北陸新幹線開通と共に訪れた北陸バブル。連日大挙して観光客が訪れ、ホテルも予約困難。バブル期の繁栄栄華が蘇ったようです。ここ加賀百万石は江戸時代も加賀藩が栄華を誇り、80年代後半のバブル絶頂期には百万石バブル再来を凌ぐ札束が乱舞し、各地にトンデモ観光施設が誕生しました。日本でも３度目のバブルを迎えるという、バブルのユートピアなのかもしれません。<br />その中でも黄金の加賀百万石バブルを象徴すべきシンボルが、加賀温泉駅に突如あらわれる、巨大黄金観音です。<br /><br />この巨大観音はバブルまっただなか1987年、土木作業員から「関西土地建物」社長にまで上り詰めた「関西のビル王」嶋中利男という人物が総工費280億円をかけて建設されたユートピア加賀の郷のシンボルです。<br />「関西土地建物」は関西を中心に不動産業や食品スーパー、レストラン、ゴルフ練習場などを経営、41棟のものビルを所有するなど、次々と事業を展開。バブル絶頂期1987年には約280億円を投資して、巨大観音、美術館、レストラン、遊園地を有するユートピア加賀の郷をオープン。当初は年間50万人の人出で賑わっていたという、、1991年には温泉を掘り当て、20億を追加投資してホテルと温泉施設を整備。壮大なスケールを誇る宗教とレジャーのユートピアをつくりあげたのです。その後本業の食品スーパーの赤字転落に加え、所有不動産の不良債権化、さらにユートピア加賀の郷への過剰投資で金利が膨らみたちまち経営は悪化。1997年8月には創業社長の解任、同年10月には経営するスーパーが閉店するなど追い討ちをかけ、「関西土地建物」はついに倒産、ユートピア加賀の郷は、2000年頃に閉鎖されました。<br />2009年にはタレント住職・織田無道によって、「密教禅大本山豊星寺」として、再オープン。ほどなくして従業員への給与未払いなどで、閉鎖。<br />現在は観音院加賀寺として、一部営業中です。<br /><br />実際に入口は廃墟になっており、一見営業してなさそうです。勇気を出してさらに進むと、山門にはバリゲードが張ってあり、閉鎖しているのかな？と思いきや、入口におじいさんがいるので、入れるかどうか聞いてみると、「500えんです。」と言われたので、入場料を払って入れるそうです。<br />境内は、崩壊が進んでおり、黄金の五百羅漢のある、世界一の金色堂には入る事ができません。<br /><br />高さ１７mの巨大黄金五重塔や世界一の黄金の釣鐘、「２５段９４列」「１１８８体」驚愕レベルの黄金の千手観音が鎮座する三十三間堂など、見所はいっぱい！<br /><br />入口の歯の抜けた、翁にかつての様子を聞いてみると、入場制限で入るのに１時間待ちするほどの盛況ぶりだったとか、、敷地内の遊園地ユートピアランドは解体し産廃業者に貸出ししているとの事。。<br /><br />かつて繁栄栄華を極めた黄金のテーマパークも廃墟同然ながら営業しているにもかかわらず、観光マップやガイドブックからことごとく削除され、地元の人に聞いても、「あれは潰れてます」の一点張り、、現在の所有者も謎に包まれているし、何かあったのでしょうか、、<br /><br />北陸新幹線バブルの力を持ってしてでも２８０億かけた黄金のテーマパークは復活は難しそうです。朽ちてゆく黄金の世界を目の前に、人間は永遠に続かない、、諸行無常を感じます、、<br /><br />祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。。。 <br />

合法廃墟散策！？加賀百万石バブル遺産

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2015/09/01 - 2015/09/01

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#寺社

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sostravelさん

北陸新幹線開通と共に訪れた北陸バブル。連日大挙して観光客が訪れ、ホテルも予約困難。バブル期の繁栄栄華が蘇ったようです。ここ加賀百万石は江戸時代も加賀藩が栄華を誇り、80年代後半のバブル絶頂期には百万石バブル再来を凌ぐ札束が乱舞し、各地にトンデモ観光施設が誕生しました。日本でも３度目のバブルを迎えるという、バブルのユートピアなのかもしれません。
その中でも黄金の加賀百万石バブルを象徴すべきシンボルが、加賀温泉駅に突如あらわれる、巨大黄金観音です。

