サモス海峡からイカロスの海へ（ギリシャ本土とエーゲ海その10）

2014/08/09 - 2014/08/09

午前中のトルコ・エフェス遺跡観光のあと、クシャダスの港を出港したクルーズ船は、ギリシャ・サモス島（ピタゴラスが生まれた島）とトルコとの間のわずか１〜２kmの海峡を通過し、パトモス島に向かいました。

パトモス島はは「ヨハネの洞窟」など、キリスト教の聖地とされているそうですが、信者ではないのであまり関心を持てませんでした。もっとも、聖ヨハネ修道院がある頂上付近は眺望にすぐれており、湾内のクルーズ船から近隣の島々まで見渡すことができました。ガイドさんの話では、パトモス島の北西方向に見える島がイカリア島で、その手前のあたりがイカロスが墜落した伝説の海になっているそうです。そう思って眺めると、感慨深いものがありました。
なおNHK「みんなのうた」でもおなじみの『勇気一つを友にして』ですが、

昔ギリシャのイカロスは　ロウでかためた鳥の羽根(はね)　両手に持って飛びたった

というのは神話の通りですが、神話では「父の警告を忘れ高く飛びすぎて、太陽の熱で蝋を溶かされ墜落死した。」とか「つい調子に乗りすぎて太陽に近づいてしまった」というのが墜落の真相であり、歌詞で歌われている、

だけどぼくらはイカロスの　鉄の勇気をうけついで　明日(あした)へ向かい飛びたった　ぼくらは強く生きて行く　勇気一つを友にして♪

という「勇気」とはなんだか違うような気がします。むしろ、「イカロスの無謀な事故死を教訓として、常に冷静に、慎重に行動しましょう」という訓話なら分かりますが．．．。

エリア パトモス島(ギリシャ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 社員・団体旅行
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: エティハド航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: ユーラシア旅行社

パトモス島の北西方向に見える島がイカリア島で、その手前のあたりがイカロスが墜落した伝説の海になっているそうです。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

このアルバムのマップ。トルコ・クシャダス、サモス海峡、パトモス島の航路。

サモス海峡に近づく。左はトルコ。右はサモス島。

サモス海峡にさらに近づく。

海峡中央に小さな島が見える。領土紛争のない、のどかな風景

中央の島には監視塔のようなものが見えるが、近くをヨットが通り過ぎるほどであり、領海侵犯で捕まることはなさそう。

ピタゴラスが生まれた島として知られるサモス島。

ヨットに接近。左がトルコ。右はギリシャ。

南側から海峡を眺める。右がトルコ。左がサモス島。

サモス海峡通過から１時間40分後のパノラマ写真。

サモス海峡通過から２時間10分ほどでパトモス島に到着。連絡ボートに乗り換え。

島の最高地点にある要塞のような建造物が聖ヨハネ修道院。

連絡ボートでスカラ（港）に向かう。

スカラ（港）で、グループごとにバスに乗車。

港の町並み。狭い島なのにバイクや、レンタカー受付あり。

この島の観光案内。見所はいろいろあるようだが、クルーズ船の停泊時間は3時間。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

熱弁をふるう地元ガイドさん。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

まずは、黙示録の洞窟を見学。見学者はすべてクルーズ船乗客。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

日本のローソクよりかなり細い。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

洞窟近くから下を見下ろす。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

洞窟内部は撮影禁止。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

洞窟出口から下を見下ろす

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

聖ヨハネ修道院に向かう。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

修道院前から下を見下ろす。停泊中のクルーズ船や、イカロスの海（左端）も見えている。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

イカロス島方面の島々が見える。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

湾内のパノラマ

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

修道院入口の天井画

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

天井のフレスコ画。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

修道院中庭。内部は撮影禁止。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

修道院の最上階よりイカロス海方面。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

以前はこの階段から屋上に登ることができたそうだが、立ち入り禁止となっていた。
そのこともあり、眺望は一部の方向に限られていた。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

修道院入り口付近に停まる給水車。山の上に建てられていて雨が少ないため、給水には苦労されているものと思われる。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

要塞のような修道院を見上げる。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

坂の途中で見かけたオシロイバナ。

パトモス島の“神学者”聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区(コーラ) 史跡・遺跡

連絡ボートでクルーズ船に戻る。

クルーズ船から島に別れを告げる

連絡ボートから撮ったパトモス島のパノラマ

クルーズ船に戻る頃には日が沈む時刻になっていた。

夕日に照らされながらクルーズ船に乗る。

夕日が沈む。

パトモス島から出港。月齢14の月が輝いていた

夕闇迫るなか、パトモス島にお別れ。