2012/10/31 - 2012/10/31
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haichaoluさん
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蘇州市東山鎮は市の南西、太湖に突き出た半島の先端にあります。
以前観光と言えばミカン狩りくらいしかありませんでしたが、最近は高速道路の充実と、マイカー族の増加で上海市からの日帰り観光コースとなり、口コミで評判が広がっているようです。
まだ、観光バスも無いので蘇州駅から路線バス502線で2時間揺られて行きました。途中には繊維や精密機械の工場も多く、道路の全舗装ができていますが、通過する鎮ではメイン道路の拡幅工事が盛んに行なわれていました。
東山鎮は「東山風景区」に指定されており、いくつかの観光施設がありますが、路線バスで回るのは少し面倒のようです。
食事は太湖で獲れる蝦・魚や地元の野菜などあり楽しめそうです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
終点でバスを降り、そのまま直進し突き当たりに旅館があり、そのT字路を左に歩くと食堂がいくつかあります。
左手の食堂で昼食を採った後、前の道をそのまま歩いて5分ほどで門前に到着します。 -
「彫花楼」は固有名詞ではなく、日本語で言うと「彫刻の館」の」ような一般名称で、登録正式名称は「春在楼」です。
入場料は60元、上海の豫園が40元なのでちょっとお高いです。 -
日本人観光客も当てにしているのでしょう、新しく整備した観光施設なので、日本語説明が併記されています。
17万銀を使い250人の職人が3年かけて建築し、1922年に完成したとあります。
当時の他の建築事例から拾うと、17万銀は当時のドル換算で85万ドル相当になりますが、現在の価格ではいったいどの位になるのでしょう。 -
国務院公布の「全国重点文物保護単位」となっていますが、調べてみると
「中華人民共和国国家文物局」HP
http://www.sach.gov.cn/tabid/96/InfoID/17/frtid/96/Default.aspx
第六批の935番に確かにありました、「国宝」級の史跡ですね。
このHPのリストには1080箇所も文物の記載がありますが、遺跡や墳墓、建築などに分類してあり、観光計画に利用できそうです。
しかし、多すぎてとても往訪できませんね。 -
正門前には「照壁」があり、外部からの視線を遮断し環境を美化する効果があるそうで、豪華な門が隠されています。
-
豫園にも似たものがありますが、正門は「レンガ櫓」と和訳されています。
外側は比較的簡素です。 -
レンガ櫓の内側。
上段が「八仙上寿図」、中断が「鹿十景」、下段が「郭子儀拝寿」が彫られ、
左手に「尭瞬禅譲」、右側に「文王訪賢」が彫られており、
「中国第一のレンガ櫓」と称されています。
「郭子儀」は唐代の名将で、いつも乱を鎮めたそうで、当主は平和な世界を願ってここに彫らせたのでしょう。
故事やお目出度い内容ですが、中国の伝統技術が現在に継承されている、奥深さが見えました。 -
門を入った正面の建物。
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門と建物の間の前庭。
上海の石庫門住宅も狭いですが、同じような前庭があります。 -
北側の内庭「花園」から見た建物。
建物の外には池や広い庭があるのですが、閉鎖的な建物に取り込まれた内庭です。 -
狭い庭にあらゆる物を詰め込み、「広さを表現する」豫園と同じ思想です。
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「大庁」。正面の応接間。
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1階応接間横にある客の寝室。
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左手の客寝室から見た前庭。
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「后庁」、別名「内庁」、「女庁」と呼ばれ、家族の集うリビングに相当するのでしょう。
大庁との間には中庭があり、公私を隔離しています。 -
廊下の窓枠や腰壁にも細工が施されています。
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「花庁」。この部屋から内庭の四季折々を眺めたのでしょう。
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「台所」は「后庁」の西側、一番奥にあり、井戸なども室内にあって、かなり広々と造ってあります。
大勢の女中が働いていたのでしょう。 -
「餐庁」。家族の日常の食事の場ですが、質素な造りです。
テーブルは2卓ありましたが、表面は大理石のようです。 -
2階から見たレンガ櫓。
2階には家族3男1女の個室と1女の召使部屋、主人の寝室と書斎など沢山の部屋があります。 -
主人の書斎。
角部屋で明るく風通しもよいようです。 -
3階に何室もの宝物室がありますが、防犯のためか外部からは2階建てにしか見えない構造になっています。
中華人民共和国建国の時、当主はいったいどうなったのでしょう。財宝を持って台湾か香港に逃亡したのでしょうか。
隣の木涜鎮にも「彫花楼」があり、東山鎮と姉妹の彫花楼と言われています。
せっくの遠出ですから、計画的に行動すれば蘇州郊外に新しく整備された観光資源は色々と見所もありそうです。 -
参考までに食した昼食。
白魚の卵とじ。太湖で捕れた魚です。 -
鳥とほうれん草のスープ。
鶏肉は何時間も煮て、箸で肉がほぐれます。
いつもの「にゃんこ飯」に。 -
食堂や路上では名産のミカンも売っていました。
食後のデザートに頂きましたが、売り上げは、愛想の良い店のお婆ちゃんのお小遣いになるのでしょうか。
「道路網の整備」→「観光客の増加」→「観光資源の整備」のよい循環ができています。
上海では「農家楽」と言う「民宿」旅行が流行のようで、郊外には今後も新しい観光資源の整備が期待できそうです。
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