2012/08/29 - 2012/08/29
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2012年8月29日(水)、Tallinn Traveller Tours社の一日ツアー(参加費:49ユーロ)に参加して、エストニアのラヘマー国立公園をくまなく観光しました。
エストニアの北東部、ラヘマー国立公園は、50種近くの動物、200種以上もの鳥、20種近くの魚が生息している国立公園(ソビエト連邦の初の国立公園)です。4,000年前からの人の定住が確認された場所ですが、公園内には森、海岸、湿原や人間の手が付けられていない地域も含まれています。考古学的にも楽しめる公園で、歴史的建造物も保存されています。
観光地化していない(unspoiled)小宇宙(microcosm)は驚きと感嘆の連続でした。これから行かれる方も、ガイドブックが充実していなかったり、標識や英語の案内版がなかったりしても不満に思わないようにしてくださいね。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- フィンランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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Savoy Boutique Hotelの朝食です。
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タリン(Tallinn)の旧市街に位置するSavoy Boutique Hotelからラエコヤ広場(Raekoja Plats)まで400m弱で、この日参加したラヘマー国立公園への一日ツアーを主催するTallinn Traveller Infoまで100mもなく、とても便利な立地でした。
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Tallinn Traveller Infoは10時から営業しています。
Tallinn Traveller Info
Address: Vana-Posti 2, Tallinn
Phone: +37258374800
http://www.traveller.ee
E-mail:tallinn@traveller.ee -
まだ、ラヘマー国立公園ではありません。
最初に、エストニアで一番大きな滝、Jägala juga(The Jägala Waterfall)に連れて行っていただきました。高さ8mで、一番高い滝だそうです。「本当にこれが一番大きな、最も落差のある滝なんすか?」とガイドのKaurに尋ねると、「そうです。小さな国ですから・・・」と笑って答えてくださいました。 -
Jägala juga(The Jägala Waterfall)は幅が50m以上あり、冬には凍るので、美しい景色になるようです。英語の説明板はありませんでした。
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このような道路を走って、ラヘマー国立公園に向かいました。
朝は小雨が降り、出発時には雨が止んでいました。このように薄暗いですが、この日は終日晴天に恵まれ、本当にラッキーでした。 -
エストニアの自然のすべてがあるといわれるラヘマー国立公園に入りました。国立公園内を巡るバスは無いも同然で、夏期はタリンからアルティヤ行きのバスはあるものの、次の目的地までの足がありません。タクシーでヴィル湿原の入口まで行くとしても、帰りの足も予約しておかねばなりません。
英語の標識などもありませんから、詳しい地図かガイドブックを入手して、入念な準備をしていない場合は、個人で周るには、現地ツアー(バス、バイク、自転車で周るツアー)に参加するのが無難かと思います。 -
タリンから70km北に位置するラヘマー国立公園(Lahemaa Rahvuspark)は1971年に国立公園に指定されました。エストニアの独立前で、ソビエト連邦の初の国立公園です。
面積は725平方キロメートルもあり、森、谷、川、海、湿原、あらゆる自然の造形を満喫できる「ネイチャー」の玉手箱のような国立公園です。 -
★Muuksi linnamägi★
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ラヘマー国立公園の中でも海抜の高い場所がMuuksiの丘(47m)で、最も高い場所でも115mしかない、フラットな公園です。
ガイドのKaurさんに「エストニアで最も標高の高い場所はどこですか?」と尋ねたところ、「Suur Munamägi(318m)です。」と教えてくださいました。 -
Mälestusmärk "Põhjatäht" soomepoistele Muuksi linnamäel
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木々の枝葉が車にあたり、車一台が通るのがやっとの道を進んで、次に“Hara Bay”を目指しました。
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★Hara Bay & Hara Island★
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Hara Islandの途中まで歩きました。
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Hara Islandは1992年までソビエトの潜水艦の基地だったので、ソビエト時代は地図にもこの島が掲載されていなかったとのことです。
Kaurさんが、「バルト諸国占領」の話をしてくださったのですが、英語力がなく、内容も難しくて全く理解できませんでした。
※バルト諸国占領…エストニア、ラトビアおよびリトアニアが、初めは1939年のナチス・ドイツとソ連が締結したモロトフ・リッベントロップ条約の条項に基づきソ連によって、続いて1941年から1944年まではナチス・ドイツによって、さらに1944年から1991年までは再びソ連によって行われた占領のこと。 -
