2013/11/10 - 2013/11/20
3位(同エリア20件中)
noriさん
長い間行きたい国の候補の一つにしていた南エチオピアの秘境に行って来た。驚異の民族に出会う旅。人類揺籃の地と云われ、命みなぎる少数民族に出会う旅である。エチオピアと云えば南米の国と思われる人がいるが、アフリカである。西にスーダン、東にソマリア、南にケニアに囲まれたアフリカ最古の独立国である。国土は日本の約3倍で人口は約8,700万人である。首都はアディスアベバ。よく知られているのは「コーヒー原産の地」の一つと云うことや1,964年東京オリンピックマラソンで優勝したアベベ選手など陸上の長距離王国である。オモロ族、アムハラ族など約80の民族で構成されており、首都のアジスアベバから四輪駆動車で5-600Km南下したケニア国境に近いエチオピア秘境の地ハマル族やムルシ族など8つの部族を訪問する旅である。中でも一度写真を見たら忘れられないムルシ族の風貌・姿はこの目で見て確認し写真に撮ってみたいと思っていた。何しろエチオピアの秘境・僻地でありツアーに参加する物好きも少なく催行にも時間がかかったが、今回やっと実現の機会を得た。百聞は一見に如かず、其処には現代人の我々には想像を越える驚く少数民族の世界があった。
今回も新しい発見・驚き・感動があった。・・!
やはり旅は楽しい!
詳細は 世界旅行記 ★旅いつまでも・・
http://yoshiokan.5.pro.tok2.com/ethio/nori183eth.html
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- その他
- 航空会社
- タイ国際航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- ユーラシア旅行社
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首都アディスアベバの空港に着くと4台の四輪駆動車が待機。早速分乗し今夜の宿泊地であるアルバミンチまで約470Kmの移動である。空港から市内を抜ける移動風景はこれが首都かと疑うほど荒れたもので驚いた。並んだ店や歩いている人々、タクシーはミニ三輪車が多く、また建設中のビルも工事は中断された状態で喧騒と砂埃の中にあった。途中コーヒータイムで止まったホテルで現地通貨ブルに両替をする。昼食はバイキング式。早速インジェラを食べてみたが・・
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牛が自由に道路を闊歩している。牛も慣れたもので車が来ても避けようとしない。
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夕方ドルゼ族のマーケットへ行ってみたが凄い人々で賑わっていた。あっという間に取り囲まれて身体に触られたり手を繋がられたり、凄い歓迎振りであった。地酒・アキラやトウモロコシ、豆、穀類、香辛料、プラスティック製品など一杯広げられていた。ドルゼ族の人に案内してもらったがそれでも次から次へと人が集まってきて先へ進めない状態であった。しかしカメラを向けると拒否する人が多くなかなか写真は撮りにくかった・・。ドルゼ族はチェンチャン地区周辺に3-4万人。首都圏にも1万人住んでいる。グゲ山の高地に住む戦士であったが多民族の侵入を受け今は農耕民となっている。
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綿花の摘み取り作業
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カロ族の村へ移動中道端に大きな蟻塚が幾つも見られた。人の背丈の2−3倍はあろうかと思われるがこれでもまだ中くらいだと云う。中にいるシロアリが積み上げて作ったようだが、凄い仕事だと感心する。以前NHKの番組で福山雅治さんが南米・ブラジルの「光る蟻塚」を放映していたが、このアフリカの蟻塚も夜になると幼虫の発光で美しい光景が見られるのだろうか・・・・
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エルボレ族の集落は約1000人住んでいてクッシュ系全体では約8000人で裸族である。3つの氏族を持ち伝統宗教で一夫多妻である。未婚の女性は剃頭する。女性は黒い布のショールを纏う習慣がある。またひょうたんを帽子代わりに被っている人もいる。雨季の家の入口に乾期の家が付けられている。撮影を売りこんでくる若い女性たち、何時も数人がグループとなっている。男性は木の枕を持って歩いている。・・
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ハマル族の子供たち
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ハマル族はオモ系で約30,000-47,000人。裸族で殆どが伝統宗教を持つ。既婚女性は髪を編み込み黄色土(鉄の酸化物を含む)にバターを混ぜて塗り、赤っぽい頭をしている。そして取り外しのできない「ビニャレ」と呼ばれる金属製の首輪を嵌めている。男性は「牛飛び」という成人式があり、これに合格しないと結婚出来ない。親族の男性が「牛飛び」に挑戦する時、女性は背中を打たれることが忠誠の証しと考えられ若い女性の背にはいくつものミミズ腫れの傷が残っている。男性も髪を結い土で固めて鳥の羽をさしている。エバンガディ(月下の踊り)と云う男女の踊りがある
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カロ族のいるコルチョ村はオモ川のほとりにあり、このオモ川流域では多数の古人類の化石が出土している。この大地溝帯はタンザニアまで続いており一般にはオルドバイ渓谷が人類発祥の地と云われているがこのエチオピアの大地溝帯からも同時代の化石が出ている。このオモ川は世界遺産に登録されている。カロ族とはハマル族の一部が移住したもので約1,500人程の少数民族である。黒い肌に黒っぽい服、牛皮の腰巻。未婚女性は腰巻の裾に金属の飾りを付ける。一部には下唇に針を刺している。子供たちは頭に花を飾り白いボディペイントが特徴。農耕し家畜を飼う。村の家は雨期陽のものと乾期用のものがある
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ツエマイ族はクッシュ系で約7,000人の少数部族である。裸族であるが女性は前掛けで胸を隠している。女性は結婚すると長い腰巻を付け横木を入れて後ろを広げる。顔には刺青をしている。男性は木製の枕を持ち歩く。伝統宗教で一夫多妻制である。この村では子供たちにTシャツやペンをねだられた。頭の髪はハマル族のように短めで編んでいる。赤色にしている。途中路上で子供連れの妊婦さんに出会ったが格好から多分ツエマイ族であろう・・
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道路をこんな恰好で歩いている。
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ムルシ族はナイル系で約6,000人がマゴ国立公園周辺に住んでいる。女性は下唇に皿(デヴィ、デヴィニャと云う)を入れるの習慣で知られている。この風貌は強烈で一度見たら忘れられない。皿の大きいほど美人とされ男の持参金が増える。思春期から結婚に向けて穴を開ける。下の前歯は皿と当たらないよう抜いている。また肌に傷を付けて肉を盛り上げて装飾をする習慣もある。男性はトンガと云う木の杖を持ち雨期にはこの杖で戦う競技をする。死者が出ることもある祀りでトンガの優勝者は英雄として尊敬される
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若い娘もオッパイ丸出し!
