2013/04/25 - 2013/05/01
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arzaga10さん
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旅先に選んだという以上に、インド旅行が「今いちばんやりたいこと」だった。
『今日を味わうべし。明日は分からぬ』と、首都デリーの空港のトイレで標語は語る。
40℃越えの熱波と、フリース必須の冷房と、インド人との歓談と、インド人との戦いと。
ヴァラナシ、デリーを歩いた旅の前編。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- Agoda
-
JALの直行便で成田を発ち、夕刻、首都デリーのインディラ・ガンディー空港に降り立つ。噂どおりピカピカで清潔な、インド感のない空の玄関口。トイレの殿・姫は世界一分かりやすいかも。手洗い場に感じのいいおじさんがいて、紙タオルを差し出してくれた。単純に厚意と受け止めて出てしまったが、あれはチップを期待してだったのだろう。最初で要領が分からなかった。
ちなみに、ビザは東京の旅行代理店に任せて取得済みだった。 -
空港送迎のサービスで、中心部から少し離れたホテルにチェックイン。1泊1部屋INR2800(当時¥4000)ほどで、快適さに驚く。最低限の設備しかないけれど、ベッドもホットシャワーも完璧で、ミネラルウォーターとWifiは無料。スタッフも、英語の訛りは確かにきついけれど、丁寧で親切(旅先のホテルでSirなんて初めて呼ばれた)。敷地内の離れにおしゃれなカフェを併設していて、割高だけど軽食もとれる。宿にインド的な刺激を求めないならオススメ。
bloomrooms <http://www.bloomrooms.com/> -
翌朝は早々にデリーを発ち、空路でヴァラナシに向かう。インディラ・ガンディー空港は国内線のターミナルもぴかぴか。防犯対策のため、入り口でEチケットの控えとパスポートを警備員に提示してから入場する。充実したフードコートでKFC(もちろんマサラフレーバー)のランチ。まだインドには訪れていないも同然。
利用するのはLCCのスパイスジェット。ナショナルフラッグキャリアであるインド航空よりも評判は良い。座席は狭いけれど短時間のフライトなので問題なし。 -
ネットでチケット予約した際、うっかり有料のランチを注文していた。LCCだからランチはオプションなのに、不注意で発注してしまったようだ。
宗教上の理由で、インドの食事はベジタリアン用かノンベジタリアン用かに分かれていて、どちらか選ぶことになっている。ノンベジを選択したが、肉はぱさぱさしていて、辛いのより脂っこいのがちょっとツライ。自信を持っておいしくなかったと言える。ちなみに、ベジ用は野菜の揚げ物などのメニューだった。 -
ようやく「インド」とのファーストコンタクト。ヴァラナシの空港の出口には、乗客の「出待ち」の人垣。まさに旅人にとってのインド。ここでも予約していた宿のドライバーの送迎。車中、やけに熱心に観光案内をしてくれると思ったら、案の定チャーターの売り込みだった。
「日本は仏教国だろ?ここには仏教の聖地があるんだ。遠いから俺のクルマに乗ってかない?」
「ヴァラナシのシルクは最高だ。町で売ってるのはだめ。本物のシルク工場に連れてくよ。」
あまりにも旅行記で読むような典型的なセールストーク。ただ、がむしゃらさには感心してしまう。これが生きる力というものなんだろうか。なんとなくでは暮らしを立てられない環境ゆえだろうか。 -
送迎車を降り、猛烈な暑気と排泄物の臭いに気圧されつつも、それらも含めて好奇心に胸が弾む。案内に従って宿へのややこしい路地をゆくと、ついにガンガー(ガンジス川)に出会った。広くて、静かで、砂埃に霞む彼岸とこちらとを隔てるような。
と、同時に立ちはだかる牛。岸から上がって町なかへと牛歩する動きの遅さは、かつてはるか東方の国で採用された国会戦術の名前が正確であることを裏付けていた。
何はともあれ、遠くへ来たもんだと、こみげる感慨。 -
ガンガーに面した三ツ星ホテルに泊まる。ヴァラナシには、ガートと呼ばれる河岸へと直接降りていける階段が連なっている。川ぞいには安宿(ゲストハウス)が多く、「高い宿」は珍しい。安宿はインド旅行の醍醐味でもあるが、妻と二人なので快適さを重視。
