2017/03/11 - 2017/03/11
407位(同エリア1040件中)
TAKAさん
千葉県発のアラフォー男、近畿、中国、四国、瀬戸内一人旅
一番の目的は、憧れの瀬戸内海島めぐりであります。
関東には伊豆諸島などの離島を除いて島はほとんど存在しません。
なので、島旅というのは関東民にとって「憧れ」であります。
前半は、関西親戚の家を頼り関西散策、
後半は、いよいよ今回の山場となる瀬戸内観光。
兵庫宝塚にある親戚の家を後に、神戸三ノ宮からフェリーで小豆島へ向かいます
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
早朝5時前、兵庫宝塚にある親戚の家を離れます。
仕事柄(製パン業)なため、早朝起床は慣れていますが、早朝の身を切り刻む寒さは、どんな時でもこたえます。
阪急電車宝塚線→今津線→神戸線という、
鉄道好きにはたまらない阪急鉄道三昧で、神戸三ノ宮駅に向かいました。
阪急に限らず、関西の私鉄は頭端式ホームが主流のようでした。阪急宝塚駅でさえそう。車止めがあり、ドーーンとづらりと鉄道車両が待機するシーンは、欧州の鉄道ターミナルを想わせ、どことなく旅人の哀愁を誘うようであります。土地が手狭なせいか?首都圏の私鉄では、関西のような荘厳なターミナル駅は見当たりません。
夜明け前の5時台、阪急神戸線を疾走しながら、久しぶりの一人旅の不安感と高揚感が交錯して、地に足がついていない状態でした。
神戸三の宮駅南口で下車。そのまま、小豆島行フェリー乗り場へ、
徒歩で2kmほど南へ針路をとります。
フェリーは、8時発を選びましたが、万全を期すため、6時ごろには三ノ宮駅到着。まだ6時前の平日とあって、周囲は人影まばらで閑散としていました。東京だとこの時間帯で、既に雑踏まみれでありますが、都会でありながら、どこか緩やかな時間が流れているのは関西の魅力だと思います。
話は、少々ずれるのですが、今回関西を散策して気がついたのは、人々の歩行速度が首都圏に比べて緩やかであるということ。私は歩行速度はどちらかといえば遅いほうで(足が短いせいもあるか(;一_一))、首都圏中心部を歩くと、結構周囲の人に抜かされてしまうのですが、今回関西中心部を歩いても、ほとんど歩行中抜かされることはありませんでした。
人生生き急いでも仕方ないだろう。というまったり、緩やかに生きる事を常とする自分にとっては、この関西の時間の流れは、中々心地よかったりしました。
話は戻り、三ノ宮駅から船の港まで、2km程度、通称フラワーロードという道を歩きましたが、この道周辺では、ゴミひとつ落ちておらず、とてもクリーンであることに共鳴しました。首都圏で都市部となると、ゴミクズはあちらこちらに落ちているし、こびりついたガム、週末は酒酔い客の吐しゃ物の残骸に遭遇することも珍しくありません。
神戸という街は、本当にクリーンな街だな。と改めて感心してしまいましたね。
また、徒歩で南進している間、後方が気になって、振り変えると、ビルディングの合間から、その背後に六甲山系がすぐそびえているシーンにも感動しました。自然と人工物のコントラストが妙に初春の澄み切った朝焼けに照らされ映えていました。関東は関東平野がとても広く、見渡す限りの平地であるので、高層ビルの背景に山が迫ってくるというシーンは皆無であります。
その点、このシーンはとても新鮮に映りました。
左記は、朝焼けに照らされた神戸港ターミナルの屋上からの展望です。
僕にとって、船旅は四半世紀ぶりくらいになります。
先に書いたように、今回の一人旅の目的の一つは島めぐり。
関東には島がほとんど存在しないので、船旅島旅そのものが魅力なのです。
僕にとっては、旅は目的地に達することだけが楽しみではなく、
様々な移動機関を使い、乗り物を楽しむのもひとつの醍醐味です。
先日、事故で失ってしまったのですが、愛車はスポーツカーでありオープンカーでした。もちろん、ミッションはMTです。
そのあたりを見ても、僕にとって移動のプロセスは旅にとって最重要事項であります。
車でも最近はAT車が主流になって、楽に移動することが重視される時代ですが、少しは苦労してでも楽しんで移動する要素にも多くの人が回帰できれば、生活も楽しくなるのではと思います。
鉄道にしてもブルートレインが廃止され、新幹線や航空機が主流になっています。ただ速達にこだわるだけでなく、ゆっくり車窓を楽しむ人生も良いではないか?と思うし、それは先に記述した、関西の人達の歩行速度の緩さに惹かれた点にも通じてきます。
どうせ、誰しも寿命を迎える。もっと、どっしり構えてスローライフを楽しもうでは無いか。。
自転車旅は、車旅と違い、相応の魅力があります。流れる景色も緩やかで、一つひとつのお花に目が留まる。途中駐輪したって、車と違い、誰も文句をいわれない。風だって体に受ける事ができる。緩やかな旅には緩やかなりの旅の醍醐味がある。
船旅は、その極致を行くような雰囲気もあります。
速達とは程遠い、けれど、どこまでも続く大海原に旅情を感じずにはいられない。。
そこまで、計算をして今回のプランを組んだわけではありませんが、潜在的にそのような想いが今回の旅に反映されているのかもしれません。 -
-
こちらが、今回お世話になるフェリーになるのかな?
