1973/07/01 - 1973/07/14
232位(同エリア503件中)
目黒警部さん
私の旅の原点は、大学1年生の夏休み、四国への一週間のひとり旅だった。
四国を周回する旅の終盤に日本最後の渓流と言われている、四万十川最寄駅の国鉄中村駅に降り立ったときの出来事です。
もうすぐ日は暮れようとしていました、私は、ユースホステルの場所を尋ねる為に、駅前にある旅行案内所の看板がかかったプレハブの建物に入りました。
プレハブには一人の女性がいます。
ユースホステルへの道を尋ねると、山の上にあるから歩いては遠いよ、それにもう日も暮れるから・・・
と言い、少し考えて、おばちゃんの家に泊まる?
と言われました。
予期もしない言葉に驚きました。
私は、手入れなどしたことがない肩まで伸ばしたボサボサの長髪に、汗臭く、小汚いジーパン姿でした。
いまでこそ、男性の長髪はファッションですが当時の長髪の若者は、不良青年の烙印が押されていました。
まして田舎では、異質な人物に見えたと思います。
おばさんは、私の格好など微塵たりとも気にしなかったようです。
車ですぐ近くの、おばさんの家は、普通の民家でした。
おばさんのご主人も少しして帰宅されました。
茶の間に通され、本棚を見ると旅ノートがありました。
私と同様に泊めていただいた旅人が記念に思いを書き残しているノートです。
たくさんの方の思いが記載されています。
食事をし、雑談に付き合っていただき、お風呂をいただき、その夜はぐっすりと眠りました。
翌朝、駅まで車で送ってもらった別れ際に、ほんの少しのお金を、お礼に渡そうとしましたが、おばさんは頑として受け取ってはくれません。
今思えば、この予期しなかった出来事が、どうやら私を旅の虜にしたようです。
十八歳の時のことですので、もう40年以上前の話になります。
2年後二十歳になった私は、満を持して一ヶ月間の、欧州の旅へと出かけたであります。
(写真は、ジミヘンを神と崇めていた当時の目黒)
- 旅行の満足度
- 5.0
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