良かったのは、部屋の快適さ、無料Wifi、屋上テラスでの無料のヨガ体験、オプションの朝夕のクルージング。ホットシャワーが出なかったのと施設内のレストランがそれほどおいしくなかったのが難点で、インドでは普通のゆるさだが、宿泊費が当時1万円を越えと五ツ星クラスだけに、値段ほどの満足感はなし。
Suryauday Haveli<http://www.suryaudayhaveli.com/> -
イチオシ
まず何しよう?何はともあれ川を下ろう。街並みの端まで行ってみよう。近くにいた船頭のじいさんに声をかけると、1人100ルピー(当時¥140)などとふっかけてきた。立ち去ろうとすると半額になったが、それでも高い。だが辺りに他の船はない。ピンク色のサリーを着た現地の女性たちが乗り込む。「さあ、乗るの?乗らないの?」と迫るじいさん。分かったよ、乗りましょう。
…という経緯はあったものの、ガンガーの濁りをゆるりと下るのはとても優雅なひとときで、暑さが気にならなくなるほどだった。ピンクのおばちゃんたちとも、まったく言葉が通じないのになぜか談笑。一人が川の水を手ですくい、額から浴びていた。女性はその水を、旅の外国人にも与えてくれた。なんという壁のなさ。正直、水の汚さに腰は引けていたのだが、そのはからいを喜んで受けることにした。
滴は光っていた。あー、ここまで来て良かった。 -
サドゥーと呼ばれる修行者(あるいはただの浮浪者か?)。すんなり写真を撮らせてもらい、すんなりとお布施を要求された。インド人と聞いて、ステレオタイプと分かっていてつい思い浮かべてしまう容姿…、それがマンガみたいに目の前にあった。あまりにも想像どおりすぎて、むしろ想像を絶する。恐るべしインド。
サドゥー(っぽい人を含む。判別不可)は大勢いるわけではない。でも旅人から見れば存在感は強烈だ。ヴァラナシの典型的な景観の一部に感じた。 -
川ぞいを離れ通りを歩くと、ヴァラナシの日常風景に出会う。地元の人が集まるチャイ屋さん。ああ、当たり前だけどここにもインド。すべてが目に新しい。
滞在中に一度は街角で売っているチャイを飲んでみたいと思っているものの、開放的すぎる店がまえといい年季の入りすぎたグラスといい、旅行者にはあまりにも「滋養がありすぎる」雰囲気だったので、悩まずパス。まだ旅の序盤。腹を下すわけにはいかない…。 -
同じく道ぞいのアイロン屋さん。未電化だ。「ナマステ〜」と挨拶すると、真っ白な歯を見せて返してくれる。珍しげに見ていると、「あっちにも同じことやってる奴がいるぞ」などと教えてくれたりもする。船で乗り合わせたおばちゃんたちもそうだったけれど、外国人にも慣れていてフレンドリーな人が多い。
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痛そうに寝るリキシャワーラー。
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ヴァラナシの夜。ガートの中心に位置するダシャシュワメード・ガート(メインガートとも呼ばれる)では毎晩、祈りの儀式プージャが行われる。ホテルの船がプージャを見に行くクルーズを催行していて、川からその様子を眺めた。
鳴り物と、あれがマントラというのか、独特の詠唱の声が絶え間なく響いている。祈り手、または踊り手の青年たちは煙を吐き出す香炉を手にゆらゆらと舞う。かれらの周りだけが昼間のように明るい。 -
ガートの階段に腰かけ、香炉や燭台を掲げる青年たちの目の前で見入っているのは、観光客よりもインド人とおぼしき人たちに見える。
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一方、ガートを取り囲むようにして儀式を川から眺めるのは、世界中から集まった観光客。というかずばり「観客」というべきか。文字通りダシャシュワメード・ガートは劇場と化し、その熱気に高揚感をかき立てられる。儀式そのものよりもむしろ、それを取り巻く観客までを含めた「劇場空間」があまりにもダイナミックだ。一人の旅人としては、まさに旅の中に身を置いていることを実感する光景だった。
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プージャ帰り、夜中の市街地を歩くのを避け、宿のレストランで夕飯。インドに来て初のカレー。ただし現地ではそもそもカレーという料理はないらしく、ウェイターに「どれがカレー的なやつ?」と尋ねてチーズ入りのを注文。観光客むけの味つけということか辛さはあまりなく、むしろチーズのせいで甘ったるい。観光地でおいしいローカルフードに出会うのは、思いのほか難しい。