壁に描かれたソビエトの水兵さんの絵。
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★カスム(Käsmu)★
カスム(Käsmu)というエストニア北部、フィンランド湾に面する、造船所と海運学校があった村を訪れました。
古くから夏季の海岸保養地として知られ、1884年から1931年まで航海学校が置かれ、現在も海運博物館(写真奥)があります。 -
海運博物館(Käsmu Sea Museum)の内部の様子です。
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Käsmu Sea Museum
Address: Merekooli tn 4, Käsmu küla, Vihula vald, Lääne-Viru maakond 45601
Mobile phone: (+372) 529 7135
Telephone: (+372) 323 8136
URL: http://www.kasmu.ee
E-mail: muuseum@kasmu.ee -
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湖のように波一つない静かなカスム湾。
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左のタワーにKaurさんは登りましたが、他のメンバーは途中まで登ったところで断念しました。
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★アルティヤ(Altja)★
次にアルティヤ(Altja)という海辺の静かな村落に到着しました。 -
アルティヤ(Altja)の居酒屋(Altja kõrts)で遅めの昼食をいただきました。1976年に昔風に建てられた村唯一のお食事処です。
以下URLでメニューなどご覧いただけます。
http://www.viitna.eu/ -
メインに豚肉の煮込み(Seapraad)を注文しました。6.8ユーロでした。豚肉がとても柔らかくて、付け合わせのお野菜も含めて、素材を活かした控えめで優しい味付けで、非常に食べやすかったです。超お奨めの一品です。
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アルティヤ(Altja)には、19世紀末にはわずか10世帯の家族しか住んでいなかったということですが、現在も住人は数十人です。
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アルティヤ(Altja)についての記述は1465年から残るが、ソビエト体制になった1950年頃からコルホーズ化が始まり、船は隣村 Vergiに集められたため、村の人々は漁業ができなくなったそうです。
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岬にはこのような木造の漁網子やが残されています。かつては仲間同士で小舟を共有し、ニシンやサケ、マスなどを漁獲していたそうです。
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アルティヤ(Altja)の岬の先端にある漁網小屋の斜め前の海の真ん中に迷子岩(Rändkivi)がありました。
この岩は「子授け岩」と言われているそうです。詳しい説明は、英語が聞き取れず、わかりませんでした。
氷河の置き土産と言われる迷子岩は、森にも散在するらしく、氷河によって削り取られた岩塊が、長い年月のうちに氷河の流れに乗って別の場所に運ばれ、氷河が溶け去った後に取り残されたものです。1万年以上前の岩もあるそうです。 -
アルティヤ(Altja)の迷子岩(Rändkivi)が1万年以上前にできたことを説明するパネルがありました。
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アルティヤ(Altja)の海岸には、氷河の置き土産と思われる迷子岩がごろごろしていました。
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海岸の散策を終え、ガイドのKaurさんが広場の隅にあるエストニアの木製ブランコを指さして“Let's swing!”と言いました。
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ツアー参加者のうち、イギリス人夫婦2名を除く5名とKaurさんの6名が(3名ずつ向かい合って)チャレンジしました。物凄く大きく揺れるので、途中で降りたいと思ってもすぐには降りれませんから怖いですよ。この写真は揺れながら片手で何とか撮影したものです。
いつからブランコに乗っていないのだろう…。思いがけず童心にかえることができました。 -
ブランコのすぐそばに生えていたキノコです。
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★Altja→Oandu★
“Koprarada”はAltijaの南からOanduまでの“Beaver Trail”のスタート地点です。 -
ビーバーのダムやAltja川を見ながら、約1kmの自然散策を楽しみました。
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これがビーバー・ダムです。
ダムは丸太や木々の枝を結び付けることで作られていて、割れ目は泥や粘土で埋められています。ビーバーは水面の高さを注意深く調整し、状況に応じて、ダムを高く作ったり、低く作ったりします。1つのダムを作るのに1週間ぐらいかかるとのことです。
ビーバーの家族は人間に似ていて、1家族は4匹から8匹ぐらいです。両親と、子どもたちは2年間ぐらい一緒に暮らします。年上のビーバーが年下のビーバーがダムを作ったり、食べ物を探すのを手伝い、兄弟の面倒をみるそうです。 -
