2012/12/07 - 2012/12/11
173位(同エリア274件中)
ヤン・ファオさん
- ヤン・ファオさんTOP
- 旅行記21冊
- クチコミ9件
- Q&A回答1件
- 87,546アクセス
- フォロワー0人
初めての韓国訪問から8年、前回の韓国旅行記アップからすでに5年が経過。決して韓国旅行に飽きていたわけではなく、年に2、3回ずつは訪れていたのだが、ソウルと釜山ばっかりでは今更旅行記を書く気にもなれず…。
今回は全羅道に初めてチャレンジしてみることにした。
折りしも韓国は低温警報発令中。寒いけれど、それでこそ韓国。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
齢50を超えて以来2、3年、めっきり体力が落ちた。スマホについてる万歩計を使っているが、「千歩計」にしかならない。
韓国に行くのも最近は飛行機ばっかりで、それもホテル込のツアーなものだからホテルまでガイドがつくといったパターン。
これじゃいかん。原点に戻ろう…と考えたのが、今回の旅の発端である。
行く先も決めなけりゃ、泊まるホテルも決めない旅にしよう…と思っていても、ついネットで予約してしまう。ま、仕方がない。年なんだし。
財布代わりの嫁を連れて、同じ高速船でも韓国未来交通のコビーで出発。
ビートルと違ってグリーン席の設定がないが、今回はチェックインが早かったのでグリーン席にあたる座席を確保できた。ただし、優先降船権やビールや軽食などの無料サービスは、もちろんない。
波高は2m程度。上下の揺れは多少あったものの、概ね快適な船旅であった。
午後5時過ぎに釜山港に到着。 -
イチオシ
PIFF広場近くの地階の店に入り、嫁はカムジャタン、私はテジクッパを注文する。
カムジャタンは辛かったものの、その味は抜群においしかった。これは一番小さいサイズであるが、それでも量はたっぷり。15000Wと少々値が張るものの、食べる価値は十分にある。 -
以前行ったことのあるHOF BARは別の店に変わっていた。美味しくて安かったサムギョプサルのチェーン店もなくなっている。賑やかなこの界隈でも、店の興亡は著しい。
宿のすぐ傍のHOF BARに入る。ギネスの看板が出ていたが、メニューには焼酎とマッコリしか見当たらない。C1焼酎を飲みながら、マンドゥ(餃子)をつまむ。 -
今夜は昔何度もお世話になったチャガルチ市場の近くの三原荘(サムウォンジャン)に泊ることに。しかし、宿の主人は見知らぬ人に変わっていた。そういえば以前、釜山駅の近くに引っ越しましたとメールが入ってたのをすっかり忘れていた。
韓国ではどうやら、店舗だけではなく店の名前ごと売り買いするようだ。
温かい釜山とはいえ、この日の夜は氷点下まで冷え込んだ。しかし、シャワーのお湯は出ない。オンドルはほとんど利かず、電気布団だけがやたら熱かった。起きていると部屋の中でも寒く、布団に入るとやたらと熱い。おまけに夜勤明けの嫁の鼾が耳元で轟音のようにこだまする。
寝苦しい夜が朝まで続いた。 -
翌朝。
チャガルチ市場の新しいビル(とはいっても、もうオープンして6年ほど経つが…)に行ったことがないという嫁の訴えで行ってみることにする。
しかし、全館改装中の様子で、入口のドアは閉まっていた。
仕方がないので、以前の市場の近くの食堂でサバがメインの朝食。以前に比べて値段は500W上がって4000Wになっていたが、ウォンレートは倍近く下がっているので十分に安い。味も落ちていなかった。 -
今日は列車で全州(チョンジュ)に向かう。
KTXで大田(テジョン)に出て西大田からKTX山川(サンチョン)号で向かう手もあるが、遠回りになるので時間的に速くなるわけではなく、運賃は当然高くなる。
慶全線のムグンファ号で行くことにして釜田(プジョン)駅へ向かう。
発車までまだ30分ほど余裕があったので、駅前の屋台でコピを飲む。嫁は紅茶をもらい、さらにセンガン(生姜)茶を飲んでいた。一斗缶で焚く薪がとても暖かい。どうやらタクシーの運転手たちの休憩所らしく、入れ替わり立ち替わりコピを飲みに来ては煙草を吸っていく。 -
