2014年晩秋・ソウル・扶余・（群山）旅行記（２分の１）

2014/11/21 - 2014/11/25

　ソウル、釜山、全州、仁川と宿泊して観光したことがあるので、今年はどこにしようかと妻と検討し、日本とも関係の深い百済の都、扶余をメインに訪問することにしました。
　前後はソウルに泊ることにし、扶余からソウルに戻る途中で、群山に寄ってみることにしました。

　日程等は以下のとおりです。
・11/21（金）NH1165　16:20羽田発　16:50金浦着　
　　　　　　 　イビス・バジェット・アンバサダー・ソウル東大門泊
・11/22（土）ソウル→（高速バス）→扶余　　　
　　　　　　 　スターパレス・モーテル泊　　【←本稿はここまで】
・11/23（日）扶余滞在
　　　　　　　 同上泊
・11/24（月）扶余→（バス）→群山→（高速バス）→ソウル
　　　　　　　 上記イビス泊
・11/25（火） NH1162　12;45金浦発　14:45羽田着　　　　　　

エリア 扶余(韓国)

【１日目】
３連休の前日、会社を少し早く出て、１５時半頃、羽田へ。国際線ターミナルは、「日本橋」が設けられたり、江戸情緒を増していました。

１６時２０分発のＡＮＡで金浦へ。定刻の１８時５０分に到着。空港で両替レートを見ると、１万円＝９万ウォン丁度。アベノミクスで円安だ〜。

空港から地下鉄５号線で東大門歴史文化公園駅へ。乗り換えなしなのはありがたかったけど、駅を降りてからスーツケースを抱えて階段を何度も登って疲れた。４番出口の階段もとても多い段数。出口を出さえすれば、徒歩数分でイビス・バジェット・アンバサダー・ソウル東大門です。２０時過ぎチェック・イン。

このホテルは１０月にオープンしたばかり。幅の狭いシングル・ベッド２つで一杯の狭い部屋だけど、ベッドを高く設置しているので、スーツケースとかはベッドの下に収納可能。風呂はシャワーだけだけど、別にサウナ付き大浴場（そんなに「大」ではないが）があるので、大丈夫。

荷物を置いて、すぐに夕食へ。５号線で鐘路３街で下車。６番出口を出て少し戻って路地に入るとすぐに見つかった「ミ（味）・カルメギサル・ジョンムン（専門）」です。

この店は、「韓国酒場紀行」に載っていた豚焼肉の店です。

メニュー真ん中のカルメギサルと左端のマクチャンクイを注文。豚のハラミ（横隔膜）とホルモン、それぞれ１万１千ウォンです。酒類はビール・焼酎・マッコリいずれも１本３千ウォン。

手前がカルメギサル、奥がマクチャン。マクチャンは丸腸だな。

店内はこんな感じ。我々は店内の入り口わきに座りました。

店外はこんな感じ。店内といっても、ドアも窓も開けっ放しだし、隙間風も入ってくるので、店外と大差はない。

よく焼いてから、自分でハサミでちょん切って、薬味を付けていただきます。

この店は、お願いすれば無料でテジコプテギ（豚の皮）がもらえるということだったので、お願いしました。写真手前の物体です。よく焼いてハサミで細かくすると、ねっちゃりした皮と脂の食感で、結構なつまみになります。

店内の片隅で、店のご主人が豚肉の下処理を始めました。結構、客が入ってるのにな。。。

店先だけでなく、店の脇の路地にもテーブルを並べて営業してました。

「味カルメギサル専門」、かなりディープな店ですが、豚肉にしては結構な値段だし、客層もブルーカラーよりもホワイトカラ―が実は多い感じなので、もしかしたら、ディープっぽい雰囲気を味わう店なのかも。

４万ウォンくらい払ったので、３酒混合で結構飲んだかな。２３時をかなり回ったあたりで切り上げて、ちゃんと地下鉄に乗ってホテルへ。

明日は長距離バスで移動なので早々に就寝。

【２日目】
昨晩、飲み過ぎたせいで起床したのは予定より遅れて８時過ぎ。慌てて、ホテルの近くで朝食処を探しますが、見当たらず。結局、東大門歴史文化公園駅４番出口を降りて、８番出口を上がったところに、２４時間営業の「クンデチプ」がありました。

メニューを読むのが大変なので、一番上のコソギ（牛）クッパと２番目のスンドゥフチゲ各５千ウォンを注文。

副菜のキムチ類も５種類くらいあって、結構、美味しい。安いし、いい店でした。

朝食から戻って、大きな荷物はホテルに預けてチェックアウト。地下鉄で南部バスターミナル駅へ行って、ターミナルへ。１０時過ぎでしたが、扶余行きのバスは結構混んでて、席が取れたのは３本目の１０時５０分発でした。

