2017/01/29 - 2017/01/31
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takuyaさん
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Wusong Islandの旅2日目(樹氷/霧氷)
≪スケジュール≫
1/30
6:00 宿出発(徒歩)
7:20 Wusong Island入場
9:00 宿着
10:30 宿発(宿車)
11:30 吉林駅着
5:30 起床
居間には、まだ人の気配がない。
まだ皆寝ているようだ。
時刻は6時前。
外が明るくなる気配がしてきた。
今日がWusongを見る一度きりのチャンス。
夜明けのベストタイミングを逃すわけにはいかない。
一方、Tさんは中々起きてこない。
焦る。
We chatで連絡するが返信はない。
仕方ない。
一人でWusongを見に行くことにした。
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凍ったドアを開けて外へ出る。
まだ暗い。
そして昨晩以上に寒い。
でも、木々に霧氷がなっているのが何となくわかる。
霧氷たちの準備は万端のようだ。
あとは朝日がそれを照らすだけだ。
その景色を想像しただけで胸が高鳴る。
でもWusongdaoがどこにあるのかわからない。
どこからの景色が一番良いのかもわからない。
とにかく松花江の川岸に向かった。
道を横切り、坂を下り、川岸へ出る。 -
まだ人影はない。
どこに行けばよいのか。
日の出に間に合うのか。 -
そんな不安を抱いていると、何人かとすれ違った。
車も何台か通った。
彼らはみな南の方向へと向かっている。
聞くと、南の方向にWusong Islandへの入口があるという。
人の流れに着いて進んでいく。
遠くにWusongを纏った木々を臨む。 -
-
私たちが歩く道を、数台のバスが追い越していく。
団体客もWusongdaoへ向かっているようだ。 -
10分ほど歩いただろうか。
道の東側に小さな丘が見えてきた。
きっとそこから朝日が望めるのだろう。
丘を上っている人が何人かいる。
私も上ってみる。 -
辺りは漆黒の闇から曙色の世界へと刻々と変化していた。
曙色に染まるWusong。
色気が半端ない。
今まで見たこともない景色だった。
想像すらしたことすらない世界だった。 -
幻想的。
神秘的。
この感覚は実際にこの場所に立ってみなければわからない。
太陽が昇り始める。
彼方に一列に並ぶ木々。
その後ろを太陽がゆっくりと通過していく。 -
太陽と木々が繰り出すこの景色。
太陽はWusong木々のために存在し、
Wusong木々は太陽のために存在しているように思えた。
どちらが欠けてもこの景色は見られない。
太陽が昇り切るのを見届ける。
その後、丘を降りる。
丘の反対側(西側)に橋掛かっている。
橋の手前がWusong Islandへの入場口だ。 -
入口付近では、屋台がいくつか出ている。
入場口で昨日購入したチケットを見せる。
そして、Wusong Islandへ誘う橋へ足を踏み入れる。 -
この時初めて松花江を間近で見た。
-
太陽に照らされて神秘的な色を覗かせる水面。
その水面から厳かに濛々と放たれる霧。
そのとてつもない存在感に圧倒された。
少し話が脱線するが、ここで松花江を紹介しよう。
松花江はアムール川に合流する最大の支流だ。
アムール川は、皆さんご存じ中国とロシアの国境を流れる川だ。
哈爾賓はこの松花江の川辺に位置する。
そして、この江の恩恵を受けて交易拠点として栄えてきた。
吉林市も同様に松花江の川辺に位置する。
そして、この江が醸成する神秘的なWusong。
これが貴重な観光資源になっている。
実は、松花江は哈爾賓では冬の間、完全に凍結する。
しかし、その200km南にある吉林市では不思議と凍結しない。
一部凍結しながらも何とか水の状態で踏みとどまっている。
-20~30度でも凍らないのだから不思議である。
恐らく水温(川上の状態)等の影響なのだろう。 -
江が凍ってしまえば、Wusongは見られないという。
だから、宿の老板はこう言っていた。
「松花江が凍結せずに流れてくれること。」
「このことに感謝せねばならない。」
まさにここで川が凍らずに流れているという事実。
地元の人にとっては、このことが持つ意味は大きい。
そんなWusong Islandの人たちの目線でこの江を見てみる。
すると、江の見え方が変わってくるのだ。
川霧も、ただの霧ではなくなる。
砂漠にポツンと存在するオアシスのように見えてくる。
さて、対岸に着いたらそこはもうWusong Islandだ。 -
しかし、私は橋の上でとんだ失態を犯してしまった。
カメラのモードを切り替え、動画撮影したのだ。
松花江のエネルギッシュ且つダイナミックな姿を記録するために。
すると、突然カメラのバッテリーが切れてしまった。
The End.