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一夜明けて旅の2日目、夕焼け色に見える朝日。日中のひどい暑さはまだない。昨夜のプージャに続いて、ホテルのクルージングツアーに参加。
母なる川とされるガンガーから、地元の人たちは、暮らしそのものを得ている。沐浴や水運はもちろん、排水を流したり、かと思えば生活用水を得たり。しきたりで遺体を流すことさえある…かと思えば、動物の死骸らしきものが無造作に流れてきたりもする。カオス。そう見える。でも、自分の常識をいったん忘れて考えてみると、文字どおり「すべて」を川から得、川に委ねているのだから、カオスどころかこれほど一貫している生活様式もない。一考の余地はある。
ともあれ川の水は超絶に汚いが、淀みなく整然と流れているからか、意外に嫌な臭いはしない。 -
船頭のじいちゃん。街並みを左手に川を下る時は手漕ぎで進み、逆に流れを遡る時には迷わず船外機を動かし休憩タイム。
降りる際チップを求められ、100ルピー(当時¥140、宿のレストランで支払った額の10倍)しか受け取ってくれなかった。素直に渡してしまう方に問題ありとも思えるし、四ツ星ホテルの客ならそのくらいは不自然じゃないような気もするし。物価の違う国のチップは要領が分からない…。 -
船上から眺める、これぞヴァラナシという街並み。色も形も様々な建物が連なっているのに、一体感のある景観になっているのが不思議だ。
早朝から沐浴する人たちで賑やか。一方で、布でぐるぐる巻きにされた遺体さえ流れてくるのも見てしまった。人と水とが、文字通り一体となっている。生きている者も、死んでいる者も。 -
誰かが川に流した、お椀に載った花。船に乗っていると、子どもの物売りが小舟を横付けして、ひとつ10ルピーで買わないかと声をかけてくる。花にはキャンドルが添えられていて、火を灯し、願いをこめて川に放つ。どこまで流れていくのかは分からないけれど、ガンガーならば、どこかふさわしい場所へ送り届けてくれるのだろうと思える。すべてを抱擁するこの川には、何やらそんなもっともらしいことを思わせる説得力を感じる。
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こちらは大人の物売り。チープな土産物をかなり取り揃えている。船を横付けしてくるのを、われらが船頭のじいちゃんは黙認している。というか、買い物が済むのを待ってさえいる。物珍しさから、ガンガーの水や土を入れて持ち帰るためだという小さな金属製の甕(かめ)と、眉間にぽちっと色を付けるための粉、ビンディーの小瓶のセットを購入。買え買えとやかましく迫られながらも、意外に嫌ではなく、むしろ楽しい買い物だった。まんまとやられた。
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祈りを捧げるように静かに沐浴を行う人もいれば、朝っぱらから濁りの中でばしゃばしゃやってる子どももいる。ガンガーの日常風景を撮ろうとしていたら、がきんちょが抜け目なく「ワンダラー(写真は1ドル)!」と叫んできた。あなどれん。だが悪いな、当方きみらのガンジーさんのお札しか持っておらんのだ。
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朝の洗濯。そう、この水でだ。川で洗った(すすいだ?)衣類を平らな石に打ち付けて脱水し、岸の置き場に絶妙のコントロールで放り投げる。
洗濯を生業にするカーストがあると聞いた。朝日を迎える頃にはもう、石を打つリズミカルな音が聞こえていた。はたしてきれいになるのかは不明(僕らの概念では「きれい」にはならないだろう)。でも、ガンガーによって「清められる」ということなのかもしれない。 -
川岸にしゃがみ、土くれを手にすると、持ってきた金属の器に擦りつけて磨く。ゆったりとした動作で何度も繰り返し、それを終えると川の水を汲んで帰っていった。これだけをするのに10分もの時間をかける。一連のすべてが祈りの時間なのだと思う。
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川ぞいを少し離れて歩き出すと、期待を裏切らず?「インドな」光景が出てくる出てくる。闊歩するヒンドゥーの「神様の使い」たち。
