、菊人形を始めたという。外苑東通りからおりる所という説もある。」 -
鼠坂(ねずみざか)
いたち坂に続く坂です。
それにしても、動物の名前が多い坂です。
坂の説明(標識)
「細長く狭い道を、江戸でねずみ坂と呼ぶふうがあった。一名鼬(いたち)坂で、上は植木坂につながる。」 -
お屋敷の石垣
坂下の狸穴公園から麻布十番へ向かう途中です。
お屋敷は三菱東京UFJ銀行ゲストハウス「永坂荘」です。
最後に
すり鉢地形に残された昭和の風景を見て、懐かしく思いました。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 墨水さん 2017/08/19 23:14:52
- 良い〜っ、旅行記ですね。
- かっちんさん、今晩は。
旅行記作成上の、手本のような旅行記ですね。
本当は、こうゆう旅行記こそ評価されるべきですが、旅行雑誌とかTVとかの影響でダメなんですよねーっ。(笑)
ミッドタウンは、年に1度ぐらいしか行きませんが、あの付近はこう成ってるんだと、思い知らされました。(笑)
墨水。
- かっちんさん からの返信 2017/08/20 11:49:32
- RE: 良い〜っ、旅行記ですね。
- 墨水さん こんにちは。
手本の旅行記と言われてとっても嬉しいです。
すり鉢地形の多い都内。歩いてみると意外な発見があるので、次回は違うところへ行ってみたくなります。
かっちん
-
- ♪ありちゃん♪さん 2017/06/05 21:07:27
- はじめまして
- はじめまして!
我善坊谷、素晴らしいですね!
木造家屋、蔦の這う壁、時が止まったように感じたところに、背後にある高層ビルが現実に引き戻すようです。
本来の六本木の姿なのでしょうね。
- かっちんさん からの返信 2017/06/16 14:39:00
- RE: はじめまして
- あり☆ちゃん♪さん
こんにちは。
返事が遅くなってしまいました。
六本木の昔を知ることができるところでした。
高台に高層ビルが建ち、低地は昔の住宅地のまま。
台地の端にはこんな風景が見られます。
かっちん
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