Wusong Islandに入る前にバッテリーを切らしてしまった。
起きてはならないことが起きてしまった。
この時の私が取り得る選択肢は2つ。
①宿に戻り、カメラ充電してから出直す
②カメラ諦め、このままWusong Islandへ向かう
しかし、①の手段はリスキーだ。
戻った時にWusongがまだ残っている保障はどこにもない。
強風に曝されれば、Wusongはすぐに消えてしまう。
Wusongはそれだけ儚いものなのだ。
せめて、最高のWusongを自分の目で見てみたい。
だから、②の手段を取るしかなかった。
ここぞというときにはIphoneで撮影することにした。
そして、カメラは服の中に忍ばせる。
バッテリー回復を信じてのことだ。
そんなで、橋を渡り切る。
Wusong Island上陸だ。
ここからは、いくつかのルートがあるようだ。
私は、川沿いのルートを選択した。
もっとも、人の流れに身を委ねただけだが。
振り返ってみると、この選択は最良だった。
川沿いに立つ木々に霧氷が纏う。 -
-
先ほどは太陽と木々がWuSongの景色を創造すると記述した。
しかし、本当は江、太陽、木々のそれぞれが役割を果たしている。
この三者の共同作業により、この景色、世界は形成されていたのだ。
そんな、自然界の中に自分が足を踏み入れることが恐れ多かった。
また、感動的でもあった。
目にする全ての瞬間をカメラに収めたかった。
そんな景色の連続だった。
でも、この日の朝は-24度。
問題なのは、カメラのバッテリーだけではない。
手袋を外すと数秒で手が麻痺する。
自分の手が全く使い物にならない。
まるで手首から先がなくなったような感覚。
だから極力、景色を厳選して撮影したい。
同様の理由で、人に撮影を依頼する際も闇雲には依頼しづらい。
基本的には皆、撮影の依頼を快く受けてくれる。
だが、一度だけ断られたことがあった。
30歳前後の女性に撮影を依頼したときのことだ。
「あたしを凍死させるつもり!?」
「見たら無理だってわかるでしょ!」
彼女の眉毛、フードの淵には、大量の霜が降臨していた。 -
※参考写真で本人ではありません。
この自分の惨状を懸命に主張する姿が何とも滑稽だった。
何なら「霜の女王様」の惨状も撮ってやろうかと思った。
が、自身の手とカメラの惨状を考えると、躊躇われた。
参考までに、フード、マスク、マフラー等、
顔周りの装備が万全な人ほど、霜が降りていた。
何とも皮肉な現象だ。
そんなでカメラの突然死から5分が経過。
淡い期待を抱き、カメラの電源をOnにしてみる。
・・・
生き返った!!
しかも、電池残量は2/3以上ある。
やはり、カメラの使い方が重要だったようだ。
こんな過酷な環境でカメラに重労働を強いてはいけない。
数枚写真撮影しては体で温める。
というのが望ましそうだ。
そんなで、何とか撮れた写真。 -
天然物というより芸術作品にしか見えない。
この色の美しさは何だろう。
明け方とはまるでWusongの背景が違う。
だからWusongの表情も違って見える。
群青色の川。
そして雲一つない青空。
その江から天空へと舞い上がる白い霧。
この白い霧が、江と空を橋渡しする空間。
このグラデーションが何とも美しい。
江と空の境がわからなくなる。
本来別々に存在するはずの江と空。
これらが、霧によって一体となっているように見えた。
川沿いに奥の方まで行く。
木々の数は減ってくる。
一方で、人は殆どいなくなる。
人工物のない完全な自然世界を望める。 -
ここは穴場かもしれない。
さて、折り返す。
往路とは空、江、空気、木々、全ての色が違う。
まるで違う道を歩いているようだ。
橋の麓に冰糖葫芦の屋台があった。 -
イチゴのものを購入。
寒いのに、氷を食べるなんて。
と思っていたが、意外にも体が温まる感じがする。
噛む運動や内臓の消化活動で体が温まるのだろうか。
また、冷たいとはいえ外気温よりは相対的に暖かい。
そして、味が抜群に美味い!
(抜群に硬いが)是非試して頂きたい!
さて、今度は別のルートへ向かう。
川沿いを除いては、(確か)3種類のルートがあった。
まずは、(確か)冰雕と表示されているルートへ。
5分弱で冰雕へ到着。
冰雕会場へは、Wusong Islandの入場チケットが必要。
冰雕は哈爾賓で同じものを見る予定だ。
だから、ざっと点検する程度ですぐ引き返す。
ちなみに、冰雕会場の入口には… -
皆の注目の的。
この環境適応能力の高さは異常だ。
今度は、2つ目(?)3つ目(?)のルートへ向かう。
このルートは人が少ない。
Wusong Islandの内陸部に当たる。
ここでは一面の銀世界を堪能できる。
ゆっくり壮大な景色を楽しみたい人は是非。
時刻は9:00過ぎ。
見どころは殆ど廻った(と思う)ので引き返す。
入場口を出る。
続く・・・・
Part2/2では、
宿までの帰路での絶景と、
Wusong Island観光における注意点等のまとめを書きます。
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