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このように距離の表示もない標識がたまにあるぐらいですから、詳しい地図を入手していたとしても、広大な公園内をガイドなしで歩くのはかなり不安だと思います。
大きな村の標識はありましたが、小さな村を目指す場合、標識はあるのでしょうか…。 -
私有地以外の場所は、野生のベリーやキノコが取りたい放題なんです。歩道の両脇に漫画に出てくるような可愛いキノコが沢山ありました。だいたい食べられるそうです。キノコをバケツ一杯採集することも容易だと思いました。
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ビルベリー(ワイルドベリー)のようなベリー類が多かったです。Kaurさんに味を試してみるよう勧められました。とっても美味しかったです。
7・8月はビルベリー、コケモモのシーズン、9月はクランベリーのシーズンです。 -
平坦なので、本当に歩きやすかったです。ラヘマー国立公園でのハイキングで、心身共にリフレッシュできました。
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★Sagadi Mõis(サガディ荘園)★
1753年、ドイツ人貴族Fock家によってに建てられたバロック様式の館で、Fock家の人々は1939年までここに住むことを許されていました。ホテルやレストラン森林博物館などが併設されています。 -
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5月1日から10月2日までは10時から18時まで開館する森林博物館です。今回のツアーでは入場しませんでした。
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全28室のSagadi hotelです。
Sagadiの後、パルムセ荘園(Palmse)は通過し、車窓から景色を見ました。そして、次にNõmmeveskiという所に向かいました。Lonely Planetにも説明がない場所です。 -
★Nõmmeveski★
NõmmeveskiのValgejogi川です。 -
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Valgejogi川のNõmmeveski滝(Nõmmeveski juga)は高さ1.2mと低いものです。
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ここの水が美味しいとガイドのKaurさんに教えていただき、ペットボトルに汲みました。
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Valgejogi川のNõmmeveski滝の上流に1924年にダムが作られましたが、1964年に発電所は火事で焼失しました。
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Kaurさんに「“Grandfather's Beard(Caustis flexuosa)”という樹です」と教えてもらいました。
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★ヴィル湿原(Viru Raba, Viru Bog)★
最後にハイライトのヴィル湿原(Viru Raba)のハイキングを楽しみました。
ラヘマー国立公園の南西端にある湿原で、同国屈指の規模を誇り、モウセンゴケをはじめとする希少な湿地性植物の自生地や珍しい野鳥の生息地として知られています。 -
ヴィル湿原(ヴィル・ラバ地区の湿原)は片道約3.8kmのウォーキングコースになっていて、しっかりした木道が敷かれているので、湿地帯の自然を間近で観察することができます。
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このモウセンゴケは10年で8cmぐらいしか成長しないそうです。国立公園なのに、植物の採集は禁止されていないようです。
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なんて美しい湿原なのかと、息をのんで撮影しました。
最近、湿原おたくなので、2011年3月にはカマルグ湿原、2011年8月には釧路湿原に行っていますが、他の湿原では、歩いて観光する最中にこのように美しい写真が撮影できるところはなかったように思います。 -
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Lonely Planetには“insectivorous sundew”を探すようにと記載がありますが、それがどんなモウセンゴケなのかわからず、この写真を撮ってみました。
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湿原のちょうど中ほどに高さ10mほどの展望台があり、無数の沼と湿地帯が織りなす大パノラマを見渡すことができます。
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展望台でガイドのKaurさんと別れました。「残りは木道1本で、途中1箇所分岐があるものの、まっすぐ歩けば終点に辿り着けますから」ということで、Kaurさんは「最初に車を停めた場所まで戻り、車で最終地点に移動して、待っています。」と今来た道を戻って行かれました。
ここから約30〜40分、参加者7名で歩きました。午後6時30分を過ぎていたので、ツアー参加者が私たち2名だけだったら結構不安な行程でした。 -
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Iklaはエストニアとラトビアの国境の村で、Ainažiという村と接しています。ヴィル湿原内の木道上で、OanduからIklaまでの距離が370kmであると表示する意味は何なのか、ちょっと考えてしまいました。
