2016/02/16 - 2016/02/16
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ペコちゃんさん
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冬の秩父の名物である氷柱を見ようということで、トレッキングを兼ねて小鹿野の「尾ノ内氷柱」と大滝にある「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」に行きました。
今回の参加者は4名なので車一台で出発し、最初に秩父三十四観音霊場の三十一番札所・観音院にお詣りして、そこから観音山(698m)に登り、昼食は秩父名物のわらじカツ丼を賞味し、午後から氷柱めぐりというコースです。
天気も良く、冬の秩父を楽しんだ1日でした。
写真は、尾ノ内の氷柱。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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7時に出発し、国道299号線で小鹿野町に入り、途中で右折して9時に秩父札所三十一番・観音院の駐車場に到着。
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駐車場にはトイレもあります。
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山に囲まれた秩父盆地も昔は海の底で、観音院の周りは約1700年前の地層だそうです。
秩父ではサメの骨や海の生物の化石が沢山発掘されています。 -
駐車場の山の斜面には、沢山の仏像が安置されています。
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駐車場から少し下った所に観音院の仁王門があります。
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仁王門の左右には、明治元年に製作された石造りの大きな仁王様が立っています。
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仁王像は台座からの高さが4m、日本一の石仁王です。
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仁王門をくぐると「手助け仁王」の大きな手があります。
” この手形は石造りでは日本一 古人が刻んだ重さ十屯 この仁王の手が一年間あなたの手助けをします ” -
「やくよけ かいだん」と彫られた所から始まる石段の数は296段。
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般若心経276字と、廻向20字の合計の数が296・・・一段づつお経を唱えながら登っていくと、厄除けのご利益があるそうです。
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急な石段を登って行くと、途中に巡礼者や吟行会の句碑が数多くあります。
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ひとつひとつ読みながら行くと、疲れを感じません。
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石段の途中にある十二支霊場。
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石段の途中に蝋梅が咲いていました・・・仄かな甘い香りを嗅ぐと、春を感じます。
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仁王門から長い石段を登って、10分余りで観音院に着きました。
観音院の境内にある案内図をみると、東西に奥の院がありますが、左側の西奥の院は崩落のため、現在は通行禁止になっています。 -
境内の入り口にある鐘つき堂。
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正面奥には昭和47年に再建されたコンクリート造りの観音堂が建っています。
観音院の正式名称は鷲窟山観音院、宗派は曹洞宗で本尊は聖観世音菩薩。
これから登る標高698mの観音山の中腹に建つ観音院は、秩父札所の中で最も西にあります。 -
本堂の後ろには覆いかぶさるように岩壁があり、その左奥は落差が20m以上もある清浄の滝。
また、周囲の岩場には数多くの石仏があります。 -
観音院の本堂。
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本堂に安置されている本尊聖観世音は行基(668~749)の作と伝えられ、鎌倉の武将・畠山重忠(1164~1205)が鷲の巣より本尊を見つけたといわれています。
畠山重忠がこの地に狩に来た時、遠くの鷲の巣に矢が命中したのに矢が跳ね返ったので、不思議に思い巣をおろしてみたところ、巣の中から所在不明だった観音像が現れ、奇縁に感じた重忠が堂宇を建立して聖観音を安置したのがこの寺の始まりと伝えられています。 -
本堂の右側にある大師堂。
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聖浄の滝は、昔は水量も豊富だったようです。
明治5年に修験禁止令が出されるまで、修験者たちが山に篭り、滝に打たれて水垢離(みずごり)をし、荒行を積んでいた様子が想像できます。 -
聖浄の滝の右側の岩場にある、剣を持った不動明王の像・・・不動様は悪鬼を払い、家内安全のご利益があるといわれています。
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聖浄の滝の左手の岩場には、弘法大師が一夜にして彫ったと伝えられている千躰の磨崖仏があります。
正式には「鷲窟磨崖仏」といい、埼玉県指定文化財になっています。
奥の院に向かう岩窟にも石仏があり、山全体では十万八千体の仏があると言われています。 -
磨崖仏は、自然の岩壁や露岩に彫られた仏像で、インド・中国・朝鮮半島や日本各地にありますが、大分県の臼杵磨崖仏や国東半島の熊野磨崖仏などが有名です。
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高さ約18センチの坐像と立像の仏像が、幾重にも浮き彫りにされ、風雪に堪えてきました。
この岩は、約3千万年前の海底に小石や砂が積もってできた礫質砂岩です。 -
本堂の右手にある、新生代第3紀(1700万年前)の地層・・・花崗岩質砂岩と礫岩の互層です。
ここを通って・・・ -
東奥の院の見晴し台に行きます。
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見晴し台からは、これから登る観音山がよく見えます。
写真の左下は聖浄の滝の左側(磨崖仏の上部)で、この岩山にも石仏群が安置されています。 -
矢ぬけ穴の案内板。
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畠山重忠の家臣・本田親常が矢を射通したという岩孔・・・現在地から1Kmも遠方にある赤丸の所に矢が届いたのでしょうか?