-
いよいよ、出航。
今日は、というか今日も残念ながら曇天の出航です。
関西には4日滞在しましたが、ほとんど曇天か小雪でした。
週刊予報では、全て晴れの予報でしたが、
全く、天気予報というのはアテになりません。
冬型気圧配置が強く、関東でこの気圧配置なら
快晴なのですが、関西は周囲に関東ほど高い山に囲まれていないせいか、
快晴にまでは至らぬようです。
とにもかくにも、曇天とはいえ、今まで滞在していた場所を
船で離れるシーンは、感傷的になります。
船旅の醍醐味ですね。 -
四半世紀ぶりに船旅をすると記しましたが、
それ以前は、子供の頃、伊豆諸島と呼ばれる離島へ
夏休み家族旅行に行くのが恒例でした。
伊豆七島と呼ばれる中で、大島、新島、式根島、三宅島、八丈島の5つは
訪れました。
伊豆七島特に三宅島、八丈島は黒潮のど真ん中にあるため、
波高は常に3mほどあり、また台風にヒットすれば5mは確実にいきます。
乗り物に弱い自分が、そのような航路を子供の頃進んだため、
島旅の記憶は良くても、船旅に関しては辛い記憶が残っています。
その点、今回の瀬戸内海は内海というくらいで、波は1m以下に留まるのも
安心材料というか、魅力にさえ映ります。
が、今回それに気を許し後半毎日フェリーや船を乗り続け、
千葉に戻っても1週間ほど「陸酔い」に悩まされました。
内海といっても、油断はできぬものです。
今回、神戸~小豆島間は、ジャンボフェリーを使いました。
神戸~小豆島、高松間が2000円弱で利用できるというコスパは凄まじいですね。
航路としては、前半は、山陽よりに陸地を横目にみて進むので、
左記のように、神戸以西の都市景観を横目に見ながらの船旅となりました。 -
ぐんぐんと、神戸の街が遠ざかっていきます。
甲板から外で潮の香りを嗅ぎながら、遠ざかる港町を後にする情景。
これこそが、船旅の醍醐味かと思います。 -
小豆島まで3時間強の航路中、中盤にさしかかり、山陽の陸地を離れ、
四国よりに針路をとりだすと、徐々に雲も切れてきて晴れ間も見えてきました。
お天気も味方につけたようです。
やはり、船旅は晴天に限ります。
僕は、マス席?お座敷席のような場所に席を取りました。
平日で閑散期の割には、うまっており、5m四方くらいのお座敷席にも
ほとんど5人以上は埋まっていました。
ほとんどが、乗りこむやいなや横になり眠りについていました。
リーズナブルに移動できる関西~四国の移動手段として、普段から使い慣れている人が主体なのか?と感じましたが、
一方で、まだ寒い3月上旬、僕と同様甲板に出て、風景を楽しむ人もいました。そういう人達は観光客でしょう。
観光客といっても、大部分が20前後の大学生風の若い子達ばかりでした。 -
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ぽつぽつと、島が現れるのは瀬戸内海ならでは
航路の途中で、
船内でオリーブうどん(400円)を食してみました。
うどんそのものは、何の変哲もないうどんでしたが、
オリーブが何粒かそのままのっかっており、
オリーブオイルは食したことあるけど、
オリーブをそのまま食べるのは初めてだったので、
不思議な食感でした。 -
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小豆島の坂井港で下船したあと、
路線バスを2時間近く(;一_一)
待つ羽目に。
まあ、手持無沙汰であります。長い時間。。
バス停近くの防波堤によじ登り、そこから小一時間瀬戸内の海を眺めていました。ひたすら、眺めるのみ!前日大阪の100円ストアーで買った、スナック菓子をとりだし、
ポリポリ齧りながら、瀬戸内海を眺める男。。
凄い、カオスな絵であります(苦笑
そのあと、また屋根付きのひなびた、バス停に戻り、
一人のご婦人がやってきました。「こんにちは」と一声かけられました。
このあたりは、田舎街ならではの光景。
でも、おや?この方、さっきジャンボフェリーに乗船された方だな?
と気づきましたが、そのあと、小一時間お互い沈黙のままバスを待ちました(;一_一)
こういうところで、話しかけられるかどうかで、
一人旅の楽しさや一人旅の最大の敵?である孤独感の払拭も可能なのでしょうけど、何せ根が内向的で、また久々の一人旅で、人と交流を持つキャパ、余裕もなかったので、今後は、旅慣れて、現地の人と触れ合えるような余地が生まれればと思っています。
その後、オリーブバスなる路線バスを使い、
まずは、オリーブ公園に下車して散策。
オリーブの木々をかいくぐりながら、
眼前の下り坂に続く先に、瀬戸内海
これらのグラデーション感は、関東には無い趣きであり、
魅力であり、しばし歩みをとめて、その風景を俯瞰していました。
旅を開始する前、僕は予め、目的地の場所はこんな感じだろうな?
