2016/06/16 - 2016/06/27
4位(同エリア16件中)
猫探しさん
カルタヘナはムルシアの南50 kmくらいの所にある都市です.なお,生物の多様性条約である「カルタヘナ議定書」が結ばれたのは「コロンビア」のカルタヘナで,こことは関係ありません.ただ,ムルシア地方のカルタヘナが世界的に有名なのは,ハンニバルが第2次ポエニ戦争で,アルプス越えをやってのけた時にローマへの侵攻の出発点になったのが,当時はカルタゴ・ノヴァと呼ばれていた,今のカルタヘナだったそうです.
カルタヘナ自体はハンニバルよりはるか昔の紀元前8世紀頃には既にフェニキア人の街として栄えていたようで,その後ローマ時代やイスラムによる統治を経て,レコンキスタで再び現在のカルタヘナの土台ができ,近年では人民戦線とフランコ将軍が戦ったスペイン内戦の際に軍港があったために戦場になるなど,激動の歴史を刻んできた街でもあります.
そのため,旧市街は至る所に遺跡があり,ヨーロッパを中心に観光客も数多くやって来ます.けれども,通常の日本のツアーには入っていないため,東洋系の旅行者を見かけることは殆どありませんでした.
今回はカルタヘナの遺跡を中心に紹介したいと思います.
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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【カルタヘナ鉄道駅】
カルタヘナに空港はないので,空路で行く場合はムルシアなど,空港のある所からバスやタクシーを使うしかありませんが,鉄道とバスはどちらもマドリッドと結ばれています.ただ,鉄道の場合,マドリッド行きは一日1本か2本だったと思います. -
【列 車】
今回は使わなかったので良く判りませんが,少なくとも電化はされていないので,これでマドリッドまで行くのであれば結構時間がかかりそうです. -
【観光チケット】
カルタヘナの主な観光名所は徒歩圏内にあります.特に港からギスバード通りを5分くらい歩いた所にあるアセンソール(エレベーター)はCastillo de la Concepcionに行くための近道です.アセンソールのみなら2ユーロくらいですが,お城も一緒に見るなら料金がその中に含まれます.また,市内の主な名所を複数見る場合には更に割引になります.私は4ヵ所チケットを購入し,料金は12ユーロでした.チケットは各遺跡の入り口や「i」で購入できます. -
【アセンソール】
城跡は歩いても登れますが,アセンソールに乗ればあっという間です.また,アセンソールは城跡から突き出るように建てられているので,とても眺めが良いです. -
【アセンソールからの風景】
-
【Museo Castillo Concepcion】
Castillo de la Concepcionの一帯は,トーレス公園という公園になっており,公園の中央にある城跡の一角が博物館になっています.博物館の中にはこのような本来のお城のミニチュア?が飾ってあり,当時を忍ばせます. -
【博物館内部】
お城の一部が博物館になっており,中ではカルタヘナの歴史を著したビデオが上映されていました. -
【鎧】
重そうです. -
【聖書?】
-
【展示物】
壁は当時のもの.屋根は後から付けたものです. -
【お城からの眺め】
お城からの眺めは素晴らしく,カルタヘナの港の他,市街が一望できます. -
【市街地】
市街地の方を見たところ. -
【猫-1】
この時期の唯一の欠点は,とにかく昼間が暑く,炎天下いくつもの遺跡を回るのは殆ど拷問のようです.多くの遺跡が午後の早い時間(スペイン感覚だと「午前中」)に営業を止めてしまうので,朝の涼しい時に行くか,毎日少しずつ回るようにした方が良いと思います.