ここからバスに乗って、扶余に着いたのは、２時間１０分後の丁度13時。小雨が降っていたので、いくつか候補に選んでいたモーテルのうち、バスターミナル至近のスターパレスモーテルを目指します。ちなみに、扶余は、街中には「ホテル」は一軒もないようです。また、韓国では、「モーテル」というのは、日本のような用途に限らず、ビジネスホテルのような使い方もするようです。

これが、スターパレスモーテル。公衆衛生の優秀店として登録されているそうですが、外見はいわゆるモーテル。入り口で、受付の陰気なおじさんと交渉して、スタンダードルームで１泊４万ウォン・２泊で８万ウォンをカードで払いました。

室内はこんな感じ。ダブルベットに、テーブル１つとソファ２つ。鏡台もあります。浴室とトイレは同じ部屋ですが、３畳ほどのタイル貼りで、公平に見て、清潔感も不潔感もない感じ。バスタブは家庭用の大きなもの。１泊１室４万ウォンなら、文句は言えないかな。

扶余の街は、大通りを挟んで、北側に聖王の銅像（この写真）があるロータリー、南側に階伯将軍の銅像のあるロータリーがあり、この間の大通りと、それと平行した南北のいくつかの通りが繁華街です。両ロータリー間は歩いて２０分くらいかな。北ロータリーの少し北側が扶余山城エリアです。

こちらは南ロータリーの階伯将軍の銅像。この概ね東側に、定林寺、扶余国立博物館、宮南池があります。

モーテルにチェックインして、荷物を降ろして、昼食に向かいました。軽いものをということで、北ロータリーすぐ近くの「李朝麺屋威興冷麺」（041-835-2120)にしました。

水冷麺やビビン冷麺・刺身冷麺以外に、カルビタンやソルロンタンもあるようです。

しかしながら、二人とも、一番食べやすい水冷麺７千ウォンにしました。韓国の冷麺は美味しいけど、ここのも相当美味しい。

店に着いたのが１４時頃だったので、結構、空いていましたが、それでも、地元の家族が何組か、冷麺よりはソルロンタンとかを食べてました。店の人も感じが良かったし、何より冷麺が美味かった。

遅い昼飯を終えて、観光開始です。まずは、定林寺址へ。扶余に百済の都があった時代の中心的な仏教寺院だそうです。
寺址と付属博物館への入場料が１千５百ウォンだったと思います。

写真は、五層石塔。西暦６６０年頃に、唐と新羅の連合軍がこの地を攻めて徹底的に破壊しつくした際に、この塔には、「大唐平百済国」云々と彫りつけられて、破壊されずに残されたとのことです。目を皿のようにしてこの彫りつけを探しましたが、残念ながら見つけられませんでした。この当時、日本は百済を助けており、百済の残党のうちのかなりの人数が日本に渡ったとのことです（歴史で習った白村江の戦いの頃）。

寺址に復元された拝殿の中に、ひっそりと安置された仏像です。高麗時代の改築時に新造されたものだそうですが、日本の仏像には多分ない穏やかなユーモラスな表情が印象的です。

定林寺址博物館には、この寺の全景模型が再現されていました。

往時の華やかな姿が偲ばれます。

本日2つ目の訪問は、国立扶余博物館です。入場料は、確か、無料だったと思います。これだけの博物館が無料というのは、どうやって維持しているのかと却って申し訳なくなります。

エントランスに至る庭のあちこちに、古代の彫刻類等が無造作に設置されています。三国時代の豊かな文化が伺えます。

奥のは、扶余時代の「虎子」。男性用の「しびん」みたい。手前のも、性別は知りませんが、同じ用途のようです。

百済金銅大香炉。
龍と鳳凰の調和が百済の優れた造形美を証明している、ということです。
よく分からんが、こんなものを６〜７世紀に作っていたというのは工芸技術のレベルの高さを示しているとは思います。

本日最後の訪問先は、宮南池。百済の王宮の別邸の人工池の再現。池には蓮がたくさん植えられていたが、季節柄、蓮の花は見られない。

池に架かる橋や東屋のようなものの他、このような巨大なブランコも。蓮の花咲く季節に訪れるべき名所だろう。

と、ここまでの観光で疲れ果てたので、北ロータリーまで戻って東へ１０分程歩いて、ミョンジョンモーテルの１階にあるサウナへ。一人５千ウォン。１８時半から１時間くらいのんびりして、疲労回復。

サウナを出て、北ロータリー方面へ5分程歩いて戻って、本日の夕食は「百済の家」（041-834-1212)へ。蓮の葉ご飯の付いた写真のコースが１万５千ウォン。

様々な副菜の他、プルコギ鍋も着いてます。日本のすき焼きを上品な薄味にしたような感じでかなり美味しい。サムパプ用の色んな生野菜も大量に付いています。

蓮の葉ご飯。

もち米に、色んな豆類や雑穀も入ってます。穏やかな、優しい味です。

マッコリは、左の甘い栗マッコリと右の少し酸味の強い茶色いマッコリの２種。美味しい料理とお酒で、移動と観光で疲れた本日が終了です。