10:30発の順天(スンチョン)行きムグンファ号。終点の順天までは4時間15分かかる。
空腹で嫁が暴れないよう、キヨスクでパンやお菓子を大量に買い込んで乗車。本数が少ないこともあり、車内はほぼ満席状態であった。
長旅の退屈を紛らすためか、隣の車両にはゲーム機が設置されている。 -
イチオシ
14:45に順天着。ここで全羅線に乗り換える。天候は雪に変わっていた。
全州までの切符を買い、トイレに行っている間に嫁は目聡く胡桃饅頭の売店を見つけて食べていた。胡桃が大きく、とても美味しい。10個で2000W。 -
14:59発龍山(ヨンサン)行きムグンファ号に乗車。
全羅線は山々を縫うように走り、いくつものトンネルを抜ける。次第に辺りは一面雪景色になっていった。
16:14に全州に到着。もう日は落ちかけている。
タクシーを拾い、全州高速バスターミナルへ。今日の宿はここの近くのホテルを予約している。 -
高速バスターミナルの周辺は、夥しい数のモーテルや旅館が林立していた。観光案内所の係員にホテルの場所を尋ねてみたものの、「その辺りにあるはずなんだけど…。」と何とも頼りない答え。
小一時間ほどモーテル街を探し回って、ようやく宿にたどり着く。
宮(グン)観光ホテルという立派な名前は付いているが、作りはモーテルとほとんど変わらない。しかし、部屋は暖かく、何より熱いお湯が出る。1部屋6300円で朝食付きなら、まあ妥当な線かと。 -
イチオシ
荷物を宿に置き、早速近所の食べ物屋を探す。
全州=ピビンバという浅い知識しか持ち合わせていなかったので、至る所にピビンバの店があるんだろうと思っていたら、大間違い。
どの店もコンナムルクッパの店ばかりであった。
ままよと入ってみる。
大量の豆もやしが載ったクッパが出てきた。アジュンマが丁寧に食べ方を解説してくれる。クッパをもやしとよく混ぜてから皿に取り、写真上に見えるお好みの具を載せ、さらに海苔でくるんで食べるのだそうだ。
食べてみると、…美味い! メッチャ美味い。
全州=コンナムルクッパである。 -
暖かい部屋とベッドのおかげですっかり熟睡し、目が覚めたのは8時。
部屋でゆっくりしていると電話が鳴った。朝食の用意ができていると、フロントからの電話である。チェックインの際には何も言わなかったので全く期待していなかったが、こりゃ儲けた。
フロントへ降りて行くと誰もいないし、呼んでも返事がない。
部屋へ戻ろうとしかけた時、地下へ通じる階段を発見。
降りてみると地下は食堂になっていて、けっこうボリュームのある朝食が用意されていた。 -
今日は一日全州でゆっくりできる…が、御覧の通り、町は銀世界である。
とりあえずタクシーを拾って全州観光の目玉、韓屋村(ハノクマウル)へと向かう。観光案内所で地図をもらい、ひととおり韓屋村を巡ってみる。韓屋村は名前のごとく、伝統的な屋敷が立ち並ぶ一角であるが、この雪で一般家屋も伝統家屋もあまり見分けがつかない。 -
おまけに雪に慣れていない南国育ちの我々には、雪道は危なっかしくて仕方がない。何度も滑って転びそうになった。
とりあえず「韓屋村に行く」という当初の目的は果たした訳だし、それ以上何か見たいわけでもないし。 -
韓屋村のイタリアン料理店兼喫茶店。なかなかおしゃれな作り。
ここでコーヒーを飲みながら、疲れた足をしばし休める。
地図をよく見てみると、肝心の観光施設に行っていないことに気づき、そこだけは行っておかねばと再び出発。 -
ここが慶基殿(キョンギジョン)。1410年創建の由緒ある建物である。李氏朝鮮の初代国王、李成桂(イソンギ)は全州の出身で、その真影(肖像画)を祭るためだけに建てられた、贅沢な建物。
雪のためか観光客は驚くほど少ない。
写真を撮りまくろうと思った矢先、私のデジカメが不調になった。−8℃の気温にやられたらしい。
嫁はあちこちパシャパシャと写真を撮っている。私はただ、その様子を見ているだけだった。 -
昼時になったので、たまたま見つけた韓國館という店でピビンバを食べることにする。
嫁は普通のピビンバ、私はトルソッ(石焼き)ピビンバを注文。
昔ソウルの全州会館という店で食べたピビンバは高いうえに美味くなかった記憶があってあまり過剰な期待はしていなかったが、さすが本場である。 -