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この図は、秩父札所三十一番・鷲窟山観音院の霊験記の錦絵。
上部には霊場境内の風景画が描かれ、下部には霊場の縁起にまつわる逸話と挿絵が描かれています。 -
東奥の院の観音堂を覗いてみると・・・
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見事な観音像が安置されています。
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展望台の広場には香塚という芭蕉の句碑があります。
” 清く聞かん 耳に香たいて 子規(ほととぎす) ” ・・・ ホトトギスを聞くにあたっては耳に香を焚き清め、うやうやしく心を澄まして聞くことにしよう・・・芭蕉40歳の作です。 -
9時40分に登山開始。
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登山道はよく整備されていますが、階段の段差が大きく勾配がキツイ!
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” ハナはとらずに カメラをとろう! 倉中生徒会 ” ・・・なかなか良い呼びかけですね。
でも、これを作った倉中(倉尾中学)は生徒数減少のため、小鹿野中学に統合され、平成13年3月末で廃校になりました。 -
しばらく杉林の中の急な階段を登ります。
木の階段は思ったより長く、しんどい勾配が続きます。 -
尾根の分岐まで来ました・・・ここからは観音山はもうすぐ。
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尾根に出ると、荒川水系の吉田川に建設された西秩父桃湖と合角(かっかく)ダムが見えます。
平成13年に完成した合角ダムは、洪水調節や上水道の利用が主目的です。
ダム名はダム建設により水没した合角地区に因むものですが、合角は「ごうかく」とも読めることから、合格を願う受験生の隠れた人気スポットになっているとか。 -
西秩父桃湖はワカサギ釣りが楽しめます(解禁は9月~2月)。
湖を跨いでいる橋は「さざなみ大橋」。 -
山頂手前に岩が削られた跡があり、「仁王尊採石場跡」と書かれた案内板が設置されていました。
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この上が山頂。
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10時20分に観音山(698m)山頂に到着・・・観音院から約40分の山行でした。
今日の山頂は風がなく暖か陽気・・・山頂からの景色も素晴らしく、とても698mの低山とは思えない感じです。 -
目の前にドッシリ構える両神山。
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さすがに他の登山者は来ないので、セルフタイマーでパチリ。
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木枝の向こうには武甲山。
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スギ林をピストンで下りて観音院へ戻ります。
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東奥の院の下にある「馬の蹄跡洞窟」に立ち寄り。
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東奥の院全体が大きな岩の上にあり、下の方は洞窟のようになっていて、その中に石仏群があります。
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畠山重忠・駒繋ぎ場と本田次郎親常の馬繋場跡の案内板があります。
こんな断崖の途中にまで馬がくるとは・・・すごいですね。 -
かぶり岩と、その下の石仏群。
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山行の後は、楽しみにしていた秩父名物・わらじカツ丼の昼食。
大正5年に小鹿野町で創業した元祖わらじカツ丼の「安田屋」に12時前に着きましたが、店前には既に行列。
店の外観は古い民家のようで、少し見つけにくいかもしれません。 -
20分ほど待って、店内へ。
店内はそれほど広くない昔ながらの食堂のような作りで、お祭りのポスターを貼ったり芸能人の色紙を飾ってあります。 -
丼からはみ出した「わらじカツ丼」が出てきました。
右から一枚丼(女性軍)、真ん中が二枚丼(私)、左が三枚丼(Tさん)。
二枚丼・三枚丼は上のカツを丼のフタに乗せておいて、一番下のカツから食べ始めるのが正しい食べ方。
醤油と出し汁、お砂糖のシンプルな味わいですが、昔ながらの甘じょっぱさが最高です!
肉はロースでしょうか、薄いのですが、ジューシーでパサつきはありません。 -
昼食後は氷柱めぐり。
最初に尾ノ内の氷柱を見学。
左側の売店で甘酒の無料サービスがあります。 -
尾ノ内の氷柱は両神地区にあります。
両神村は平成17年に小鹿野町と合併したため消滅しましたが、「両神村」と書かれたテントは大事に使われています。 -
日本百名山の両神山を源流とする尾ノ内渓谷には手つかずの原生林が残り、カタクリの群生地やシャクナゲ園などもあります。
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環境整備協力金(200円)を払って氷柱に向かいます。
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尾ノ内の氷柱は斜面に水を吹きかけた人工的なものですが、吊り橋から眺める斜面に氷柱が広がる景色は圧巻の風景です。
地元ではこの氷柱を「尾ノ内百景(冷っけぇ~)」と名付けてPRしています。 -
今年は1月下旬~2月上旬がベストだったようで、今日はスケールが少し小さくなっています。
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写真を撮って次の三十槌に向かいます。
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奥秩父の大滝村にある「三十槌の氷柱」・・・氷柱の数が多いため、三十槌の名前が付けられました。
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荒川沿いに切り立つ山の岩肌から染み出す湧き水が寒さによって凍り、無数のつららを作り出しています。
坂道を下りた所にあるのが天然の氷柱(一つ前の写真)で、その先にあるこの氷柱は水を流して人工的に作られています。 -
ここは大滝地方の冬のパワースポットですが、今日はもう氷柱が短く少なくなっていました。
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少し残念な氷柱めぐりでしたが、仲間たちは初めてなのでそれなりに楽しんでいました。
これは3年前に三十槌の氷柱を訪れた時の写真で、この時の素晴らしい景観は今でも記憶に残っています。
また機会を見て、この冬の芸術を楽しみたいと思います。
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