この巨大観音はバブルまっただなか1987年、土木作業員から「関西土地建物」社長にまで上り詰めた「関西のビル王」嶋中利男という人物が総工費280億円をかけて建設されたユートピア加賀の郷のシンボルです。
「関西土地建物」は関西を中心に不動産業や食品スーパー、レストラン、ゴルフ練習場などを経営、41棟のものビルを所有するなど、次々と事業を展開。バブル絶頂期1987年には約280億円を投資して、巨大観音、美術館、レストラン、遊園地を有するユートピア加賀の郷をオープン。当初は年間50万人の人出で賑わっていたという、、1991年には温泉を掘り当て、20億を追加投資してホテルと温泉施設を整備。壮大なスケールを誇る宗教とレジャーのユートピアをつくりあげたのです。その後本業の食品スーパーの赤字転落に加え、所有不動産の不良債権化、さらにユートピア加賀の郷への過剰投資で金利が膨らみたちまち経営は悪化。1997年8月には創業社長の解任、同年10月には経営するスーパーが閉店するなど追い討ちをかけ、「関西土地建物」はついに倒産、ユートピア加賀の郷は、2000年頃に閉鎖されました。
2009年にはタレント住職・織田無道によって、「密教禅大本山豊星寺」として、再オープン。ほどなくして従業員への給与未払いなどで、閉鎖。
現在は観音院加賀寺として、一部営業中です。

実際に入口は廃墟になっており、一見営業してなさそうです。勇気を出してさらに進むと、山門にはバリゲードが張ってあり、閉鎖しているのかな？と思いきや、入口におじいさんがいるので、入れるかどうか聞いてみると、「500えんです。」と言われたので、入場料を払って入れるそうです。
境内は、崩壊が進んでおり、黄金の五百羅漢のある、世界一の金色堂には入る事ができません。

高さ１７mの巨大黄金五重塔や世界一の黄金の釣鐘、「２５段９４列」「１１８８体」驚愕レベルの黄金の千手観音が鎮座する三十三間堂など、見所はいっぱい！

入口の歯の抜けた、翁にかつての様子を聞いてみると、入場制限で入るのに１時間待ちするほどの盛況ぶりだったとか、、敷地内の遊園地ユートピアランドは解体し産廃業者に貸出ししているとの事。。

かつて繁栄栄華を極めた黄金のテーマパークも廃墟同然ながら営業しているにもかかわらず、観光マップやガイドブックからことごとく削除され、地元の人に聞いても、「あれは潰れてます」の一点張り、、現在の所有者も謎に包まれているし、何かあったのでしょうか、、

北陸新幹線バブルの力を持ってしてでも２８０億かけた黄金のテーマパークは復活は難しそうです。朽ちてゆく黄金の世界を目の前に、人間は永遠に続かない、、諸行無常を感じます、、

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。。。

エリア

加賀(石川)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

交通: 3.5

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円 - 3万円

交通手段: JALグループ JRローカル

駅のホームからでもわかる巨大観音！
近づいてみると看板が、、、
看板の奥へすすむと全く人の気配がありません。。
草の生い茂る入口、、ほんとに営業中！？
階段を登るとさらに草が生い茂る、、、
山門前にはバリゲードが、、ほんとに営業中！？
山門には歯の抜けたおじいさんがいて、入れますか？と聞くと「ごひゃくえん」と言われたので営業しているようです。
説明文「この瑠璃光殿は室内が３重吹き抜きで清水が流れる人工池泉の中心に全高１７ｍの五重塔が金色燦然と吃立し堂内まわりの２層と３層には多数の仏像を奉安して水と音と光の交錯により神秘的、幻想的な立体曼荼羅の仏世界、すなわち偉大な宇宙空間の荘厳さを現代的に演出し、参拝者をしておのずと悟りの境地へ誘い、その心に大きなやすらぎを与えます。」水は抜かれております。かつてはライトアップもされていたそうです。
世界一の黄金の釣鐘
黄金のつりがねに黄金の仏像