韓屋村観光を終え、ぶらぶらと歩く。
瓦葺のバス停を見つけた。装飾もちゃんと塗られている。
チャングムテーマパークや龍仁(ヨンイン)ドラミアにも以前行ったが、建物の装飾はよく見ると色紙を巻きつけてあるだけだった。
ちょっと感心する。 -
午後になり、道路の雪も少しずつ融けてきた。
目的もなく北へ向かって歩いていると次第に坂道となり、フツーの住宅街に紛れ込んだ。車もほとんど通らず、歩いている人もほとんど見かけない。
初めて訪れる町で右も左もわからず、完全に迷子になる。
まあ、いざとなればタクシーくらい拾えるだろうと、気楽に構えた。 -
喫茶店でもないかと思ったが、全く見当たらず、1時間ほど彷徨う。
見つけたコンビニの一角に休憩スペースを見つけたので、そこでコーヒーを飲みながらしばし休憩。
店員のお姉ちゃんに近くに何があるか聞くと、この先に市場があるという。
行ってみると道路沿いにアーケードが設けられただけの短い市場で、モレネ市場というらしい。キムチを漬けこむシーズンのため、大量の白菜や大根が売られていた。 -
モレネ市場からタクシーを拾い、全州客家まで戻る。この横の通りが全州一の繁華街なんだそうだ。何軒かの店を冷やかしながら、3ブロックほどの通りを歩いた。
「全州の明洞(ミョンドン)」と形容されているそうだが、地方都市の商店街といった趣き。まあ、鄙びた佇まいは嫌いじゃないけど。 -
日も暮れてきた。
ククス(うどん)の店に入り、嫁はククス、私は…冷麺(!)を注文。
この寒さの中で冷麺を頼むとは…我ながら唐突な自分の食欲に呆れる。
でもよく考えると、そんなメニューを常備しているこの店もすごい。
夏限定メニューだろ、普通。
冷麺の冷たさが歯に沁みる。しかし、付け合わせに出てきたコギはやたら美味かった。ククスも暖かくておいしかったそうだ。
食べている途中、突然店内が真っ暗になる。
周りの店の明かりは点いていたので、どうやらこの店のブレーカーが落ちたらしい。5分ほどで復旧した。 -
WA-BARという店の名に惹かれて入り込む。
ウエスタンな雰囲気漂う店内には各国のビールが大量に飾られ、アジュンマは日本語は話せないものの、流暢な英語を操る。
ウイスキーを飲みたかったのだが、ショット売りはないとの事。
メニューをよく見てみると、「JACK&COKE」という名前がカクテルの欄にあったので注文してみる。予想通り、ジャックダニエルがショットグラスで、それにコーラがチェイサーとして付いてきた。
我々が入った時には開店すぐだったようで客はいなかったが、その後若い男性の4人組が入ってきて、テーブルに陣取った。テーブルの真ん中には様々なビールが何十本も無造作に入っていて、アジュンマはその周りに氷をバケツで入れる。どうやら、ビールの空きビンの数で会計するらしい。面白いシステムだ。
「WA」とは何の意味か尋ねてみると、みんなでワーワーやって欲しいという気持ちで名付けたそうだ。近所だったらちょくちょく来たい店だった。 -
昨日ホテルの朝食を食べた時に、朝食は7時半からと確認していたので、今日は時間丁度に地階の食堂へ降りていく。しかし、食堂は寒々としていて人の気配がない。
若いお姉ちゃんがあわてて電気をつけに来た。何でも、昨日私たちが8時半頃来たので、今日もそれくらいの時間に用意すればいいだろうと思っていたとのこと。…ということは、宿泊客は私たちだけらしい。とりあえずコーヒーを出してくれた。
アジュンマがバタバタとキッチンに入って行って何やら作り始めた。フロントのアジョシも降りてきて、テレビをつけ、新聞を読み始める。
食事が出来上がるまでの30分ほど、お姉ちゃんと話をして時間を潰す。静岡にボーイフレンドがいるという。今は日本語を勉強中なんだとか。
今日は釜山に戻る日だ。宿の隣は高速バスターミナルなので、こういった移動には都合がよい。釜山行きの高速バスは7時始発で1時間10分毎に出発する。9時20分発の高速バスに乗ることができた。 -
高速バスは全州から釜山まで3時間半ほどかかる。釜山まで高速道路をノンストップで飛ばすが、途中一度だけサービスエリアで10〜15分ほどトイレ休憩がある。
