最もポルトガルらしい村、モンサント（Monsanto）

2011/02/22 - 2011/02/23

リスボンからバスを乗り継いで到着したモンサント。時間をかけてきた甲斐がありました。
圧倒的な風景の中の一人歩きは、まるで異世界に迷いこんでいるかのよう。一人旅の楽しみを覚えた、20代最後の貴重な経験となりました。

エリア モンサント(ポルトガル)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

リスボンからカステロ・ブランコまで約2時間半。そしてバスを乗り換え更に1時間半でやっとモンサントの村が見えてきました。山に這いつくように家々が。アクセスが悪いので行こうかどうしようか迷っていたのですが、無事来れてよかった！

バスの運行上日帰りは難しいようだったのでDivino Monsantoに一泊しました。オフシーズンのようで宿泊客は私のみ。夜は少し寒かったけど、掃除もよく行き届いている小奇麗な宿でした。

宿に荷物を置いたら村の散策へ。小さい村なので迷う心配もなし。何となく道に沿い上へ上へと歩いて行く。岩の大きさに圧倒されます。

途中の開けた場所で一旦休憩。

下を見るとこんな感じ。オレンジ色の瓦屋根が何ともポルトガルらしい。

そして大きな岩の間に続く道を更に進む。

まるでジブリの世界。

天空の城に向かっているような気分です。

頂上への門らしきものが。

空が近く感じられます。

頂上からの景色。圧巻です。

何年も前から変わらずあったであろう巨大な岩に囲まれて、神秘的な気持ちに。

とても静かで時間が止まっているかのよう、と一人で感動に浸っていると来る途中に見かけたおじいさんが。何やらポルトガル語で案内してあげる、と言っている様子。そして色々なものを指差して一生懸命説明してくれるのですが、全く何を言っているのかわからず。スミマセン。

これは一体何だったんだろう。。

ポルトガル語勉強してまた来よう。。

真っ青な空に教会が映えます。

困っていると、親切なスペイン人のカップルが助けに入ってくれました。女の子の方がポルトガル語が少し分かるとのことで、おじいさんとの間に入って英語に訳してくれました。おじいさんが地元の人しか知らない裏道を案内してくれました。

大きい岩の間を抜け

村人の日常生活を垣間見て

なかなか目にすることの出来ない美しい景色を見ることができました。
おじいさんには素敵な景色を見せていただいたのでコーヒーでもお礼に、とカフェに入ったらさっさとワインを飲んで自分で支払いをしてお家に帰ってしまいました。カフェの方に聞いたら、いつもああやって観光客に案内をしているのよ、とのこと。親切なおじいさま、深謝です。

岩の色、苔の色、ドアの色、窓の色、全てが自然と調和されています。

通りすがりの人に写真を撮ってもらいました。一人だと写真は景色のみになりがちですね。

夜ご飯を求めて歩きまわりましたが、オフシーズンでレストランは何処も開いていませんでした。そこで先ほどお茶をしたカフェで軽食を。
お客は他におらず、カフェのオーナーと少し雑談を。彼女はオランダ出身で、もともと精神科医をしていたようですが、仕事に疲れて言葉も分からないポルトガルに引っ越し、始めは私の宿泊先、Divino Monsantoに住み込みで働いていたとのこと。そしてモンサントで生活する中で村の男性と知り合い、近々ご結婚予定とのことでした。今後は村の素晴らしさををもっと外の人に知ってもらうために力を尽くしていきたいと語っておられました。
私も思いつきでモンサントに来たが、村の風景には非常に感動した、特に上に上るに連れて神聖な気持ちになる、と伝えたところ、村に来る観光客の全員が頂上まで行くわけではなく、足腰が弱い年配の方なんかは途中で降りてきてしまうそう。そこで彼女はロバを使って誰でも頂上まで行けるツアーを企画したらどうか、など色々アイディアを考えているとのことでした。そこで生まれ育った村の人たちには当たり前のことでも外から来た人にとっては非常に感動的で魅力的に見える要素もたくさんあるかと思います。そういったところをこのオーナーさんのような方が引き出していかれるのでしょう。またお会いできるといいな。

軽食の後は夕日を見たくて再度上まで上ってみました。

照明が無いので、真っ暗になる前に退散。

次の日は一日二本しかないバスに乗るために早起き。朝焼けがまた綺麗でした。ニワトリが一生懸命バックグラウンドで鳴いていました。

最もポルトガルらしい村、この先もずっと変わらずあってほしいと願いながらバスであとにしました。