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腕や胸に傷を付け盛り上がった傷跡で身体を飾る
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カイ・アファールの木曜マーケット
此処にはベンナ族、ツエマイ族、アリ族が混在していたが大部分はベンナ族で酒場ではソルガムから作った地ビール「チャカ」を男女とも地面に座りひょうたんの容器で酒をゆっくり飲んでいた。ベンナ族はハマル族と殆ど同じ格好。頭にひょうたんを被っていた。野菜、果物、香辛料など売っていた。ツエマイ族は少し端の方でモリンガの葉、バター、ハチミツ、コーヒーの殻、タバコなど。アリ族は刃物、鍛冶屋が多い。中心部では古タイアで作ったサンダル、穀類(テフ、トウモロコシ、ソルガム、豆)などを売っていた。 -
ドルゼ族の村訪問
マーケットの帰りに面白い家を見せると案内した。エンせ―テ(ニセバナナ)を使った家で築70年と云っていたが一風変わった家で、中でコチョ作りのデモンストレーションをやってくれた。エンセ―テの茎をコソゲ取り地中に埋め、数か月発酵させ、食べる時に薄く延ばして焼きパンのようにして食べる。少し酸味がある。またアキラと云う酒を飲ませてくれたがアルコールの強い蒸留水である。民家は竹の骨組みにエンセ―テの葉を重ねたもの、内部は寝台、奥に台所があり中で家畜も一緒に飼っていた。綿花栽培もしており、織物は女が糸を紡ぎ男が織るという。このエンセーテはバナナの木にそっくりでバナナがならないのでニセバナナと云われているが使い道の多いとても便利な木である。 -
コンソ族は東クシュ系言語を話す。約30万人42の村に住む南部では大きな部族である。現在も1人の王を持ち9つの氏族に分かれている。9の数字を重要と考え、9の倍数の年齢で世代を分け(0-18歳、19-36歳)葬儀もこの数字に因んで行われる。独特の部族社会と農業形態を持ち、斜面を段々畑にして、小さな面積に多種の作物を植えるなどその景観と文化は文化遺産に登録されている。城壁の中の狭い階段道を上がり垣根に囲まれた民家の中に入れば穀物の貯蔵庫、ニワトリ小屋、母屋があり、シンボル的墓標のワガが立てられていた。その他オラヒタ、三つの立石などの風習がある・・
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アリ族は20万人の人口を持つオモ系では最大の部族である。農耕や、放牧と共に手工業で知られている。洋装でキリスト教徒も多く、一夫一妻制である。家の周囲の庭にはバナナ、エンセーテ、マンゴ、アボガド、パパイヤ、モリンガ、カサバ(甘いも)等を植え広場では色んなものを作っていた。陶器や平皿など轆轤もなく腰を屈めたままで作ったり、鍛冶屋では農具や楽器などを作ったり、インジェラを焼いたり、蒸留器でアラキ酒を作ったり、庭には12mの井戸があったり、水と緑に囲まれた比較的に恵まれた生活をしているように見えた。
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チャモ湖は317平方キロメーター、最深部14m、アバヤ湖と並び大地溝帯湖沼群のひとつ。約1時間のクルーズを楽しんだ。見られたものはウミワシ、エジプトガン、トキイロコウ、グレイストーク、ワニ、ペリカン、カバなど特に沢山のオオペリカンは圧巻であった。大きなワニは草むらで眠っていたが棹で叩き起こした。カバは警戒心が強いのか眼だけ水面上に覗かせるがそれ以上は見られなかったのが残念・・
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ズワイ湖も大地溝帯湖沼群の一つで面積440?、水深4-6mである。5つの島がありその一つトウルグド島のゲブラシオン修道院には9世紀にアーク(モーゼが神から授かった十戒の石版)が一時隠されていたと伝えられる。沼地に集まった鳥たちに魚の餌を投げ与えるアトラクションがあり、ペリカンやアフリカハゲコウ、アフリカクロトキ、シュクモドリたちの乱舞が見られ、壮観であった。・・
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