一度は通り過ぎた町が　無性に気になる・・・　戻ってみようか・・・　⑤ガッラ（ゴール）　　ねぇ　母さんともう一度だけ旅しない…そう言ってみたら私は泣けて息子は笑った　　⑤

2014/02/20 - 2014/03/02

数日前　この町を通りすがった時は　何の魅力も感じなかったはずなのに
今　何故か　無性に　気になる
迷う
先に進むか　今さら　戻ってみようか・・・
息子との　過ぎ去った時間も　こうして　戻れたら良いのに　

エリア ゴール(スリランカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: スリランカ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

私たちを　呼び戻したのは　何・・・
それを確かめたくて　旧市街を取り巻く砦の近くに　宿を決める

手入れのいき届いていない中庭を挟んで　部屋が並ぶ
干された洗濯物で　長期滞在者向であることを　知る

その中の　１番高級な部屋にする
１番良い部屋なので　シャワーがある
水だけど・・・
１番良い部屋なので　窓がある
閉まらないけど・・・
１番良い部屋なので　テレビがある
映らなかったけど・・・
１番良い部屋なので　冷房がある
ぬるかったけど・・・

先ずは　砦の中の　旧市街を散策してみるとしよう・・

宿の向かいの家から　泣き声・・・
貴方なのね　声の主は

お土産を売る店は　白の境界がわからなくなるほど白い店だった
欲しいもの　あったのだけど・・・

向かい側にも　お土産屋さん
こっちは　買えそうな　値段

なので　この中の一つは今　私の物

買ってやろうか・・？　って　息子
いいよぉ・・・　って　わたし
強がりに　失敗して　後悔　素直じゃない
買ってもらったら　終わっちゃう気がしただけなのにさ・・・

ポルトガル　オランダ　イギリス・・・被支配の歴史が　コロニアルを醸し出す

植民地時代の面影が・・

あちら・・・

こちらに・・・

色は　氾濫するが　砦の外側へ流れ出る事は　ない

１５分もあれば　１周してしまう旧市街だから・・・

何度も　この老人と　めぐり会う

私は　たった１度の人生で　息子と　めぐり会えて　よかった・・
めぐり会うために　私の　人生があったのかもしれない
何時も　雑多な　私の思考も　そんな事を思う時　混じりけが無くなる
息子だけに　なる
それが　たまらなく　うれしい　
それが　たまらなく　さみしい
どっちなんだ　いったい

インド洋に突き出た　小さな半島の岬で　出会った人
旧市街の歩き方を　教わった
後から写真を見返したら　この人の写真がタップリあって　自分でも笑った

出会った人の　友達

日本人なら　僕を　知ってるだろう・・と言う
どうやら彼は　この断崖からダイブするパフォーマンスで稼いでいるらしい
日本のＴＶ局に何度も取材を受けた事があるらしく有名人気どりだ
何なら　ダイブ　して見せてあげようか・・？
胡散臭いので　バイバイ

泣き声の主　現れる
犬のシッポを掴みたいらしく　今度は　犬の鳴き声が　響き渡る
彼女の　現るとこ　常に　にぎやか

誰もいない　ビーチに降りてみる
職場の　熱帯魚を飼っている　吉田君に珊瑚を拾って　お土産にしたいから
吉田君は　息子の一歳上
職場での　私の　む・す・こ・・・
勝手に　そう思ってるだけだから　ゆるされる

シッポを掴まれそうになった犬が　階段を下りて　逃げてきた
さすがに　ここまでは　追っては来れないだろう
安心して　私と　遊ぶ
海水を飲んでは　しょっぱい顔をして　私を笑わせる

この後　暫く　私に　ついてきた
気がついたら　いなかった

捨てられたパイナップル
捨てられてる事に　同情
ひねくれた　きもち　わずか

砦の上を気ままに散歩
もしかして　この壁は　東方貿易地として繁栄していた事を　記憶しているのだろうか
だとしたら・・・・聞いてみたい事が　たくさんある

砦を１周して　ゴール駅のほうに行って見る

もう　コロニアルじゃなくなる

いろんな　黄色が　ぶら下がる

バナナは　黄の色・・・
そんなこと　忘れていたなぁ・・と思う黄色

駅の　裏
駅の正面には　興味が無い

１番好きな時間を　旧市街で待ちたくて　メインゲートの向こうに戻る

みんな　帰るところがある・・あたりまえじゃない　わすれそうになる　しあわせを　上から　見下ろす

昼と　夜が　混じり合い　どちらにもなれそうな　絶妙な　時間

灯りが　ひとつ　またひとつ・・と灯り始め　どこからともなく　日常が聞こえ　日常が匂う

日常って　いい・・・

灯台の傍で夕食を
２家族で５０日間のバカンスに来ているフランス人達と盛り上がる
日本のバカンスは何日あるのか・・・？
　せいぜい１週間・・
日本人はcrazyだ・・

今更ながら　私に半月の休暇を取らせてくれた職場に感謝
いただいた時間　息子との　掛け替えのない時間に　使わせていただきました

窓がちゃんと閉まらないので　蚊の出入り自由
頼みの蚊帳は穴だらけ
夜通し悩まされ　やっと　迎えた朝
　母さんの分まで　刺されてあげたよ・・・
笑おうとしたけど　うまく　笑えなかったこと　気付かれたかもしれない

寝不足気味の息子を置いて　１人漁港に行って見る

活気が充満し過ぎた浜

ことばは　いらなく

ただ　身を置き　

まみれてみる

うろこが　とびちり

威勢・・という言葉を　久々に思い出す

そこにある海で　魚を捕り　金に換えて　生きる
それだけのことを　繰り返すだけ

新聞紙のエプロン
使い捨て
便利

漁から戻った男達が　ここで　簡単に　朝飯を　喰らう

もうそろそろ　息子も　起きた頃・・・
帰りに　見かけた店

旅人がレトロ・・と勝手に思う
客にとっては　懐古ではなく　ただの　今　である　

店の　あるじ
写して　その場で見せたら　「俺は　こんなに　カッコイイのか」って笑った
そして　こうも言った
「自分の写真　はじめて見た・・」
店を出て　泣けた

この子達に　施しを・・と
これで勉強して　何時か　お母さんを助けてあげてね・・ってペンを渡した
不本意な顔してたけれど　これでいいんだ

私は　確かに　ここにいた　しるし

宿の主
長年　看護していたお母様を亡くし　１人になったそうだ

何時も　この椅子に　ドップリと座り　出入りする人を捉まえては　１人になる時間を　いやがっている

この町に　戻った理由は　わからずじまいだけど　息子への　思いに　混じりけがない事だけは　嫌になる程　わかった
　

だから　ここには　もう　いなくていい

ここを　くぐって・・・
ねぇ　何処行く？
振り返って　聞いたら　泣きそうになった

この旅行記へのコメント （1）

• とらいもんさん 2015/02/08 15:59:56

  遠い思い出

  貴女のコメント、それは｢ポエム」
  良いのを見せていただきました。有難うゴザイマス。