【プチ旅行記】　本物のジュラシックパーク　中国山東省諸城

2010/06/05 - 2010/06/06

出張の旅行記は、公私混同しないよう原則アップしないことにしていますが、４トラを見渡しても誰も書いていないようだし、私の海外旅行の中でも一番驚いた体験でしたので、その部分だけ例外的に掲載させていただきます。
その街は中国山東省諸城市です。青島の西110kmにあり、当時（2010年6月）は青島から車で2時間強、現在は膠州湾の橋が完成したので1時間半くらいで行くことができます。人口100万人の中国では小さな地方都市です。
Wikipediaによると「1960年代以来、たくさんの恐竜の化石が出土したため、別名「竜城」と呼称される。2008年12月31日、中国科学院の専門家が、新たに7600個の恐竜化石を発見した」ということです。訪問したのはその発掘現場、恐竜ファン垂涎の地です。
写真は諸城市内のどこかだと思います（記憶がはっきりしません）。あくまで出張でしたので写真も多くありません。

エリア 中国

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: その他
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

取引先とのミーティングのため前日午後に諸城に入りました。先方社長の勧めで、提供されたドライバー付き社用車に乗って、近郊の恐竜発掘現場を訪れました。そこは現地でもまだあまり知られていないところのようで、途中、何度か道を尋ねながらなんとかたどり着くことができました。
将来はジュラシックパークとして開園計画もあるようで、立派な入口ゲートができていますが、中は全くの未整備です。ちなみに、現在どうなっているかは知る由もありません。
同行者は２人、現地駐在経験のあるエンジニアのKさんと、通訳をお願いした当社中国人社員のYさんです。

園内に入ると地表が幅30〜40m、長さ200mのV字谷状に掘削されています。右側が赤土、左側が白亜の石灰層と対照的な色の地層です。その左側は一面、恐竜の化石で埋め尽くされています。

化石が半分露出したこのような地表が延々と続きます。

１本１本の骨がいかに大きいか、人物と比較するとよくわかります。

巨大な化石に興奮します。

ユカタン半島に隕石が衝突した時、この辺りは何千頭もの恐竜がのし歩いていたはずです。それがあっという間に恐竜の墓場となったに相違ありません。
見渡す限りの化石群です。なんの心の準備もなく行ったので、ただただ圧倒されるだけで、もっとたくさん写真を撮っておかなかったことが悔やまれます。

園内の一角には巨大な体育館のような建物があります。恐竜工場です。掘り出した化石を分類し、元の形に組み上げます。不足している部分は石膏細工で補充し、鉄骨で躯体を構成していきます。
建物の大きな空間には何百という化石が部位別に整理され、完成した巨大な恐竜も４〜５体並んでいます。きっと世界中で開かれる恐竜博のようなイベントに貸し出されるのだと思います。建物の中に入ることはできません。
翌日のミーティング後には、諸城市内の恐竜博物館も訪れました。規模はそれほど大きくありませんが、円形に並んだ卵から孵ったばかりの恐竜のヒナ（？）の化石など、ほかでは見られない珍しい、貴重な化石が目白押しです。まるで恐竜版ポンペイの遺跡、恐竜ファン必見の博物館です。
出張の合間に、予想だにしていなかった体験でした。