このサービスエリアにも胡桃饅頭があった。順天駅で売っていた饅頭と同じ値段だが、中はほとんど餡子で胡桃はほとんど見当たらない。
胡桃饅頭はソウルの南の天安が本場なのだが、今では全国各地で売っているようだ。 -
沙上(ササン)の西部バスターミナルに到着するものだとばかり思っていたが、バスは老圃(ノポ)の総合バスターミナルに着いた。
今夜は韓国最後の夜なので、奮発して釜山ロッテホテルを予約している。
私は今年の春にも社員旅行でここに来たが、嫁は韓式旅館やモーテル、安ホテルばかりしか泊まった経験がない。それではあんまりなので、高級ホテルにも泊まらせねばと思った次第。
老圃から地下鉄1号線で西面(ソミョン)まで行き、地下街を通ってロッテデパートへ。ホテルはその隣だ。
玄関に着くと、ベルボーイがさっとやってきて荷物を預かってくれる。チェックインを済ませたが、まだ午後2時前。部屋に入るのは後にして、まず遅い昼食をとることにする。 -
ホテルのすぐ近くにある三五亭(サモジョン)へ行った。ヤンニョムカルビ2人前と、嫁はサムゲタンを頼む。
味はそこそこ、値段はそう高いわけでもないのだが、店員が一様に無口で、接客サービスというより「作業」のように皿を並べて肉を焼く。
やはり西面は都会の冷たさが何となく感じられる場所だ。 -
ホテルの部屋に行くと、荷物はまだ届いていなかった。フロントに電話をし、ベルデスクに回してもらうが要領を得ない。仕方ないので玄関までまた降りて、荷物を取りに行く。私たちの荷物は来た時のまま、玄関脇に無造作に放置されていた。部屋まで運んでくれるでもなく、また荷物を引いて部屋に戻る。
部屋からの眺めは真下に西面の街並みを見下ろし気持ちが良い。ベッドもこれまでの旅館や安ホテルに比べると格段の差だ。
ただ、あちこちに綻びが見え隠れする。スリッパは汚れており、風呂のお湯調整はとてもしにくい構造で、時々お湯が急にぬるくなったりした。冷蔵庫のドアは重いのに、それを開けるノブはやたら小さく、力を要する。
嫁は「もう2度とここには泊まらない。フツーのホテルで十分。」と言った。 -
セブンラックカジノでスロットマシンをやったが、私は60000W、妻は20000W負けるのに15分とかからなかった。5年ほど前に来た際には、スタッフがさっと近づいてきていろいろ世話を焼いてくれたものだが、最近では日本人より中国人のほうが上客らしい。
ホテルの玄関で近くにバーがないか尋ねると、「ここのホテルの中にもありますが。」とスタッフが言う。そんな高いバー、誰が行くか。
仕方ないので西面市場の近くの地階の「WESTERN」というバーを探して入る。昨日の「WA-BAR」が良かったので、ここもと思ったが甘く、つまみはこれしかないと、干物になりかけのサンマをぶつ切りにした奴を食わされ、ウイスキー1杯ずつ飲んで35000Wを請求される。ただのぼったくりバーであった。
このサンマがやたらとくそまずく、3切れほど食べた嫁は急遽ホテルの部屋にひき返して、トイレで全部戻す。
1時間ほどして再び部屋を出て、今度は喫茶店でサンドイッチを食べる。
釜山最後の晩飯がサンドイッチとは…。どうもこの日は厄日だったようだ。 -
朝食はホテルで…とも思ったが、なんと35000Wもするとわかり、あえなく断念。
ホテルの隣の「ティ−アーモ」というカフェに入り、サンドイッチで朝食にする。
中身がこぼれやすくて食べにくいのだが、味は美味しい。
帰りの船にはまだだいぶ時間があったので、西面駅の地下街を散策する。
結構大きな古本屋を発見し、嫁は料理の本を2冊購入。定価の半額弱で売っていた。 -
フェリーターミナル3階にあるレストランで、今回の韓国最後の食事。
プルコギはおしゃれな皿に盛られて出てきた。
味は良くもなく、悪くもなく。
こんなオシャレになる前の店では、キムチがとても美味しかったのだが、この旅の間にはあまり私にとって当りのキムチには出合わなかった。
ゆっくり過ごしたつもりだったが、あっという間に時は過ぎ、帰りのビートルに乗り込む。波高は1m。ぐっすり寝ることができた。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
31