列をなし、川をめざしてのんびりと階段を降り、沐浴?を終えると、さらにいっそうのんびりと階段を上る。悠然、などという生易しいものではない緩慢さだ。一方、道順はちゃんと決まっているらしく、足取りそのものにはけして迷いがない。整然と、のろい。不条理だ(笑)。
神様は自分の意志を順序よく、でもわざわざことさら緩やかに届けようとしているらしい。 -
歩いているとたちまちインド人が寄ってくる。ニホンゴを交えて親しげに話しかけてくる。客引きなら分かりやすいが、ただむやみについてきて、結局「じゃあね」と去っていくまで何が用だったのか謎の場合もある。
勝手にガイドを始めて後で料金を請求されるのも面倒なので、適当にあしらいながら自分たちのペースで歩く。邪魔されるわけじゃないし、請求されても断ればいいという気楽な気持ちで。たまに、あれは何?と尋ねると答えてくれたりもする。そうすると、現地の人に遊んでもらっているような気分にもなる。
写真はそうやって教えてもらった、木の根に飾りつけをした祠のような場所。樹木を神聖なものに見立てるという発想に、日本人として共感を覚える。 -
街歩きの味方、自転車の付いた人力車、サイクルリキシャ。これに乗りたかった。でこぼこの道を行くと座席は容赦なく跳ね上がり、余分なスリルを味わうことができる。でも気持ちいい。むかし自転車の二人乗りで後ろに乗った時のような、「漕いでないのに前に進む」感じがとても楽しい。
インドらしい体験というだけじゃなく、路地の入り組んだ町なかでは手軽で便利な乗り物だ。漕ぎ手(リキシャワーラー)が行き先をちゃんと理解してるか(そもそも知っているのか。着いてみるまで確かめようがない)によるのだけど。 -
もうひとつ、観光でよく使う乗り物がオートリキシャ。バイクと屋根の付いた座席が一体になっている。歩き疲れて宿に戻るのに拾った。
走り出す時、運ちゃんの隣に男が乗り込んできた。さっきまで僕らにつきまとっていた客引きだ。運転手とはなぜか親しげに見える。無事に宿の近くに戻り、僕らが降りる時に颯爽と去って行った。まあインドのことなので、こうした様々な謎について観光客が深く考えても仕方ない…。 -
午後、ヴァラナシの空港から国内線でデリーに戻る。空港までは宿が車を出してくれるが、運転手は行きと同じ、チャーターの勧誘に熱心なあんちゃんだった。でも今回はヴァラナシを去る身である僕らに対し、おしゃべりは一切なし。大変分かりやすくて良いです(笑)。
空港は新しくなく閑散としているけれど、小ぎれい。搭乗前のセキュリティーチェックは念入りで、「触診」もあり。したがってヒンドゥー国らしく、窓口は男女別々。 -
デリーに戻った。初日と同じ宿に再チェックインして一夜明け、3日目。この日はチャーター車で一日デリー観光。約束の朝9時よりも早く、ターバンを巻いたドライバーのおじちゃんがフロントへ。2人旅なのに車はワゴンで広々。「こことこことここに行きたい」とメモ書きして手渡し出発。
最初は世界遺産フマユーン廟。入場料を支払って入ると、広い構内に人はまばら。入口にある「世界遺産ですよ」の看板もそっけない。連日40℃越えの酷暑に、ワンコは日陰でやる気ゼロ。この中を歩こうという観光客は、たぶん酔狂だ。 -
フマユーン廟は、ムガール帝国2代皇帝の霊廟。16世紀後半に完成した。イスラム建築の最高傑作のひとつで、あのタージ・マハルに大きな影響を与えたといわれる。赤い岩と白い岩が互いを引き立てあう。美しい。構内は静かでデリーの喧騒が嘘のようだけれど、この壮麗で調和のある造形も、周囲のカオスとは別世界のもの。
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廟の上部へと続く階段。鳥肌が立つ。硬質な岩の段がすっと直線に延び、特別な場所へいざなわれるような気分になる。貧しい表現だけどあえて言えば「まるでドラクエ」というのがぴったり。インドすげーと思ったのが、保存状態の良さ。これが中世の建築物だとは信じられない。
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フマユーン廟を築いたムガール帝国はイスラム教の家。イスラム教は偶像崇拝を禁じる、というのは旅人にもおなじみの話。霊廟の装飾には、神様や人はもちろん動物の彫刻も見当たらない。かわりに壁や窓を埋め尽くしていたのは、これぞイスラム!という幾何学的な文様。
考えてみれば当然のことなんだろうけど、実際目にすると感動が違う。 -
窓の向こうの空に、いろんな形が浮かんで見える。どうなってるの、これ?