という風景を思い浮かべて旅に出ます。
よくもわるくも、その「予想シーン」は的中することもあれば外すこともあります。
今回、オリーブ公園から、散策して、瀬戸内海を高いところから見下ろすシーンは、その思い描いていた瀬戸内海像と重ねることができました。ジグソーパズルの最後のシーンをはめこんだ時に似たような、そんな旅の途中での満足感がたしかにそこにありました。
左記は、エンゼルロードです。
恋人の集うスポットあるいは、縁結びの場所でもあるようです。
中年男一人旅で行く場所ではないと思って、最高度レベルの警戒(笑)をしていたのですが、せっかくなので、訪れてみました。
思うに、日本の大抵の絶景スポットって、
恋人のための~~~なんちゃら
縁結びのための~~~~なんちゃら
みたいな、スポットが多いですね。
一人旅の旅人を排除されてしまうような雰囲気には、残念に思います。
一人旅の人が訪れやすいような観光スポットも作ってもらいたいなぁ。
と思ったりします。
左記は、エンゼルロードでしたが、ちょうど夕方で干潮と重なったのか、
島と陸続きになり、幸運でした。 -
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-
エンゼルロードの波打ちぎわ
びっくりですよ。
なんなんですか。この透明感。透明度。
今まで40年弱生きてきたけど、こんなに透明な海見たの
生まれて初めてです。
関東では、茨城県のひたち海浜公園から見た、海もオーシャンブルーで綺麗でしたが、瀬戸内海はそれを遥かに凌駕していますね。
この場所に限らず、今回瀬戸内海の旅で、幾度かこのような
透き通った海に出会えた事は、思いがけない幸運でした。 -
エンゼルロードを後にし、
徒歩でそのまま土庄本町になる古い町並みを歩きました。
迷い道と通称されるような、街並みで、情緒豊かで楽しむことができました。
そのまま土庄港まで徒歩移動するつもりでしたが、
10km弱のリュックを背負っての徒歩移動は、もうツライ。。。
宿は、小瀬と呼ばれる小豆島西端にある場所で、たまたま
ヒーコラヒーコラいいながら歩いていたらそこに向かうバス停に出くわしたので、予定を変えてこれに乗りこもうと思い、バス停でリュックを降ろしました。
国外じゃあるまいし、国内で10kgの荷物背負いながらバックパッカーやって、どうすんだ。。と自ら呆れてしまいました。
ちなみに、この時、バックパックを勢いよく落としたら、中にはいっていた
一眼レフのレンズを粉々にしてしまい。
次回の写真以降は、スマホカメラとなります。
そもそも、1.2kgの一眼レフカメラを長期旅行で持参するのはアホだったと思います。(;一_一)
で、無事に宿のある小瀬に到着しました。
バスから降りて、バスのステップから、片足をその土地につけたとき、
妙に感無量になりました。宿についたという安堵感もあるし、
その道の西側はひたすら、長く続く瀬戸内海、夕陽に照らされて、
感傷的になりました。
ドラマのワンシーンでも、一人の役者がバスのステップから田舎町の土に足を下ろし、一歩を刻むシーン。アレです。旅行後、やはり何度か余韻に浸って地図を眺めながら回想したりしますが、あのシーンを重ねて自己陶酔してしまいまいました。今までの旅で、帰宅後回想することは無かったのですが、回想をするほど、今回の旅は目まぐるしく、規模が大きく、瀬戸内の素敵な景色に沢山出あえた証拠だと思います。
30歳くらいまでの私は、なんだかものすごい物欲にかられた男でした。
趣味である楽器収集、家電製品、ファッションモノ。。ありとあらゆるものです。身の周りそういうものが囲まれていただけで、心が満たされていました。
それが、30才過ぎたあたりから、急に物欲がなくなり、逆に今まで無かった、形のないモノに対しての魅力が上がってきました。
その端的なものは「旅行」だと思います。今までの僕は、旅行など形に残ら無い、お金がもったいない。と考えるクチでしたが(まあ、とはいえ10代20代もたまに旅していましたが、今ほどじゃありません)、形の残ら無い、しいていえば、記憶だけが残る旅というものに、まさかお金をかけるとは夢にも思いませんでした。
もちろん、物欲があるという事も、幸せなことだと、過ぎ去った今、再確認します。形あるものであれ、ないものであれ、ある程度金銭を注ぎこむ情熱みたいなものは、労働をする上で原動力になると思うし、守勢にまわって貯蓄だけするのは味気ない人生だとも思っています。
今回の一人旅を何度も回想するというのは、その唯一の形あるもの「記憶」というものが風化されているくのを惜しんでいるところもあります。裏を返せば風化を恐れるほど、今回の旅は何だかんだ振り変えると、人生の中で濃密だったのだろうと思っています。
一人旅は、孤独と隣あわせでありますが(特に自分のような内向的な人間は、
現地の人とふれあったりしないから、尚更)、自分の置かれている環境に思いぞんぶん身を委ねて、情緒的になれるのは、醍醐味ではないかと実感できました。
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