夕方涼しくなると猫も登場します. -
【Casa de la Fortuna】
ここはCartago Nova時代の所謂「お金持ちの家」の遺跡ですが,実はカルタヘナの遺跡の多くは,既にその上に「ビル」が建っており,そのビルを残したまま地下を発掘して博物館にしているという,日本の感覚ではチョット信じられないような遺跡になっています.この「フォルトゥナの家」にしても,地図を見ながら辿り着いた所は,この近代的なCafeteriaで,半信半疑で中に入ったらやっぱりCafeでした.で,「遺跡は?」と聞いたら,「裏へ回って地下へ降りろ」と言われたので,・・・ -
【Casa de la Fortunaの入り口】
裏へ回ってみると,確かに怪しげな階段があり,恐る恐る降りて行くと,果たしてきちんと遺跡の受け付けがありました. -
【遺跡内部】
遺跡の内部はこんな感じで,黒いのは建物を支えている柱です. -
【モザイク画】
Casa de la Fortunaにはモザイク画が残っていますが,ポンペイなどと違って長い年月の間にすり減ってしまっている所が大部分で,驚くようなモザイク画は残っていません.そんな中で,この絵は最も有名で,カルタヘナ観光の表紙にも登場しています.なお,Fortunaは英語のFortuneで,ローマ神話の幸運の女神.百田尚樹さんの「フォルトゥナの瞳」とは直接関係はないようですが,私も全くの予備知識が無いままここに来て,「運命」を感じました. -
【通りの遺跡】
遺跡のあちこちにCGビデオで当時の様子を紹介しており,見ていて結構楽しかったです. -
【Avgvstevm】
ここは1世紀のカルタゴ・ノヴァ時代に作られたローマの初代皇帝オクタビアヌスを奉るための場所だそうです.この遺跡も見つかったのは僅か25年ほど前で,オープンしたのが2000年ということで,既に現在のカルタヘナの街が出来上がっていたので,「フォルトゥナの家」同様,「地下遺跡」になっています.また,アクティウムの海戦でエジプトと戦ったオクタビアヌスにちなんで,エジプト由来の展示物(たぶんレプリカ)も飾ってあります.
遺跡の入り口は全く普通のビルなので,何だかバルに入って行くような感じでした. -
【遺跡内部】
たぶんレプリカですよね.エジプトにも行きましたが,こんなに金ぴかではありませんでした. -
【遺構】
内部はこんな感じ.ビルを支える柱の中に1世紀の遺跡が・・・.これ自体すごく驚き. -
ローマの石柱と現代の石柱
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【Barrio del Foro Romano】
ローマ時代の公共広場の遺跡です.こちらは一部がまだ発掘中で,見学できる部分には屋根があり,暑さを凌げます.また,この遺跡自体は「ビルの下」ではなく,その点ではポンペイのミニチュア版のような所です. -
【遺跡の猫-1】
個人的にはこの遺跡が一番気に入りました.外は既に30℃以上のため,炎天下を歩く猫はいませんが,この遺跡には屋根がかかっており,しかも外から自由に出入り出来るので,複数の猫が「涼を求めて」この遺跡にやって来ていました. -
こんな時こそ,新たに購入したコンデジの活躍です.
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一方,このように微動だにしない猫も・・・
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猫が寝ている所は人間は「立ち入り禁止」だし,自由に出入り出来ると言っても,犬のように壁をよじ登れない動物は入って来れないので,猫にとっては最高の場所です.
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【Barrio del Foro Romano】
遺跡も少し紹介.ポンペイなどとは比較になりませんが,それでも結構残っています.特に1世紀に作られたという「お風呂屋さん」の遺跡はなかなか面白いです.スペイン版「テルマエ・ロマエ」と言ったところでしょうか. -
屋根の外側は現在鋭意発掘中.炎天下のお仕事ご苦労様です.
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で,遺跡を一回りして,帰ろうと思ったら,受け付けのお兄さんが,「この中に入れ」と,受け付けの道路の反対側にある写真のドアを指さしました.一瞬「エッ,何これ?」
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で,ドアを開けて入ってみると,スペイン版アッピア街道のような立派な石畳が・・・.
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こちらも今までの遺跡と同じく,ビルの支柱の下は2000年前.不思議な感じ.
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【カルタヘナの繁華街】
ここから現在のカルタヘナ.こちらは一番の繁華街Plaza del Ayuntamiento.沢山の観光客で賑わっています. -
【Barco Turistico】
こちらはカルタヘナの湾を40分くらいで一周する観光ボート.料金は4ユーロでとても人気です. -
私は暑さを避けるために最終の19:30のチケットを購入して乗船しました.海から見るカルタヘナもとても素晴らしいです.
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湾は古代から重要な軍港であったため,古代〜中世まで,様々な遺跡が残っています.
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これはフェリーのようですが,地中海クルーズの大型客船も寄港するとのことでした.なお,ボートのアナウンスは英語とスペイン語です.
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船から下りてふらっと立ち寄ったバルで,お客のおじさまに勧められたプルポ(タコ).最初違う物を注文したら,「絶対こっちの方が美味しい」と言われて急遽変更しました.
高級レストランでなければ,Cana(生ビール)も1ユーロくらいで,安上がりです.
ここではありませんが,今回カルタヘナのバルで一番安かったのは,Cana,チョリソ(ソーセージ),パン(これは料理を頼むと付いてくる)の”ちょい飲み3点セット,ハッピータイム”(という名前ではありませんが,お店の前に「今なら安いよ」みたいな看板が出ている)で1.5ユーロでした.
久し振りのスペインでしたが,猫も沢山見られて良かったです.
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