偶像はだめ、という制約があったからこそ、こんなにも精緻で美しい文様が生み出されたのか。 -
旅行中によく飲んだミネラルウォーターの広告。軟水でとても飲みやすい。表示によれば採水地はヒマラヤ山系と、すごいブランド。でもこの銘柄に限らず、ヒマラヤ産の水はインドでは標準的。
旅した時期は雨季・乾季・暑季とあるうちの暑季。カラカラに乾燥していて日中は40℃以上の暑さに見舞われるため、水はがぶがぶ飲まなきゃだめ。1リットルのボトルを持ち歩き、一日に何本も空けていた。 -
買い物をしに高級ブティックが連なるエリア、カーン・マーケットへ。
午後の観光に備え昼食をとりに小ぎれいなレストランへ。マサラ風味以外のものが食べたくて洋食の店を選んだ。旧宗主国・英国のものなら無難だろうとフィッシュ・アンド・チプスを注文し、期待通り無難だったのだけど、フロア係がテーブルに置いた途端、チプスが勢い余ってテーブルに落下するのがインド・クオリティ。これもまた旅の味わいという意味で。野暮な苦言を呈しているのではありません(笑)。 -
昼食後に向かった先はデリーのお城、世界遺産ラール・キラー。「ここからはクルマで入れないから」と、ドライバーのおじちゃん、サイクルリキシャにバトンタッチ。料金は交渉済みで、おじちゃんが支払うとのこと。ちょっと不審に思いつつも、確かに城があるオールドデリーの界隈は大渋滞で妥当な交通手段に思えたし、リキシャのじいさんもややこしい人ではなさそうだったので、流れにまかせることに。
てか実際問題、身を守る意識は必要だけど、楽しくなくなっては意味がないので、常に警戒しっぱなしというわけにはいかない。最悪、じいさんならケンカになっても勝てるし…。 -
ラール・キラーに到着。壮大な城。はためくインド国旗がりりしい。インド人観光客で城をバックに記念写真を撮っている人も多い。結論を先に言うと、この外観がいちばんかっこよかった。
英語をしゃべらないリキシャのじいさんも、「ワンアワー」後に合流してクルマまで戻ることは理解してくれた。しかし、すさまじい人ごみの中で本当に見つけることができるだろうか…。そもそも、待っててくれるのだろうか…。やっぱりちょっと不安。 -
鮮やかな赤い岩で造られたアーチや柱が連なる城。広大な中庭もあり、ひどい暑さながらも、ピクニックを楽しむインド人観光客で賑わっていた。
そういえば入場料が外国人と現地人で全然違う。外国人料金はINR250(当時¥350)。対して、そこらじゅうに散らばっている現地料金のチケットを見た時には目を疑った。わずかINR10という額面が書かれていたのだ。京都とかの寺社でも採用してほしい、格安の日本人料金。 -
城の宮殿部分では、大理石を張り巡らせた壁がすさまじいことになっている。真っ白な壁面に、色とりどりの石をモザイクのように埋め込んだ、徹底的な装飾。草花をかたどったモチーフが涼やかだ。遠目には白亜に見え、全体として華美でありすぎないところが奥ゆかしい。
食い入るように壁を見つめる日本人に、インド人観光客からは「?」の視線。いやいやいや、あんたたちの国すごいよ。 -
一転、こちらはチープな装飾。場内に並ぶ土産物屋にて。インドのチープな土産物はセンスがいい。店のオヤジが勧めてくるものなんて大概つまんないだろうとスルーしようとすると、思わず「うっ」と立ち止まってしまう。客引きがなくならない原因を作ってしまっている。
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道ぞい、数十メートルおきに見かけるレモン水の屋台。その場で絞ってくれる。インド人は大好きらしい。猛暑の中で飲みたくなるのはそりゃ分かるけど、僕が飲んだらトイレか病院へ直行。
-
最後にショッピングエリアのコンノート・プレイスで降ろしてもらい、チャーター終了。欧米のカジュアルブランドや高級レストランが連なるこのエリアは観光客には人気だが、洗練された店構えといい店のラインアップといい、整理整頓されていて、いわばインドの町並みの例外的な場所。ここに来た目的のひとつが…、
-
スターバックスに行くこと(笑)。当時、インドではムンバイに次いでデリーにオープンしたばかりだった。ウィンドウにはインド限定のマグカップ(これを土産に買うのがめあてだった!)がこれでもかと積まれ、スタバのインド上陸をアピール。店員は流暢な英語を喋り、フレンドリーで楽しそうに働いている。
「水ってきれいなの?」と失礼を承知で訊くと、「インド国外でろ過した水で、他の国の店舗と同じものを使ってるから安心さ!」とにこやかに答えてくれた。ふむ、そりゃ安心だけど、理由が国外だからっていうのはインド人的にいいのやら悪いのやら。 -
おなじみのタンドゥリー・チキンはデリーが発祥だそう。現地では鶏肉は高級品。コンノートプレイスの一角、ガイドブックに載っていた高めのレストランにて。辛さは常識の範囲内で、味わいは間違いなく良かった。
他のテーブルも日本人ばかり。本で紹介されてるからなーと思っていると、店員、「どうして日本人ばかり来るんだ?うち、ガイドブックにでも載ってるのか?」知らんのかい。
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