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木道の脇には、可愛い花々も見られました。このピンクの花が何なのかわかりませんが…。
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出口が近付くと、水がなくなり、木道のまわりも乾いた風景になりました。
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わりと最後の最後まで木道が続いていました。
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ヴィル湿原の出口でKaurさんが待っていて、車でタリンに戻ったのは20時でした。10時から20時までの約10時間を有効活用して、ラヘマー国立公園の見所をくまなく周ることができました。
「フレキシブルに案内し、親切に説明します」とのことでしたが、とても充実した一日ツアーでした。 -
タリン(Tallinn)の観光案内所の前で見かけた車体の長い車。
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タリン(Tallinn)の旧市街にある「ヴァナエマ・ユーレス(Vanaema Juures)」で夕食をいただきたかったのですが、予約していなかったため断られてしまいました。
このエストニア料理のレストランは、地下の隠れ家風レストランで、カジュアルで親しみの感じられる雰囲気で、地元の人にも人気があり、大変混み合っていました。1996年7月8日にClinton夫妻が食事をされたことでも有名になりました。 -
時間も遅く、リサーチ不足につき、手持ちのLonely Planetに“Top choice”と書いてあった、旧市街内にあるロシア料理のレストラン“Tchaikovsky”に飛び込んでみました。
予約がなければ無理という高級感あふれる雰囲気のレストランで、少々気弱な気持ちになりましたが、がんばって尋ねてみると、「お食事いただけるかどうか、奥で一度確認してみます。」とおっしゃっていただき、無事入れていただくことができました。
TシャツにGパン、ジャンパーと申し訳ないことこのうえない服装でしたが、嫌な顔ひとつされることなく、ジャンパーはクロークに預けて、奥の席に案内していただきました。(写真撮影不可のレストランが多いので、自分の座席からそっと撮影した写真です。)
Address:Vene 9 Map
Phone:+372 600 0610
E-mail:tchaikovsky@telegraafhotel.com
URL:www.telegraafhotel.com/restoran-tchaikovsky -
お酒に弱いものの、何かオーダーしなければとシェリー酒(Sherry)を注文しました。
アヴァン・アミューズ(Avant amuse)が出てきたので、フランス料理っぽいなあと思い、帰国後レストランのHPを見ましたら、ロシア料理とフランス料理のコラボレーションであると説明がありました。 -
“Borsch a la Tchaikovsky(EUR 9,00)”を一品目にオーダーしました。
ボルシー(ボルシチ)が大好きで、自分でも頻繁に作ります。
今回、缶詰のビーツを手に入れるのにも苦労する日本では、食べることができない濃厚な赤ビーツを使った本物のお味に出会うことができました。 -
遅い昼食で豚肉の煮込みをいただき、そんなにお腹が減っていませんでしたので、メインは軽めの「Cabbage roll with roasted salsify and beurre monté(EUR 12,00)」にしました。
これもすごく美味しかったです。キャベツでぎちぎちに巻き込んで、煮込んだものではなく、ふんわりキャベツで覆ったロール・キャベツは、素材の優しさを損なっていませんでした。付け合わせのお野菜も全部美味しかったです。 -
写真がぼけてしまいましたが、デザートには「Selection of hand made sorbets and ice creams(EUR 5,00)」を注文しました。
昨日ラエコヤ広場のカフェでいただいたアイスクリーム(EUR 5,50)とは雲泥の差です。 -
カプチーノは昼間飲むものですが、飲みたかったので注文しました。
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アヴァン・デセール(Avant dessert)にチョコレートとゼリーをいただきました。
Lonely Planetに「サービスはフォーマルでミスがない」と書いてあったとおり、雰囲気といいサービスといい、すべてにおいて完璧なレストランで、お奨めできます。
「週末に室内楽の生演奏がある」というのが、日本人団体客(18人ぐらい)がいたため、平日なのに室内楽の生演奏も楽しむことができました。
思いがけず、素敵な空間で、ゆったりとお食事を楽しむことができました。 -
Savoy Boutique Hotelに戻りました。602号室の窓から見える夜景はこんな感じです。
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602号室からはタリン港に停泊する船も見えました。
最上階は2室あるだけですので、最上階に泊れるかどうかは、早めに確認するといいでしょう。ただし、エレベーターは5階までしかないので、重いスーツケースを階段で運ぶのが嫌な方は5階までを指定してください。
Savoy Boutique Hotel *****
Suur-Karja 17/19, Tallinn, 10148, Estonia
Tel: +372 680 6688
Fax: + +372 680 6689
E-mail : savoy@tallinnhotels.ee
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